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埼玉人に草食わせる映画見てきた

「翔んで埼玉」を見てきた。
 関東一都六県以外の人間がこれを見て面白いのか? という根本的な疑問はあるのだが、そもそも原作がそういうものなのでもう仕方がない。他地域の人は自分の地域のトップ都市とその周辺都市に脳内変換するしかないと思う。
 なお、メインネタは埼玉ではあるが、実際には関東一都六県満遍なくいじられている。

 冒頭の過激な埼玉ディスりにはひやひやしたが、中途半端にフォローせずとことん振り切っているので、いじられている側も一周回ってもう笑うしかないという状態になっている。例えば、神奈川県知事の表現として、提督スタイルの竹中直人が白いギターと崎陽軒のシュウマイを持ってキザっぽく現れたら、神奈川県民としてはもう笑うしかないだろう(良く考えると、箱根あたりの人たちの感想はまた違うかもしれない)。欲を言えば、変ななまりのなんちゃって英語をしゃべってほしかったところではあるが。

 映画としても、笑いどころと泣かせどころ、さらには間をつなぐ小ネタ的要素のバランスが絶妙で、途中でだれたり逆に展開が早すぎて白けたりということがない。スタッフはあくまで大真面目に作り、俳優陣も大真面目に演じているので、荒唐無稽な世界なのに変なリアリティがあってそこもまたおかしい。総じてかなり質の高いコメディ映画ではあると思う。




 この3羽はぎりぎりで東京出身(大泉学園)。

なくした物が住む場所を歌う映画見てきた

「メリー・ポピンズ リターンズ」を見てきた。
 とりあえず、冒頭で凧につかまって降りてくるメアリー・ポピンズのつま先の開き方が秀逸。

 前作で主人公だったマイケルは大人になり、3人の子供達に主人公の座を譲っている。時代は大恐慌。ガスの普及により煙突掃除のバートは姿を消し(世界を回っているらしい)、かわりに登場するのはガス灯点灯夫のジャック。ブーム提督は車椅子のよぼよぼおじいちゃん、公園番はいい年のおっさんにそれぞれなっている。
 非常に良く練られた脚本を、いい役者ががっつり演じ、技術、演出全てにおいて、持っている最高の物を惜しみなくつぎ込んで作り上げている。何というかディズニーの本気を見せられた感じ。
 ディズニーはやれば出来る子なのにアナ雪とかなぜあんなになっちゃったんだろう……。

 もともと「メリー・ポピンズ」は、作者のトラヴァースが渋りに渋るのをウォルト・ディズニーが14年かけて口説き落として全力で制作したのだが、トラヴァースがあくまで子供を中心に回るおとぎ話として描いていたものに大人の世界の世知辛いエピソードを盛大に盛り込んだため、試写会でこんなひどいの私の作品じゃないとトラヴァースに泣かれたらしい。
 今回もストーリーの中心は父親であるマイケルの借金問題で、子供達はそれに振り回される立場でしかない。メアリー・ポピンズは子供達をいろいろなおとぎの世界に連れていくが、それはストーリーとはほぼ関係が無く、父親の借金という「現実」と子供達が対決しようとする時、彼女は姿を消してただ傍観しているしかない。そういう意味では、原作と比較するとかなり違和感はある。
 それでも、ひとつの作品としての完成度は非常に高いし、単純に見ていて楽しい。
 個人的に驚いたのは、アニメとの合成シーンはCGではなく、全て手描きのフルアニメだったということ。やっぱディズニーはやれば出来る子……。


 オウムの頭の柄の傘はインコオウム好きの憧れ。

女王とインドの青年の映画見てきた

「ヴィクトリア女王最期の秘密」を見てきた。
 老いて人生に疲れたヴィクトリア女王と、誠実で明るい植民地インドから来た従者の青年アブドゥルの友情物語かと思いきや、全然そんな話じゃなかった。また予告とサイトが華麗にミスリードを誘ってきているパターンだった。
 かといって、立場を忘れてハンサムで優しいインド人の青年に傾倒する愚かな女王と、その好意に立場を勘違いしていく青年の話とも、女王におべっかを使い、好意を利用して青年が恵まれた暮らしを満喫する話とも違う。どうもいまいち解釈が分からなかったので、後で調べてみた。

