箱根2日目。
午前中に岡田美術館へ行ってあとは帰ろうかと思っていたのだが、この際なので、1度乗ってみたかった路線に行くことにした。
その名は「大雄山線」
小田原駅始発で終点の駅名も大雄山。すごいローカル電車っぽいのにやたら壮大な名前のこの路線、見る度にずっと気になっていたのだ。
調べてみたところでは、もともとこの路線は、大雄山最乗寺への参拝用として敷かれたものが、沿線に工場などが増えたことによりそのまま通勤路線として定着したものだということ。確かに富士フイルム前駅なんてのがあった。
なるほど、ではとりあえず最乗寺まで行ってみよう。
最乗寺までは大雄山駅からバスで30分ほど山を登り、さらに10分ほど山林の中を歩く。
お焚き上げでもやっていたのか、参道には薄く煙が漂ってかなり神々しい。
ついた。
開山は1401年らしい。
杉林の中にいくつものお堂を持つかなり大きなお寺だった。
至る所に寄進の石碑が建ちまくっている。多分100は下らない。
日付を見ると全て明治以降なので、それ以前の物は撤去されていると思われる。残されていないそれらがどのぐらいあったのか見当もつかない。
しかもどうやら講(町内や隣近所などでお参りのために金を出し合って積み立てる制度)もいくつもあったようで、かなり広く信仰を集めていた寺らしい。
全然知らなかった。
天狗の阿吽像。
開祖了庵慧明禅師の弟子、妙覚道了が天狗になったという言い伝えから、このお寺は天狗にちなんだ物が多い。
山腹の傾斜地に作られているため、境内は階段が多いのだが、特にこの奥の院へ向かう階段は350段ほどあるらしい。
しかし折角来たのだから挑戦しよう。明日確実に筋肉痛になる予感しかしないのだが。
境内は水も豊富。全体的に山林なので木陰も多いし、夏は気持ちがよさそう。
これはなかなかいいお寺だった。
機会があったらまた来たい。