東京国立博物館でいろいろ企画展に行ってきた。
元々東博には、明治に法隆寺から皇室に献納された大規模なコレクションがあり、いろいろと移動とか作業の制限が厳しいこの時期でも、法隆寺ネタなら大規模展をやりやすいという事情がある。
実際、半分程度は東博の収蔵品が展示されていた。
仏像まわりは法隆寺から来た物で、おととし行った時に見た物も結構あったはずなのだが、ほとんど覚えていなかった。
まあ、ここは新鮮な気持ちで見られて得したと思っておこう、うん。
次に行ったのが「イスラーム王朝とムスリムの世界」。
マレーシア・イスラーム博物館の収蔵品を展示しているらしい。
聖徳太子と違って展示室2室程度の小さなもので、実はやっているのを知らなかったのだが、むしろ宝物展という感じでなかなか見応えがあった。
なおこの展示は撮影可能。
いろいろあったけど気付いたらアクセサリーばかり撮ってた。
これ全部本物のダイヤモンドとかルビーとかサファイアとかなんですよね……。
当時の風俗を分かりやすく示すためか、こういう絵もいくつか展示してあった。
これは特に気に入ったもの。オーストリアのルートヴィヒ・ドイッチュという人の「祈り」。
これも気に入った奴。
ポーランドのスタニスワフ・フレボフスキが描いた「モスク入口の貧者」。
最後に「国宝 聖林寺十一面観音─三輪山信仰のみほとけ」を見た。
三輪山の大神神社は今でこそ神社オンリーだが、昔は大神寺というお寺も同居しており、そこに奈良時代から祀られていたのがこの十一面観音。
明治の廃仏毀釈で寺が廃された時、聖林寺という別の寺に移された十一面観音や、他の仏像を今回展示しますという企画。
イスラムのやつよりさらに小さい、1室のみでの展示だったが、なぜか別料金で1800円取られる。
確かに十一面観音は素晴らしかったし、その他の仏像とかも良かったのだが、平成館を全部使ってた聖徳太子展が2100円、事実上宝物展状態だったイスラーム展に至っては、企画展のついでに無料で自由に見れるのを考えると、なんだか釈然としなかった。