ラテンの国の練習船

 横浜でメキシコ海軍練習帆船『クワウテモック』と護衛艦『しらゆき』、横須賀で『しらせ』を見てきた。
『しらせ』はついこの間もみたような気がするんだけど、まあ気にしない。

 海を隔てて並ぶ『しらゆき』と『クワウテモック』。
『クワウテモック』とはスペイン人コルテスに殺されたアステカ最後の王の名前だとか。

『クワウテモック』と『しらゆき』の正面顔。

 帆も船体も白いので満艦飾が映える。
 後ろは海上保安庁の消防船『ひりゅう』。実は『クワウテモック』が泊まっているのは海保の基地内。
 横浜開港150周年のサイトを見ると整理券対応とか書いてあるので、じゃあがんばって並ぼうと思い、10時開始のところを8時半過ぎには到着……したら、なんか5~6人がうろついているだけ。
 結局、10時近くになっても100人いるかいないかぐらいしか並んでいないので、整理券はなしの自由見学になったのだった。


 で、10時を待つ間にも『クワウテモック』の乗員たちがなんかいろいろやっている。
 上左:軍楽隊の練習らしい。
 上右:マストに登って帆の調整。電飾がつけっぱなしのまんまになっていた……。
 下左:士官候補生らしい人が儀仗隊の練習。右側のコートの人から何度もNGを出されてやり直していた。
 下右:船首像を磨いている。というかこの時点でもう10時なんですが。
 ……結局、「船側の都合」で開始時間が10:10を回ってからになったのだった。
 しかも、乗ってみるとどうやら全然公開の準備が進んでいなかった模様で、あっちこっち大車輪で作業している。

 濡れた装備を拭いたり磨いたり、たむろって雑談したりとてんやわんやの甲板上。

 でもラテンなのでカメラを向けるとどんな時でも笑顔でポーズ。
 ちなみにここはバウスプリットで下は海。

 左:礼砲。左右に1門ずつある。
 右:多分なんか由来がある錨。左下の人が拭いている。
   左右の丸窓の中は調理室。覗くと調理の人が笑って挨拶してくれるのがやっぱりラテン。

 左:カッター。オークとか言ってたような……。
 右:舵輪と羅針盤。金属部分をふたりがかりで一生懸命磨いている。

 左:船内に通じる扉。
 右:艦名の横断幕。センスがいいと思う。

 降りる頃にはきれいになっていたクワウテモック王の船首像。
 で、次が『しらゆき』。

 左:艦首部分。艦番号が分かりやすい。
 右:この部分を上甲板から見るとこうなっている。

 左:アスロックのお尻。左下に見える青いのはダミー。
 右:正面から見たら、ダミーがちょっと情けない顔をしていた。

 左:士官用居室らしい。
 右:医務室。診察台に乗っているのは訓練用の人形。なんか名前がついていそうな気がする。
   このとなりは食堂で、みんなお昼のカレーを食べていた。
 なにしろ人が少ないので、『クワウテモック』も『しらゆき』も乗員の人が何やかやと声をかけて相手をしてくれる。
 すっごく楽しい。
 というわけで2隻を堪能しまくったこの時点で11時半。これから横須賀基地の『しらせ』にGO。
 赤レンガ倉庫で軽食したり買い物したり、みなとみらいから横浜まで水上バスを使ったり、結構遊んで14時頃に横浜についたのだが、こっちもそれなりに人はいるものの、見学までの待ち時間は0分というすきっぷりだった。

 みなとみらい側からは、今回の2隻のために端っこに移動させられた『海王丸』『観光丸』が見える。
 建物を挟んでちょこっと見えるのが『しらゆき』の構造物と『クワウテモック』のマスト。

 横須賀にはなんか大量に艦がいた。

『しらせ』医務室の足ふきマット。
 かわいい。

 艦橋から見た上甲板のクレーン。
 左側に見えるのは『きりしま』。

『しらせ』も座高が高いので、『きりしま』の艦橋が下に見える。

 何隻いるかな。

 正面顔特大、大、中、小。
 天気が悪かったせいか、どこもかしこもすいていてラッキーだった。
『クワウテモック』は予想通りラテンな展開だったが(笑)、乗員が礼儀正しくて親切なのはやっぱり海軍だと思った。
 なんかね、ラッタルとか降りる時、下で見てる乗員がですね、丁度英国紳士がレディにするみたいにいちいち手を出してくれるわけですよ。
 で、士官から兵まで大体がある程度英語で話をしてくれるわけですよ。前にフランスの艦見た時には英語ができない下士官とかいたのに。
○おまけ
 エサを食べていたスズメ。

