呪われた姫と呪った魔女が仲良くなる映画見てきた

「マレフィセント」を見てきた。
 面白かった。「眠れる森の美女」のサイドストーリーとしてでなく、普通に独立した作品として見れる面白さ。というか人間様は実際「眠れる森の美女」を見ていないけど楽しめた。
 実は「アナと雪の女王」と完全にネタがかぶっていて、ありゃりゃと思ったのだけど、「マレフィセント」の場合、復讐が復讐を呼んで果てしなくエスカレートしていく(戦闘力ありすぎな)男女の愛憎劇という側面もあるので、その分濃い展開になっている。
 人が邪悪になるのは理由あってのことで、それはそれで仕方がない、ただ、その邪悪から抜け出すきっかけをつかめるかどうかが、救われるか破滅するかの差になるというのが、今回の底辺に流れているテーマになっている(と思う)。そういう意味では、オーロラ姫は重要なキーパーソンではあるけど、立ち位置としては全くの脇役で、主役はマレフィセントとオーロラ姫の父親のステファン王と言っていい。
 とにかくすごいんだこのふたり。ステファンが恋人マレフィセントを踏みにじって得た幸福に酔いしれている時、マレフィセントは憎悪と狂気の中で自分が守る森を暗い闇に変えていき、マレフィセントが不本意ながら森で育つオーロラ姫の世話に手を出し、彼女の存在に心を癒やされていくようになると、今度はステファンが、マレフィセントが放った呪いにおびえるあまり狂った暴君と化していく。なんだかんだで、最初から最後までこのふたりは強い絆で結ばれている。
 しかも一方が人間の王国の国王、もう一方が妖精国の守護者で最強の妖精なので、周囲へ及ぼす迷惑も双方半端ない。
 全く存在意義のなかった王子様かわいそう(笑)。
 個人的には、「アナと雪の女王」よりこっちのほうが面白かった。
 ディズニーの底力を見せられた感じ。

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