いつもの桜の会

 毎年恒例、今日は田戸台庁舎で海自横須賀地方隊の観桜会です。

 並んでいるのは入り口で総監と幕僚長がひとりひとりに挨拶しているから。
 この後も会の間中、ご挨拶や名刺交換を求める人に取り囲まれていた。
 数千人の人員と広い敷地、いろいろな機械や施設を抱える横須賀地方隊は、地元の各種企業にとって巨大な取引相手であり、それを仕切る総監やナンバー2の幕僚長には、機会があればご挨拶をと思う人たちがいつも殺到する。
 多分、偉い人になる時にはある程度社交スキルとかも学んだりはするんだろうけど、でも100人以上の素人さんに常に笑顔で臨機応変の応対を続けるって大変だなあと見てていつも思う。

 桜は満開ではないが丁度良い咲き頃。
 観桜会に出るようになって結構たつけど、これだけ咲いてるの見たの初めての気がする。

 米海軍の人も招待されている。

 はしだてはっぴを着て屋台をやっている特務艇『はしだて』の乗員。
『はしだて』は迎賓艇とも言い、例えば海外から来日した重要人物を招いて会場パーティをするためのいわゆるおもてなし船。
 料理長はグラン・ボネっていうの? あの高い帽子をかぶった本格シェフだし、乗員はみんな帝国ホテルで接客訓練を受けてきている。
 観桜会の料理も『はしだて』が一手に引き受けている。
 ちなみに『はしだて』は迎賓艇以外にも、災害時等にけが人を収容する病院船としての役目もあるのは豆知識。

 なので料理はいつも大人気。
 特に今年は招待者の数が多いらしくて、料理があっという間になくなっていた。
 そういえば会場もいつもよりごった返してた気がする。

 庭のすみっこにあった穴。去年までこの位置に屋台があったので気付かなかった。
 入ってみたら(たまたま近くにいた中の人が入れてくれた)、入り口からすぐに折れ曲がった通路が10メートルほど続いて、その先はやっぱり10メートル四方ぐらいの、かなり頑丈なコンクリートの部屋になっていた。
 多分、構造からして防空壕じゃないかな。
 この田戸台庁舎が鎮守府長官の官舎だったころ、家族や使用人が避難するのに使っていたんじゃないかと思う。
 今も物置かなにかで使われてるのか、きれいに掃除されてた。
 田戸台はその名の通り山の上にあるので、たどり着くまで風が強くてかなり閉口したが、敷地内はほとんど無風、でも日差しはポカポカで、しまいに暑くなった。
 さすがは鎮守府長官の官舎だけのことはある。

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