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百里の滑走展示祭り

 百里基地航空祭に行ってきた。
 本番は17日なのだが、16日は地元の人や関係者だけに公開される、昔で言えば予行というやつ。
 知人が誘ってくれたので、最寄り駅の石岡に前泊して頑張って行ってきた。


 とはいえ、百里はこんな天気。
 曇っているのはともかく、全体的にガスがかかっているのが嫌な予感しかしない。
 滑走路の視界が悪いと、離着陸ができないから。


 しかも、F35を見ていたら突然雨が降り出した。
 結構な大雨で、屋根のある場所に逃げ込むまでにずぶ濡れになる。
 着ていたのがダウンコートだったので、中まであまり浸みなかったのが幸いだが、この後どこへも座れない状態になってしまった。


 30分ほどして雨が上がったので、また展示機を眺めに行く事にする。
 見慣れない機があると思ったら海自のP-1だった。


 U-4。


 C-1。
 パンフレットではC-2となっていたが、天気が悪くて来れなかったのかもしれない。

 そして、なんとなく好転しそうだった天気が、この後急に悪くなった。
 曇が厚くなっただけでなく、ガスの量も増えて視界が白っぽい。
 これは飛べるんだろうかと危惧していたら、やっぱり飛べなかったらしくて、プログラムは全機地上滑走祭りとなった。


 UH-60とU-125Aの救難コンビが仲良く地上滑走。
 ヘリは車輪を持たない事も多いので、地上十数メートルぐらいなら飛んでも滑走扱いになる。


 でも茨城空港からのスカイマークはちゃんと飛んだり降りたししている。
 まあ民間機は計器誘導できるからね。
 そして離陸直後に雲の中に消えていく。どんだけ低いんだ雲。


 滑走のためにタキシングしていくF-15。
 飛ばないけど発進手順だけはきちんと守っているのが切ない。


 走り出したと思ったらもうエアブレーキかけてる。


 そして戻ってくる。
 おかえりなさい。


 そして、滑走だけで飛行展示がなので、時間があまりまくっている。
 退屈なので売店を見に行ったら、警備犬の展示をやっていた。
 こちらはリードを放されてはしゃぎながら、しっぽをブンブン振ってお客に愛想を振りまく警備犬。かわいいけれどいいのかそれで。


 こちらは隊員の人と一緒に歩く警備犬。
 ものすごく嬉しそうに隊員を見上げてぴったりくっついている。
 犬って本当に感情が分かりやすい動物だなあ。


 しばらく犬を見てからエプロンに戻ったら、UH-60が今度はちゃんと離陸していた。
 プログラム的には救難展示の時間だが、やっぱりU-125Aが飛べないので、とりあえずヘリだけで何かやることにしたらしい。


 そして何をやるのかと思ったらダンスだった。
 例によって横移動や後ずさり、おじぎをしたり自分が回転したり機首を回転軸にして円を描いてぐるぐる回ったり、いつもながらどういう操縦をしてるんだろうなあと思う。


 滑走のためにタキシングしていく(以下略)。


 そのそばでエプロンを清掃していた清掃車。
 一部分だけ一生懸命掃除していたんだよね。前にそのあたりに燃料車がいたから、何かこぼしたのかな?


 滑走するF-2。


 戻ってくるF-2。
 お帰りなさい。

 本来ならこの後は米軍のF-35の機動展示が予定されていたんだけれど、日本人を楽しませる義理のないアメリカさんがこの天気でやるわけもなく、中止になった。
 これ以上居ても特に何もなさそうなので、あきらめて午前中で帰ってきてしまった。

