国立科学博物館の「大絶滅展」に行ってきましたが、帰ってきて寝てしまったので後追いでアップします。
11/5に行こうとして、大行列にくじけて帰ってきた大絶滅展。
通常は17時閉館のところ、金、土は19時まで延長になったので、なら17時近くに行けば空いているかなーと思ってリトライしてきた。
相変わらず「大変混雑しています」の貼り紙が貼られていた。

看板や入口パネルの写真を撮るのを忘れたので、これは11/15の時の物。
でも全く同じだったので問題ない。
とりあえず、館の外の行列はなかったので思いきって突入したのだが、案の定ごったがえしていて一瞬でいやになった。
ただ、展示品を十重二十重に取り巻くというほどの状況ではなかったので、これなら何とか見れそうかもと思い直して頑張った。
隣の近代美術館の印象派展とか、この時間なのにまだ館外までつづら折りの行列してたのに比べれば遙かにまし。きっと、多分。
この「大絶滅展」は「生命史のビッグファイブ」という副題のとおり、地球の歴史の中で起こった5回の大絶滅に焦点を当てている。5回というのは、4億4000年前の古生代オルドビス紀、3億8000年前の古生代デボン紀、2億5200万年前の中生代ペルム紀、2億1000年前の中生代三畳紀、6,600年前のの中生代白亜紀。白亜紀のは隕石の衝突、鳥以外の恐竜が絶滅と色々派手なので有名だが、それ以外にも4回も生物は絶滅の危機に晒されていた。
そのどれもが原因は超巨大規模な火山活動と推定されていて、まあ結局の所、そういう事でもない限り、生物の大量絶滅なんてそうそう起こらないということでもあって、そう考えると、現在進行形でこの数世紀の間に多くの生物を着々と絶滅させつつある人類の脅威度が逆説的にわかったりもする。

カナダスピス。なんかかぶってたらしい。名前も復元図もかわいい。

並んでいる三葉虫。
三葉虫は群れを作っていた証拠とされていたけど、最近は、この特徴的な形のせいで、たまたま水流の影響で死骸が集まって同じ方向を向いただけという実験結果もあるらしい。
この間テレビで見た。


武装しはじめる三葉虫。
三葉虫はオルドビス紀からペルム紀の終わりまで、何度も大絶滅を乗り越えて反繁栄し続けた種だけど、時代が下るにつれてこんな感じのが出てくる。
やっぱりいろいろと天敵が多くなったのかな。

まあデボン紀あたりになるとこんなのも出てきたそうだから、武装したくもなるよね。

でも最後まで生き残ったのは、こういう何の変哲もないタイプだったらしい。

みんな大好きサカバンバスピス。
目が正面に二つついてるって事は、ある程度立体視ができていたっていうこと?

2メートルを越えるウミサソリ。現代に生きていたら絶対やばいやつ。

「飛び抜けて奇抜な姿」とか言われているシーラカンスの一種類。
これが現代まで生き残っていたら、シーラカンスに対するイメージはだいぶ違った気がする。

食べでがありそうな巨大貝。
岐阜県の金生山では、他の地方のに比べて巨大化した化石が良く見つかるそうだが、なぜなのかは説明がなかった。

体長2メートル。現代までこんなのが生きてなくて良かった。本当に良かった。

ペルム紀に存在した我々のご先祖様です(単弓類)。
なお、恐竜(双弓類・竜弓類)とは近縁だが別の種類になるんだそうな。

額に光を感知したりするなどの第三の目を持っていたらしい。
つまり、一部の界隈の皆さんに人気なサードアイ設定って、実はとてつもない先祖返りということ……。

ここからはしばらく、単弓類、双弓類の二種類の系統が平行して発達していく。
同じような環境に住んでいたせいか、双方似たような形になってきていた。
上、恐竜。下、恐竜じゃない。

恐竜が絶滅した後、そのニッチを埋める形で哺乳類が大繁栄を始める。
なお、その歴史は時代によって「大惨事期」「回復期」「発展期」に分けることができるらしい。
大惨事期というパワーワード。
ひとつひとつの大絶滅の特徴や、その後に与えた影響などが分かりやすく提示してあって、意外と見応えがあった。混雑にげんなりしながらも結局2時間かけて見てしまったので、混んでなければもっといたかも。
ただ、照明がケースの真上から当てられている事が多く、そのせいでガラスに照明が反射して見づらい展示も結構あった。これは何とかしてほしい。
それから、図録はもっとシンプルな装丁でいい。重いし箔押しなんて後ではげるので。
あと、展示の前に陣取って延々と感想や蘊蓄を延べあうカップルや友達連れ、本当に邪魔。




