憧れと現実

 ヒューストンの視線の先にはヒマワリ入れがある。
 噛まない訓練も兼ねて欲しがる度に1粒ずつやっているのだが、次の粒を出すまでの間もう待ち遠しくてこんな顔。

 じゃあたまには好きなだけ食べさせてやろうかと容器ごとヒューストンの前に置いてやったら……

 なぜかびびって後ずさりしまくり。
 しまいにはカゴの上に逃げていってしまった。
 いつもブロッサム、通称ちびころがここから食べてるのを見ているだろうに。

指とヒマワリ

 ヒューストンは手を出すと必ず噛みつくいわゆる「ガブ子」である。
 手だけではなく、例えばティッシュなどを手に持って差し出してもものすごい勢いで襲いかかってくるので、この鳥はとりあえず目の前に出てきたものには、なんでも反射的に噛みつくのだろうと思っていたのだが……。
 最近になって、ヒマワリの種を指につまんで差し出す時だけは、ヒューストンは指には見向きもせず、ヒマワリだけを取って持っていくことに気付いた。
 1度2度なら、襲った先が偶然ヒマワリという場合もあるので、念のために日を置いて何度か検証を重ねたのだが、何度やっても同様に、ヒューストンは最初からピンポイントでヒマワリの種だけをくわえにかかっている。
 しかも良く見ると、指には絶対に触らないように注意しながらやっている。
 つまり、ヒマワリの種をやる時だけは、噛みつかれる恐れはないということか……。
 というか、普段の噛みつきは意識して狙ってるんだな!?

おいしい宝探し

 ヒューストンの大好きな遊びのひとつ、宝探し。
 ヒマワリの種を何粒かティッシュに包んでやっただけなのだが、見えない物をくちばしと舌の感触だけで探して食べるというのが楽しいしく、嫌いなカメラを向けられても気付かないほど熱中している。

「このへんにありそうな……」

「この感触はそれっぽい……」

「これだ!」
 あまり何度もやって、ティッシュの中に必ずヒマワリが入っているとインプリントされても困るのだが、とりあえず、手間いらずの上にやっているほうも見ている方も面白い、非常にコストパフォーマンスの高い遊びではある。

あなたのお肌に潤いを

 お肌がちょっと乾燥気味なので、朝と夜に毎日霧吹き。

「濡らされた……」
 本当に嫌ならカゴの隅に逃げ込んでものすごい勢いで威嚇するので、必ずしも霧吹きが嫌いな訳ではないと思うのだが、そんな風にいじけた背中を見せるのはやめてほしい。