 明日の本番は晴れるらしいので、多分今日みたいな事にはならないと思う。
 まあ、滑走しかしない航空祭とか珍しいと言えば珍しい体験できたし、それはそれでいいかな。

くまの詣でふたたび

 海自の横須賀基地へ艦艇見学に行ってきた。


 補給艦『おうみ』がいた。
 奥には『とわだ』も入っているから、補給艦が2隻集まっている事になる。
 ちょっと珍しい。


 正面顔。

 いつも吉倉桟橋に岸から背を向けて泊まっているので、こうやってじっくり顔を見たことがなかった。
 ずいぶん特徴的な顔してるんだな。

 予定では、幕僚長から周辺国の海軍力整備状況や、海自の現在の状況について講話を聞いた後、『くまの』を見学、その後タグボートで港内クルーズ。
 しかし、風がめちゃくちゃ強いので、安全上港内クルーズは中止。『くまの』を見た後は基地庁舎で総監公室と屋上を見せてもらえる事になった。
 庁舎には何度も入ってるけど、屋上を見るのは初めて、ちょっと楽しみ。


『くまの』来ました。
 この時点で15時を過ぎているので、光がそろそろ夕暮れの気配になってきている。
 ていうか去年の一般公開で見てるんだよね……。


 まあでも、少数で乗員の人にじっくり説明してもらいながら見られるので、それはそれで面白い。
 一般公開と違って艦橋にも入らせてもらった。外から見る通り狭いし、計器類がほとんどモニタ表示になっている。
 ミサイル艇とか海保の巡視船と似たような印象。

 ちなみに写真撮影は前と同じく前甲板と後甲板しかできなかった。
 ついでに米軍基地の写真を撮るのもNGなので、折角来ていたミサイル追跡艦を良い角度で撮れなかった。


 砲塔についてた三本足のカラス。
 ちょっととぼけているけど熊野本宮大社のシンボルマークと同じデザインなので、お守り代わりにわざわざ描いたのかも。


 後ろのヘリ甲板。
 一般公開の時は人がいすぎて気付かなかったけど、微妙に角度がついている。
 これはくまの型だけの仕様で、スペース確保の関係でそうしたらしいが、そのせいでヘリが着艦しにくくなっちゃってるので、次に作る改良型からは他の艦同様平らになる予定らしい。

 港内クルーズがなくなったおかげで、じっくり長時間見ることができて面白かった。
 でも、見れば見るほど、いろいろと乗員の負担が大きくなりそうな艦だなあと思う。
 今後の海自はこれと、もう少し大きい次世代型を主力にするらしいけれど、やっぱりちょっと不安しかないな。


 夕焼けの中の『おおなみ』。
 もはや一番の古参となってしまった。


 補給艦のこの給油装置大好きなんですよね。


『おうみ』の横を通りかかったところで、丁度旗下ろしの時間になった。


 総監公室。いわゆる応接間。


 そして庁舎屋上。
 座高の高い『おうみ』がいるせいで景色は全然見えなかったけど、補給艦をこんな高さから見るの初めて。

 良く考えたら、オータムフェスタに行かなかったので、艦艇を見るのは丁度1年ぶりだった。
 意外と艦艇もちょっと見ないと配置が替わったりして様変わりしてしまうので、もうちょっと機会をとらえて見に行く事にしよう。
 それにしても、もらった海自のパンフレットを見たらいつの間にか海自が独自にC-130を導入していたのがびっくりだった。

さくらんぼの街の駐屯地

 最終日は山形にある新町駐屯地を見学。
 宮城、山形、福島の3県を防衛する第6師団司令部がある場所。
 第6師団は地理的な関係から、外国の脅威というよりも、国内の災害などに対応する事が多い部隊で、そのために何かあったら日本のどこへでもすぐ駆けつけられる即応機動連隊という部隊(多賀城駐屯地)を持っている。
 また、去年は海自の海賊対処の拠点の警備のために、ジブチまで部隊を派遣したりしていた。
 駐屯地は山形空港のすぐ近く、リンゴ畑とサクランボ畑に囲まれていて、この時期フェンスの外には真っ赤なおいしそうな実をたわわにつけたリンゴの木がたくさん見える。
 ちなみに最寄りJRの駅の名前は「さくらんぼ東根」駅。佐藤錦の生産日本一なのだそうだが、それにしてもさくらんぼ推しすぎ。


