誰でも止まれる所には止まれないくせに、常識的に考えて止まれる訳がないと思う場所には止まれるビビ。

　一体どうやってるんだ、それ。

　最近、ブロッサム、通称ちびころは水入れのフタの上が気に入っているらしい。

　縦に乗って人間様を待ってみたり。

　横に乗ってくつろいでみたり。
　フタの上って傾きがついている上にひっかかりがないので、むしろ止まりにくいと思うのだが。

　まわりに興味はあるらしく、出てくるとさかんに首をのばしてあちこち眺めているビビ。

　痩せた逆三角形。
　こうやって見ると、身体の割に頭が大きいのが良く分かる。

　珍しく頭がつのつののブロッサム、通称ちびころ。

　まあお前もおばあちゃんだからね。
　でも、歳を取ってもオシャレを忘れたら駄目だぞ。

　風切り羽がないので飛べないのに、何かというとカゴから飛び立っては床に落ちているビビ。
　自分でカゴに戻るのは不可能なのに、手に乗せてやろうとすると乗るのを嫌がって後ずさってしまう。
　しょうがないので部屋の隅に追いつめ、ここまで来れば乗るだろうと手を出したら、今度はその手をぴょんと飛び越えてとことこ歩いていってしまった。
　……そこまでいやか。

　今日も地味に威嚇。

　遠慮がちな威嚇ってあまり意味がないと思うのだが。
　来たばかりの頃は別にカメラも平気だったのに、最近レンズを向けるとこーんな顔をするようになった。
　どんな心境の変化があったんだか。

　出たいらしいが、人間様は食事中。

　どうもビビは、人間様が出してやれないタイミングでやたらと出たくなり、人間様が出してやれるようになるともう出る気をなくしているパターンが多い。
　　まだお前とはタイミングが合わないな。

　大抵のインコはそうなのだが、ビビも初めて見る物を恐がる。
　かじらせてやろうとオモチャを置いてやったら、恐怖のあまり動けなくなってしまった模様。

　……まさに今、お前がとまってる止まり木にも同じ物が通してあって、散々にかじられているんだが……。

　なにやらけばだっているブロッサム、通称ちびころ。

　普段、水浴び後はカゴの中にいたがるのに、ヒマワリの種につられたかいそいそと出てきたのだった。
　でも何となく後悔している模様。

　頭をぷに。とされても……

　そのまま掻かれても……

　ついでに頭をつままれちゃったりなんかしても……
　全く平気なくせに、なぜか手に乗るのは嫌がるビビ。
　一体どういう基準で決めているのか、謎。