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百里で60周年記念見てきた

 百里基地で航空観閲式(の予行)でしたが、力尽きたので明日アップします。
 復活しました。
 というわけで航空観閲式の予行に行ってきた。
 今年は空自が開設60周年記念ということで、航空観閲式はそのアニバーサリーも兼ねている。
 ちなみにチケットやパンフレットを見ると、予行ではなく「事前公開」と表記されている。
 実際予行なんだし、別に「予行」でいいじゃんと思うのだが、それはそれで大人の事情があるのだろう。

 百里は朝から雲ひとつないお天気。
 VIP輸送のチヌークがさかんに行ったり来たりしている。

 かっこいい消防車も走っているが、特に何かあったわけではない。

 ずらりと並んだ陸海空展示機を背景に、始まるまでの間の暇つぶしに音楽隊が演奏。
 良く見たら海自の飛行艇が展示されていないのに気付いた。

 2010年からここは茨城空港にもなっているので、スカイマークなんかもたまに降りてくる。
 というか、スカイマークしか降りてこない。

 隊員入場。

 受閲位置は展示機の前のはずなのに、なぜか奥を行進する一団を発見。見ているとC-130の中に入っていった。
 なんだろうと思っていたが、この謎は後で解けることになる。

 陸自の観閲式だと数千人がずらりと並ぶが、空自は控えめ。
 それでもちゃんと陸海空三自衛隊を揃えている。
 
 空自の飛行機をバックに海自旗を翻して立つ海自部隊。

 そして飛んでくる偉い人ヘリ。本番ではこれに総理が乗って来るが、今回はなんとか政務官という人だった。
 ヘリから降りる時に大きな板を持ち上げているが、何だろう。防弾?
 まさかレフ板てことはないだろうし。

 慰霊飛行のために飛び立っていくF15。

 空自移動部隊(パトリオット部隊)と陸自のOH1とスカイマーク。
 過疎路線と聞いていたが、意外と頻繁に離着陸している。しかも総理(役のなんとか政務官)の栄誉礼中に離陸とか演説中に離陸とか、絶妙のタイミングで邪魔していく。

 儀仗隊。この後、海自の歌姫由佳莉ちゃんがアカペラで国歌を独唱。音楽隊の演奏しか聞いたことがなかったので新鮮だった。
 というかパンツバージョンの音楽隊の正装してる由佳莉ちゃん初めて見た。

 慰霊飛行。
 4機のF15が登場。そのうち1機が編隊を離れて空高く昇っていく。この1機が殉職者を表している。

 慰霊飛行が終わると、陸自を先頭に観閲飛行開始。








 政府専用機(尾翼に日の丸がある旅客機)が飛んだのがテンション上がった。

 巡閲。
 巡閲とは早い話が閲兵なので、見る側もいかめしい顔をしてやるのが普通なのだが、このなんとか政務官、やたらニコニコして観客に手を振ったりしている。
「予行」ではなく「事前公開」だからだろうか?
 さらにこの後、観閲官訓示と執行者の航空総体司令官(自衛艦隊司令官みたいなもの、だと思う、多分)の訓示があったのだが、「訓示始め……終わり」の予行でおなじみのパターンではなく、ちゃんと話をしていた。
 もっともどちらも訓示ではなくご来場の皆さんへフレンドリーにご挨拶みたいな感じだったけど。

 そして雲ひとつない天気の下、太陽に容赦なく照らされて倒れる自衛官が続出。ちなみに一番倒れていたのは海自だった。
 隊員入場の時、C130に入っていった謎の一団があったが、実はC130はこういう時のための救護所になっていたのだった。
 隊員が倒れると、C130から即介護要員2名と交代要員1名が列を組んで駆け足で現場に駆けつける。そして介護要員は倒れた隊員を支えてC130に引き上げ、交代要員が代わりに列に加わって並ぶ。
 倒れた隊員と交代の隊員はちゃんとマッチングされていて、陸自隊員が倒れると陸自の交代要員が、海自が倒れると海自の交代要員が、女性隊員が倒れると女性の交代要員が出てくる。空自は遠くて見えなかったが、多分同じだと思う。
 隊員が退場する時に交代要員(と倒れた人)も一緒に退場していったが、陸海空の男女隊員はもちろん、パトリオット部隊や音楽隊、旗手の交代要員まで揃えていたのには驚いた。
 ……まあ、誰が倒れるかなんて分からないもんね。