 司令部の看板。

 師団についてひととおりブリーフィングを受けた後は、特殊武器防護隊の装備を見学。
 化学兵器、生物兵器、放射線などに対応する専門の部隊で、東日本大震災では福島第2原発に関連して活動していた。


 防護服2種。右が一般隊員用(使い捨て)、左が防護隊用(洗浄すればまた使える)。
 一般隊員用は活性炭入りでとっても軽い。使えるのがそれほどひどくない汚染地域に限られるが、特に冬とか着心地はそれほど悪くないそう。
 一方防護隊用はゴム製で言わば完全密閉になるので、着ている人がどうなるかはお察し状態。
 一般隊員用は日々改良されて着心地が良くなっているが、部隊用は昔からずっと改良されないこれのままなんですって担当の人が言ってた。


 放射線防護用の鉛の防護服。
 重さ20キロだって。


 空気中の化学兵器を検出する機械。


 右端の丸っこいのが生物兵器の検出器。真ん中と左がセットで放射線検出器。


 NBC偵察車。
 N(核)、B(生物)、C(化学)物質がある可能性のある地域に行って、サンプルの採集とか検出とかをやる車。
 完全密閉されていて、これだけで小規模なラボぐらいの設備があるらしい。
 もちろん中は機密。


 後ろ。ちゃんとナンバープレートもウィンカーもテールランプもついている。


 除染車。左の切れているのもそう。
 その名の通り、地面の汚染物質を洗い流す車。


 洗浄!


 人が持つ洗浄機もある。
 洗浄!

 この後は、土地ゆかりの歴史資料などを展示した資料館を見て、お昼を食べて研修は終了。
 神町駐屯地は旧陸軍由来だけれど、近くの山形空港は元々海軍航空隊の基地で、その関係から回天隊員の資料なんかもあった。


 海防艦に現役で使われていた軍艦旗。

 基地祭とかで防護隊の装備は何度か見たことがあるが、こんな風に詳しく説明してもらったり、実演してもらったりという事はなかったので、面白かった。
 意外と単純な事が最も効果があるんだなあという感じ。

松島で三度目の正直

 自衛隊の見学研修で宮城と岩手を回っている。
 本当は昨日からだったのだが、仕事が終わらなくて初日に参加できず、2日目から現地合流となったのだった。
 しかも研修先のホテルでも仕事をしている。
 つらい。

 それはさておき、今日は松島基地でブルーインパルスを見る……前に、石巻のみやぎ東日本大震災津波伝承館を見学する。


 左が伝承館、右に見える廃墟は震災遺構の門脇小学校。


 門脇小学校は、1階が津波にやられ、2階から上が津波で燃えながら流れ着いたがれきで類焼した建物。
 学校にいた生徒や職員は、裏の山に避難して全員無事だったが、たまたま休んでいたり帰宅したりした生徒が全員亡くなったとのこと。


 伝承館の周囲は公園として整備されているが、ここは全部震災前は住宅地だった。
 当時の様子を撮影した看板。
 遠くに見えるのは、震災当時爆発炎上していた工場群(多分)。

 ここで語り部の人から、津波の時の状況や今後の教訓などの説明を受けた。
 多分NHKとかでも散々やってる内容ではあるのだけど、やっぱり現地ならではの伝わってくるものというのはある。
 
 そして空自の松島基地へ。


 お久しぶりです。


 お久しぶりです。

 実は松島は朝から大雨だった。
 昼頃になってようやく雨は上がったが、今度は風が強くなってきている。
 一応、ブルーは飛んでくれる予定にはなっているのだが、多分無理だろうなあと思っていたのだが、どうやらやるらしい。
 多分15年ぐらいごし、3度目にしてようやく見れるのか……!


