おやすみカバー

 ベルカ、ヒューストン、ブロッサム、通称ちびころの新しいおやすみカバー。1800円。

 素材が厚手で作りがしっかりしている上に黒い裏地までついているので、保温性、遮光性、防音性は抜群(夏は暑いかもしれない)。ブロッサム、通称ちびころなどは朝になったのにも気付かず寝ているらしく、最近ではカバーを取るとぽけっとした寝起きの顔をしているくらいである。最初は神経質なヒューストン用に買ったのだが、すぐに気に入ってカゴのサイズが同じベルカとブロッサム、通称ちびころにも採用することにした。
 ところがこのカバー、どうも肝心の鳥どもにはすこぶる評判が悪い。
 一体何が気に入らないのか知らないが、3羽が3羽とも、カバーをかけようとすると必ず怒り出すのである。
 かければかけたで気持ちよく寝ているくせにそんなに怒られるのは何となく釈然としない気分ではあるが、まあ鳥のやることにいちいち目くじらを立てていてもしかたがないので、無視することにしている。

アメリカ製、通販価格1200円

 囓るだけ囓られて寿命があと数日に迫った吊り輪。

 臆病で好き嫌いの多いヒューストンだが、このオモチャだけは大好きで、数年前からこうやって壊しては取り替え、壊しては取り替えして愛用している。
 輪っかの部分に乗るのはもちろん、ロープ状になっている部分をひたすらむしったり、頭をこすりつけてうっとりしたりしている。
 また、隠れ家がわりになると思っているのか、警戒している時などわざわざこの後ろに行って、そこからのぞいていたりする(当然ながら丸見え)。
 まあ、そこまで頼りにされればこのオモチャも本望だろう。

日長1日

 昨日は体調崩して寝てました。
 人間様が具合が悪い時は、インコどももカバーをかけたまま1日放っておかれることになる。
 だが、奴らも何かいつもと違うと分かるのか、こういう時は特に騒いだり暴れたりすることもなく、餌を食べたり(ぷちぷちと食べる音がカバーの奥から聞こえてくる)羽づくろいをしたり(かさかさと羽がこすれる音がカバーの奥から聞こえてくる)時々ぶつぶつと独り言をつぶやいたり(小さな声でさえずるのが以下略)しながら、長い1日を静かに過ごしている。
 ところが、一旦人間様が起き出す気配がするともう大変。それまでの我慢と退屈を一気に晴らそうとするかのように「出してちょうだい!」の大合唱が始まるのである。
 ただのトイレだっつーに。

パンク

 なんか変な乾き方をしているヒューストン。

 ヒューストンに限らず、水浴びの後のインコどもは頭だけが先に乾くことが多い。
 多分頭の羽が身体に比べて短いせいなのだろうが、おかげで頭はふっくらしているのに身体のほうは濡れてしぼんでいるという面白いことになる。
 ……でもこの乾き方は異常。

換羽

 換羽が始まったベルカ。
 足をきちんとそろえてお愛想しているのは感心だが、胸からなんか出てるぞ。

 ベルカだけでなく、ヒューストンもぎっくちゃんもブロッサム、通称ちびころもただいま春の換羽に突入中。お陰で部屋のあっちこっちにグレーやら緑やら青やらなんだか良く分からない色やらの羽が落ちている。
 さすがに気になるので見つける度に拾ったりコロコロ(粘着テープのローラーのやつ)で貼り付けて除去したりしているのだが、何しろ4羽分である。しかも綿毛とかになると軽いので、人が追うとその風圧で逃げていったりして結構始末に負えない。
 まあ幸か不幸か鳥のアレルギーは持っていないので、そのまま暮らそうと思えば暮らせるのだが、それに甘んじてしまったら人としての大事な何かを失う気もするので、うんざりしながら毎日羽を追いかけている。

ベルカの災難

 パソコンでニュースチェックをしながらご飯を食べていた時のこと。
 テーブルとパソコンがちょっと離れている上に目が悪いので、やや膝立ち気味になってニュースを読んでいた。
 そして、ニュースチェックが終わってさて食事に専念しようとクッションに座り直した時、お尻の下で何かがつぶれた、と思った瞬間、ベルカの「きゅー……」という弱々しい悲鳴がお尻の下から聞こえてきたのだった。
 以来、ベルカは人間様の近くに寄ってきてくれない。
 というかなぜ人の尻の下なんて所にいたのだ?

とげとげヒューストン

 水浴び中のヒューストン。
 まるでハリネズミのようだ。

 エリザベスカラーのせいで水に入れないヒューストンの水浴びは、ぎっくちゃん同様人間様が霧吹きで行う。
 ところが、大喜びで様々なポーズを取っては水を浴びようとするぎっくちゃんと違い、ヒューストンは水をかけられるままただじっとたたずんでいる。
 あまり無反応なので実は嫌なのかと思っていると、時折思い出したようにちょっと翼を広げて身をかがめ「喜んでますよ」と控えめに表現する。
 そしてまた淡々と霧の中に身をさらしている。
 分かりにくい奴。

そっと陰から

 呼んだらひょっこり顔を出して様子をうかがっているベルカ。
 いつになったら妖怪アンテナは寝るのだろうか。

 トサカと同時に、口元の羽毛もインコの機嫌を推しはかる重要なバロメータになっている。
 こうやってくちばしが隠れるほどふくふくしている時は大概くつろいでいる時。逆に興奮したり怒ったり恐がったりする時には、この羽毛はぴったりと顔にくっついてくちばしが丸見えになる。
 もっともぎっくちゃんなんかは、良く口元だけをふくふくさせたままブロッサム、通称ちびころに向かって怒っているのだが。