奈良2日目はちょっと遠出の三輪山。
三輪山をご神体とする大神神社。
三輪山信仰は記紀以前に遡ると思われる古い古い信仰。一体どんなものなのか一度行きたかったのだ。
が……。
なんということでしょう。
大嘗祭当日祭を行うため入山不可。
そういえば、大嘗祭って皇居だけじゃなくて、全国の神社でも一斉にやるのね。
まあある意味一生に一度できるかできないかの経験ではあるかな……。
まあ山には入れなかったけど、その分珍しいものが見れた。
何の儀式かわからないけど平安装束で拝殿に向かう神主さんたち。
外にも、写真には撮らなかったが、朝いちには神楽をやっていた。
三輪駅からだと二ノ鳥居の所に出るのだが、一の鳥居が超巨大でどうしても撮りたかったので、わざわざ1キロ以上歩いて撮ってきた。
三輪駅の野良猫、その1。メスでお腹が大きかった。
人恋しげにニャーニャー鳴いているくせに、近寄ると逃げる行動原理が読めない猫。
三輪駅の野良猫、その2。顔が大きいので多分オス。
駅のベンチに居座っていて、隣に座っても逃げないがリュックを落としたら逃げたこれも行動原理が読めない猫。
次の目的地は長谷寺。
三輪から電車で20分ほどの所にある山寺で、創建はもちろん奈良時代。
初瀬という場所にあることから、当初は初瀬寺などと言われていたのが長谷になったっぽい。
ちなみに、サイトには徒歩15分と書いてあるが、実は近鉄の長谷寺駅と長谷寺は両者谷を挟んで反対側の山腹にあるため、上り下りを考慮すると絶対に15分ではつかない。
途中立ち寄った與喜天満神社。
山中にあるため、参道が100段以上の階段だった。
大変だった。
しかし長谷寺が一望できる眺めは素晴らしい。
中央にあるのが山門。右上の大きな建物が金堂。
そう、山の中腹に貼り付くように建っているこの寺は、道がすべて階段か急坂なのだ。
與喜天満神社で使い果たした脚力にさらにダメージが重なってライフがゼロになりそう。
でも一方で、五重塔を同じ目線から見るみたいな珍しい体験もできたりする。
そして紅葉がここでもきれい。
個人的にはまっさかりよりも、こんな風に色づき始めたグラデーションの時の方が好き。
そんなわけで、風景と階段を堪能したので(もちろんお参りもちゃんとした)駅に戻ることにしたのだが、谷を越えるためにまた坂と階段を下がって上がってという苦行を経ないと駅にはつけないのだった。
もうライフがマイナスになりそう。
ただ、この時点でまだ15時なので、もう1カ所、橿原神宮に最後に行くことにする。
これも長谷寺から電車で30分ぐらいなのね。
橿原神宮の門。
橿原神宮は、神武天皇が開いた橿原宮の跡地(と言われる場所)に明治になって作られた神宮。なので歴史的な位置づけとしては多分ちょっと劣る。
そもそも神武天皇は伝説上の存在なのだけど。多分、当時の豪族の中心的存在の誰かがここに拠点を置いたのが実際なんだろう。
橿原神宮の境内。後ろに見えるのは畝傍山。
そういえば、初瀬は蝕雷で沈没したし、畝傍はフランスからの回航中に消息を絶ってますね。
めちゃくちゃ広い拝殿。
土地を購入した明治政府の力がすごかったのか。
単になにもなくて安い予算で広い土地を買えたのか。
キジバト。
カメラを向けたら逃げるかどうかちょっと迷ったようだったが、何を思ったのか逆にこっちに近づいてきた。
境内では菊花展をやっていた。そういえば丁度季節だね。
これは一文字という、皇室のご紋になっている菊。
そして神宮の隣の池には小さなカモがいっぱい泳いでいる。
人を全然怖がらずすぐ近くまで近づいてくる。
猫もいた。クリーム色で毛艶も良くてきれい。
獲物には不自由しなさそう。
とにかく数が多いので、見ていて飽きない。
眺めていたら近所のおじさんがやってきて餌をやり始めたので、一斉にそちらに向かっていった。
100羽ぐらい集まってきているが、何しろ小さいのでそれほど迫力はない。
ちなみにやっているのはかっぱえびせんだった。
そしておこぼれがほしくておじさんの足元をハトがうろうろしている。
そして猫までやってきた。
岸に近づくカモを狙うのかと思ったら、おじさんからかっぱえびせんをもらってカリカリ食べている。
それでいいんだ……。
そんなこんなでとにかく面白いので、おじさんがエサをやり終わるまで眺めてしまった。
最後に猫を撮ろうとしたら、こいつも何かくれると思ったのか寄ってきた。
ごめんよ、長谷寺で買った草餅しか持ってないんだ。
求めているのはそういうのじゃないよね。
そろそろ日も暮れてきたし、帰ろうか。
二ノ鳥居側から一の鳥居とその向こうの山を撮ってみた。
帰りは駅の階段すら苦痛だったことを、ここに報告します。