 エプロンではすでに離陸準備を完了していた。
 6機並んでいるが飛ぶのは4機。
 ちなみに少し離れた柵の外には、飛行機を撮りたいマニアの人やブルー追っかけの女性の皆さんが大集合していた。


 パイロットが手を振ってくれるサービス。
 いってらっしゃい。


 滑走準備に入る。
 4機なので通常5,6番機が担当するソロがなくなるのかと思っていたのだが、この配置を見ると編隊飛行を3機で行い、4番機がソロの役目をするっぽい。


 3機の編隊飛行。
 ここでもiPhoneが大活躍している。


 曇っているので水平の展示だけになるかと思ったら、意外と雲が高いのか垂直の展示もがっつりやってくれる。




 たまに日の光が差して神々しい感じになったりする。

 結局ほぼフルプログラムやってくれた。
 訓練飛行なので航空祭の時のような音楽やアナウンスはないが、普段からあんまりその辺は聞いていなかったのであまり気にならない。


 着陸。
 左の車が気になる。


 4機そろっておかえりなさい。


 そしてブルーに続いて通常型のT-4がひっそり降りてきた。
 多分天候観測機だと思う。
 こっちもおかえりなさい。


 この後は格納庫見学。
 といってもほとんど全機外に出ているので、予備機しかいない。


 震災の津波で損傷し、前に行った時には格納庫から姿を消していたT-2型ブルーが復活していた。
 良かった。やっぱりかっこいいなあ。

 そしてこちらでも、松島基地が震災と津波で受けた被害と、その後の救援活動についての資料を見た。
 これは自衛隊に限らず、消防や警察もそうだけど、当時救援に当たった人たちは全員が自身も被災者で、家族を亡くした人も多かった中で活動を続けたのだという。
 救助に被災者の生活支援に大活躍していた彼らの裏には、そういう事実も隠れていたということを、改めて確認させられた。

北の大地の射撃競技

 10/22、23と北海道に行ってきたので、まとめて後追いでアップします。

 10/23は第7師団の戦車競技会。
 師団所属の90式、10式を持つ戦車部隊が、同じプログラムで戦車の運用技術の高さを競うもので、一般公開はしていないが関係者は許可をもらって見学できる。


 会場はこんな感じの射撃演習場。
 昨日の雨に加えて戦車が走り回るので完全な泥沼状態。

 この季節の演習場は寒いだろうなあと思ってヒートテックにダウンジャケットまで着てきたら、見学者は暖房の効いたテントの中から見るのだった。
 テントといっても自衛隊仕様だから頑丈で分厚いし、窓には冷気と射撃の衝撃波よけのアクリル板がはめこんである。
 お陰でむしろ暑い。


 競技開始に備えて待機する戦車たち。
 なお左側の線は窓にはめこんであるアクリル板のつなぎ目。

 1小隊4両が1チームで、移動しながらの砲撃、隊列を組んでの前進、敵が現れた時の防御しながらの後退などを行う。
 プログラムは1回15分ほどで、今回は2チーム分見学する。
 つまり、同じものを2回見る形になる。
 イメージで言うと、今の若い人は分からないかもしれないけど、フィギュアスケートのコンパルソリーかな。
 全員が同じ図形を決められた時間で滑って技術を競うやつ。あんな感じ。


 いきなり目の前を通過しながら砲撃。多分100メートルも離れていない。
 耳栓をさせられているので音はあんまり聞こえないが、衝撃波がドンと来てびっくりする。
 その強さといったら総火演の比ではない。


 他の戦車と合流して前進する。
 方向転換の間も砲はぴたりと同じ方向を向いている。
 多分こういう所も採点対象なんだろうな。


 敵と遭遇したので砲撃で牽制しながら後退してくる。
 ちゃんと赤いテールランプつけてたのがちょっと微笑ましかった。

 実は結構写真も撮ったのだが、窓のアクリル板のせいでピンボケしたり、動きが読めずに変な所でシャッターを切ってしまったりして、見れる写真がこの程度しかなかったのだ。
 1回15分程度と時間も短いし。


 一応頑張って動画も撮ってみた。
 今回はSONYのα6000を持っていったのだが、近距離から遠距離、寄りから広角への変化が激しいので、結局iPhoneの方が使いやすかった。