 すると、晩年の女王がインドにかぶれ、アブドゥルを「ムンシ(先生)」と呼んで寵愛していたのは、歴史的に知られた事実らしい。
 当然ながら、大英帝国の女王が植民地の青年に入れ込むなどスキャンダル以外の何物でも無いので、女王の死後、息子のエドワード7世は、女王とアブドゥルの間に交わされた書簡を全て焼却した。
 が、近年、女王自身がアブドゥルから学んで書き残していたウルドゥ語のノートが翻訳され、また、アブドゥル自身の日記が見つかったことで、これまで、卑しい身分の有色人種でありながら女王に取り入ったずる賢いアブドゥルと、ハンサムで優しい青年にのぼせあがって周囲の忠告も聞かず暴走した女王という見方とは違う、身内とも疎遠な孤独で寂しい女王と、個人的な思惑や欲はもちろんありつつも、老人の寂しさを無邪気に埋めてあげようとするアブドゥルの間に、疑似親子ともいえる関係があったという解釈が生まれ、それが今回の映画になったということらしい。
 なるほど。

 まあとりあえず、予告で見せてるほどロマンチックな映画ではないことは確か。
 特に後半の、アブドゥルをめぐる女王対王族王室職員連合軍の正面からの殴り合いとか、はっきり言ってゲスすぎて、こういう話を見るつもりじゃなかったはずなのに、なんだろう? と思いながら見ていた。


 我が家の今は亡き女王と女王に迫る青年の図。

山のお寺で階段のぼり

 箱根2日目。
 午前中に岡田美術館へ行ってあとは帰ろうかと思っていたのだが、この際なので、1度乗ってみたかった路線に行くことにした。
 その名は「大雄山線」
 小田原駅始発で終点の駅名も大雄山。すごいローカル電車っぽいのにやたら壮大な名前のこの路線、見る度にずっと気になっていたのだ。


 かっこいい。

 調べてみたところでは、もともとこの路線は、大雄山最乗寺への参拝用として敷かれたものが、沿線に工場などが増えたことによりそのまま通勤路線として定着したものだということ。確かに富士フイルム前駅なんてのがあった。
 なるほど、ではとりあえず最乗寺まで行ってみよう。



 最乗寺までは大雄山駅からバスで30分ほど山を登り、さらに10分ほど山林の中を歩く。
 お焚き上げでもやっていたのか、参道には薄く煙が漂ってかなり神々しい。


 ついた。
 開山は1401年らしい。
 杉林の中にいくつものお堂を持つかなり大きなお寺だった。


 至る所に寄進の石碑が建ちまくっている。多分100は下らない。
 日付を見ると全て明治以降なので、それ以前の物は撤去されていると思われる。残されていないそれらがどのぐらいあったのか見当もつかない。
 しかもどうやら講(町内や隣近所などでお参りのために金を出し合って積み立てる制度)もいくつもあったようで、かなり広く信仰を集めていた寺らしい。
 全然知らなかった。


 天狗の阿吽像。
 開祖了庵慧明禅師の弟子、妙覚道了が天狗になったという言い伝えから、このお寺は天狗にちなんだ物が多い。


 山腹の傾斜地に作られているため、境内は階段が多いのだが、特にこの奥の院へ向かう階段は350段ほどあるらしい。
 しかし折角来たのだから挑戦しよう。明日確実に筋肉痛になる予感しかしないのだが。


 超頑張って登頂した。


 境内は水も豊富。全体的に山林なので木陰も多いし、夏は気持ちがよさそう。

 これはなかなかいいお寺だった。
 機会があったらまた来たい。

○おまけ

 お寺専用バイク。
 これに乗って袈裟を翻して走るとかかっこよさしかない。


 駅で金太郎がやたらときらめいていた。
 なぜ金太郎? と首を傾げたが、この駅があるのが足柄市だかららしい。

箱根初詣

 今日は仕事始めだが「どうせ1日だし、みんななるべく会社に来ないように」という上司のお達しで有休を取っている。
 しかし家で1日ゲームばかりやっているのも非生産的なので、箱根に行くことにした。


