予想外の消費

 穀物餌を消化する能力がやや低いらしいぎっくちゃんに、鳥病院の先生が勧めてくれたペレット餌。

 フインチ用だが、粒が小さいだけなので別にインコにやっても問題ない。
 でもカナリアの絵がなかったら、肥料と間違えて鉢植えに入れそうな雰囲気。
 これを穀物餌に混ぜてやっているのだが、虫かごに入れられて台所用量りで体重を量られるような屈辱は黙って甘受するくせに、こと食に関してはぎっくちゃんは実に頑固で、穀物餌だけに口をつけてペレットは絶対に食べようとしない。
 まあ、根比べは予想のうちだったから、食べる食べないに関わらずやり続けているのだが、ここでちょっと予想外のことが起きた。
 他の鳥が食べる物は自分も食べて当然と思っているブロッサム通称ちびころが、例によってそのペレットを自分にもよこせと言い始めたので、おもしろ半分に与えてみたところ、どうやら気に入ったらしく熱心に食べるようになってしまったのである。
 今ではお腹がすくと、穀物餌より先にペレットのほうに行く勢い。

 おいしい?
「うん」
 ……世の中なかなかうまくいかないもんです。

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