 そして戦車回収車がちゃんと待機してた。

 外部向けの行事ではないので地味だったけれど、普段使いの戦車の様子が見れて面白かった。
 多分、見慣れてくれば、各チームの技量の違いとかも見えてくるのかな。
 もう見る機会があるかどうか分からないけど。

朝霞のいつもの演奏会

 東部方面隊音楽隊の定期演奏会(真面目な方)に行ってきた。


 いつもの開演前の舞台。
 実は2日ほど前に隊員の1人がオレオレ詐欺の出し子容疑で逮捕されていたらしい。
 さすがにパンフレットは訂正が間に合わなくて、演奏者として名前が出たままになっていたが、確かに1人少ないパートがあった。
 音楽隊なんて音大出ていてもなかなか入れない狭き門で、入ったらほぼ一生演奏家として安泰だし、地方出張も多いから手当もつくし、ただで良い先生に師事させてもらえるしですごく環境として恵まれてるんだろうに、なんでそんなことに手を染めちゃうんだろう……もったいない。


 今回は、サミット参加国をテーマにした内容だった。
 煌めきの朝→日本
 時の踊り→イタリア
 アヴェ・マリア→シューベルトだけど作詞者がイギリス人だからイギリス
 魔法使いの弟子→ドイツ
 ディズニー→アメリカ
 ノートルダムの鐘→フランスと、カナダにも同名の寺院があるからカナダ
 ということらしい。なんか微妙なのもあるが大丈夫か。
 イギリスとか吹奏楽なら結構あるだろうに。

 今年の3月から隊長が新しい人に替わっていて、今回初めて聞く演奏だったけど、割と高音域をきれいにまとめてくる感じの人だった。
 一方で低音域はちょっとボリューム調整に失敗している感じがあって、ガチャガチャして耳に優しくない。
 それから、これはどういう訳だか分からないんだけど、曲が終わった後で拍手するタイミングがいまいち分からない。曲の終わりが明確でないというわけではないのだが、演奏が終わった後1-2秒間、え、もう拍手していいの? いいの? みたいな微妙な雰囲気が漂った後で拍手が起こるという、謎の間が発生していた。
 あと、エレクトリカルパレードは曲としてきちんと聞くと、メドレーとしてすごく完成度が高いのねこれ。

春のバラと灰色の船

 横須賀に用があったのでヴェルニー公園に寄ってみたら、バラが咲いていた。


 雨なのでちょっと花がうなだれちゃっているが、丁度今が盛り。


 バラと護衛艦。


 バラと米軍。
 しまったピンクのバラばっかり写しちゃった。


 ペリーどうした?

 丁度オクトーバーフェスタをやっていたのだが、なぜオクトーバーなのに春にやるのかいまいち分からなかった。

陸自の松本

 松本駐屯地73周年記念行事。
 会場に入ったのが開始直前だったので、すぐに入場行進が始まってしまった。


 チヌークを背景に更新する皆さん。

 松本駐屯地は長野県唯一の駐屯地で、普通科連隊と教育隊、アルプスを擁するその土地柄から山岳レンジャー部隊を持っている。
 レンジャーというのは実は強行偵察などを行う特殊部隊の総称で、さらに主な活動内容によっていくつかの種類に分かれている。
 例えば、良く知られた習志野のレンジャーは空挺レンジャーという、空挺降下の技術を持っているレンジャー部隊になる。
 そしてその他にもレンジャーには、山岳地帯の登山スキルが高い松本の山岳レンジャー部隊、真冬の積雪地帯で行動する事に特化した真駒内の冬季レンジャー部隊がある。


 雪の残る北アルプスを背景に整列する部隊。


 執行官に挨拶。


 ここでチヌークが飛び立っていく。
 今日の彼には、唯一の航空部隊として観閲式に臨んだり、模擬戦闘で隊員をロープ降下させたり、その後は地上で展示物になったり、いろいろ役目があって忙しい。


 観閲官である基地司令の巡閲。
 統一地方選投票日だったせいか、現役大臣を始め国会議員が何人も来賓で来ていた。そのため警備の隊員に混じってスーツのSPが何人も目を光らせている。
 いつぞやのように、何かあったら一般国民に被害を押しつけてでも議員を守るんだろうなあ。

