居眠りしている……わけではなく、とうとう思いあまって自分の背中に愛情表現を始めたぎっくちゃん。

「好き」
　……涙なしには見られません。

　コードをのぼりおりして遊んでいるので、下から写してみた。

「！」

「…………」

　うぎゃあ。
　……あっという間にコードを駆け下りてくるので、こういう体勢でも油断できない。

　もはや意地です。

　くちばしが完全に届かない部分で固定してしまったので、何をどうやってもはずれなくなったこのハシゴ。
　それでもぎっくちゃんは飽きることなく日々挑戦を続けている。
　……うるさいからいい加減にあきらめてくれない？

　どうやらこのマグカップ（欠けカップとは別）を勝手に自分の物認定したらしいぎっくちゃん。
　人間様が口に運ぶと微妙に不満げな顔で眺めている。

「…………」
　言っとくけど、これお前のじゃないから。

　また謎っぽい感じの何か。
　ちょっとぶれてしまって失敗。

　ふと思ったのだけど、こんな変な写りかたをするのはぎっくちゃんばかり。
　なぜだろう。

　いつもと違う中の人。

　主が外出中のブロッサム、通称ちびころのカゴの前面をぎっくちゃんが伝い歩きしていたので、面白半分に入り口を開けてみたら何の疑問も持たずにそのまま中へ。
　ひとしきり水を飲んだりオモチャをいじくったりした後、ようやくここが自分のカゴではないことに気付いたらしく、すました顔で下まで降りてくると入り口の前で出してくれるのを待っていた。
　……お前、気付くの遅すぎ。

　なんだかものすごーく見つめられている気がする……。

　うっかり鳥カゴを安定の悪い所に置いてしまった。が、それに気づかなかったぎっくちゃん。
　いつもの通りカゴの中を移動しようとしたら、カゴがカタンと傾き、びっくりしてそのまま硬直。

「…………」
　ところで、なんでそんなあやしげな格好で硬直してるんだ？

　……垂れている……。

　今日はそれほどでもないが、たまに「柔らかい時計」並みに垂れている時もある。
　そういえば昔、たれぱんだってはやったが、今どこに行ったんだろう。

　チラ見。

　中に入って食べるとそのまま閉められてしまうので、わざわざ扉の上でエサを食べるぎっくちゃん。

　最近小知恵がつきおって。

　そんなぎっくちゃんの無防備なお尻。
　むう、浣腸したい誘惑がひしひしと。