会社を半休して、日本藝大美術館の渡辺省亭展と、国立博物館の鳥獣戯画展に行ってきた。
正直言うと、鳥獣戯画はそこまで熱烈に見たいというものでもないのだが、今回は人数制限の時間ごと完全予約制なので、まあ一度は見ておいてもいいかなと思った次第。
渡辺省亭は、明治から大正にかけての花鳥画を中心に描いた日本画家で、迎賓館赤坂離宮の七宝額を任された程の実力者だが、後期は画壇を離れて市井に下った事もあって、日本ではほとんど埋もれてしまってる。
が、出品作がパリ万博で最優秀作品に選ばれるなど、欧米では近代日本画にその人ありと言われる程の人らしい。
エドガー・ドガに即興で鳥の絵を描いて贈呈したら、ドガがその速さと素晴らしさに感動して一生大事にしていたなんて話もあるそうな。
例によって絵は写せないので、ポスター。
何というか、単純に写実的とか色使いが華やかとかいうのでなく、分かりやすく絵を美しく見せるための工夫をすごくしているなという感じ。
分かりやすすぎてちょっとあざとさを感じる向きもあるかもしれない。
でもとりあえず、花は美しいし鳥や動物はもふもふでかわいいし美人画は美人なので満足。
トートバッグになってた桜の花びらをくわえるスズメの図。
速攻買った。
さて、次は鳥獣戯画だ。
時間通りに行けば待たずに見られるなんて、時間指定制ってほんといいな。
その日の気分でぱっと行けないデメリットはあるけど、こういう人気展はずっとこうやってほしい。
どうも中で滞留してしまい、後の時間の人が入れない状態っぽい。
まあ今回、全4巻のうち最も有名な甲巻こそ動く歩道で強制的に運ばれていくが、乙丙丁巻は好きなように見られるので、そこで止まっちゃうのはあるだろう。
あと、妹がTwitterをサーチした情報では(並んでる間暇なので在宅勤務中の妹に実況してた)、グッズ売り場がすごい混んでいるらしい。
まあ看板でも撮りながら待つか。
これなら渡辺省亭をもう1周ぐらいしてくれば良かったなあ……。
とはいえ、少しずつ列は動いていたので、30分ほど待ったら中に入れた。
感想としては、甲巻より乙丙丁巻の方が面白いと思った。
一番完成度が高いのは甲巻なのだが、それ以外の巻の方が、雰囲気を伝える力というか描写の力量というか、そういうのは上な気がする。
あまりにシュールすぎてつい買ってしまったミッフィーとのコラボのポーチ。
すみっコぐらしとのコラボもあったけど、シュールさではこっちの方が勝った。