 とりあえず芦ノ湖まで来たら富士山がよく見えたので、これは駒ヶ岳から見なくてはなるまいとロープウェイで山頂を目指した。
 期待通りの素晴らしい富士山。

 ちなみにこの時、山頂は強烈な寒風で体感温度はほぼ確実に氷点下。ちなみに標高は1300メートルほど。
 ところどころに数日前に降ったとおぼしき雪がうっすらと残っている。
 しかし、そんなこともあろうかと、今回は毛糸の帽子にダウン入りのパンツ、カナダグースのダウンコート、足元はゴアテックスのショートブーツ(レインブーツとも言う)と徹底的に防寒仕様で固めて来たのだ。なので少しも寒くないわ。
 でも耳の装備を忘れたので耳がちぎれそうな思いをしたけども。


 芦ノ湖。


 雲の中にうっすらと大島が見える。
 というかなんだろうこの壁みたいな雲。


 山頂の神社、箱根元宮。
 創建は奈良時代にまでさかのぼる。
 この社の隣には、1メートル四方前後の四角く切り出した岩が多数転がる古代の祭祀跡がある。


 なんとか元宮と富士山を一緒に撮りたくて山頂をひたすらうろうろするが、どうも位置関係が悪くてうまくおさまらない。
 しかも段々雲が出てきた。


 見知らぬおっさんと富士。

 とりあえず山頂を堪能したので、降りて箱根神社に初詣に行くことにした。


 今日も元気な海賊船。
 西武系列の芦ノ湖遊覧船に乗ったら、ずっと同航していた。
 どうせ同じ航路通るんなら、まとめて効率化したらいいのに。


 箱根神社に向かう途中浮いていた水鳥。風で羽毛がめくれちゃっている。
 バンかな?


 神社入り口。いやに人が多い。おまけに駐車場へ向かう車が大渋滞している。
 いやな予感しかしない。


 うわあ……。
 ていうか良く考えたら、昨日までは三が日だったのだ。
 これでもすいてきた方なのかも。


 注連縄の輪っかをくぐってお参りするのが面白かった。

 お参りを済ませた時点で午後3時。
 もう1カ所ぐらいどこか行きたいところだったが、このあたりの施設や店は大体16時か17時には閉まってしまうので、軽食でも取って引き上げることにした。


 山に囲まれたカルデラ湖の夕暮れは早い。
 雲と山際の間から射した光が箱根神社の鳥居をまっすぐに照らしてかなり神々しい。


 気づけば、あんなに晴れていた駒ヶ岳山頂も完全に雲の中。

 そしてバス停は大行列。
 1時間ほど待ってようやく乗れたのだった。

ピンのカニ

 殻付生牡蠣を買って剥いたら、中から1センチぐらいのカニが出てきた。


 アサリの中とかにもたまに入っている奴。
 オオシロピンノと言うらしい。なんか芸人みたいな名前。

 最初生ゴミ入れに捨てたのだが、なんだかもぞもぞ一生懸命動いているので、かわいそうになってその辺のプラ容器に塩水を張って入れてみた。
 おどかすとはさみを振り上げていっちょまえに脅してくるし、鰹節の欠片を入れておいたらちぎって持っていたのでやる気はあるみたいだが、この季節だし多分すぐ死んじゃうんじゃないかな。

年末寺社参り


 思い立って成田山に行ってきた。


 成田山、正確には成田山新勝寺と言い、真言宗の大本山。
 1080周年て妙に半端な気がするけど、何か由来でもあるのだろうか。
 そういえば、去年ゴローさんが近くのそば屋で年越しそば食ってましたね。


 三重塔の隣には臨時の御守受場が設置されていて、すでに初詣に向けての臨戦態勢。
 そういえば、境内の隅っこの方に、「列最後尾」とか「ここからは入れません」とか「○○はこちら」とか多種多様な看板が100枚ぐらいそっと置いてあった。


 天気がいいし常緑樹が多いので、気持ちのいい写真が撮れる。


 そして成田空港が近いので、ひっきりなしに航空機がゴーゴー音を立てて近くを通過していく。
 この大伽藍にふさわしい静寂は失われて久しいのだな。


 なにしろ1000年以上歴史がある上に常に建物のアップデートが行われているらしくて、境内の中は近づくことすらできない古い木造建築と、コンクリートの最新建築が境内内に普通に同居している。
 これは1861年製の額堂。


