戻る
活躍したい初心者のためのアクション講座


 時折、「初心者ですけど、活躍するにはどうしたらいいですか?」という質問を見かけることがある。
 そんなの自分で考えろよと言いたいところだが、なんでもマニュアル本や攻略本に従えばとりあえずはOKな昨今、新人さんにそんなことを要求するのは酷なのかもしれない。
 そこで、わたしが長年のゲーマー生活の中で得た「こうすると活躍できそうだ」という目安というか勘どころというか、そんなものをいくつか書き出してみることにした。没続きで悶々としている初心者プレイヤー諸氏の参考になれば幸いである。
 ただし、これはあくまでもわたしが個人的な経験の中から出したものであり、当然ながら万人に通用するとは限らない。同じようにやったけど駄目だったとか言わないように。


その1 活躍するためのポイント
少数派を目指そう/人がやらないことをやろう/主役より脇役/
他のPCの行動も利用して/勉強はしておいて損はない

その2 こういう失敗に注意
目移り/英雄症候群/突飛なだけで使えない設定/
パーティ症候群/技能頼り/二番煎じ

おまけ アクションに自信がない人に向いてるマスター、不向きなマスター





その1 活躍するためのポイント




○「少数派」を目指そう○

 当然のことながら「10人の中のひとり」より「5人の中のひとり」のほうが目立ち度は高くなる。また、集まっている人数が多ければ多いほど競争が激しくなり、アクションが採用される確率は低くなる。たとえ運良く採用されたとしても描写も短くなりがちである。
 なので、まず活躍を目指すならはなるべく少数派路線を選ぼう。あまり人がいない組織に所属する、人がやらない職業を選ぶ、プレイヤー数の少ないシナリオを選ぶ……とにかく、人がいない方向、いない方向を目指すこと。

 もちろん、このやりかたにはリスクがある。
 まず、マスターは大抵多数派のフォローしかしないということ。マスターの仕事はなるべく多人数を満足させることなのだから当然といえば当然なのだが、リアクション内での描写、出されるヒント、次回行動に向けての選択肢等々、どうしてもマスターの筆は多数派向けに偏ってくる。なので少数派はえてして「どうしたらいいか分からないし、次にやることも見つからない」ということになりがちである。
 また、プレイヤー数が少ないシナリオというのは、言い換えればマスターの人気がないということでもある。人気がないことにはそれなりの理由があるものだから、たとえばそういうシナリオを選んだ場合、話が全然面白くないとかマスタリングが最低だとかの問題にぶつかる可能性が高い。もっとも、リアクションに載ることを最優先にしているのなら、そのくらいのことには眼をつぶるべきだろう。


○人がやらないことをやろう○

 これは少数派を目指すのとは微妙に違う。
 例えば、NPCをリーダーに密林探検をするとしよう。真っ先に思いつくのが探検隊本隊に参加することだが、探検は本隊だけでできるものではない。会社組織には営業以外にも総務とか経理とか広報とかがあるように、こういう場合にも、表だっては出てこないだけで、先を進んで安全を確認する偵察隊、食料や野営などの荷物を運ぶ荷運び担当、などなども実は必要である。
 さらに言えば、装備一式を出発前に買い入れたり、危険な場所などの情報を仕入れたり、帳簿をつけて探検が赤字にならないように管理したり……ひとくちに密林探検といっても様々な手順、役目がある。そして大抵の場合、皆「本隊に参加して活躍する」ことにはしのぎを削っても、こういう“脇”の部分には思い至らないことが多いのだ。
 そんな時に「自分のPCは出発前に密林がどんな状態か情報を仕入れて、皆が楽に進めるような装備を買い入れておきます」などと“脇”を固めるアクションをかけてみよう。これは目立つこと間違いなしである。ドラえもんの四次元ポケット、真田さんの空間磁力メッキのごとく、予想外のモンスターに出会って苦労する本隊を前に「こんなこともあろうかと用意しておきました」とばかりにそのモンスターの苦手な酢を取り出し、振りまいてあっさり追い払うなんて展開も可能なのだ。

 果たしてそんな地味なアクションが大きく描写されるのかという疑問もあるだろう。が、よっぽど偏ったマスタリングポリシーを持つマスターでもない限り、理にかなっており、なおかつシナリオを進めるのに貢献したアクションは大きく取り上げられるものである。ここはひとつ、“本命”ばかりに気を取られず、そのまわりでなにかできないか見回してみよう。例えば、探検をするにはなにが必要だろうか? 「食料かな」→「どうやって手に入れてるんだろう?」→「多分買ってるだろう」→「お金はどうする?」と次々考えは浮かぶだろう。後はPCの得意分野などを見ながら、押さえる点を決めてアクションにすればいい。
 また、社会人なら、会社や団体などの組織を思い出して当てはめていってみるのもひとつの方法である。


