眠っているブロッサム、通称ちびころ。
片足になって頭を背中につっこむこのポーズ、横や後ろから見るとかわいいのだが、正面から見ると変なだけ。
インコに限らず、どうも鳥というのは正面から見るのに適しない生物らしい。
前から見ても様になってるのはフクロウくらいで、あとはみんなどこかマヌケだったり恐かったりする。
多分、目が横についていることと、骨格や筋肉の関係から胸や腹の部分がのっぺりした印象になりがちなことが原因なのだと思う。
まあ、マヌケはマヌケなりに味はあるのだが。
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ブロードテイル
見返りブロッサム、通称ちびころ。
彼女のしっぽは普通のインコにくらべるとかなり幅が広い。
これはオーストラリア原産のクサインコ類の特徴で、その名も「ブロードテイル」と呼ばれるらしい。ブロードソードとか、ブロードバンドとかのブロードである。
で、このブロードテイルだが、見ているとブロッサム通称ちびころは結構もてあましてることが多い。何しろ身体と同じかそれ以上の長さがある上に、太いから結構弾力がある。なので何かにつけてひっかかったりはさまったり、乱れて広がってしまったりする。その度にブロッサム通所ちびころは懸命に脱出したりお尻をふってもとどおりに羽を直したりしている。
さらに、見てのとおりブロッサム通称ちびころのくちばしは小さい。羽づくろいの時など、一生懸命足をふんばってしごいていかないと、途中ですっぽ抜けたりよろけてこけたりする。
もうちょっと細いしっぽか、せめて短ければ扱いもしやすいだろうに、なぜこんな風にアンバランスなことになってるのか不思議だが、まあ自然のやることだし、何かの意味はあるのだろう。
あまり期待はしてないけど。
ちなみに、オスはこんなに派手な色。
雪崩
ブロッサム、通称ちびころが、床に積み上げてあるタオルの山を制覇しようと狙っている。
最初はよじのぼろうとしていたのだがふと考えを変えたらしく、軽く飛ぶと山の途中にしがみついた。
ところがそこは丁度不安定な所だったらしく、重みでタオルの山そのものがゆっくりと彼女のほうへ崩れだしたのである。あわてたブロッサム通称ちびころは、丁度下りエスカレーターを駆け上る人のごとく懸命に崩れる山を登っていったのだが、とうとうまきこまれてタオルもろとも下に連れていかれてしまった。
……ひょっとして、飛んで逃げれば良かったんじゃないか?
スケジュールは守って
ブロッサム、通称ちびころを外で遊ばせるのは、いつも夕食の片づけ後と決まっている。
ブロッサム通称ちびころのほうでもいつの間にかそのスケジュールを覚えたらしく、食器洗いが終わりそうだと見ると、カゴの中をそわそわカタコト行ったり来たりし始める(どうして分かるんだろう?)。そして、わたしが台所の電気を消す頃になると、カゴの出入り口の前で文字通り首をのばして出されるのを待ちわびている。
この時、彼女を出さないままふとお手洗いなどに行こうものならさあ大変。「どうして? どうして?」と言いたげな高く切ない呼び声が、トイレの中まで延々追いかけてくる。