 巡閲が終わると司令の訓示。その後は議員や議員や大臣やその他偉そうな人達の祝辞とか、祝電披露とか来賓紹介とか、諸々スマホいじって時間つぶしをする案件が続いて、ようやく観閲行進が始まった。


 長野県旗を先頭に部隊入場。


 この辺はおなじみの偵察装甲車とか擲弾筒とか。


 トラックの後ろにつけられて堂々と行進する野外炊事具2号。


 偵察部隊。
 今日の主役はこの人達。



 重機だって行進するよ。かっこいい。



 このあたりは相馬原駐屯地の12旅団からのゲスト参加。
 なお、沖縄で亡くなった8旅団長の前の任地がこの12旅団だった。
 同じ東部方面隊なので、多分、何かの行事で会ってたことあると思うんだよね……。


 最後に徒歩で山岳レンジャー部隊と教育隊が行進する。
 歴戦の強者の貫禄のレンジャーと、緊張しながら一生懸命な教育隊の子達の対比が微笑ましかった。


 最後にチヌークが受閲。
 おつかれー。

 これで行進は終わり。
 音楽隊の演奏と自衛太鼓の休憩を挟んで、模擬戦が始まる。


 自衛太鼓は松本駐屯地に加えて滝ヶ原駐屯地、入間の空自がゲストでやってきた。
 写真は入間。どちらかといえば太鼓と言うよりお囃子のパフォーマンスでとっても華やか。空自はほんとこういうの得意だな。
 太鼓ではなく笛がメインになっている時点で、太鼓のみで演じる本来の自衛太鼓とは完全に違った物になっちゃってるんだろうけれど、これはこれで楽しいのでいいんじゃないかなとも思う。


 3部隊合同演奏。


 演奏が終わると、まずは偵察部隊の走行展示。


 バイクの上に伏せながら不整地走行。


 立ち乗りで不整地走行。


 バイクに乗りながら戦闘だってやる。


 バイクを盾にして戦闘。
 でもガソリンに引火したら危ないんじゃないかな……。


 いつもの。


 ここから部隊を展開して模擬戦。
 なおすでに撮影より見る方に熱心になっちゃったので、ろくな写真を撮っていない事をあらかじめお断りしておきます。


 ムックに偽装して敵指揮官を狙撃する狙撃兵(赤い円)。


 今日ふたつめのチヌークのお仕事。隊員降下。
 最初に女性隊員を4名降下させているんだけれど、そのせいか降下の高度が低いし、いやに安全確保とかの手順が長かった。
 そこまで無理させないでもいいんじゃないかな……。


 火砲もや迫撃砲や擲弾筒。
 なお、16式とFHは実際に撃っているのだが、ことごとく撮り損ねた。
 思えば砲撃を生で体感するのは何年ぶりだろう。ほんとこういうのができるようになって良かった。


 装甲車を前に立てて敵陣に近づく隊員。


 制圧完了。
 これで記念行事は終了。


 チヌークも帰ってきた。
 おかえりー。

 行事が終わると、今度は駐屯地の敷地内で装備品展示やパフォーマンスが始まる。
 じっくり見たいんだけど、今回は団体での招待で来ているので、帰りのバスの時間もあってあまり見ることができない。
 うーん……。


 一仕事終えてくつろぐ偵察隊の皆さん。
 おつかれさまー。


 とりあえず、音楽隊の演奏と自衛太鼓を見ることにした。
 さっきは遠く離れた観客席からだったけど、今度はほんとに間近。
 ここまで近いと、太鼓なんか全身に響いてきてすごい迫力。


 その後はレンジャーの壁パフォーマンス。
 レンジャーがいろいろな降り方をしながら壁を降りてくるだけなのだが、それがいちいち尋常ではない。
 これも一見普通に見えるが、降りてくるスピードが異常に速い。あっという間に地上にいる。


