国立博物館の「ポンペイ展」に行ってきた。
入り込んできたおばちゃんをなんとか避けてトリミングしたら、中途半端に切れてしまった。
ポンペイは言わずと知れたヴェスヴィオ火山で埋もれた街。
日本人もポンペイ大好きなので、絶対混む予感がする。
どこかテレビに出てしまう前にと思って開催2日目に早々に行ったのだが、まさに今日世界ふしぎ発見でやっていたので正解だったかもしれない。
でもすでに人いっぱいだったけど。
今回は基本写真撮影OK。
展示品は壁画とか日用品とかだが、1体だけ遺体の石膏型があった。
若い女性の物だというが、この人、上半身はトゥニカかなにか着てるのに下半身が裸なのは、スカートが薄い布地でそれだけ燃えたか、倒れた時に後ろから火砕流を受けて上にめくれ上がって、そのまま固められちゃったんじゃないかと思うんだよね。
いずれにしても、こんな格好で永久にとどめられちゃって可哀想。
止水栓。
右側の部品を左側の部品の上から差し込んで、四角い穴の部分に角材かなにかを通して回して、穴の位置を合わせたりずらしたりすることで流量を調節していた。
今でも田舎の方で普通に使われてそうだな。
すごい臨場感ある俳優の像。
朗々とした歌声が聞こえてきそう。
今回見たかった「辻音楽師」。
数ミリの色石を並べて描いたモザイク画。構図といい動き、表情といい間違いなく傑作。
これが発見されたキケロ荘と呼ばれる邸宅は、他の家とはレベルが違う洗練された装飾のオシャレハウスで、ものすごいセンスのいい人が多分建てたんじゃないかと思うんだよね。この絵を描いた人と同じかどうかは分からないけど。
1個の黒曜石の岩を彫り抜いて石で装飾を象眼した鍋。
アレクサンドリアで作られたのでエジプト風。
紺色のガラスの上に白いガラスをかぶせて、それを彫って作り上げたボトル。
良く見ると上の方とか、完全に葉の端が浮き上がってる部分があって、一体どれだけの技術なのかというのと、良くこんな繊細な物が壊れもせず保存されたなというのと、ほんと色々ある。
あと単純に欲しいこれ。
古代ローマ人は日本人と同じく花鳥風月を愛したようで、日本人も描きそうと思うような動物や植物の絵が良くある。
こんなの掛け軸にしたら良さそう。
真珠のアクセサリー。
真珠なんて劣化しやすいのに、良くこんな新品みたな輝きで残ってたな。
噂のパン。
なおこれをクッションにしたのがショップで売っていたので買ってしまった。
大きさといい形といい、なかなか尻のおさまりが良さそう。
アヒルの形のケーキ型。
全然アヒルに見えないと思っていたが、生きているアヒルではなくてアヒルのローストの形の型らしい。
訳が分からない。
湯沸かし器。
上から水を入れたボウルをはめ込んで、下で火を燃やして沸かす湯沸かし器というよりストーブみたいなものっぽい。
氷ポケット付きデキャンタならぬ、穴に炭とか入れて壺の中の料理を温めておくやつ。
温かい物を温かいままで供するという発想が、すでに紀元前にしてあるのすごい。
でもローマ人だからな……やりかねないな……。
鳥がかわいい祭祀台。
上に四角くくぼみが作ってあるので、そこで供物を燃したとかなのかな。
食品棚に忍び込んでカモをちょろまかす猫の図らしい。
すごい獣の顔してるなこの猫……。
「猛犬注意」
実は結構あちこちにあったんだって。
日本の家の玄関に昔良く貼ってあった「犬」ステッカーと同じようなものか。
ポンペイだけではなく、やっぱりヴェスヴィオ噴火で壊滅したエルコラーノ、ソンマ・ヴェスヴィアーナの物もあり、かなり濃くて面白かった。
同時に、展示品からは、貧富や職業の差はあれど、何の変哲もなかった「日常」が突然災害によって断たれた残酷さも浮かんできた。
○おまけ
個人的に非常にツボにはまったグッズ。