10/5、6と、新穂高ロープウェイの「星空鑑賞便」に参加するツアーに行ってきたので、後追いでアップします。
新穂高ロープウェイは、岐阜県の新穂高温泉を出発する1、第2の2本の路線で構成されるロープウェイで、乗ると標高2156メートルの場所から、穂高連峰を一望できる。
このロープウェイが、春と秋の月のない夜に行う特別運行が「星空鑑賞便」で、その名の通り、2156メートルの第2ロープウェイの発着場屋上から、全天遮る物のない星空を眺めようというもの。
1度行ってみたかったのだが、このロープウェイ、また例によって、車のない個人が到達するのがなかなか困難な場所にある。
バス路線もあるにはあるが、始発が飛騨高山からと、もうそこから関東人にはハードルが高い。そして何より、バスは夜には運行しない。従って、参加するには第1ロープウェイに隣接するホテルに泊まるというのが唯一の選択肢になるのだが、ここがまたそこそこ良いお値段がする。
まあそんなわけで、いろいろ調べて無理だろうという事になっていたのだが、最近、なすどとか上高地とかの経験から、そういう風に行くのが困難な場所には、大抵どこかしらのツアー会社がツアーを組んでいることが多いというのに気付いた。
で、調べてみたらやっぱりツアーがあったので、参加してきた次第。
ところがこのツアー、旅行会社あるあるで、変な所に立ち寄りさせられる。
まず、最終目的地は長野経由岐阜県なのにも関わらず、わざわざ山中湖に寄った。
なんとかいう富士山が一望できるという公園なのだが、ちょっとした広場程度の所に草花が植えてあり、いくつかのお土産屋や地元の農家の青果販売が行われているだけ。
さらにこの場所、駐車場に泊まっているのは全部外国人向けツアーのバスで、日本なのに日本語が全く聞こえないという(売店の店員も片言の英語で対応している)ものすごい事になっている。どうやら、外国人向けの近辺のツアーでは鉄板の富士山ビュースポットらしいのだが、なぜここに立ち寄る必要があるのかが全く理解できない。
しかも滞在時間は20分だし。
そして曇っていて富士山なんてまるで見えない。
まあもともとこの日の天気予報は曇りとか雨とかしか出なかったしね。
これは夜の星空も駄目な予感しかしないぞ。
で、次に連れてこられたのがブドウ食べ放題。
数知れずぶら下がるブドウを自由に採って食べられるのだが、採れるのは1房単位で食べ放題の制限時間は30分(お手洗いや買い物に行きたい場合も含む)、食べきれなかったとしても圃場からの持ち出し禁止という代物で、みんななんとか自分が採った分だけでも完食すべく、ブドウ棚の下で1房のブドウを無言でひたすら食べ続けるというシュールな光景が繰り広げられた。
まあブドウはおいしかったけど。
と、謎の立ち寄りを重ねた上でようやくホテルに到着。早めの夕食の後でロープウェイに乗った。
が、やっぱり天気予報の通りでというか、上空には雲が広がっていて星は全く見えない。
雲海が下の新穂高温泉街の光で照らされて発光している。
これはこれで珍しい風景っぽいが、今日見たいのはそれじゃない。
時々下の発着場から、ロープウェイが出て行ったり入ってきたりする。
これもこれでライトアップみたいできれいだが、今日見たいのはそれじゃない。
そんなこんなで時間が過ぎ、もう売店で買い物でもしてようかなという気分になってきた時、突如雲が切れ始めた。
そして見えたのは無数の星。
星空はどんどん広がっていく。
さすがに全天一面にというわけにはいかないが、それでも天頂あたりはほとんど雲がなくなった。
天の川も出現した。
雲と混じっちゃって良く分からない感じになってるけども。
これは全部iPhoneのナイトモードで撮っている。
今回、実はα6000に新しく買ったシグマの広角レンズを付け、三脚まで持ち込んだのだが、いちいちセッティングするよりiPhoneを手すりとかに接触させて動かないようにしてナイトモードで撮る方が手軽で楽だった。
明かりがないので落とすと二度と見つからないというリスクはあったけど。
そんなこんなでしばらく星を楽しんでいたが、帰る時間が近づいたら、また元通りの曇りになってしまった。
でも、絶対に無理だとあきらめていたので、見れて嬉しかった。
次は全天を覆うぐらいの星空を見たい。