 子スズメが親の後をついてまわりながら、そのくわえているエサをちょうだいとおねだり。

 一生懸命おねだり。

 でも置いていかれてしょんぼり。
 ちょっと不憫だった。

海の艦と星の艦

 今日は新造艦を2隻見てきた。
 まず1隻目。

 横須賀に入港したてほやほやの砕氷艦『しらせ(2代目)』

 20日に舞鶴で引き渡し式をした後、5日かけて横須賀まで来た。
 乗員の人たちもまだ慣れていないらしく、歓迎式で整列した時に一発で列幅を決められず、何度も右へ倣えしたり左へ倣えしたりしながらモソモソ直していたのがちょっとかわいかった。

 広い通路!
 艦の幅も前の『しらせ』より広くなっているのだが、安全のために船体を完全二重底にしたので、使える区画はむしろ狭くなってるんだそうな。

 観測隊員用のスポーツジム。
 税金の使い道に非常にやかましい一部の方々のために書いておくと、観測隊員専用で乗員=自衛隊員は使えません。

 やっぱりあった床屋。
 タイガーカットハウスになるかどうかはまだ分らないらしい。

 上甲板から『いかづち』『はるさめ』『むらさめ』『おおなみ』ごしに見える旧『しらせ』。
 ちょっとさびしそう。
 この後会社に行って仕事して、夜に見に行ったのは2隻目の『NGC-1701 USSエンタープライズ』。
 実は『スター・トレック』の特別試写会だったのです。
 レナード・ニモイのスポックが出るということは、旧スタトレのリメイクではなく時系列的につながったれっきとした「続編」になるわけで、どうやってそのあたり整合性つけるんだろうと思っていたら、なかなかうまいことやっていた。
 というか、ストーリーとか考証とか二の次で、若いカークやスポックやおなじみのクルーが画面狭しと駆け回り、『エンタープライズ』が飛び回る、それを楽しむ作品ですわこれ。理屈抜きで「シーンを見る」ための映画だねこれは。その徹底さ加減が面白いからいいけど。
 登場人物も、スポックとかチェコフとか微妙だが、まあまあオリジナルメンバーに似ている。話しかたや仕草等、細かいところもそれなりに似せようとしているようで、頑張ってる感が見えて微笑ましい。ただ、スポックのトレードマークとも言える片眉を上げる表現が新スポックは苦手なようで、それが少々物足りない気もした。
 とりあえず楽しかったので、この後また会社に戻って仕事をするのもあまり大変じゃなかった。

潜水艦3連投

 3冊まとめて読んでみた。

 左から
 ぎっくちゃん。
 重巡インディアナポリスを撃沈した潜水艦長の手記『伊号58帰投せり』。
 それを元に架空の登場人物などを加えて創作された小説『雷撃深度十九・五』。
 さらにそれを元ネタにした(と言い張っている)映画のノベライズ『真夏のオリオン』。
 ちなみに『伊号58帰投せり』は数年前に古本屋で買って積ん読してたもので昭和27年版。
『戦後風雲録』と『人間中野正剛』の宣伝チラシつき。
 ……読んで真っ先に思ったのは、なんで『真夏のオリオン』が『雷撃深度十九・五』を原作と言い張るのか分からない、ということ。
 同じなのは一部の登場人物の名前だけで、あとは全くこの2作品に関連性がない。完全に別の物語である。ただ、『雷撃深度』の最も印象的な作戦のいくつかがそのまま『真夏の』でも使われており、まあこれが原作ということなのかなと思えば思えないこともない。
 というか、ありていに言えば、潜水艦の戦闘なんて知識のない素人が考えるのは難しいから、アリ物から都合良くパクっちゃいましたてへっ☆ でも盗んだと言われるのはいやだから一応登場人物何人か同じ名前にしといて、つっこまれたらあれが原作なんですと言い逃れできるようにしといたよ。というほうが表現としては正確かも。
 だって、これだけまんまコピーしているくせに、『真夏の』のほうは『雷撃深度』を完全スルー、原作として名前を出すことはもちろん、参考資料にすらあげていないってどう見ても不自然すぎ。『伊号58帰投せり』と、『雷撃深度』の作者が書いた『ミッドウェイの刺客』は参考資料にちゃんと入れているのに。パクリがばれるから意図的にはずしてるんじゃないか? って思うですよ。
 とりあえず、『真夏のオリオン』は、日本海軍についてある程度知識のある人がギャグとして読むと面白いと思う。

