赤煉瓦とピンクの船の風景

 今日は呉で江田島見学研修。
 でも研修は午後からなので、午前中は呉地方総監部の見学に個人で申し込んで言ってきた。
 横須賀以外の呉、舞鶴、佐世保、大湊の各地方隊では、土日に艦艇や庁舎を一般公開していて、事前に申し込みをすれば見学できる。
 前は横須賀もやっていたんだけど、多分9.11あたりからなくなってしまった。


 赤煉瓦の庁舎。
 海軍兵学校と同じくイギリス製の煉瓦が使われていると長年思われていたが、実は秋津で作られた純国産だったことが最近判明したらしい。
 

 庁舎だけではなく、まわりの建物も割と赤煉瓦率が高い。
 それだけで絵になる風景だが、これをオフィスとして使うのは結構大変だろうなという気はする。


 玄関。
 残念ながら内部に入れるのはここまで。


 ファサードの三本の柱は毛利元就の三本の矢にちなむと言われているらしい。そして誰も信じていないらしい。
 多分、前を重厚にしたほうがバランスがいいとか、そんな理由じゃないかな。


 天皇陛下が来るというので大急ぎで作ったけど、結局陛下は脇の坂道を馬車で上ってきてしまったというエピソードつきの階段。
 今は呉花火大会の人気スポットになっているらしい。


 旧日本海軍地下作戦室への入り口。
 ここは総監部見学とは別の日に見ることができる。


 瀟洒な庭園。池には錦鯉が何匹も泳いでいたりする。


 紅葉しかけているのはすべて桜。ここも自衛隊基地の例に漏れず、隠れた桜の名所らしい。
 個人的にはその後ろのガントリークレーンの群れが気になる。

 時間にして30分。総監部の庁舎をぐるっと回っただけの短い見学だったが、説明が面白いので楽しかった。
 なぜわざわざ庭の池で錦鯉を飼っているのかという根源的な質問をしたくてたまらなかったのだが、外の見学者の目を気にして口に出せなかったのが心残り。

 まだ研修の集合期限まで間があるので、大和ミュージアムに行くことにした。
 最初は見る予定はなかったのだが、戦艦長門に関する企画展をやっていたので。


 長門いいよね。

 まあ会場が大和ミュージアムなので、正直規模は知れたものだったが、長門と大和の所有理由の差に由来する扱いの差など、明確に述べられていて面白かった。


 とりあえず定番のこれも写しておくか。


 そしてまだ時間があったので、鉄のくじら館も見てしまった。
 よく考えたら、せっかく近くまで行ったのだから、入船山公園あたり回ってみればよかった。

 そんなこんなで集合時間になったので、フェリーで江田島に向かった。


 これはフェリーではなく、たまたま山をバックに走ってきたタグボート。


 江田島ももう4回目ぐらいになるだろうか。


 おなじみ大講堂。
 坂の上の雲でも使われていた場所。


 今回はその舞台の奥まで見せてもらった。
 舞台の両側にある扉を開くと、華族など高貴な方々の待合室だった部屋に入る。
 このあたりからは一般の見学コースでは見ることができず、今回の研修限定となっている。


 さらに、赤絨毯の敷かれたこれまた見るからに高貴そうな階段を上ると……。


 皇族専用の待合室。
 ここだけ土足厳禁なので靴を脱いで入っている。


 壁には鈴木貫太郎の書。


 天井の金に糸目をつけてない感もすごい。


 待合室はキャットウォークに直結していて、ここから天皇や皇族は卒業式などを見ていた。


 それにしてもいい天気だ。
 いい天気過ぎて暑い。


「同期の桜」の歌の元になったとされる「貴様桜」(推定)。
 もう1本「俺桜」というのも別の場所にある。


 教育参考館(資料館)。
 藤田嗣治の門外不出の戦争画があるので楽しみにしていたのだ。
 あと、横山大観の2メートルぐらいある富士山の大作もあるんだよね。
 ほんと、写真を撮れないのが恨めしい。

 というわけで見学は終了。
 呉まで帰りまーす。


 港やフェリーから呉の造船所が見えるのだが、ショッキングピンクとしか言いようのない塗装の船が何隻も建造されている。
 すべて同型なので何かしら大量発注なのだと思うが、とにかく目立ちまくっている。
 調べてみたら、日本郵船・商船三井・川崎汽船による合同コンテナ事業のための船らしい。なぜこんなLCCのピーチみたいなショッキングピンクなのか……。


 もちろん海自の艦艇もちゃんといた。


 でもやっぱりショッキングピンクが気になる……。

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