○主役より脇役○

 最近のゲームでは、主役の座は大抵NPCに占められている。ならばPCはなにをするかというと、ほとんどの場合、このNPCを助けつつ(たまに敵に回って)共に最終回まで突っ走るというパターンになる。
 こういう場合は、シナリオ内での主役を狙っても──あるいは、自分が主役のつもりで行動しても、よほどの幸運か不幸がない限りはうまくいくものではない。それよりも、陰に徹して主役、または他人を徹底的に補佐することで活躍を目指そう。
 アクションとは、ある種目立とう勝負みたいなところがある。だから毎回皆「どうすればいちばん自分が目立てるか」ということに頭を絞るのだ。そして当然、マスターもそういう“我こそが”的行動を見慣れている。
 そんな中、あくまでも自分は表に出ず、他人を補佐してそれを誇ることもないというアクションをかけたらどうだろう。マスターの目には相当新鮮に映るはずである。

 ただ、この方法には欠点がある。
 マスターによっては「表に出ないと書いてあるので本当に表に出さないようにしてしまう」ということである。要するに、シナリオに大きな影響を与えてはいるのだが、PCの出番そのものはほんのわずかという形になってしまっているのだ。シナリオに大きな影響を与えたことで満足できるならいいが、あくまでもリアクション中で大目立ちしたいという人には寂しいものがあるかもしれない。
 
○他のPCの行動も利用して○

 これは「他人を利用して自分だけが得をする」という意味ではない。上記の「主役より脇役」にも通じるが、他のPCがどういう行動を取るかを予想して、味方ならそれをフォローし、敵ならそれを阻止するアクションをかけることで、お互いが活躍しようということだ。
 これは、人のアクションを予想しなくてはならないため、相当難しそうに思える。そういう場合は、「自分がやろうと思っていること」をフォローする行動を実際のアクションにしてみよう。人間誰しも考えることは同じだから、自分がやろうと思うことは大抵他の人もやっている。それをフォローすることになるのだから、そうそう大きなはずれにはならないはずである。
 また、行動選択リストがある場合は、リストにある行動をフォローするというのもひとつの手である。リストにある行動なら、まず確実に誰かがアクションにしているはずなので、成功率もより高くなるのだ。


○勉強はしておいて損はない○

 例えば、軍事シナリオで参謀のPCをやったとする。
 この時、参謀には指揮権がない(部隊の指揮をすることができない)のを知らずに「○○部隊を指揮して××地点に攻撃をかけます」なんてアクションをかけたりしたら、一瞬で没になること請け合いである。そしてこの場合、悪いのは軍人なら知っていて当然の知識を持たずにアクションをかけたプレイヤーであり、没にしたマスターではない。
 最近ではマスターも結構優しくなって、予備知識ゼロのプレイヤーが素っ頓狂なアクションをかけてもそれなりに“結果”を見せてくれる。が、やはり知識や常識を持っているのといないのでは、格段に採用の確率と描写の大きさが違ってくるのだ。少なくとも、自分のPCの職業やシナリオで扱っているネタについては、本の1冊くらいは読んでおこう。
 また、インターネット環境があるなら(って、これを読んでるならまずあるだろうが)、リアクション中で分からない専門用語が出てきたら、ひとまわり検索をかけてみるくらいはやって損はない。場合によっては、それが全く新しいアクションのアイディアにつながることもあるのだから。



ページTOPへ



その2 こういう失敗に注意





×目移り×

 目先をころころ変えてしまうのは、初心者がやりがちな失敗である。
 アクションが1回うまくいかないとあっさり「この路線はダメ」と結論し、次々と目的や対象を変えてしまうのである。例えば、NPCその1にアプローチをかけて色よい返事をもらえないと、次の回ではNPCその2にアタック、また駄目だと今度はNPCその3に……という具合に。これではいつまでたっても活躍はできない。
 継続は力なりというが、アクションにもそれは当てはまる。活躍PCと言われるPCを見ると、大体ひとつのことにこだわり、ポリシーを持ってあきらめずに続けてきた人たちである場合が多い。なので、よっぽど自分には合ってないとかいうのでなければ、少なくとも3回は同じ目的、同じ路線でアクションをかけ続けてみよう。
 もちろん、具体的にどう動くかという「手段」は毎回変えても構わない。というか、これは積極的に変えてみるべきである。NPCを護衛するにしても、毎度「○○を護衛する」が繰り返されるだけのアクションでは、マスターも採用のしようがないからだ。


