人を襲う鳥

 なんかスゲー久々に『アルスラーン戦記』を読んだ。
 自他共に認める変な人好きの人間様のごひいきは、もちろんダリューンやナルサスなどではなくジムサ。
 それはさておき。
 ペット化された猛禽類が飼い主を守って敵を襲うというのを物語の中でたまに見る。
 が、あれってもしかしてインコやオウムでも充分可能なんではないだろうか? とふと思った。大型のものならワシやタカと大きさも力も変わらないし、曲がったくちばしだってかぎ爪だって持っている。ブロッサム、通称ちびころを見る限りではファイティングスピリットも充分だ。ただ肩にとまって水島日本へ帰ろうと繰り返しているだけではもったいない。
 そこで考えてみた。
 まず武器。猛禽の武器はくちばしとかぎ爪のついた脚だが、見てのとおりインコやオウムにもある。
 しかも、その破壊力は猛禽と比べてもハンパではない。セキセイインコ程度でも本気で噛めば血が出るし、オオバタンやコンゴウインコ級になると、指や耳たぶなんかを食いちぎったり肉を噛み裂いたりなんて事もあるらしい。なにしろ奴らのくちばしはあの固い乾燥トウモロコシを砕けるのだ。
 また、オウムやインコは握力も強い、爪ののびたインコを生腕にとまらせるとそれだけで傷だらけになったりするから、充分かぎ爪としての役には立つものと思われる。しかも脚が器用だから、猛禽のようにただ「つかむ、おさえつける」以上のことができる可能性もある。
 次に飛翔力。
 奴らは飛ぶ。まあ中にはぎっくちゃんのようにあさっての方向にしか飛んでいけないのもいるが、基本的にインコ、オウム類は飛翔能力が高い。狩りをするわけではないので猛禽のような急降下や急上昇は厳しいが、人間様の頭にまっすぐ突っ込んできて衝突したりしているから、雷撃機のように比較的低高度から突っ込んでいっての攻撃は可能と思われる。
 まあ本質的に肉食ではない(野生では芋虫なんかを食べたりはするらしい)インコやオウムに人が襲えるかというのがあるが、米軍あたりでは軍事用に人を襲うよう訓練したイルカを飼っていたりするそうだし、奴らは知能が高く学習能力がある上に自己主張が激しいので、相手を敵視すること、襲うことを教え込むのはできるだろう。場合によっては、武器をさらって逃げたりとか上空からなんか落としたりとかトリッキーな戦闘をさせることもできるかもしれない。

 というわけで、これ↑を参考に、翼を広げると1メートルを越える超派手な原色のコンゴウインコが、鋭い爪とくちばしをかっとひらいて殺る気満々で上空から襲いかかってくる様を想像してみた。
 ……何かが違う……。

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