 というわけで巡閲が終わり、退場する隊員たち。

 そして間髪入れず空自移動部隊の展示行進が即始まる。

 左:パトリオットミサイル。
 右:二つ折りになって運ばれているレーダーアンテナなのだが、あまりにも意外なたたまれ方をしていたのでみんな正体がわからず「?」となっていた。

 去っていく地上部隊。

 次が航空機の地上滑走展示。これ大好き。
 まず入ってきたのはF15。

 増槽からミサイルからフル装備でエプロンをしずしずと進むF15。いつ見てもシュールな風景だ……。

 背中のエアブレーキをぴょこっと開くのが観閲官に対する敬礼。

 F2。

 F2はお尻にあるエアブレーキをぴょこっと開いて敬礼。

 F4はエアブレーキがないので敬礼ができない。多分パイロットが敬礼してるんだと思う。

 F15が2機でスクランブル発進からミサイル投下まで飛行展示。
 結構長いことやったのだが速すぎてカメラが追いつかなかった。

 岐阜基地の試作機C1(銀色で鼻先のピトー管がとっても長い)にエスコートされて飛んできた次期輸送機(試作中)XC2。
 導入がまだ2年も先の試作機をわざわざ飛ばすあたり、すごいやる気満々な感じ。
 なんというか……地上で見ると普通なんだけど、飛んでいるとバルジの張り出しのせいでとってもかっこわるい……。



 そしてみんな大好きブルーインパルス。
 いい天気だからフルプログラムやるのかと期待していたのだが、やけに短く終わってしまった。
 なんでだろうと思っていたら……。

 ラストを飾ったのは空自渾身の20機のT4による「60」の飛行機文字。
 きっちりこの編隊を組んだまま空の端から端まで飛んでいった。
 政府専用機とかXC2とか60飛行機文字とか、ちょっと変わったのが見れて面白かった。
 でももうちょっと飛んでくれたら良かったのにな。航空祭じゃないから仕方ないか。
○おまけ

 記念写真を撮る各国の海軍の中の人たち。海軍の制服は各国大体共通なのでみんな同じに見えるが、良く見ると少しずつ違っている。
 それはいいのだが、まだ観閲官の退場前だぞ。

御嶽山救助に行ってた中の人に聞いてみた

 知人の自衛官が御嶽山救出活動に行っていたので、ニュースとかを見て気になってたことをちょいと聞いてみた。
(報道でやってるようなことは聞いていないので、そういう部分を期待してたらすみません)
*これは人間様が現在委嘱されている東部方面隊オピニオンリーダーとしての活動の一環です。
*問い合わせや確認については、このエントリへのコメントにてお願いします。自衛隊への問い合わせはしないでください。なお、御嶽山の救援活動は現在も継続中であり、その関係上、一般的な記述のみとしている部分もありますので、ご了承ください。
*著作権上、引用、利用等については必ずご連絡ください。