桜と歴史

 横須賀へ花見に行ってきた。
 というか、花ほとんど咲いてないし。

 海上自衛隊田戸台分庁舎。
 旧海軍の横須賀鎮守府長官の官舎で、築90年ちょっと。
 岡田啓介とか米内光政とかも住んでたことがあるらしい。

 玄関ホールからすぐのリビング。
 いくら海軍軍人とはいえ日本人がこういう所に住んだら気が休まらなそうだが、ちゃんと和室の居住部分もある。
 ちなみに、終戦後の占領時代は米軍の司令官の官舎になっていたそうだが、その人たちが和室をどう使ったのか、それはそれで逆に気になる。

 庭が庭園になっていて、桜がたくさん植わっている。
 でもここ数日の冷え込みがたたってこのとおり。

 多分米軍だろうけど、こんな制服初めて見た。
 海兵隊の正装か何か?
 ちなみに4/1~4/5の間一般に公開されるので、興味がある人はどうぞ。
 この調子だとその頃になってようやく見頃になっている可能性大。

語源は「日当たりのいい場所」らしい

*書いている途中で寝落ちしてしまったので、18日の日付で掲載します。
 ニュースでも話題の『ひゅうが』の自衛艦旗授与式&出発式に行ってきた。

 最大馬力は10万馬力。つまり鉄腕アトムと同じらしい。
 進行はこの間の『やくしま』と同じ。
 ただ、今回は護衛艦なので、何かにつけて規模が大きいし時間がかかる。

 式典会場。
 とりあえずでかい。

 手前にあるのは中継スクリーン。
 この位置からは艦の上でやっていることは当然見えないので、ここに映像を出す。

 左:艦長が今回は地方総監ではなく、防衛次官(防衛大臣の代理)から自衛隊旗を受け取る。
 右:乗艦。

 造船所の旗がおろされる。

 左:次官たちが乗艦。
 右:今回は報道陣も多い。式の進行に合わせてカメラやらマイクやらを持って右往左往。

 自衛隊旗掲揚。

 次官のお供で海上幕僚長も乗っているため、幕僚長旗が揚げられている。
 幕僚長が艦を降りると即おろされてしまうのでちょっとレアな旗。

 自衛艦旗授与式終了。次官退場。
 横須賀地方総監(左)はなんでこっちを見てるんだろう……。

 この後は例によってパーティ。
 今回はこんな酒が出た。
 海老名の産でフルーティな甘口。おいしかったので個人的にも欲しい。

 パーティ後、母港となる横須賀基地に向かう『ひゅうが』の出航見送りがある。
 すでに乗員が登舷礼をしていた。

 左:実はこんな構造になっていた昇降口。
 右:出航ラッパと艦長の敬礼。

 左:いよいよ岸壁を離れて母港となる横須賀へ。
 右:写真だと見づらいが、報道ヘリが5~6機上空を旋回し続けている。
 これで授与式は終わり……だがイベントはまだまだ続く。
 今度は横須賀基地で入港してくる『ひゅうが』を出迎えるのだ。
 落ち着いて考えるとものすごくマヌケな展開だが、本人は入港に間に合うよう横須賀に駆けつけるのに必死でそんなこと考えている暇はない。

 間に合った!
 右に見えるのは米軍の駆逐艦『シャイロー』
 客を鈴なりに乗せたよこすか軍港めぐりの船が猫まっしぐら状態で接近していっている。

 左:アップにしてみた。
 右:埠頭に着岸。左側の『いかづち』との差がすごい。

 左:音楽隊の演奏をバックに入港作業完了。でも実はこの時点で歓迎式典開始まで1時間以上あるのだった。
 右:ようやく式典開始。乗員(の代表)が整列して花束や偉い人の祝辞を受ける。
   日向つながりで宮崎県の東国原知事からの祝電が来ていたが、残念ながら笑いはかましてくれなかった(当たり前だ)。
 で、ここでようやく最後のイベント、艦内見学になる。