 これは1984年製の平和大塔。
 この時はまだバブル前だったはずだが……。


 成田山は境内に池や公園もある。
 梅やシャクナゲなど、いろいろな花木が植えてあって四季折々に楽しめそう。
 カルガモも泳いでた。


 歩いていたら風で落ち葉が貼り付いたキジバト。

 次に、千葉駅から歩いて20分ぐらいのところにある千葉神社に行ってみた。


 ……この門構えにちょっと不安になったが、実はここは創建から1000年以上、もともとは豪族千葉氏に由来し、14社もの末社を持つかなり由緒ある神社らしい。
 源頼朝の保護下にもあったとか。


 境内。
 天神様もあって、受験とおぼしき女の子がお参りしていた。


 一部の皆さんが色めき立ちそうなご紋。
 ここに祀られているのは北辰妙見尊星王という星の神様で、災いを四方八方から防ぐご利益があるらしい。
 ということは、帰りに階段から落ちて足を捻挫したのは、何か粗相があったのだろうか。

野良鹿の島

 突然だが、宮島に遊びに来た。


 内陸にあったので厚木基地だと思って写真に撮ったのだが、Googleマップと比べてみたら全然滑走路のレイアウトが違っていた。
 どこを撮ったんだろう。


 宮島は確か東日本大震災の年に岩国のついでに来ている。
 あの時も干潮だったが、今回も干潮だった。
 まあいいんだけどさ。

 頑張って朝4時半起きで早い飛行機に乗ったのに、空港からのバスを間違えたり、電車を間違えたりして、結局宮島についた時は13時を過ぎていた。
 とりあえず穴子飯と焼きガキで腹ごしらえをしてから厳島神社に向かう。


 そして今回も野良鹿。
 注意書きの看板には、餌をあげたり近づいたりなでたりしないでくださいと書かれてあるんだけど、ほんとどこにでもいるしほんとに人間を避けないので、餌付けはともかく近寄らなかったりなでなかったりするのはまず不可能。


 とりあえず干潟に降りて鳥居をくぐってみる。
 前もやったような気がするなこれ。


 そしてふと下を見ると、潮だまりにはヤドカリがうじゃうじゃいた。
 思わずちょっかいを出して遊んでしまった。


 今回はお社の中にもちゃんと入った。
 これは社の隣の五重塔。緑と青空との対比がきれいなので撮ってみた。


 能殿。
 上から変な赤い棒が出ているのは、夕方からゆずのライブがあるとかでいろいろと付け足されているため。


 で、お社の隣には不動明王や弁財天やらのお堂がある。
 何というわかりやすい神仏混交。


 何やら食む鹿。


 ロープウェー乗り場へ行く途中に見かけた鹿の尻。
 ちなみにロープウェーはまたも行列していたのであきらめた。
 これ本気で乗ろうとするなら朝いちとかでないと駄目だな。


 あきらめて降りてくる途中の景色。
 確かホテルの庭だったと思う。


 橋のたもとの鹿。



 まだ少し時間に余裕があったので水族館にでも行こうかと思っていたら、ちょっと高いところに割と大きめな山門があるのを見つけたのでそっちに変更。
 真言宗の大本山で大聖院というお寺だったらしいのだが、阿形の隣に妙な前衛彫刻があったり、至る所に観音様とかお地蔵様とかが土地を埋め尽くす勢いで置いてあるのだが、おかんが買ってきて玄関に置きまくる旅の記念品のごとくまるで形式が統一されてなかったりとか、マニ車があったりとか、なんだか不条理の世界を見せられてる気になってくる。


 建物はなかなか趣があるのだが……。


 あと、山の中腹にあるので景色が素晴らしい。


 そんなわけで若干困惑しながら戻ってきたのだが、歩いているとよく見かけるのが、この空き缶を加工して作った風車。
 静かな通りでかすかにカラカラ音を立てながら回っている姿はなかなか風情がある。


 鳥居まで戻ってきたら、いつの間にか潮が満ちてきていた。
 そうそう、これが見たかったんだよ。


 少し前まで乾いていた砂浜にひたひたと迫る海。
 みんな岸壁からこの様子を眺めている。
 確かに、ずっと見ていたい神秘的なものがある。


 気づけば17時近く。
 鹿もそろそろお疲れモード。


 お母さんからおっぱいをもらう子鹿。
 かわいい。


 日が沈む頃、フェリーに乗って島を離れた。
 こうやって見てみると、黒っぽい樹木の中での赤い鳥居の目立ち方半端ないな。

 ……次こそはロープウェーに乗りたい。


 そしてフェリー乗り場で餌待機していたアオサギ。
 お前、海にもいるのか……。

○おまけ
 つい買ってしまった。
 だってかっこ良くない?

