東京で比叡山のお坊さん見てきた

 国立劇場の「第60回声明(しょうみょうと読む)公演 比叡山延暦寺の神前法要 日吉大社の山王礼拝講」に行ってきた。
 国立劇場ってお芝居だけじゃなくて、こんなのもやってたのね。

 Twitterでたまたま告知を見かけたのだが、何年か前にニコニコ超会議で見た天台宗と真言宗の共同声明がの迫力がすごくて好きだったので、ちょっと興味があって行くことにしたのだった。
 S席6000円が高いのか安いのかわかんないけど。

 この声明は、比叡山の守り神である日吉大社の神様に、延暦寺が法華経の講説、論議を奉納するもの。
 現地で実際に行っている形のまま、一部省略したりアレンジしたりして、3時間半の公演に仕立てている。


 現地の形が再現された舞台。ネットで予約した時は席は半分ぐらい空いてたけど、会場で見たら9割ぐらい埋まっていた。
 畳の上でお坊さんがずらりと並んで法要や問答を行い、右側の赤い所には日吉大社の神主が座って控えている。
 床がまだらになっているのは、多分木漏れ日を意識した演出。

 結論から言うと、思っていたのと違った……。
 法要と講説と言うから、読経の大合唱や法戦式みたいな迫力かっこいい系を思い描いていたんだけれど、お坊さん達がひたすら淡々といろんな文言を唱えながら、盛り上がりもなく型どおりの問いと答えのやりとりを繰返す儀式だった。
 しかも節回しが独特すぎて、何を言っているのか全く分からない。
 プログラムに具体的な文言の内容が書いてあるのに途中で気付いたので、後半はそれを見ながら解釈していたんだけれど、前半は聞いているつもりが気付いたら寝ている、の繰り返しだった(そしてやっぱり寝ている人があちこちにいた)。
 うん、これは楽しむ物じゃなくて、仏教の教養のひとつとして、こういう事をやっているという知識を得るためのものだな。


 ロビーのシャンデリアがきれい。

 国立劇場は初めて来たけれど、何というか、いかにも伝統と格式という感じ。お弁当を売っていて開演待ちの間に食べれたり、美術館みたいに絵画がずらりと飾ってあったり、洋式のホールとは根本的に楽しみ方が違うんだな、きっと。
 2階席なのに、お坊さんの衣の衣擦れひとつまで聞こえてくる音響もすごい。
 ただ、椅子は2時間座っていたらお尻が痛くなったので、ちょっとポイントが低い。

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