餃子の国の自衛隊

 有休取って陸自の宇都宮駐屯地と北宇都宮駐屯地の見学に行ってきた。
 このふたつ、名前は一文字しか違わないし距離も車で30分ほどしか離れていないのだが、宇都宮駐屯地は陸上部隊の基地で、北宇都宮駐屯地はヘリコプターの訓練部隊の基地なので、中身は全然違っている。
 で、まず最初に行ったのが宇都宮駐屯地。
 ブリーフィングを受けた後は資料館見学。
 自衛隊や旧軍関連、土地にゆかりのある有名な軍人の史料などを集めて展示してあるアレだが、ここのはかなり規模が大きくて建物も立派。

 左:入るといきなり置いてあるニューギニア(だったかな)あたりの品物の数々。
 右:ここにいたのは旧陸軍第14師団だが、ガダルカナルでひどい目にあったり、ニューギニアでひどい目にあったり、インパールでひどい目にあったり、ベリリュー島で玉砕したりと、かなり悲惨な部隊が多かった模様。

 旧陸軍の各種マニュアル。

 一体どんな心得をしろというのか……。

 那須塩原にお墓がある関係で、日露戦争の陸軍総司令官だった大山巌の史料がかなり充実している。
 これはロシアからもらった勲章。上の双頭の鷲がとてもステキ。アクセになったら絶対買うんだけど。

 元帥徽章(だったか?)。これも誰かアクセにデザインしてくれないものか。

 意外とでかい人だったんだな……。
 で、次は現役の装備の展示。

 装甲車。

 割とあちこちで見かける高機動車……だが、正面顔がこんなにひらべったいのは知らなかった。

 何かというと跳んでる偵察用バイク。
 ホンダだったのがいつの間にかカワサキになったらしい。

 岩手駐屯地でも見たやつ。

 総火演で戦車に並ぶ人気を誇る地雷原処理車。愛称はマインスイーパ。そのまんま。
 全国に数台しかないのでかなりレアらしい。ちなみに今年の総火演に出るのはまさにこの車両だって。

 そして隊員食堂で食べたお昼ご飯はやっぱり餃子だった。
 で、昼ご飯の後は北宇都宮駐屯地に移動。
 ここはヘリパイロットを希望し、選抜された隊員にヘリコプター操縦の初等教育を行う場所になる。なので「戦車も火砲もありません! あるのはヘリコプターだけです」とブリーフィング資料で強調してた。
 ちなみに、見学に来たちびっこたちのお礼の手紙で「宇都宮の航空自衛隊」とかちょっと切ないことを書かれてることもあるらしい。

 教育課程の説明。
 とりあえずとっても大変なことは分かる。

 格納庫で実機も見せてもらった。
 説明を受けたのは右に見えるUH-60だったのだが、夢中になりすぎて写真を撮り忘れた。

 卵みたいなシルエットがかわいいOH-6D。
 ヘリの訓練をする人が最初に乗るいわゆる「赤とんぼ」的な機体。耐用年数が来ているので今後は使われなくなるらしい。

 飛んでる姿もこんなにかわいい。

 で、OH-6Dのかわりに練習機になるのがTH-480B。アメリカ製で、米軍の練習機用に開発されたものをメーカーから購入した。
 購入や塗装の背景にはいろいろ大人の事情があるらしいが、軍用とはとても思えないスタイリッシュ加減なのは確か。
 正面顔はハエっぽいけど。

 全部で20機購入予定らしい。
 編隊組んで飛んだらきれいだろうな。
 で、最後に行ったのはこちらも資料館。
 宇都宮駐屯地と違い、戦前からあった基地ではないので(戦前は富士工業、今の富士重工の施設だった)あまり充実していないが、それでも少年飛行兵関係の資料を展示したりと頑張っている。


 中でも白眉はこれ。
 リンクトレーナーという、空気圧を利用したフライトシミュレータなのだが、昭和9年にアメリカで開発されたものを昭和45年に導入し、なんと平成24年まで使っていたとのこと。
 シミュレーション用の電算処理装置に使われているのは真空管というから絶句するしかない。
 全く性質の違うふたつの駐屯地を一度に見れて面白かった。
 起きたのが朝5時だったので、眠くていまいちぴりっとしなかったのが残念だけど。
○おまけ

 宇都宮駐屯地にノッツェの出張サービスが来ていた。
 国防男子との結婚を夢見る女子はノッツェに登録すればいいと思うよ。

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