*総火演のチヌークをイメージ写真として使用しています。
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質問
 救助にあたっている自衛官の皆さんは、松本駐屯地の第13連隊だそうですが、普段何をやっている人たちなんですか?
答え
 第13普通科連隊は、東部方面隊第12旅団の隷下部隊で、平素は長野県の防衛警備及び災害派遣を担任する部隊として松本市に駐屯しています。
このため、任務遂行に必要な教育訓練を実施し、その練度の向上に努めています。
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 普通科というのは、いわゆる歩兵です。第13連隊は長野県にあるためか、優秀な山岳部隊として名を知られているそうです。
 でも多分、噴火の最中の火山での行動というのはしたことないと思います。
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質問
 救助隊の皆さんは毎日松本駐屯地から現場まで通って来ているんですか?
答え
 自衛隊の災害派遣部隊については、幾つかの地域に分散して効率良く活動が出来るようにしています。
 第13普通科連隊を主体とする地上部隊(第12旅団隷下の複数の災害派遣部隊を含む。)は、王滝村に複数の活動拠点を設けるとともに、第12ヘリコプター隊は、松本駐屯地を活動拠点として災害派遣任務を遂行しています。
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 つまり王滝村近くにベースキャンプを設営して活動しているようです。
 地図で見ると松本駐屯地から近いので、通ってるんだと思ってました。
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質問
救助活動は早朝から日中ずっとやっていることもありますが、食事やトイレはどうしているんですか?
答え
捜索救助活動を行う御嶽山の登山道から山頂には、利用できる公衆トイレはありません。このため、活動拠点で予め済ませると共に活動に専念できるように、各人毎、飲食の摂取量をコントロールしています。
食事は、携行食(戦闘糧食等)を配分されていますが…活動地域での喫食の有無、要領については承知していません。
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 つまり我慢していると……。
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質問
 ヘリはどこの部隊のものですか?
答え
 前述もしましたが、第12旅団隷下の第12ヘリコプター隊(相馬原:CH-47、北宇都宮:UH-60)です。また、先日、要救助者を山頂から松原スポーツ公園まで空輸するために、航空自衛隊(小牧基地)からもUH-60が1機参加しました。
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 空自もひっそり参加してたんですね。
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質問
 ヘリは山から帰った後、火山灰の洗浄とかが必要かと思いますが、何機かをローテーションしているんですか?
答え
 ローテーション等の運用については承知していませんが、当日の任務開始前及び終了後の点検・整備・清掃(エンジンの洗浄を含む。)は確実に実施しています。
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 前に行った空自の松島基地でヘリ専用巨大シャワールームを見ましたが、多分歩兵部隊の基地の松本駐屯地にはこんなものはないでしょうから、毎回手洗いしてると思います。
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質問
ヘリは火山灰を防ぐためにどんな対策をしているんですか?
答え
 以下は、飛行隊長より聞いた内容です。
機体に対して直接的に何かを施すということはしていません。
山頂部付近で活動するときは、以下の点に留意して活動しています。
・火山灰の降灰がある風下で活動しないようにする。
・予めダウンウォッシュで、火山灰を吹き飛ばしてから着陸する。
・搬送(空輸)任務機(UH-60又はCH-47)の他に、空中監視専任機(OH-6)をもって活動を行う。
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 開口部にフィルタとかをつけるのかと思っていたら、特にそういうことはしてない模様。ていうかあのUHやチヌークの勇姿の陰には、ひっそり付き添うOH-1の存在があったのね。
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質問
 警察や消防の救助隊とどういう風に役割分担をしているんですか?
答え
 捜索救助活動に投入する勢力、装備など総合的に判断して、捜索救助活動範囲等を割り当てて実施しています。
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 適宜適材適所でということのようです。
 どの組織にとっても未経験の状況なのでなかなか難しそうです。

55歳記念

 朝霞駐屯地の東部方面隊創立55周年記念行事に行ってきた。
 他の方面隊だと、駐屯地の創立記念と同じようにいろいろイベントをやったりするらしいけど、ここは特に理由がなければ関係者を招いての音楽演奏や立食パーティーをやるくらい。

 パーティ開始のファンファーレ。
 内装が若干微妙なのは、隊員食堂使ってやってるからです。
 なのでネタになるような物ははっきり言ってないのだが、あんまり見ないご紹介写真をとりあえず少し。

 東部方面隊各駐屯地の業務隊指揮官が勢揃い。
 業務隊というのは、一般企業でいう総務、経理、購買、厚生、施設の管理維持その他日常の諸々を引き受けている裏方さん部隊。
 ちなみに松本駐屯地の業務隊の人は、御嶽山の救援に対応しているので欠席。

 東部方面隊管理下の各地本(地方協力本部)の本部長勢揃い。本部長は陸自と限定されているわけではないので、海自の人も空自の人も背広組の人もいる。
 このおじさんたちの下でトウチくんとかはまにゃんとか千葉三兄弟とか茨城三人娘が働いていると思うと親しみがわいてくるかもしれない。
 地本というと有名なのはアレゲな宮城地本とかアレゲな大阪地本とかだが、そういえば東部方面隊の地本はみんなおとなしめ。
 

 東部方面隊直轄部隊の指揮官。
 音楽隊とか補給処とか輸送隊とか、独立した細々した部隊のこと。

 師団とか旅団とか連隊とか、いわゆる普通に自衛隊から連想する部隊の指揮官と、上級曹長といって下士官で一番偉い人。
 ちなみに第12旅団は御嶽山の救援に対応しているので欠席。
 さらに東部方面隊の隊員全員今日はお酒は遠慮させていただきますと総監が言ってた。
 ちなみに料理は普通の仕出しでした。
 まあ陸自は海自みたいに専門の調理担当とかいないからね。