 ちゃんと横断幕張るんだ……。

 左:格納庫。手前のヘリの胴体に描いてあるのはフェニックスをモチーフにした『ひゅうが』のシンボルマーク。
 多分自衛隊でも1,2を争うかっこよさだと思う。
 右:こんな長い艦内通路は初めて見た。
 でかいから居住性がいいのかと思ったら、格納庫等航空関係の設備に思いっきり場所を取られてるので実際にはそうでもないらしい。

 普通の護衛艦では艦橋の近くとかにでんと構えている機関砲も、『ひゅうが』では甲板の隅っこにちょこんと据えられている。

 左:『ひゅうが』は座高が高いので、甲板からは他の艦はこう見える。高所恐怖症の乗員の人は大変らしい。
 右:日没の時刻なので自衛艦旗を降下。
 良く考えたら、今日この旗をもらったばかりなので、この作業は今日初めて行われたのだった。

 艦首側から甲板を見るとこんな感じ。
 なんというか、ものすげー物を見た。
 こんな護衛艦を見る日が来るとは思わなかったわ。
○おまけ

 最近の新聞は、現場で記事を書いてそのままネット配信するらしい。
 授与式会場で必死にノートパソコンを叩くどっかの新聞社の人。
 だから誤字があったりするのだな。

横須賀鳥模様(鳥でないものもいる)

 今日は横須賀。
 平日朝のヴェルニー公園は人が少ないせいか鳥があっちこっちでたむろっている。

 ピンぼけしてしまったムクドリ。

 ピンぼけしてしまったスズメの行列とその後ろで様子を伺う鳩。

 ピンぼけしてしまった鳩。
 どうやらわずかにたまっている水を飲んでいるらしい。
 ちょっと飛べば噴水があるんだけど。

 ピンぼけしなかったユリカモメ(?)と謎の鳥。
 多分カモかガン。

 なんか整備中らしい潜水艦。
 上に出ているのは潜望鏡ではなくシュノーケル。

 これだけ正面顔が揃うとちょっとうれしい。
 左から『むらさめ』『きりしま』『ときわ』『はるさめ』『たかなみ』『いかづち』『おおなみ』『しらせ』『わかさ』『ふたみ』

 そしてカレー。

新しい船の旅立ち

 今日は掃海艇『やくしま』の造船所から自衛隊への引き渡し、自衛艦旗授与式。
 昨日の今日なので正直いまいち気分が乗らなかったのだが、すでに出席と返事をしているし、会社も有休取得済なので行ってきた。

左:待機している音楽隊。
右:同じく待機の儀仗隊。
 ちなみにこの時気温6度。天気は雨。

 防衛省側の代表として横須賀地方隊総監が到着すると式典開始。
 儀仗隊の閲兵後、マストにそれまで掲げられていた造船所の旗が降ろされる。

 かわりに艇長に渡されるのが自衛隊旗。
 これを揚げることで『やくしま』は正式に自衛隊の編成に組み込まれ、世界的にも「軍艦」と同等の扱いを受けることになるそうな。

 乗員が乗艦して艦尾に自衛隊旗を揚げる。

 総監の訓辞。
 一見淡々と平穏に進行しているように見えるが、実はこの時点で雨は土砂降りに近い状態。乗員はもちろん総監もずぶ濡れ。
 あちこちに端然と直立している自衛官の皆さんも同様で、良く見ると拳を握りしめて懸命に震えをおさえていたりする。
 一般人は雨よけテントの中にいられるが、吹きさらしより多少マシという程度でこっちも寒さをひたすら我慢。

 ひととおり艦内の現状を見て回った後、総監は退場。その前に儀仗隊に一礼。
 ちなみに後ろに見えるのは建造中の海上保安庁の巡視船。海保の船をバックに敬礼する総監と儀仗隊というのも珍しい、というかまずないと思う。

 掃海艇『やくしま』
 当然ながら何もかもがピカピカで真新しい。
 で、1時間ほど別の屋内会場で祝賀パーティをした後、いよいよ『やくしま』が出航する。
 場所は再び気温6度で土砂降りの岸壁へ……。

