在宅勤務に忙しい人間様を尻目に、カゴの床で飛び跳ねたり寝転がってじたばた暴れてみたりとひとり遊びをしていたセノーテ。
そのうち遊び疲れたのかすみっこで昼寝を始めた。
ヒナみたいな寝方してる、と思ったが、この鳥は生後半年でまだ子供といってもいい年だった。
図体がでかいからつい忘れがちになる。
人間様の前でこんな寝方をするのは初めて。
それまでは止まり木でうとうとすることはあっても、他の鳥たちのように昼寝で爆睡することはなかった。
やっぱりいろいろ緊張してたんだな。
ケータリングでもらった木の先割れスプーンで熱心に遊ぶセノーテと、そのセノーテの動きが気になるふぶき。
後ろの2400円の立派なオモチャよりも、思いつきでつっこんだガラクタの方を気に入るインコあるある。
セノーテはもう人間様を「いてくれると嬉しい人」認識したらしい。
まだ手に乗ったりカゴの外に出たりはしないが、そばにいくと遊んで欲しくて寄ってくる。
そして、ものすごく物事を理解するのが早い。
今日は忙しいので、1日鳥どもとは別の部屋にこもって仕事をしていたのだが、遊んで欲しいセノーテは早くも大声で呼び鳴きを始めた。
ここでうっかり応えると後が大変なので我慢して放置していたのだが、30分ばかり鳴いて反応がないと分かると、その後はぴたりと静かになって、人間様が戻るのを大人しく待つようになった。
あと、隣の長門の頭を人間様が掻いてやっていると、セノーテは自分で自分の頭を掻いてみせながら、掻いて欲しいアピールをする。
それまでセノーテの頭を掻いたことなどなかったのに、長門を見ていておねだりすることを覚えたらしい。
さらに言えばこのセノーテ、どこまで人間様が自分の言いなりになるか、様子を見ながら試しているような気配も伺える。
あと、人間様だけでなく、マメどもを始めとする他の鳥たちと自分の優劣関係も見極めようとしている感じ。
同じ中型インコでも、観察力はあるのだがぶっちゃけ何も考えていない長門とは明らかに違う。
これはきっちり良い悪いの線引きをしてしつけないと、犬みたいに権勢症候群もありうるな。
そろそろ残寿命的に、長く生きるインコの購入は限界になってくるので、思いきって飼うことにした。
多分これでインコを買うのは最後だな。
2022年の年末にタイで生まれて、5月に日本にやってきたオスの若鳥。
ショップには何羽かコミドリがいて、遊んでみる事ができたのだが、他の鳥が人なつっこくやってきたり逆に全く人間に関心を示さなかったりする中、1羽だけちょっと離れた所からこっちに来たそうに見つめている子と何度か目が合うのに気付いた。
今はほぼ在宅勤務とはいえ、当然ながら仕事中に遊んでやるわけにはいかないので、あまりグイグイ来る子よりも、ちょっと距離を置いて「待て」ができる子の方がいい。というわけでその子にした。
コミドリは南米原産というので、マヤ文明の泉を意味するセノーテという名前にした。
さすがに家に来て初日なので静かだが、おびえたり恐がったりするそぶりもなく、じっとこっちを観察している。
そのうちこっちの反応を見るように、低い声で何か言い始めた。
とりあえず返事をしているが、あまり頻繁に答えると呼び鳴きに発展したりするのかな。
ショップにウロコインコもいたので、見慣れた姿があった方が慣れるのも早いだろうと思って長門と隣同士にした。
長門は最初「誰!?」みたいな顔をしていたが、セノーテがエサを食べ始めると覗き根性がうずいたらしく、貼り付いて熱心に眺め始めた。
物怖じしなくて結構。
こうしてみると、セノーテは長門よりまた一回り大きいな。