富士で総火演見てきた。ついでに夜間も

 すみません、書いていたら3回もアクセスエラーを食らって記事が飛んだので、力尽きました。
 明日書きます。
 
 というわけで気を取り直して。
 総火演の予行ですよ。
 とりあえず写真羅列しますよ。
 まずは前半の装備実演。

 会場についたのは9時頃。あたりは一面のガスで、なんだか嫌な予感しかしない。

 それでも始まる頃には1000メートルぐらいまでは見えるようになっていた。
 が、数千メートル先の火砲の着弾位置はガスのまんまで、着弾がほとんど見えない。

 そして太陽が差し始めて急速に地温が上がった会場では、埃よけのために撒いた水が猛烈な湯気になって蒸発しはじめた。
 これは203ミリ自走榴弾砲。乗員はちゃんとカモフラージュメイクをしている(青ヘルは多分安全担当か何かの人)。

 横向きになって撃つ自走105ミリ榴弾砲。

 そして尋常じゃない勢いでもうもうと上がる湯気。
 なんだか変に臨場感のある風景になっている。
 大丈夫かこれ。

 小銃てき弾が一番端っこの風船に命中したところ。
 小銃てき弾というのは、ライフルの先っちょにつけて手榴弾を発射するような装置と考えればいい(と思う)。

 左:迫撃砲。
 右:狙撃兵(寝ている人)。500メートル先のジープの運転手に命中させる腕前。

 対戦車ヘリと自走高射機関砲。
 自走高射機関砲は対空兵器なので、落とす側と落とされる側がひとつのフレームにおさまってる感じになる。

 みんな大好き10式戦車。
 戦車砲は音が非常に大きいので、毎年撃つ前には「大きな音がします! ご注意ください!」という注意喚起アナウンスが入る。
 しかしなぜか今年はやらなかったので、油断していて不意打ちくらって肝を潰す人が続出した。

 なんか忘れたけど多分対戦車誘導弾。
 これで前半は終了。
 実は空挺降下もあったのだが、1000メートルぐらい先でちまちま降りてくるのでとても撮れなかった。
 後半は、前半で紹介した武器兵器を使って、島嶼防衛のシミュレーション展示を行う。
 日本の島を占領しようと海の上をやってくる敵に、陸海空が連携して防衛に当たるという設定。

 まずは敵上陸艦隊接近の報を受けて、海自のP-3Cが情報収集飛行。
 この時にはすっかりガスも上がり、湯気も消えてクリアな景色になっている。

 続いて空自のF2が迎撃。
 この後、海自や陸自の対艦ミサイル部隊が敵艦隊を攻撃するが、撃ち漏らした敵が島に上陸、橋頭堡を築いてしまったため、陸自の地上部隊が出動する。
 まず攻撃ヘリに護衛された小規模な偵察部隊がバイクや徒歩で潜入、その情報をもとに火砲が数キロ先から大規模に敵陣地を叩き、最後に戦車や歩兵が敵部隊を潰すという流れになる。
 しかし良く考えると、日露戦争の時から変わってないんだなこれ。





 てな感じで昼間は終了。去年と内容はほぼ変わらなかった。
 と思ったら、チヌークでの宙づり撤収今年はやらなかったよ! あれ結構楽しみなのに。
 あと、当然ながら、やっぱりあからさまに噴煙出してミサイルが飛ぶ奴とか、分かりやすくビジュアルが派手な物のほうが歓声が上がる。
 10式のスラローム射撃とか、できるのは世界でもこの戦車だけというすごい技なんだけど、それはある程度の知識がある人しか分からないので、普通の人は結構ぼんやりしていた。
 そしてしばらくホテルで時間つぶしをした後は夜間演習にGO。