×英雄症候群×

「自分のPCが活躍絶対確実な英雄である」と思いこんで設定やアクションを作ってしまうことがある。
 これは明らかにコンシューマゲームの影響だと思うのだが、メイルゲームでは完全な間違い。メイルゲームでは、自分のPCは英雄なんかではなく、むしろそこらの通行人に近い存在だと思ったほうがいい。なぜなら、メイルゲームでは基本的に数十名から数百名のプレイヤーが皆PCを入れており、その中では自分のPCは唯一無二の存在ではないからだ(運営側ではこれを“みんなが主役”と称している)。
 英雄の設定がかっこいいのはその人が英雄だからなので、そのへんにいる人がやたら英雄チックな設定を持ち、我は英雄なり的な行動ばっかりしていても、ちょっと恥ずかしいだけである。何事も平凡が最良なのだ。

 あと、一時期はやった「19歳で艦隊司令官」「18歳の俊英政治家」みたいな設定も、できれば避けたほうが無難である。どう考えても常識はずれなその手の設定は、他のプレイヤーの非難の対象になりかねないからだ。
 もちろん、実力あっての肩書きには皆何も言わない。「19歳で艦隊司令官になるほどの才能」や「18歳で政治家になれるほどの能力」をアクションでもきちんと発揮できるなら、こういったPCも一向に構わない。が、それができる自信がないのなら、肩書きや地位はほどほどのものに──はっきり言えば、プレイヤーの実力相応のものに──しておくべきである。
 もっとも「家柄だけで成り上がったので実は無能」という形の遊び方もあるにはある。他のプレイヤーにとっては相当迷惑な遊び方ではあるのだが(歴史を見れば、高い地位の人間が無能だった時の悲劇はよく分かる)、それがやりたいのなら、あえて実力不相応な地位を持つのもいいだろう。


×突飛なだけで使えない設定×

 奇をてらった設定そのものは決して悪いものではない。運営側からは歓迎されないことがほとんどだが、NPCを良く見てみよう。大体「そんなんあり?」というくらいすっ飛んだ設定を持っている。ゲーム世界のイメージやバランスを崩さない程度なら、突飛な設定も特に問題はないだろう。
 ただし、それをきちんとアクションに反映できるなら、である。

 例えば「王の隠し子でアルビノとして生まれ、何度も暗殺されかけたので人間不信」というPCを作ったとしよう。このPCが普通にシナリオに参加するためには、いくつかのハードルをクリアしなくてはならないはずである。
 まず「王の隠し子」という部分。これはそもそも運営側から却下される可能性が高いが、もし認められた場合、そのPCは「王の子供」という立場で常に行動しなくてはならなくなる。「自分は母の子供で、王の子供だと思ったことはない」と主張する向きもあるかもしれないが、あいにく周囲はそうは見ない。そのPCが困ったことをやらかせば、即それは「父王の顔に泥を塗った」という評価につながってしまう。最悪、あの者に動き回られては王家のためにならないとして刺客を送られてしまうかもしれない。
 次に「アルビノ」であるということ。メラニン色素が生まれつき少ないこの体質は虚弱で紫外線に極めて弱く、また、光をとてもまぶしく感じる。つまり、それについての対策が必要不可欠になる。
 そして「暗殺されかけて人間不信」。人が自分を傷つけたり裏切ったりしたという心理に基づいた人間不信は、人を信じ、頼ることを難しくする。つまり、いわゆる普通の“冒険”には不可欠な協力や助け合いというのができなくなるし、それでもやりたい場合は、たとえば「自分を変えるためになにかを信じてみようと心に決めた」など、それなりの理由付けがなくてはならない。
 さらに、これだけの過去を持つということは、ものの考えかた、世界に対する目の向けかたなどは、普通の人──ごく普通の家庭に生まれ、普通に育ってきた人──とはかなり違ったものになるはずである。従って、アクション作成のたびに、それをロールプレイしてきちんと反映させることがさらに必要になる。

 ……といった具合に、設定をちゃんと使い、活かしてゲームをすることができるなら、これはどんなすっ飛んだPCを作っても構わない。逆に、“ネタばらし”をしないと「そうだったんだ」と分かってもらえないような設定……つまり、アクションに全然使えてないような設定なら、PCを人に紹介する時に恥ずかしいだけなので、やらないほうがマシなのだ。
 なお、ここでは「自分だけが周囲と比較して有利になるような設定」は対象としていない。そういう設定は、やるやらない以前にどのゲームでも認められていないからである。


