我が愛しき者よ

 ベルカとブロッサム、通称ちびころにとって、人間様の足は愛を語るべき恋人である。
 なので今日も興味津々。

 まあ今に始まったことではないので別に構わないが、どう見てもインコとは似ても似つかない足がなぜいいのだろう?
 謎だ。

カメラの中

 デジカメを使っていると、被写体を見なくなることに最近気付いた。
 まあ見てないことは普通のカメラでも同じなのだが、普通のカメラだとファインダーごしに被写体を直接「見つめている/見つめられている」感がある。
 だがデジカメはどうしてもモニタのほうに注目するので、完全に被写体から目をそらしてあさってのほうを見つめてしまうことになる。いわゆる「運動会でデジカメばっか見てるお父さん子供の競技も見てやれよ」状態である。
 なのでせめてインコどもを撮る時には、モニタではなく鳥を見ながら撮ることにしたのだが、これだと今度はシャッターのタイミングが難しい。
 一体どうしたものか。

 そんなキラキラした瞳でこっちを見ても駄目だぞ。

ちょうだぁぁぁあい!

 ヒマワリの種を人間様の手から奪い取ろうとしているヒューストン。
 顔が恐い。

 カメラ嫌いですぐ奥にひっこんでしまうヒューストンだが、ヒマワリの種だけは別のようで、すぐ前にレンズがあっても平気な顔でいそいそ寄ってくる。
 そしてこうやって手に入れるまでがんばっている。
 現金な奴め。

新しいカメラ

 メインで使っているLUMIX FX7がどうも接写に弱いので、1センチからのマクロ撮影が可能なCaplio GX8を思いきって買ってみた。
 インコを撮るためにわざわざ上位機種を買う必要はないような気もしないでもないが、とりあえずシャッタースピードを自分で決められるカメラがほしかったので。
 これでインコどもの細かい表情もばっちり、と思ったのだが、近付けば近付くで今度はこんな弊害があるのだった。

 ……やめてお願い、カメラをかじらないで……。

かくれが

 またなんか変なところがお気に入りになったらしいぎっくちゃん。
 下で微妙に迷惑そうなブロッサム、通称ちびころ。

 後ろから。
 勝手に来て勝手に怒っているので下で困惑しているブロッサム、通称ちびころ。

 前から。
 下にはケンカを売られるのがイヤで反対側に逃げたブロッサム、通称ちびころ。

 寝てるし……。

枇杷、枇杷!

 むやみやたらと真剣な表情で枇杷を食べるブロッサム、通称ちびころ。

 ちょっと離してみると、必死で舌をのばしてレロレロやっている。

 ところで、ブロッサム通称ちびころも、甘くない枇杷より甘い枇杷を好むようである。
 なんかあまり嬉しそうな食べ方じゃないな、と思って人間様が食べてみると(何だかんだ言いながらも自分が食べるより先にやっている)、他のものより甘味が薄かったりする。
 一応インコも基本的な味覚、というか味覚的な刺激は分かるらしいというのは経験値的に知ってはいるが、そんな微妙な部分まで区別できるとなるとちょっと驚き。

眼下の敵 2

 またやってる。

 というかブロッサム、通称ちびころが気にしているのはぎっくちゃんはなくてその後ろのカメラなんだが……。
 まあ、見知らぬ人が挨拶してきたから疑問に思いつつも挨拶返したら、実は自分じゃなくて後ろの人へのだったってこと、たまにあるよね。

枇杷

 ブロッサム、通称ちびころの最近のマイブームは枇杷。
 いちど試しにやってみたらすっかり気に入ったようで、人間様が食べ始めると吹っ飛んできてカゴにはりつき、「ちょうだい、ちょうだい」とねだり始める。
 ところが困ったことに、人間様も実は枇杷が大好物なのだ。できることなら鳥になどやらずに自分ひとりで全て食べたいのだ。
 でも、懸命に訴えているブロッサム通称ちびころの目を見ていると、彼女の期待を裏切るのも忍びない気がして、結局心の中で涙を流しながら食べたがるだけやってしまう。
 ……またおいしそうに食べるんだな。これが。