つのつの

 換羽でもないのに鞘羽でつのつのになっているぎっくちゃん。
 しかもなぜか頭だけ。


 どうもぎっくちゃんは羽づくろいが下手らしい。
 結構頻繁に手入れをしているように見えるのだが、頭はいつでもつのつののまんまだし、2、3日前に羽にくっつけたフンがいつまでも残っていたりする。
 ちなみにこの鞘羽、実は指で潰すとぱりぱりと砕けて面白い。
 是非取らせてもらいたいのだが、人間の手が好きではないぎっくちゃんは警戒して触らせてくれない。
 でもたまーに間違えて人の指に頭こすりつけたりしてるけどね。

ゆるんでます

 人の膝の上でゆるみきっているぎっくちゃん。
 しまりのない羽毛と垂れた翼がポイント。

 不思議なことに、鳥どもがくつろいでいるのを見ていると、こっちまで眠くなってくる。
 今は亡き文鳥のちびっこは良く人の手のひらの中で昼寝をしていたものだが、そのうち見ている人間様も一緒になって居眠りしてしまうということが時々あった。
 ひょっとしてこれが動物の持つ癒し効果という奴なのだろうか?

ぎっくの鳴く日は

 なんだかぎっくちゃんがいやに騒いでいた。
 普段からぴよぴよと良くひとりごとを言ってる奴なのだが、一体なにを要求したいのか、カゴの金網に貼り付いてひっきりなしにわたしを呼び続けている。たまに止まり木に戻る時があっても、目が合うとすぐにまた貼り付いては鳴き始める。さらに、わたしがぎっくちゃんの視界からはずれた所に行こうものなら、こっちがびっくりするような大声でぴよんぽよん呼び立て、顔を見せてやるまで黙らない。
 今日に限ってなにをそんなに落ち着かないのかと思っていたら、23時過ぎ頃に北海道で地震。
 日本海中部地震の時はあいにく外出中で確認できなかったが、今度当てたら地震予知インコの称号をあげよう。

びしょぬれぎっく

 なんだかささくれ立っている水浴び後のぎっくちゃん。
 これだけぬれてもまだ物足りないようで、ひとしきりぴよんぽよん鳴いて催促していた。

 ぎっくちゃんの写真ばかり最近多いのは、彼が唯一、カメラを向けてもニュートラルでいてくれるので撮りやすいため。
 他の鳥どもは怖がって逃げてしまったり(ヒューストン)、怖がらないまでも気になって気になってそわそわしっぱなしだったり(ブロッサム、通称ちびころ)、喜んで寄ってきてしまったり(ベルカ)で、どうも普通の姿を撮ることができない。
 どこかで読んだ話によれば、どうもレンズが“自分をねらっている目”に見えるらしいとのことだが、ならば常に寄ってきてしまうベルカは一体どういう心境なのだろう。

平気なんです

 朝。
 カゴにかぶせている布を取ると「おはよー」とでも言うように首をのばして見上げてくるぎっくちゃん。
 その顔面に、夜の間に布からむしりとったと思われる3センチ近い糸くずがくっついている。
 ……き、気にならないのか?

寝ぐせ

 インコに限らず鳥類は寝る時に自分の背中にくちばしをつっこむのだが、ぎっくちゃんの場合、起きた後にくちばしのあたりの羽が妙に広がっていることが良くある。
 しかも時々、片側だけがアンバランスに広がっていたり、羽が1枚だけ変な方向を向いていたりする。
 ……寝ぐせ?

その原因は

 ぎっくちゃんのフンのにおいの原因は、どうやらカナリーシードらしい。
 カナリーシードが大好きなぎっくちゃんは、餌を替えてやるとひたすらそればかりを選んでは食べ続けるのだが、そうすると翌日あたりに必ずにおいのあるフンをしている。
 そして、カナリーシードを食べ尽くし、仕方なくその他の餌を食べ始めると、フンのにおいはなくなっている。
 となれば、餌からカナリーシードを排除してしまえばくさいにおいも元から断たれるかと思われるのだが、実はぎっくちゃんの娯楽と言えば、鈴とこのカナリーシードくらいしかないのだ。それを人間様の都合でどうこうするのは、ちと可哀想な気もする。
 でもにおうんだけどさ。

食べる、出す

 ぎっくちゃんは実に良く餌を食べる。
 身体の大きさはブロッサム、通称ちびころとほぼ同じくらいなのだが、優に彼女の倍は食べているかもしれない。かといって別に太っている訳ではないので、食べたものが一体どこに行っているのかは全くの謎。
 そして、たくさん食べるぎっくちゃんはフンも当然多い。しかも、普通のインコのように小さいコロコロしたやつをしょっちゅうするのではなく、1日に1回か2回、かなりゆるいフンを一気にする。その量もハンパではないから、肩に乗っている時などにやられると大惨事である。
 さらに、このフンがにおう。異臭としか表現しようのないにおいがする。こんなにおいのするフンをするのはぎっくちゃんだけだし、そもそも植物性の餌しか食べないインコのフンがなぜにおうのかこれまた謎だが、もしかするとためている時に発酵でもしているのだろうか?