紅花屏風見てきた

 東京駅の東京ステーションギャラリーでやっている横山崋山展に行ってきた。

 昨日、花火大会の中止にふてくされながらテレ東の「美の巨人たち」をつけたらやっていたのが横山崋山だった。
 これがかなり面白かったので、行ってみることにした次第。
 時間がたつと伊藤若冲みたいに人気爆発でうっかり行けなくなる可能性もありそうだし。


 東京ステーションギャラリーは初めて行ったけど、あちこちにこうやって初代東京駅の遺構が見えて面白い。

 美術館ではないのでたいしたことはないだろうと思っていたが、なかなかのボリュームでかなり見応えがあった。
 山水などのセオリー通りの画も技巧がものすごいのだが、モデルに対する視線の優しさが感じられる人物画が、見ていて微笑まずにいられない。

 でも絵はがきで売ってた文鳥の絵が展示されていなかったのがちょっぴり不満。

中止花火

家族で 土浦花火競技会(途中で中止)に来ているため、明日アップします。


まだ幸せだった開始前。
筑波山と雲がきれい。

 というわけで、途中で中止になった土浦花火競技会。
 ニュースでは、花火の一部が見物客の中に飛び込んで炸裂したということだが、現場では最後までそれがアナウンスされることはなく、「安全確認」のまま1時間待たされた挙げ句、最後は市長の「強風のため中止といたします」の一言で終わってしまっていた。
 実際には事故だったというのを知るのは、ホテルに帰ってからのことである。
 70万人客を呼び込んでおきながら、説明責任を果たしていないにも程がある。


 開始前の残照。
 今回は三脚を持ち込んで、本格的な花火の撮影にトライしようとしていた。
 使用機種はRX100V。コンデジではあるがかなり自由な設定が可能なので、今回使ってみることにした。


 しかし、やってみるとかなり難しい。
 風が強いので、シャッタースピードを遅くするとこんな風に流れてしまう。


 早くするとこんな半端な感じに。


 あと、意外な盲点として(盲点でもないが)光の明滅が激しいのでオートフォーカスが迷ってピンボケになるというのがあった。
 つまりコンデジでは無理ということか……。


 こんな感じでいろいろと試行錯誤しながら撮り続けていたのだが……。

 開始30分後ぐらいに、5号玉が1個いやに低く炸裂したと思ったら突然打ち上げが止まり、「安全確認をいたします」という放送が入った。
 それから数十分おきに「ただいま安全確認をしております」と放送されるだけの時間が続き、仕掛け花火の櫓を係員が点検したりしていたが、何が起こっているのかは全く説明がないまま1時間。ようやく「皆様にお知らせいたします」と始まったのでやっと続きをやるかと思ったら、強風のためこのまま中止しますとのアナウンス。
その後市長が形だけ謝ったものの、とうとう詳細な説明はないまま、なんとも消化不良で帰宅となった。 


 中止審議中。

 実際の顛末はニュースで報道されているとおりのようだが、現場では見物客は最後まで何も知らされることはなかったし、中止も天候のため一点張りだった。
 恐らく、天候以外の原因にすると、桟敷席の返金が発生するためにそう言い張っているのだろうが、実際の花火を見ている限りでは、上空での花火の開きはきれいな円だったし、燃えかすが落ちて当たるならともかく、発火前の玉が風に長されて観客エリアに飛び込むほどの強風だったようには見えない。
 そもそも、花火の玉が観客の中に飛び込んで炸裂したのなら、異様に低い高さで破裂していた5号玉の件を考えると、実際には風は関係なく、打ち上げ設備か設営の不備だと思う。
 もともとこの花火大会は、海軍霞ヶ浦航空隊の隊員の慰霊のために、地元の寺の住職が自費で開催していたのを、土浦市と商工会が引き取り、競技会として整備したのだという。
 そういう由来を忘れて、土浦市が返金惜しさに実際の原因を隠すようなまねをするなら、正直、今後開催する資格はないと思うのだが、さあどうだろうか。