前衛芸術家

 拭き掃除ですか?

 ヒューストンは最近、オブジェに凝っているらしい。
 例の壊したキャットボールを奥にぶら下げた後、今度は自分でボロボロにしたティッシュをくわえて、展示できる場所を探して歩いている。

~~~~!

 もはや意地です。

 くちばしが完全に届かない部分で固定してしまったので、何をどうやってもはずれなくなったこのハシゴ。
 それでもぎっくちゃんは飽きることなく日々挑戦を続けている。
 ……うるさいからいい加減にあきらめてくれない?

遙かイスタンブールより


 フンをされたり、囓られたり、むしられたり、インコどもの虐待に日々耐えている無印良品のカーペット。
 写真のバックとしてもおなじみ。

 実はこの下には、こんな絨毯が隠れている。
 親のトルコ土産で本人たちは高級品だと主張するのだが、なんか焼けが入って手前と奥で色味が違ってたりするので、品質の程は分かる人にしか分からない謎。
 でもトルコからはるばる日本までやってきて、インコどもの餌食になるのもかわいそうなので、こうやって防御している……が、こうなると果たして敷いている意味があるのかいまいち不明。

鳥事情それぞれ

 箱根にある明治創業の外国人にも愛された老舗中の老舗ホテルが、看板をかけるのに邪魔だしお客様にフンがかかるからと、軒にかかったツバメの巣を業者を使って軒並み撤去、業者はヒナを生きたまま巣の残骸もろとも土嚢袋に詰めて、原っぱに捨てたそうな。
 3日後に愛護団体が救出した時には、まだ20羽以上がピヨピヨ言っていたらしい。
 客商売である以上かわいいだけでは済ませられない事情があるのも分かるが、撤去はともかく、生きたまま袋詰め放置では鬼畜と言われても仕方ありませんな。
 まあそれはともかく。

 久々にうっとりのブロッサム、通称ちびころ。
 はみ出ている胸毛をつままれても気がつかない。

 もううらやましくて仕方ありません。

お豆さん

 ブロッサム、通称ちびころが好きなふやかした豆の種。
 でも、彼女以外食べないので、作りすぎると結局捨てることになってちょっと勿体ない。
 どうにかならんもんかと他の2羽にもやったことがあるのだが、ぎっくちゃんは例によってひと口つまんで「いらない」と知らんぷり。ヒューストンに到っては見た瞬間に「ギャギャギャギャ!」と激しく威嚇。どうやら食べ物という認識すらしていない模様。

 ……そういう訳で、今日は大盤振る舞いだからな。
「わーい」

中の人

 いつもと違う中の人。

 主が外出中のブロッサム、通称ちびころのカゴの前面をぎっくちゃんが伝い歩きしていたので、面白半分に入り口を開けてみたら何の疑問も持たずにそのまま中へ。
 ひとしきり水を飲んだりオモチャをいじくったりした後、ようやくここが自分のカゴではないことに気付いたらしく、すました顔で下まで降りてくると入り口の前で出してくれるのを待っていた。
 ……お前、気付くの遅すぎ。