×文章にしづらい設定×

 これはベテランでもはまることがある。オリジナリティを追求しようとして、文章で表現するのが難しい設定を作ってしまうのである。上記と違うのは、たとえ常識的な設定であろうとこの中に入ることがある、ということである。
 リアクションというのは、基本的に「限られたスペースの中に大人数がつめこまれるもの」である。だから描写されるのはせいぜい自分のアクション(の一部)とその結果だけと思ったほうがいい。上手なマスターなら、それ以外の要素も盛り込んでくれることはあるが、そんなことができるのはごくごく一部であり、大部分はアクションの中から絵になりそうな部分を抽出し、それを書くのが精一杯である。


×パーティ症候群×

 これもベテランにたまにいる。何かイベントがあると必ず「パーティ(またはお茶会、お食事会等々)を開いて皆の心をなごませます」「お食事(お菓子、楽しい話術)を用意して皆の心をなごませます」というアクションをかけることである。中にはすでにTPOには関係なく、口実を見つけてはパーティをしたがるパーティ魔人のようなのもたまにいるが、これはそもそも種類が違う人たちなのでここでは割愛する。
 確かに「なごみ」は重要である。特に交渉などの席の場合、出席者の機嫌ひとつでまとまるものも決裂したりするから、決しておろそかにされるべきではない。
 だが悲しいかな、メイルゲームにおいては、実はこの手のアクションは「あってもなくてもいい」ものでしかないのだ。アクションとはいわば「歴史を変えるための行動」であり、これらのパーティは確かに重要ではあるが、歴史を変えるようなものではない。だから大きく扱われることがない。そう考えることができる。
 だから、よっぽど運が良くない限り、パーティアクションをかけても大活躍はできない。「次回の交渉はかなり険悪な雰囲気で始まりそうです」等、マスターから特に情報が出ていない場合は、他の行動を考えたほうがいい。

 類似の症候群に「戦場で負傷者を敵味方関係なく手当します」「災害から街の人たちを避難させます」というものがある。これらも実際には重要な行動ではあるのだが、アクションとしては「あってもなくてもいい」部類に属するのだ。従って、成功したとしても大きく描写されることはほとんどないと言っていい。


×技能頼り×

 アクションにただ「敵の武将○○を見つけたら『飛燕閃光斬』で攻撃する」と書いてあるだけでは、マスターも困ってしまう。参加人数の多いシナリオではまず確実に没になるだろうし、たとえ採用されたとしても、リアクションには「PCは『飛燕閃光斬』で武将○○と戦い勝利した(または敗北した)」とするのが精一杯だろう。
 技能はただ「使う」ものではない。「どう使う」かが重要なのだ。メイルゲームはコンシューマゲームと違うのだから、使用可能な技能の中からひとつを選択すればOKというわけにはいかない。その技能が最も効果を発揮するような“手段”もまた考えなくてはならないのである。逆に言えば、技能などなくても、“手段”に優れたアクションをかけることができたなら、居並ぶ技能持ちを押しのけて大活躍することもできる。

 大抵の場合、全てのプレイヤーは同じマニュアルを使ってPCを作成している。だから自分のPCの技能は絶対誰かとかぶっているものである。そして、複数のPCが同じ技能を使ってきた時、より工夫をして使っているほうにマスターは高ポイントを与えるのだ。単に「○○技能を使って解決します」というだけでは駄目なのである。
 また、リアクションとは、アクションが生み出した「ドラマ」を描く場でもある(そうでなければ、単に機械処理で結果を出せばいい)。つまり、同じアクションでも、よりドラマを生み出しやすいほうが、マスターとしては採用しやすいのである。
 上記のアクションだって「敵の武将を見つけたらそっと背後に回り込み、他の人との戦いに気を取られている隙に『飛燕閃光斬』で攻撃する」とあれば、使い方にも一工夫あるしドラマが発生する余地も高い。従って、扱いはかなり違ってくるはずである。運が良ければ、この武将とPCの壮絶な戦いが戦闘のクライマックスを飾るかもしれない。
 ……ただし、「ドラマをつくるぜい!」とばかりに凝りまくるのも考えもの。細かすぎるアクションは逆に没の対象になってしまうので、注意すること。


