マイペース

 遊んでほしいと自分から来たくせに、そのまま寝始めるブロッサム、通称ちびころ。

 下のほうの色の明るい部分が鼻とくちばし。
 そういえば昔、北海道みやげのマリモをうっかり日の当たる場所に出したらこんな色になってたような。

 起きろ。遊んでやらんぞ。
「…………」

「……Z」
 もう好きにしなさい。

およちゃんの健康診断

 これから寒くなるので、ヒューストンのついでにブロッサム、通称ちびころを健康診断へ。
 危機を察知する能力が極めて鈍い(もしかするとない)ブロッサム、通称ちびころは、カゴの中に手をいれてもきょとんとしているだけなので、あっさりつかまえて移動用ケージに格納完了。
 常に流血覚悟のヒューストンに比べると大変楽でよろしい。


 でもちょっとは不安になるらしく、あたりを見回しながらケージの中をぐるぐる回っている。
 ここまで曲がっても折れないしっぽがすごいといえばすごい。

 そして救いを求めてよじのぼってくるが、当の人間様がここに入れた張本人だということは分かっていない模様。
 結果は特に異常なし。
 家に帰ってカゴに入れたら、満足げな顔で「およ」「およ」と30分ぐらいつぶやき続けていた。
 どうやら彼女なりに一生懸命我慢をしていたらしい。

多分ここでいいはず

 カゴに帰りたいけど手が見つからなかったビビ。

 困ったので、とりあえず似たような場所に乗ってみる。

 そして期待をこめて見上げてみる。

 来た!
 しかしビビといいブロッサム、通称ちびころといい、手と足が似ているものだとちゃんと分かっているらしいのは感心。

俺の後ろに立つな

 横からなら、どんなにカメラが接近しても別に平気なビビ。

 口元ふっくら。
 羽毛の1枚1枚まで鮮明に撮影できております。
 ところが、ちょっと背中の方向から写そうとしたら、たちまち反対側の隅へ逃亡。

 ……おーい。
 良く分からない可否基準ではある。

試したい盛り

 2歳になるかならないかのビビは、今が人生でいちばんやんちゃな時期。

 天井からつっこんだ割り箸をなんとか囓ろうと、そっくりかえって奮闘中。

 でもどうもうまく行かないので、今度は割り箸のほうに登ってみる。
 がんばりやさんなのは認めるが、普通に止まり木にとまったままで囓れるのに、なぜわざわざアクロバティックな方法を試みようとするのか……。

つばさ


 ビビの翼。
 いつになったら風切り羽が完全にのびるんだろうと思っていたんだが、どうやらこれで完成形らしい。
 こんなんでいいのか……。

 しっぽの長いブロッサム、通称ちびころが風切り羽も長いのは当然として。

 あのぎっちゃんですら翼だけならこれだけ立派なものを持っているというのに。

 ……そんな得意げな顔でこっち見なくていいから。