 総監に出航を宣言した後、艇に乗り込む艇長。

 造船所の人たちがクレーンでタラップをはずす。

 出航。
 軍艦マーチが流れる中、帽振れとか旗振ったりとか。

 そして去っていく『やくしま』。
 一旦横須賀基地に立ち寄った後、今夜中に所属地の佐世保に向かうという話だった。
 式典より、上は総監から下は2士まで、この悪天候の中コートも着ず傘も差さずに揃って耐え抜く皆さんの根性が印象に残った。
 でも総監はさすがに出航の時はコート着てたけど。

青い翼

 話せば長いのだが、航空自衛隊の松島基地を見に行った。
 ここはブルーインパルスの本拠地で、毎日訓練をしているようなので、飛んでいるところも見られるかと思ったのだが、なんか幹部は試験期間とのことで見れずにちょっとがっかり(ブルーインパルスのパイロットは幹部が中心)。
 でもとりあえずいろいろ見た。

 ブルーインパルス隊のオフィス棟。正式名称は『第11飛行隊』

 入った正面にこんなパネルが飾ってある。

 エプロン。
 航空祭の人で埋まったところしか見てないのでわからなかったが、実は相当広かった。
 格納庫前でF-2やT-4が離陸前の整備をしていたのだが、そっちは撮影禁止。

 おなじみのU-125Aもいた。

 こっちももうおなじみのUH-60J。

 飛ぶのは見られなかったが、格納庫の中のブルーインパルスは見れた。
 奥のは先代のブルーインパルスT2。

 スモークはここから出る。
 特殊なオイルを右側のエンジンの排気炎で不完全燃焼させてあの白い煙になるんだとか。

 見栄えがするように機体はどれも磨き上げられてピカピカ。
 指紋がつくのでお触り禁止。

 ありそうであんまりないブルーインパルスのおしり。

 T-2。
 残されているのはこの1機だけ。もう飛べないらしい。

 実はT-2はさりげなく武装していた。
 20ミリ機関砲(だったか?)
 航空祭の派手な姿しか知らないので、こうやって静かに格納庫にたたずんでいるブルーインパルスは逆に新鮮だった。
 こういうのもいいかも。
○おまけ

 自衛隊おでん缶。
 アキバのおでん缶と中身は同じらしいが、「自衛隊」と銘打ちつつなぜか写真はブルーインパルスに特化している。
 ここまで便乗商法なのも正直どうなの。

空を自由に飛びたいな

 海上自衛隊の館山基地で、ヘリコプターに乗ってきた。

 乗ったのはこのSH-60K。
 とっても安全運転をしてくれたらしく、揺れもほとんどなくてむしろ飛行機より乗り心地は良かった。

『ローレライ』にこんな感じのシーンがあったような気がするが、ここは東京湾。

 斜めっぷりがすごいタッチ・アンド・ゴー訓練。
 こんな飛び方をされたら即酔うこと確定。
 なんかもうすっかり会社で軍オタ女扱いされているので、こういう時も上司が何も言わずに有休をくれるのはいいのだが、次の日出社すると必ず「昨日はなんの軍艦に乗ってきた?」と聞くのは勘弁してほしい。

ヘイ・ジョージ!

 というわけで、横須賀米軍基地で空母『ジョージ・ワシントン』の公開があったので行ってきた。
 朝10時少し前ぐらいについたのだが、すでに開門になっているにも関わらず、ゲートからショッパーズプラザのあたりまで人が並んでいるのに恐怖する。
 しかもまたしても団塊がやたら多い。
 でも、中に入ったらあとはジョージに乗るまでスムーズだったので一安心。
 今回、G1にズームレンズをつけてもっていったのだが、これが大失敗。
 ジョージではあらゆるものがでかいので、むしろ広角じゃないとはみ出してしまうのだった。
 仕方ないのでほとんどの撮影は一緒にもっていっていたリコーのR8で済ませることにした。

 ジョージは東京タワーと同じ長さらしい。

 去年の『キティホーク』の時はまず飛行甲板に上がってから格納庫に降りるのが順路だったが、今回はまず階段で格納庫に行って、そこから艦載機用の巨大エレベーターで飛行甲板に上がる。
 格納庫はもうメリークリスマス。

