軍港めぐって音楽聞いて

 うっかり寝てしまったため、後追いでアップします。

 母親を横須賀軍港めぐりに連れていってきた。
 うちの母親は変なタイミングで物事に興味を示す人で、それまで無関心だった観艦式に突然行きたいと騒ぎ出した。
 今年は無観客だという事でどうにか納得させたのだが、まあ艦艇が横須賀に集まっている姿ぐらいは見せてやろうと予約した次第。
 4日は本番2日前で平日だから、もしかすると予行で岸壁は空っぽかもしれないと危惧していたが、むしろ外国艦艇ばかりが泊まっているというめったにないレアな状況となってラッキーだった。
 ……まあ、母親は全く分かってないんだけれど。


 そんなわけで乗ります。


 昨日見た風景を今度は海側から。


 りゅう型にしお型がサンドイッチされてる。

 米軍。
 北朝鮮が暴れているので、まだ空母は帰ってきていない。
 なお、この辺までの艦艇写真の色がおかしいのは、撮影の時に露出を間違えてしまったため。


 外国艦艇に場所を譲って沖泊めしている皆さん。
 これだけ遠いと陸との行き来も大変そうだな。もちろん各艦艇を結んで定期便が出ているんだろうけれど。


 米軍も沖泊めしていた。
 そういえば港結構いっぱいだったね。


 沖に出て東島を回り込んで、船越に入る。
 あれだけ気温が高い日が続いたのに、結構紅葉進んでるな。
 昼夜の寒暖差が大きいからかな。


 船越の外国艦艇が見えてきた。
 手前のがマレーシアのフリゲート『クランタン』、奥のがブルネイとインドネシア。


『クランタン』の正面顔。給油中なのでオイルフェンスが張られている。
 この艦はドイツ製。


 奥がインドネシアのコルベット『ディポネゴロ』。オランダ製。コルベットなんて艦種まだ存在してたんだ……。
 手前はブルネイのフリゲート『ダルエーサン』。ドイツ製。
 こうやって調べてみると、軍艦を自国で作って運用できているのは、ほんの一握りの国なんだな……。


 尻。


 こちらは小さいので港から追い出されずに済んでいる掃海艇たちの尻。


 こちらも掃海艇『ひらど』


 タグの奥の大きな艦は韓国の輸送艦『ソヤン』。
 ん? ニュージーランドの『アオテアロア』も韓国製だったけど、ずいぶん形が違うなあ。


 こちらも掃海艇の皆さん。
『えのしま』と『はつしま』


 アオサギ。


『ソヤン』。
 よく見ると艦首の海軍旗が半旗になっている。例のハロウィンの事故の死亡者に弔意を表しているらしい。
 そういえば、他の艦は乗員の皆さんが艦上で思い思いにくつろいだり作業したりしていて、軍港めぐりが通りかかると手を振ってくれてたんだけれど、『ソヤン』だけは甲板上にひとけもなくてひっそりしていた。
 これだけの大艦が吉倉ではなく、人目につかない窮屈な船越に入って一般公開もしないでいるのは、そういった点への配慮があるのかもしれない。
 まあ、他の事情もあるんだろうなとは推察できたりするけれど。


 そして『ソヤン』の後ろにはオーストラリアのコリンズ級潜水艦。
 うわー、日本とアメリカ以外の潜水艦って初めて見た。初めて見たけど……なんというか……これが現役で使っている潜水艦なんだ……?
 日本の通常型潜水艦が優秀過ぎるだけという説もあるんだけれど。


 独特の艦尾と、寝そべってスマホやってた乗員のお兄さん。
 ひなたぼっこに良さそう。


『ソヤン』と潜水艦の尻。
 後ろ姿の存在感が圧倒的だな『ソヤン』。


 堀割を通って吉倉に戻ってきました。


 やっぱりすみっこに追いやられている『はしだて』と作業艇。

 
 昨日見た艦列を反対側から。
 一番手前がシンガポールの『フォーミダブル』。


 様々な尻の行列。


 尻に全く統一性のないパキスタンの『シャムシール』と『ナスル』。


 オーストラリア、ニュージーランド勢。


 煙突にはそれぞれの国を象徴する生物が描かれていた。
 キーウィかわいい。


 最後に全景。

 横須賀が海外の艦艇で埋め尽くされるとか、多分もうあと10年ぐらいはない風景だと思う。4日にしたのは偶然だったけど、いろいろ間近に見れて楽しかった。
 特にオーストラリアの潜水艦なんて、多分もう一生生では見れないと思う。

 で、今日はこの後にもイベントが控えている。
 夜に観艦式記念の軍楽隊コンサートが、やっぱり横須賀の芸術劇場で行われるのだ。
 乗ったのが13時の便だったので、まだ数時間ある。どうしたらいいか迷った挙げ句、無意味に横浜で昼ご飯と夕ご飯の中間みたいなのを食べて戻って来てしまったが、後から考えたら鎌倉殿ゆかりの曹源寺あたりに行ってみたら良かったかも。
 バスでちょいと往復できる距離だったし。


 で、コンサート始まります。


 プログラム。
 国際観艦式記念なので、日本以外にアメリカ、インド、パキスタンも名を連ねている。
 同盟国の在日米海軍がトップ、ホスト国の日本が最後なのは当然として、建国以来度々国際紛争起こすほど仲の悪いインドとパキスタンが、良く連続しての演奏を承知したなと思ったら、そこはいろいろ配慮したらしくて間に20分間の休憩を挟んでいた。
 まあ気を遣うよね。

 アメリカは例によってポピュラーソング一辺倒。山口百恵の「横須賀ストーリー」を日本語で熱唱して大受けしていた。
 インドは民族調で攻めてくるかと思ったら、最初の1曲のみで、後はセオリー通りの吹奏楽曲でまとめていた。「Yashasvee 75 Years of Grory インド独立75周年記念曲」がかっこ良かったので後でYoutubeで探したのだが、なかった。一般には出ない特別な曲なのかな?

 そして今回すごかったのがパキスタン。
 曲の選定からしてもうインドに張り合う気満々なのだが、なんでも日本で公式に軍楽隊が演奏するのは今回が初めてということで、めちゃくちゃ気合いが入っていた。
 他の国がほぼ平服に近い制服で演奏する中、全員が最上級の真っ白な礼装に身を包み、国旗を掲げて登場、しかも人数も地元日本を除いて3カ国中最多。
 その華やかさに、入場した瞬間会場からどよめきが沸いたほど。
 演奏曲も民族曲一辺倒だったが、リズムや音量、編成に巧みに変化をつけ、演奏も上手だから飽きない。
 これはすごいものを聞いてしまったわ。
 この後の日本の音楽隊の最初の曲が、なんでも艦これの音楽を作った人が、海自70周年を記念して作曲したものだそうだけど、なにしろ前のパキスタンがすごすぎたので、どこかで聞いたような構成の単調でつまらない曲にしかなってなかったのがちょっと気の毒だった。
 あと「鎌倉殿の13人」はいやに上品な編曲だったな。もうちょっと原曲に近い方が好み。

 ところで、パキスタンの最後の「Chandni Raatein 煌めく夜」が、日本の「小さい秋」に良く似ていたんだけれど、Youtobeで同名の曲を探して聞いたら全然小さい秋じゃなかった。日本向けに編曲を工夫したのかな?
 そういう解説もあれば良かったのに。

 こっちもすごく楽しかった。
 音楽まつりには落選したけど、これでもう満足したからいいや。

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