奥にひそむもの

 闇の中にいるなにか、その2。

 可動式のキーボード台の奥。ここもぎっくちゃんのお気に入りの場所。
 人間様の言うことなど聞きゃしないので呼べば呼ぶほど奥に入っていってしまうが、キーボード台をガタガタ揺らすとあわてて飛び出してくる。
 面白いので入り込んだのを見ては揺らしているのはヒミツ。

見境なし

 最近、マウスにラブラブなぎっくちゃん。

 暇さえあればそばにやってきて、一生懸命寄り添っては愛の囁きや愛の吐き戻しをしている。
 人間様がマウスを使い始めると、その手の上に乗ってなおも愛の告白をしている。
 不毛なばかりか大変邪魔です。

あちらを立てれば

 そんな無理矢理頭をつっこまんでも……。

 本当にぎっくちゃんは、すき間を見ると入らずにはいられないらしい。
 ちょっと目を離すと変なすき間に入っていって行方不明になるので、外に出ている時は目を離せない。
 しょーがないのでずっとそばにいると、今度は人間様はぎっくちゃんばっかり構っていると思うらしいブロッサム、通称ちびころが、なんだか不機嫌になっている。

おすましぎっく

 妙に取り澄ましているぎっくちゃん。
 ……なんかやったのか?

 ぎっくちゃんは人知れずいたずらをしたり、いけない場所に行ったりすることがないのでそういう意味では安心だが、でっかいフンを大変な場所にしていることが結構あるので、やはり油断ができない。