×二番煎じ×

 ひとりのプレイヤーが目新しいアクションを成功させ、大きく描写されると、次の回にはそれと似たようなアクションがわらわらと出てくることがある。確かに、いちど成功しているのだから次も成功する確率は高いわけで、そういう意味ではリスクの少ない選択とはいえる。
 が、考えてほしい。最初のプレイヤーのアクションが大きく描写された理由は、その人が「最初の人間」だったからだ。つまり、二番手、三番手以降は、たとえ成功したとしても、最初の人と同等の扱いは期待できない。ノーベル賞と同じで、最も称えられるのは最初にその方法を使った人なのである。
 さらに、他人が頭をしぼって考え、成功までこぎつけたものを、何匹目だか知らないがドジョウ狙いのために安易に真似をするというのはどうだろうか。アクションを真似されるというのは確かに一種の勲章には違いないが、最初にそのアクションをかけた人にしてみれば、決して気持ちのいいものではないだろう。
 多分アクションに知的所有権などないだろうから、人のアイディアを使ったからといってどうなるわけでもない。さらに言えば、人のアイディアを自分のアクションの参考にすることは決して悪くない。むしろ、アイディア不足に悩みがちな初心者にはおおいに勧めたい。
 だが、参考にするのと真似をするのとは違う。次の回あたりに、もろにパクリましたというアクションをかけるのは、かっこわるいのでやめたほうがいい。


ページTOPへ



おまけ アクションに自信がない人に向いてるマスター、不向きなマスター





○アクションに自信がなくても、比較的活躍しやすいマスター○

・真面目型
 真面目なマスターにも何種類かあるが、中でも「せっかくアクションをしてくれたんだから、なんとか反映してあげたい」というタイプのマスターが、初心者が活躍しやすいマスターである。もっともこの場合、活躍するというより単に「大きく取り上げてもらえる」というだけのような気もするが、どっちでもいい場合はありがたい。
 また、このタイプのマスターはプレイヤーの“おねだり”を良く聞いてくれる場合が多く、自分勝手に作った設定やアイテムもかなりの確率でリアクションに出してくれる。アクションはダメだけど人と違う設定で目立ちたいと思うならいいマスターと言える。
 難点は、プレイヤー全てに対して真面目なため、結局全員横並びの登場になっていてあまり活躍したという満足感が得られないことかもしれない。また、当然ながら、限られた枚数内に全てのアクションとプレイヤーのおねだりを反映させようとするため、文章的な完成度は二の次になってしまうことが多い。


・自己愛型
 女性マスターに時折見られる。切れ者で独断的、ちょっとナルシスト入っていて孤独っぽくて、しかも実は不幸な過去を持った悪役男性NPCが暗躍するパターンのシナリオの場合、マスターはこのタイプの可能性が高い。
 このマスターの特徴は、この悪役NPCに自分を重ねていること。なので、とにかく思い入れたっぷりにこのNPCに同情し、つくしまくろう。そうすれば、マスターは嬉しがってアクションの出来不出来に関わらず目をかけてくれる。
 逆に、うっかりNPCを否定したり批判したりすると、なにしろNPC=自分であるこのタイプのマスターは、しばしば「自分が否定された!」と思ってしまう。そしてこの場合、なぜかえてして「このプレイヤーは自分を否定する」→「このプレイヤーきらーい!」→「仕返ししてやる!」という行動に走りがちなのだ。ただ、これさえ避けてひたすらNPC好き好きをやっていれば、ほぼ確実に活躍路線を歩むことができる。ある意味最も初心者向けとも言えるかもしれない。
 さらに、このタイプのマスターに対しては、私信等では徹底的にフレンドリーかつヨイショで接することも必要。自己愛が強く「オトモダチ」と「敵」の区別が明確で、かつそれをリアクションに反映させることをいけないと思わないので、「敵」と見なされてしまうと最後、ろくなマスタリングをされないからである。反対に「オトモダチ」になることができれば、こちらが恥ずかしくなるくらい持ち上げてくれる。


○アクションに自信がない場合、活躍は難しいマスター○

・専門型
 軍事または科学系シナリオに多いが、その他の系統でもまれに見られる。マスター自身がシナリオで扱われる題材に関してかなりの専門知識を持ち、プレイヤーにもそうであることを期待している。なので、しっかりした知識のないプレイヤーがいきなり行っても没常連で終わることが多い。
 ただし、この手のマスターが相手でも活躍できるチャンスはある。専門家というのは、逆に言えば、物事に対してある一定の決まった方向から物を見がちということでもある。なので、なにも知らない素人が予想外のアクションをかけてきた時、感心して高い評価を与える場合が多いのだ。
 もちろん、いくら予想外でもピントはずれであったのでは意味はない。最低でも常識レベルの勉強はしておくこと。



ページTOPへ
戻る