 下の部屋にテロリストがいるので、制圧するという設定。
 途中まで普通に降りてきて、くるっと下向きになって銃を構えている。
 この後、突入部隊がさーっと降りてきて窓(のビニール)をぶち破って突入していった。


 このまま壁を駆け下りてくるんですよ……。


 最後に横断幕と一緒に。

 いやー、やっぱりレンジャーってすごいわ……。


 後はぶらぶらと装備品展示を見て回る。
 このパワーショベル、キャタピラと運転席の間に油圧装置が入っていて、傾斜地でも運転席とショベル部分を水平に保って作業できるんだって。
 でもうっかり自分が傾斜地にいるのを忘れがちになるのがちょっと危ないって隊員の人が言ってた。


 最後のお役目、展示になっているチヌーク。
 今日は大活躍だったね。


 子供だましのなんちゃってかと思ったらさにあらず。
 ロープ渡りとか機材の取り扱いとか隊員がつきっきりで指導とサポートをしながら、結構本格的にやらせてくれる。
 もちろん大きいお友達も参加OK。やりたい……すごくやりたい……でも今日はよそいきスカートとジャケットなのだ……。

 ここで時間切れで帰らなくてはならなくなったが、面白かった。
 久々の記念行事だからか、とにかく人が多くて売店のあたりとか芋洗いみたいになってたけど、やっぱりみんな来たかったんだろうな。

ディナーは旗下ろしを見ながら

 お彼岸のお墓参りのついでに、ヴェルニー公園のレストランで食事をしてきた。


 窓から潜水艦の自衛隊旗降下が見えるレストラン。
 なお画像が荒れているのは、店内からiPhoneの最大ズームで撮影したから。

 ヴェルニー公園も名物のバラ園をどんどん潰して箱物を建てまくっているんだよね。
 お陰で風情が段々なくなってきている。
 維持費ばかりかかって儲けられないバラより、儲けになる箱物をという形に転換したのかな。

3年ぶりに降下しました

 習志野空挺団の降下始めに行ってきた。
 コロナでずっと中止になっていたので、開催されたのは3年ぶり。
 寒いと思って去年日光で着たカナダグースのダウンを着ていったら、日差しはぽかぽかしているし風はないしでむしろ暑くてたまらなかった。
 まあ、氷点下でも普通に過ごせる代物を千葉ではオーバースペックだよね、分かってた。


 とりあえず降下風景。

 プログラムは、島嶼部に敵が侵略してきたので、陸自を中心とする各自衛隊が空挺降下も交えて反撃、奪還するというもの。まあ総火演とほぼ同じシチュエーション。
 地上部隊も戦車を始め結構いろいろ出てきたのだが、席から地上部隊があまり見えないので、主に撮ったのは空中にいる物体だけになっている。



 今回は外国勢として米陸軍以外に、オーストラリア陸軍、イギリス陸軍も参加していた。
 彼らもちゃんと降下するし、陸自と一緒に演習場を駆け抜けていく。
 同じ環太平洋国家のオーストラリアはともかく、イギリスがはるばる参加ってすごいな。


 パラシュート、こんな風に操作してるんだ。
 筋力いりそう。


 敵を偵察するP-3C(海自)。


 偵察するLR-2(陸自)。


 兵を運んできたシーホーク(米軍)。


 偵察車を振り回すチヌーク。


 人を振り回すチヌーク。


 演習場で降ろすのかと思ったら、そのまま去っていった。
 吊り下げられてる人大変そう……。


 偵察車と迫撃砲を……さすがに振り回してはいなかったチヌーク。


 一緒に前進するイギリス陸軍と陸自。

 以前見た時より降下する人の数は減っていたけど、その分米英豪が加わって見応えがあった。
 正直なところ、空挺降下って現代戦においてどの程度有効なのか良く分からないけれど、でもこうやってできるようにしておくことが、選択肢の幅を広げることになるんだろうな。

○おまけ

 帰り道に一般道で16式が信号待ちをしていた。


 お疲れ様でしたー。