窓際の女

 足元定まらなくて外に出られないくせに、人間様が家に帰るとカゴの扉を開けろと要求するヒューストン。
 しつこいので仕方なく開けてやると、金網に足をかけて満足げに外を眺めている。

「♪」
 安定がいいのは認めるけど、それ、方向性として間違ってるから。

なにかされてるらしいけど

 テーブルのすみっこでちんまりしているブロッサム、通称ちびころのまわりに意地悪して紙くずを置いてみた。

 ほーらどんどん置いちゃうぞー。

 ほーらもっと積み上げちゃうぞー。

「……?」
 ……お前、無反応でつまんない!

知らなかった!

 ヒューストンが今朝から餌を食べなくなった。
 というか、食べる気はあるのだが、ふらついてしまって普段使っている餌入れからうまく食べることができず、結局あきらめてしまうという状態が続いている。
 そんなこともあろうかと、床に降りた状態で楽に食べられるように数日前から餌入れその2も置いてあるのだが、そっちには全然見向きもしない。ひたすらいつもの餌入れから食べようとしてはあきらめるというのを繰り返している。
 神経質なヒューストンのことだから、恐らく餌入れその2が恐くて無視しているのだろうと思うのだが、それでは餌が食べられないまま弱ってしまう。仕方ないので割り箸を使って(手だと噛まれるので)餌入れその2のほうにヒューストンを追いやってみた。
 するといやいやそっちのほうに逃げていったヒューストン、何気なく餌入れその2に目を向け、「あっ!」という顔になったかと思うと、猛然と餌入れその2に首をつっこみ食べ始めた。
 ……もしかして、単に存在に気付いてなかっただけかい。

実録夜中の破壊行為

 草木も眠る丑三つ時。
 触れてもいないのに謎の振動に襲われる鳥カゴ。

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 WMVファイル(8.63MB 35秒)
 ……囓る物なら他にたくさんあるのに、なんでそうおやすみカバーの内側に固執するんだろう?
 まあインコだからしょうがないのかもしれないけど。

頂上へ

 こらこらこらこら!

「よいしょ」
 カゴの扉でくつろいでいるように見せかけて、ちょっと目を離すと金網をのぼっていってしまうヒューストン。
 ところが、カゴの上には冷房の風よけにビニールが張ってあるので、今のヒューストンではちゃんと立てずにつるつるすべった挙げ句落っこちてしまう。
 もうカゴの中に入れっぱなしにしておきたいのだが、そうすると今度はまたストレスをためて毛引きが激しくなりそうな気がするので、いまいち踏み切れない。
 うーん、どうしたもんだか。

それでもとまりたい場所

 段々止まり木の上でバランスを取るのが難しくなってきているらしく、たまにこけたり落ちたりするようになったので、落ちると危ない上のほうの止まり木を取ってしまった。
 そしたら何を思ったのか、下の止まり木ではなくこんな所に居座るようになった。

「なに?」
 だからなんでそうバランスの取りにくいところにばかり来たがるんだ、お前は。

隠遁

 カメラでしつこく追い回したら嫌気がさしたらしく、鳥カゴの後ろに逃げ込んで顔をそむけて隠れたつもりになっている。

「こうやっていればきっと分からない……」
 開いたしっぽに緊張感がみなぎっているね。
 でも丸見えだよ。

水浴びの後は……

 羽が濡れると飛べなくなるというのが、どうしても分からないらしいぎっくちゃん。
 今日もまた水浴び直後だというのに外に出たがり、出たら一目散にお気に入りのプリンタの上に向かって飛び立った。
 が、やっぱりというか、濡れて身体が重くなっているということを計算に入れなかったようで、高度が稼げないままプリンタの遙か下に結局着地。なぜ自分がこんな所にいるのか理解できないらしく、きょとんとした顔であたりを見回している。
 ……というか、飛べなくなるほど水浴びって、そもそも鳥としてありなのか?