 艦名にちなんでジョージ・ワシントンの絵が壁に描いてある。

 こんな感じで飛行甲板へ。

 ジョージの艦橋。

 艦橋部分に表示されているジョージの艦番号。
 人間と比較するとこんな感じの大きさ。

 ジョージの飛行甲板から。
左:駆逐艦『マスティン』
右:火災から復活。帰ってきた護衛艦『しらね』

 左:太陽の光を受けてはためく星条旗。とにかく風が強くて冗談ではなく立っているのがやっとという時もある。
 右:富士山がきれいに見えた。

 左:原子力空母なので煙突がない。
 右;クリスマスツリー。

 専用クレーン。その名も「OOZEKI」
 もちろん「YOKOZUNA」もあるが、そのネーミングセンスはどうなのか。

 ひととおり見終わって降りようと下をみたら、この行列。

 左:岸壁から見上げるとこんな感じ。
 右:外側から見たエレベーター。甲板の一部がそのまま上下するような作りになっている。

 ジョージのけつ。

 左:なんか燃料補給船らしい船の正面顔。ちょっとかわいい。
 右:『しらね』と『マスティン』。『しらね』も一般公開していたのだが、ジョージといい勝負の行列っぷりだったのでやめてしまった。
   この先見る機会はいくらでもあるし。

 基地の入り口近くの丘の上にある建物。旧日本海軍の会議所等をそのまま使っている。
 講堂では部隊や部課ごとに飾り付けたクリスマスツリーが何本も飾られていた。
 ちなみにいちばん手前のは経理部門のツリー。鎖が札束を束ねる紙帯でできている。

 左:駆逐艦『マッキャンベル』のツリー。こうやって名札が全部についている。
 右:US NAVAL REPAIR FACTORY(修理工廠)のツリー。モットーは「なんでもできます」らしい……。

 入り口には日本海軍時代の表札が今も掲げられている。
 同じ海軍として歴史に敬意を払っているのか単に面倒臭いからなのか分からないが、恐らく米軍が使っているからこうやって残されたまま今に至っているのであろうということは確か。

 近くの三笠公園にある戦艦『三笠』のけつ。
 張りだしているのはスタンウォークといい、司令官がここを散歩した。東郷平八郎も使っているはず。
 そういえばNHKがやる『坂の上の雲』の東郷平八郎は渡哲也だそうだが、東郷ってもっと線の細い優男の印象があるなあ……。

 展示室にある日本海海戦のハイライトを再現した可動ジオラマ。これが変に芸が細かくて楽しい。
 1回5分程で、こういう小さな模型が時系列に添って動いていく。

 左:こっちはバルチック艦隊。
 右:これは日本の聯合艦隊。

 左:砲の発射もムギ球で再現。
 右:着弾の水柱だってちゃんと上がる。

 撃ち合いながら去っていく両艦隊。
 子供の頃は特に興味もなかったけど、大人になって改めて見ると『三笠』って面白いわ。
 そしてこの後はさらに軍港巡りのサンセットクルーズへGO。
 サンセットクルーズは、12月の一定時期だけやっている日の入りに合わせたクルーズで、日米両艦の国旗降下やイルミネーション点灯が見れたりする。
 ちなみに、ここからはG1で撮影。

 丁度試験艦『あすか』が入港するのにでくわした。



 タグに後ろを向かせてもらい、バックして埠頭に近付いた後さらに横から押してもらってようやく接舷。
 この間クルーズ船は邪魔にならないよう近くで待機。


 軍では毎日朝8時に国旗を掲揚、日の入り時刻に合わせて降下するのが決まりになっている。
 降下時刻が近付いたため、ポール近くで待機する日米の艦の乗員。

 国旗降下。これは駆逐艦『マッキャンベル』だが、米軍、海自両方で同じことを同時にやっている。

 ジョージの正面顔。
 ものすごい横に張りだしてる。

 左:ほぼ連番で並んでいる護衛艦3隻。
 右:夕暮れの堀割。

 米軍のイルミネーション。
 G1の限界に挑戦している気がする。

 夕焼けを背景に闇に沈む護衛艦。
 最初行った時はものすごい人出に愕然としたが、さすがに常識はずれのスケールを誇る世界最大の空母だけあって楽々収容していたのはすごい。
 あと、アメリカ人のクリスマスにかける情熱は尋常でないと思う。
 ちなみにG1の23点オートフォーカスは、微妙な感じにピンぼけすることが多いような気がする。
 個人的には、使えるようで使えない機能って感じ。
○おまけ

 そんなところまでツリーを飾っていただかなくとも結構です。