くらまを実家の庭に埋めてきた。
淡いグレーのボディに水色の腰とアイシャドウ、ピンクのくちばしと足、濁りのないルビー色の瞳で誰からもきれいな子ですねと言われたくらま。
猫っ毛で良くハゲてたけど。
もっときちんと配慮すればもっと長生きさせてやれただろうにと思うと、申し訳なくてしょうがない。
埋めてやる時もごめんねとしか言えなかった。
くらま死去。
日曜日から少し元気がなかったのだが、エサはちゃんと食べていたので、またいつものちょっと調子が悪いけど数日たったら治りましたのパターンだと思っていた。
が、月曜日には全くエサを食べずにずっと眠っているようになった。人一倍食への執着が強いくらまが食べないのはただごとではないが、間の悪い事に行きつけの病院が祝日で午後休診のため、とりあえず保温して火曜日朝いちに連れて行こうと考えた。
が、夜になってどうも状態が思わしくないため、とりあえずカロリー補給のために蜂蜜をお湯で溶いた物を与えてから救急病院で強制給餌をしてもらおうと連れて行ったところ、病院に着いた時には容態が急変して呼吸がほとんど止まっており、そのまま蘇生しなかった。
時々嘔吐していたので、病院に行く途中、蜂蜜を吐いた拍子に窒息してしまったのかと思って先生に確かめたが、可能性はあるがそれだけではないと思うということだった。
ほんの数時間前まで、人間様に抱っこされてお湯蜂蜜を大喜びで舐めていたのだが、本当にあっけなく逝ってしまった。
元々奇形で重いメガバクテリアを煩った事もあり、長生きはしないだろうと覚悟はしていたが、こんな急な別れになるとは思わなかった。
ごめんね。
さかさくらま。
実は、2週間ほど前からくらまは良く止まり木から落ちるようになっていた。
パム、ビビに次いでくらまも脚の神経に異常が出たのかと思ってびびったのだが、良く観察すると、右足の足指に綿か何か細い繊維のような物がぐるぐる巻きになっており、その部分が腫れている。
くらまのカゴオモチャはティッシュと藁のボールだけなので、一体どこでそんな物を巻き付けたのか不明だが、恐らくこれが原因でうまく止まり木にとまれなくなっているのだし、放っておくと指が壊死してしまう可能性もあるので、即捕まえて取ることにした。
ところが、糸や紐ならともかく繊維なので、指ではもちろんピンセットでもカッターでも取れない。しょうがないので最後には眉用のはさみと毛抜きを駆使してかなり強引に引きちぎったのだが、やっぱり痛かったらしくてその日と翌1日、くらまは足を上げてエサ以外はほとんど動かなくなってしまった。
あまりしょんぼりしているので、もしかしたら病院に連れて行ったほうがいいのではと気をもんだのだが、3日目ぐらいには普通に歩きまわるようになり、足の腫れもおさまっていた。
しかし一体どこでそんな物を……。