陸自の朝霞駐屯地で行われている「平成24年度自衛隊統合防災演習(指揮所演習)」を見学に行ってきた。
一体どういう演習かというと、こういう演習↓
要するに、首都で直下型地震が起こった時に、各方面と連携を取って被災者救援その他にあたるためのシミュレーションということ。
で、今回の条件はこれ↓
東京湾を震源とする大地震が起こりましたという想定。
これに伴って、例えば、東海道新幹線がどことどことどこの駅の間で線路が壊れて運行不能だとか、○○区×丁目で火災が起こったとか、どこそこに帰宅困難者があふれかえって交通が麻痺しているとか、そういう「状況」が、訓練官から次々と出されていく。
で、訓練される側は、それを関係方面と共有し、対応を考え、訓練官に報告する。するとそれでどのぐらい「状況」が解消したか、あるいは別の何かが発生したかが判断され、次の「状況」が提示される、というのの繰り返し。
(実際には、シミュレーション用のコンピュータから状況が出力されると、それに対して部隊側が対応を出力する形になる)
ちなみに、地震発生は17日の9時だが、実際に昨日の9時から2日間、リアルタイムでやっている。
ただ、実働部隊ではなく(一部実働部隊も動いてるけど)、あくまでも指揮統制管理の訓練なので、実際にやっていることはといえば、コンピュータや書類を見ながら打ち合わせや調整をするということがほとんど。
なので訓練のビジュアルもこんな風に地味。
兵站調整所ブースで会議中。
救援に出動する部隊の補給などの調整をするところ。
米軍の協力部隊との調整ブースで会議中。
なぜ常にバスケのゴールが写ってしまうのか。
各地方から救援に来る部隊が、通過地や被災地の「状況」を受け取り、対応を検討する所。
海自(左)、空自(右)も訓練に参加している。
東京はもちろん、神奈川、埼玉、千葉など、被害が想定される首都圏の地方自治体も参加している。
場面場面を見ると、単にデスクに向かって何やら黙々とやっているだけで、むしろのんびりとした風にも見えるんだけど、実際には、基地自体も被災している中で、自分たちのライフラインや情報網を修復しつつ、なおも正確に状況を把握し、的確に部隊を被災場所に送りこんで救難活動をさせなくてはならないわけで、結構ハードな演習なんじゃないかと思う。
地震の訓練
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