新江ノ島水族館の夜間特別公開「ダークナイトアクアリウム」に、妹を誘って行ってきた。
……の前に、ついでに江ノ島にも行ってくることにした。
江ノ島も江ノ島水族館も多分小学校以来。
江ノ島に行く交通手段として一番良く知られているのは江ノ電だが、実は他にもいくつかある。
大船、藤沢などからバスで行く方法、小田急江ノ島線を使う方法、そして、大船駅から湘南モノレールを使う方法である。
よし、今回は湘南モノレールで行くことにしよう。
なぜって、しょっちゅう見ているのに乗ったことがない憧れの電車だったから。
きたー!
日本では千葉とここしか運行されていない懸垂式ですよ!
結論から言うと、楽しい。
終始空中を行くので眺めがとてもいいし、住宅地をつっきったり、山の中を走ったり、トンネルまであったりと変化に富んでいる。途中でいいのかこれと思うぐらいスピードを上げて爆走したりして、乗っていて飽きない。
大船と江ノ島を結んではいるが、観光路線ではなく通勤、生活路線のようで、むしろ観光客は少なかった。まあ大体江ノ電に行っちゃうからか。
モノレールを降りて歩くこと20分ほど、江ノ島に続く橋を渡る。
日差しが意外に強い上に正面から来るのでとってもまぶしい。
江ノ島では、江島神社巡りをメインに、時間があったらどこか別の場所(といってもそう見る場所もないのだが)に行くつもりでいた。
が、この江島神社、辺津宮、中津宮、奥津宮の3つの宮があり、辺津宮と中津宮は比較的近いが、奥津宮は山になっている島の峠を越えた反対側の端まで歩かないとならない。
実際には、辺津宮、中津宮、そして島の頂上まではエスカーというエスカレーターのようなもの、というか完全にエスカレーターがあって、頂上までは比較的簡単に行くことができる。
そう、頂上に行くまでは。
鳥居。見ての通りの階段地獄。
本当はここからエスカーに乗るつもりだったのだが、うっかり階段の方に行ってしまい、涙目になりながら急階段を上っていくことになる。
そして、辺津宮に着いたら着いたで行列している。
まあ冬休みだししょうがないのか……。
中津宮までは楽々エスカー。
山の中腹あたりまできているので、景色もこんな感じ。
さらにエスカーで山の頂上まで行って、階段をだらだら下って反対側の中腹に奥津宮がある。
八方睨みの亀。どこから見てもこっちを見ているように見える。
竜では良く見るけど亀は珍しいな……。
これでやめておけば良かったのだが、折角来たのだしとここで調子に乗った。
海辺にある江ノ島岩屋まで足を伸ばしてみようと思ってしまったのだ。
奥津宮から岩屋までは急な階段を10分ほど下りていくのだが、行きに下りたら帰りは上らなくてはならないということを完全に忘れていた。
海。
天気がいいと大島も見えたりするらしいが、今日はガスがかかっていて富士山がかろうじて見えるぐらい。
岩屋は第1窟、第2窟とあり、メインは第1窟。
第1窟は役小角や弘法大師もこもって修行したと言われる場所で、奥に小さな祠がある。
中は大体こんな感じ。一応落盤防止の加工はされているが、ほぼ天然の岩窟そのままで、身をかがめないと頭をぶつけるような箇所も結構ある。
この写真だとずいぶん暗く写っているが、実際には結構照明があるので歩くには不自由しない。
最深部。ここが江ノ島の歴史の始まりと言ってもいい。
ここから宗教上の重要地として、後には観光地として江ノ島は発展していくことになる。
最深部には竜のオブジェがあり、手を叩くと「がおー」という咆哮が響き渡る。
この窟の竜神伝説にちなんでいるというが……なんというか、いろいろぶち壊されちゃってるなという感じではある。
なお、岩屋の入口はこんな感じ。
現在はこういう橋っぽい通路だが、昔は切り立った崖から道を切り出していたらしく、痕跡が残っている。
さらに、昔の入口はもっと上だったらしい。
多分、道が浸食や崖崩れ等で危険になったので、安全な場所に通路と入口を作り直したと思われる。
そんなわけで、岩屋を見て満足した所で、階段上りの地獄が再び待っていた。
地形が険しい江ノ島には島のふもとを周回するという道がないので、元来た所に戻ろうとするとまた山を越えなくてはならない。
つらい。
とりあえず、気を紛らわすためにススキと富士山を撮ってみたりして。
そしてへとへとになりながら橋のあたりまで戻ってくる。
ここからまた橋を渡って江ノ島水族館に行くのだが、平坦な道というだけでもう何でもない気になってくる。
ハート型のイルミと富士山。
水族館に到着。
江ノ島と残照がきれい。
なお、この前の写真まではキヤノンのGX7で撮っていたが、ここからはiPhone14 Proになる。
やっぱり暗い所での撮影性能(というか、暗い写真を美しく再現する技術)は、iPhoneの方が上なんだなあ……。
ここで、鎌倉で遊んできた妹と合流してダークアクアリウム開始。
他の水族館の夜間公開がどういう物か知らないが、ここでは、最低限の安全上の照明を覗いてほぼ完全に暗くされた館内を、渡されたランタンの光を頼りに自由に見て回る。
当然ながら水槽も一部を除いて真っ暗なので、中の魚の状態を見るにはランタンをかざして明るくしないとならない。
照明があるほぼ唯一の水槽、大水槽。
ただ、昼間より暗くはなっているので、魚たちは夜モードで動いている。
真ん中の群れはイワシ。夜行性の魚に捕食されないよう、昼間より固まって激しく動いている。
落とし気味の照明の中で、魚たちがシルエットになりがちな中、ここだけきらきら光ってとてもきれい。
……本人達は必死なんだけどね。
ランタンの光源で無理に写したのと、ランタンの光で水槽の壁に影ができているのとで、何やらようわからんことになっているクラゲ水槽。
江ノ島水族館はクラゲ研究に力を入れているようで、エリアひとつまるまるクラゲだった。
ウミガメも寝ている。
陸だけでなく水中でも寝ていて、時々息継ぎしに上がってくる。
ペンギンも寝ている。
驚かさないようここはランタン禁止だったため、中はほぼ暗闇。一体何羽いるかも分からないまま写したのだが、ここまで撮れた。
一番右の逆さまになっているペンギンは、水面への映り込み。
片時もじっとしていない大水槽のイワシたち。
ずっとこれでいつ寝ているのだろう。
200人限定の企画ということで、かなり自由にいろいろ見て回れたのが良かった。
写真には撮れなかったが、このほかにもいろいろ面白い寝方をしている魚たちがいて、何度見ても飽きない。
また企画があったら見に来よう。季節ごとにあるみたいだし。