 演習開始は17時半から。
 そしてまたしてもガス。よみがえる去年の悪夢

 演習開始直前の投光器試験ではこんな状態になってしまい、みんなもうすでにあきらめムード。

 一応予定通りに開始されることになり、観閲官の富士学校長も登場したが、また「目標確認できず砲撃中止」の繰り返しになるんだろうなと思っていたら……。

 なんとフルプログラム展示した!
 地上はガスっていたが、上空は星が見えていたので、思っていたより条件は良かったのかもしれない。
 始まったらどんどんガスが晴れていって、富士山と山小屋の明かりがきれいに見えていたし。
 ちなみに左は機関砲射撃。右は照明弾の明かりの下で火砲が一直線に砲撃を命中させたところ。
 実はいつものキヤノンS100を使ったのだが、明かりを全て消して真っ暗闇になる会場では、液晶画面程度の明るさでも結構まわりの迷惑になるので、タオルで液晶を隠しながら撮った結果、ろくでもない写真を量産する羽目になり、まともなのがこのぐらいしかなかったのだ。
 闇の中で聞く砲声は、昼間より大きく禍々しく聞こえて、これは確かに恐いだろうなと思う。
 暗視装置とか照明弾とか、テクノロジーの進歩で、昔に比べたら夜間の戦闘もずっと楽になってるんだろうけど、それでもこういう根源的な恐怖は変わらず残るんだろう。

富士で開発実験団見てきた

 すみません、またしても旅先に持っていたvaio pro11がネットワークにつながりません。
(これはホテルの共用端末から書いています)
 無線がだめだったので今回わざわざUSB有線アダプタ持っていったのに……。
 というわけで後ほどアップします。
 帰ってきました。
 しかし本当にvaio pro11は高いばかりで使えない。
 type pではこんなこと全然なかったのに。
 というわけで、富士駐屯地内にある開発実験団の見学に行った。
 開発実験団というのは、陸自の中でも知らない人がいたりする超地味な部隊だが、思いきりひらたく言うと、陸自で使う全ての装備(服から武器、乗りものに至るまで)を開発したり、導入試験をしたり、自衛隊独特の医学研究(ぶっちゃけ戦場で負傷するとかガスにやられるとか、そういったもの)をしたりしているところで、司令にあたる団長を始め幹部の多くが博士号持ちという、陸自きってのエリート部隊である。
 似たような組織は防衛省の技術研究本部というのがあるが、ここは情報の収集、分析が主で、開発、試験主体の開発実験団とは目的が違っている。
 部隊の性質上機密も多いことから、ほとんど公開とかもしてないので、一般の知名度も抜群に低い。
 今回も、部隊紹介で見た試験風景のビデオは半分ぐらいモザイクがかかっていて、別の意味でいかがわしさ抜群な感じだし、写真撮影もかなり制限された。
 説明はものすごい丁寧にしてくれたので、面白かったんだけど。

 というわけで撮影できた数少ない写真。導入実験中の偵察ロボット「パックボット」。
 月か火星に行きそうなビジュアル。
 

 実はアイロボット社製。つまりルンバの兄弟。さらに言えばコントローラはプレステだった。
 調べてみたら福島第一原発の調査にすでに使われた実績があるらしい。そういえばNHKスペシャルで見たかも。

 空き缶を拾うパフォーマンス。
 掴んだとき空き缶がベコとか言ったので、力はかなり強い模様。

 こちらは実験中のものではなく、実験をするための装置。
 自動追随型砲外弾道レーダー装置という。その名の通り、レーダーで砲弾を追跡して、飛翔特性とかいろんなデータを取るもの。
 もちろん、企業で作られる時にもシミュレータなどでそういう物は出されているのだが、ここでは実際に使ってみてより詳細なデータを取って、現場が正確に扱えるようにしている。

 小型版。

 映画泥棒着弾の瞬間を観察するための超高速度カメラ。これは市販品。
 あとはコンピュータのネットワーク試験をする部屋も見たんだけど、ここも撮影は駄目。
 で、この後は富士駐屯地内の歴史資料館を見た。

 日本初の戦車、89式中戦車の模型。戦前に作られたもので、日本にはこれを含めて2個しかないとのこと。

 明治天皇が実際に来た海軍の礼服。
 明治天皇の制服というのはいくつかあるが、ほぼ全て予備のもので、実際に着用したことが確認されているのはこれだけ。

 野外にずらりと並んだ昔の戦車とか火砲とか。
 昭和27年に米軍から供与されたものを、平成初めまで使ってたなんてのもあった。
 面白かったのでもう少し見せてほしかったなあというのが正直なところ。
 まあ、機密も多いからしょうがないんだけど。
 そういえば、近くに米軍の演習場があるのか、オスプレイが飛んでた。
 生オスプレイ初めて見た。
 すごい静かだった。

