空飛ぶカメでのお食事会

 ANAのカメ塗装のエアバスA380の見学と機内食体験会「レストランFLYING HONU」に参加するために、成田空港まで行ってきた。
 前に滑走路に迷い込んだカメに止められてたやつ。
 結構人気があるようなのだが、ネットでたまたま情報を見つけて申し込んだら運良く予約が取れたのだった。
 実は羽田空港と間違えてたのは内緒なんだけど。

 成田なんて行くの久しぶりだな。
 15年近く前にアメリカに行った時以来じゃなかったかしら。
 友達と行くと親に言って、実は一人でヒューストンのNASA見て、帰りにワールドコンに参加したんだった。
 まだアメリカがのんびりしていて寛容だった時代。


 機体が停めてあるのは南ウィングから滑走路を隔てて反対側にあるエプロン。
 一応「搭乗」扱いになっているので、ちゃんと国内線の出発エリアからセキュリティチェックを経て、正規の搭乗口からバスに乗って向かうことになる。
 待合室ではANAの人が手作り感満載の歓迎をしてくれる。


 ちなみに搭乗口のディスプレイがかわいくなっていた。




 あんまりバス使うような路線って乗ったことがないから、この風景を見るだけでもうテンションが上がる。
 でもやっぱりコロナの影響で飛行機は少ない。


 稼働していない機体がこんな風にずらりと並んでいるし。


 FLYING HONUが見えてきた!
 実は、これまでの見学は青の1号機と緑の2号機だけだったのだが、10月にオレンジの3号機が日本に到着。今回初めて3機そろい踏みとなったらしい。
 ラッキー。


 そしてJALに撮影を邪魔される。


 1号機。
 アントノフのAn-225に次ぐ世界2位の大きさだそうさけど、アントノフと比べると、低翼のせいか圧迫感がなくてそこまでデカいという印象はない。
 というか、高翼機の機体を無理に低翼にしたみたいな妙な感じがある。
 あと、翼。大きなエンジンを二つぶら下げている割には、すごい長くて幅が狭くてシャープな感じ。
 巨体な割に小回りがきいて操縦性能がすごくいいということなので、やっぱ翼も違うのかも。


 2号機とその奥の3号機。
 この後2号機で機内食を食べて、3号機を見学する流れ。
 タラップの横では機長や料理長(今回食べる機内食の開発責任者)との写真撮影会が行われていたが、とりあえずあんまり撮影する意味が分からないしいいかなと思ったのでスルーした。


 席は今回、食事だけプレミアムエコノミークラスにグレードアップしたエコノミーにしている。
 窓から見える1号機。
 実は、申し込みの時に座席はビジネスもファーストも選べるのだけど、やっぱりそれなりのお値段がするので、動かない機体で2時間過ごすだけと考えるともったいなかったのだ。
 だってビジネスで3万円、ファーストだと6万円なんだよ。


 で、これがグレードアップした機内食。これにハーゲンダッツのアイスクリームと食後の飲み物がつく。
 予想してたより抜群においしかったし、量も結構あってお腹いっぱいになった。今の機内食すごいな。
 というか、前に国内線のプレミアムクラスで出た弁当はふーんて感じの味だったから、さすが国際線のプレミアムといったところなんだろうか?
 そして、調子に乗って大量にアルコールを飲んで酔っ払ってはしゃぐおっさんが出るのはお約束。


 なお、クリスマスのサービスとして特製クッキーも出た。
 食べるのもったいないな……。

 そんなこんなで食事が終わると、次は3号機の機内見学。
 この3号機、コロナの影響で、日本に来たはいいが1回も客を乗せて飛んでいないらしい。
 つまり、未使用まっさらの状態が見れる。なにそれすごい。



 1、2号機は男の子だが、3号機は女の子という設定。
 ロールスロイスのデカいエンジン。人の身長ぐらいゆうにある。


 A380は客室は完全2層になっている。1階席はエコノミー。
 2号機ではこの席で食事をした。


 多目的ルーム(授乳とか着替えができるトイレとは別の部屋)の表示が何かおかしい。


 2階席にあるのはプレミアムエコノミーとビジネス、そしてファースト。
 写真はビジネス。ちょっと分かりにくいが、2席を1人で使う仕様。
 座席は完全にフラットになって寝ることもできるので、半分コンパートメントに近い。
 なお、天井のレインボー照明もこの機の特徴らしい。


 ファースト。これはベッド仕様になっているところ。
 ここまでくるともはやカプセルホテルと言っていいんじゃないかな。
「Don’t Distub」表示ができるランプまでついてるし。


 そしてファーストの記念品のアメニティボックスがめちゃくちゃ欲しかった。
 当然市販なんてしてないので、ファーストに乗るか、ファーストに乗れる人からもらうしかない。
 ……どっちも一生無理だなー。


 昇降口の所にあった面白い窓。
 老眼鏡みたいに上下で構造が分かれていて、こんな風に外の景色が二重に見える。
 何に使うのかは不明だけど。


 そんなこんなで意外と面白く過ごして見学は終了。
 またバスに乗って到着口まで戻る。



 帰りもまたテンションが上がる風景。
 でも、ほとんどの機材が使われないまま並んでいるし、ひとけもないし、何より航空機のエンジン音とか、いろいろ車が走る音とか、装置が動作する音とか、空港で普通聞こえてくるいろいろな音がほとんどなくてしんとしている。
 この後、国際線の出発ロビーをうろついてみたんだけど、本当に人がいなくて、海外旅行は壊滅状態なんだなあと改めて思った。


 展望デッキから。
 全く飛行機が動いていなくて、どこかの地方空港みたいになってる。

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