そっと黙って

 ブロッサム、通称ちびころは最近新手のデモンストレーションを考えたらしい。
 片手を床に置いてマウスを使っていたら(我が家のパソコンデスクはお座敷タイプ)、中指の爪の先に何かがコツンと当たる感触がした。
 ん?

「…………」

 ……つまり、掻いてほしいんだな?

恐怖の克服

 いやしかしすごかったですねえ。イースタンチャレンジャー号。
 まさか平成の世になって、ラムアタックで沈没する船なんてのを見る日が来ようとは思いませんでした。
 それはさておき。
 ヒューストンのオモチャのひとつがいい加減破壊しつくされていたので、新しいのと換えてやった。

 入れた直後。
 警戒して反対側にぴったり寄り様子をうかがうヒューストン。

 10分後。
 ちょっと気になってきたので、襲われないよう金網に張り付きながらこっそり観察。

 30分後。
 全く相手が動かないので、次第に警戒体勢を解除しつつあるヒューストン。
 でも近寄るだけでまださわれない。

 1時間後。
 ようやく触ってみる気になった模様。
 微妙にへっぴり腰でかじってみたりして。
 分かりやすいな、お前は。

返事をしたら

 死んだ者が去っていく一方で、生きてる者は変わらず日々の営みを続けている訳で。
 ヒューストンがお気に入りのティッシュ(日替わり)をくわえてもそもそ噛んでいるのを見つけたので声をかけたところ、ヒューストンは「びゃっ!」と元気よく返事をした。
 その瞬間、くわえていたティッシュを床に落っことし、右往左往していた。
 お前はイソップの犬か。

ベルカ永眠

 良く頑張りました。
 朝は例によって外に出たがり、床をうろついたりヒューストンのカゴのまわりの食べこぼしを拾いに行って威嚇されたりしていたのだが、病院で容態が急変。呼吸困難を起こしてそのまま死亡した。
 明日、実家に連れていって、ぽちやちびっこのそばに埋めてやる予定。

 カメラにお愛想する昨日のベルカ。
 今はこの家での最後の晩を、自分のカゴの中で静かに過ごしている。
 皆様、いろいろと見守っていただき、どうもありがとうございました。
 ブロッサム、通称ちびころ、ヒューストン、ぎっくちゃんはまだまだ健在ですので、これからもよろしくお願いします。

長い夜の見張り

 そろそろ夜も短くなりつつありますが。
 そばに寄って撮ると威嚇のポーズしか撮れないヒューストン。
 ならばと遠くからズームを駆使して撮影すると、今度は同じような正面顔になってしまう。

 さて、ヒューストンは(ヒューストンに限ったことではないが)眠っている時以外は常に人間様を監視している。
 なんか気配を感じてふっとカゴの方を見ると、何を言いたいのかまんまるの目でじっとこちらを見ているヒューストンと視線が合う。
 一体何を期待しているのか、それはもうまばたきもせずに見つめてくるので、ふといたずら心を起こしてあやしい動きをしてみたりなんかすると、とたんになんだか不安そうな顔になってそわそわし始め、しまいに「びゃっ!」とかとり繕うように鳴いたりする。
 面白いな、お前。

盗み食い

 ブロッサム、通称ちびころとぎっくちゃんを外に出していた時のこと。
 勝手に走り回って遊んでいるブロッサム、通称ちびころは放っておいて、ぎっくちゃんをかまっていると、誰もいないはずのぎっくちゃんのカゴのほうからプチプチ餌を食べる音が。
 振り返ると……。

 何食ってんだお前はー!

 あわてて飛んでいったぎっくちゃんだが、あまりのことにどうしたらいいか分からなくて右往左往。
 それをいいことにもりもり食べ続けるブロッサム、通称ちびころ。
 そんなに腹が減ってるなら入れと自分のカゴに入れようとしたら、これは拒否して逃げていった。
 一体なんだ!

ベルカ闘病記 5

 出たくて出たくて仕方ないベルカ。

 エサ入れの前でそわそわしながら、時々鼻先でそっとカゴの出入り口を押すのがベルカのアピール。
 びゃあびゃあけたたましく鳴きながらでなければ、結構いじらしく見えないこともない。
 出すといつの間にか暖かい場所で居眠りしてるので、中に追い込んで保温カバーをかけてやる。
 すると、しばらくうとうとしてから、また出せとやってくる。
 あまりうるさいので出してやると、またひとしきり遊んだ後、暖かい場所で居眠りをしている。
(以下繰返し)
 お前、病気なのか元気なのか、どっちかにしろ。