大阪湾へのいざない

 またやってしまった……。

 出来心で応募した。
 今は反省している。
 去年も舞鶴の展示訓練に面白半分に出したらまさかのトップ当選(通し番号が1番)したのだが、今年もまた当たるとは。
 なんでこのくじ運の良さが他の方向に行かないのだ。
 しかも淡路島なんて海に無造作に玉葱が浮いてる島ってぐらいしか知らない。
 そもそもどうやって行けるのかも知らない。
 ていうか先月出雲大社行っちゃったからお金ないし。
 でも、掃海艇に乗れるとなれば行かなくてはなるまい。

晴海から横須賀に航海してきた

『やまゆき』のfrom晴海to横須賀の体験航海に行ってきた。
 昼間は一般の皆さん向けに晴海埠頭で体験航海と一般公開をやった後、横須賀まで帰る時に関係者を便乗させてくれるというもの。
 横須賀入港の時間が19時とかになるので、普段見れない風景が見られるのだ。

 15時過ぎ頃、出港待ちをしていたら空模様が怪しい。
 この直後に雷雨になった。

 でも出港する時にはこんな後光な感じに。

 レインボーブリッジくぐりまーす。

 左:海保の『昭洋』(奥)と『拓洋 』
 右:ちょっとだけ見えた『宗谷』(左端)。いつまでこうやって見られるだろう……。

 でかいコンテナ船。

 羽田空港。

 なんだっけ、ゴジラだかなんだかの橋とスカイツリー。
 こんな風に景色が次々と変わっていくのでこのコースは楽しい。

 途中で行われた制服ファッションショー。
 士が着るいわゆるセーラー服の後ろの布の役割(頭の後ろにかざして音を拾う)の説明と、その上で羽田への着陸態勢に入っている飛行機。

 ファッションショー出演者の皆さん。右の二人超暑そう。

 横浜を過ぎたあたり。

 横須賀に到着。
 米軍基地でジョージの停泊場所に見慣れない艦がいたので調べてみたら、潜水艦母艦の『Emory S. Land』だって。珍しーい。
 洋上で潜水艦への補給や修理をしたり、乗員を休息させたりするための艦で、日本も旧海軍時代には何隻か持っていたけど、潜水艦の活動区域が日本近海に限定されている海自では、こういう艦種は存在しない。
 無理矢理当てはめるとすれば、『ちはや』や『ちよだ』が近いかもしれない。

 夕暮れの『ラッセン』。

 これは海自の『むらさめ』。
 雨が降ったおかげで雲が多いし気温も低いし楽だった。

市ヶ谷台ふたたび

 防衛省の市ヶ谷台ツアーに行ってきた。
 このツアーには、防衛省が防衛庁だった2006年にいちど参加したことがあるのだが、何か変わっているだろうか?

 ここの前の広場で国賓に対する儀仗が行われる。
 とりあえず暑い。
 何しろこういう場所なので日陰もほとんどないのだ。
 今回、別のお年寄り団体も一緒にツアーをやっていたのだが、おばあちゃんが一人倒れちゃっていた。

 市ヶ谷記念館。旧陸軍士官学校(後に大本営司令部、自衛隊時代は東部方面総監部)の建物の一部を移築したもの。
 車寄せ上のバルコニーは三島由紀夫が自決したところ(実物)。

 元々はこういう建物だった。

 大講堂の玉座。
 東京裁判の法廷にもなった有名な場所。写真だとものすごく広く見えるけど意外と狭い。

 玉座に上がる時に陛下だけが使える専用の階段。
 2006年の時に比べると、厚生センターに専用の広報ルームとかができていて、多少なりとも力を入れているということは分かる。
 ただ、記念館以外は建物の外観をぐるぐる見る見るだけという基本仕様は変わっていない。セキュリティの問題もあるんだろうけど、もう少し工夫すればいいのに。

朝霞納涼祭

 朝霞駐屯地の納涼祭に行ってきた。

 〆の花火。
 なんでも自前でまかなえる自衛隊だから、上げてるのは中の人ですかって聞いたら、さすがにこれは花火師だって。
 でもやればできそうな気がする。
 かなり有名な納涼祭なのか、もう周辺地域一帯からご近所さんが駆けつけてくるという感じで、すごい混雑。
 あとなぜかみんな自転車でやってくる。
 駐屯地内の、普段トラックやなんかが停めてある一角を臨時の駐輪場にしていたけど、自転車がぎゅうづめになってた。