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伊勢の裏のお寺

 今日は朝熊金剛證寺に行ってきた。
 伊勢から伊勢志摩スカイラインの途中にあり、行く手段は車か路線バスしかない。しかも路線バスの運行は土日祝日のみ2時間に1本という、なかなか難易度の高い場所である。
 天気は雨、しかも荒れ模様に向かうという事だが、8:25の初回バスに乗れば10時前には伊勢まで帰ってこられそうなので、頑張った。


 ついた。
 早くもガスがかかり始めていて急がないと危険な予感。
 まあ路線バスは止まったりはしないだろうけど。


 なかなか趣のある庭園。
 ここは伊勢神宮の鬼門を守るお寺で、かつては「伊勢神宮の奥の院」と言われ、伊勢神宮にお参りしたら必ずここにも来るのがならわしだったという。
 創建も古くて、伊勢神宮とほぼ同じ6世紀頃。
 まだ朝のせいか、天気のせいか、他に見かける人の姿といえば、たまたま同じバスに乗り合わせた4人しかいなかったのだが、広大な駐車場があったので、普段は結構な人気スポットなのかもしれない。


 30分ほど滞在していただけなのに、あっという間にガスが深くなった。

 ちなみにここは檀家を持つお寺で、お墓も多数あるのだが、なんといっても卒塔婆が半端なかった。
 奥の院までの参道の道沿いとか、空いた場所とかに、高さ数メートル(後で見つけた料金表によれば、最大のものは8メートルらしい)、太さ十数センチの角材状の卒塔婆が、すき間なくびっしりと立てられている。その数も数百本ではきかない。
 そして、卒塔婆の前には必ず花立てが置かれ、花が生けられている。
 たまに「卒塔婆に遺品をぶら下げないでください」という注意書きがあったりして(実際、子供の物とおぼしい品がぶら下がっていたりして)、基本、ここでは供養は墓ではなく卒塔婆で行う風習らしい。
 さすがに写真は撮らなかったが、すき間なく立ち並ぶそんな巨大卒塔婆に両側から見下ろされながら歩くのは、ちょっとしたやばさがある。
 もっとも、帰りのバスの時間に間に合うよう必死だったので、それほど意識する余裕がなかったのも事実だけど。

 この後は伊勢に戻り、内宮のおはらい町をぶらぶらして過ごした。
 さすがに10時前だとどの店もまだそれほど混んでなくて(でも赤福の店はすでに大行列だった)、行きたかった店には大体入れたのでラッキーだった。
 そして、そんな事をしているうちに風雨が強くなってきたので、夕方の予定だった帰りの電車を切り上げて、昼には伊勢を離れたのだった。

伊勢のいろんな神社たち

 本日は伊勢。
 伊勢神宮を始めとする神社巡りをする。

 まだ平日だし、それほど混まないだろうとは思うものの、念のために8時前に行動開始。


 外宮に行く前に、ホテルの近くにあった月夜見宮と、その隣の須原大社に行ってみた。
 写真は月夜見宮。

 月夜見宮は外宮の別宮、須原大社はそれより古いこのあたりの産土神。
 須原大社の人の話では、月夜見宮もそもそもは須原大社同様、土地神を祀っていた神社だそう。


 外宮の立て札の上でイソヒヨドリがドヤ顔をしていた。
 うちの近所では夜中の3時ごろまで鳴き声が聞こえてくるんだけど、いつ寝ているんだろう。


 外宮。
 前に来たのは式年遷宮の年だから、9年前かあ。
 いつの間にかそんなに経っちゃったのか。


 白木もずいぶん年季が入っていた。

 ひととおり回ってから内宮に移動。
 外宮と内宮はバスで行けるのだが、コロナの影響か大幅に減便されて、大層不便になっていた。
 ……と思ったら臨時便が大幅増便されていた。
 ただ、同じ外宮と内宮を結ぶバスでも、停留所3つほどの最短距離のものと、倍以上時間がかかる大回りのものと、複数あって、うっかり時間がかかるものに乗ってしまうとかなり予定が狂う。


 おなじみ内宮の橋。


 今日から連休にかけて、雅楽を公開しているとのことで、色鮮やかな舞台ができていた。
 赤い飾りが新緑に映えてきれい。


 五十鈴川の手水場。
 大雨の影響でずいぶん水かさが増しているが、水そのものは澄んでいる。


 これは前に来た時には気づかなかった橋。奥に別宮がある。
 朝でまだ行きかう人がまばらなせいか、鳥やカジカガエルがあちこちで鳴いているのが聞こえてきて楽しい。
 これから人が多くなってくると、鳥は森の奥に行っちゃうし、カエルは黙っちゃうからね。


 内宮。


 眠そうな神馬。ずいぶん目が大きくて優しい顔をした馬だった。
 写真を撮っていたらガン見されたけど、耳を見る限りではのんびりとくつろいでいるっぽい。



 そろそろ出ようかな……と思っていたら、雅楽が始まるらしくて衣装を着た人たちがやってきた。
 興味がないわけではないけど、そこまで見たいものでもないのでそのまま移動しようとした所で突然コンタクトにゴミが入って涙が止まらなくなったので、これはまあ引き止められているのかもしれないと思って見る事にした。
 でも雅楽って越天楽ぐらいしか知らないんだけど。


 見る事にはしたものの、舞台の近くは人がいっぱいなので、数十メートル離れた所から眺めている。
 写真もデジタルズームぎりぎりなので、ちょっと画像が悪い。



 なんとか蘭王という舞。



 前の方の人たちが次第に立ち去って隙間が空いてきたので、舞台前に移動して引き続き撮影。
 なんだかんだで30分以上やっているので、全部見ていると次の予定が間に合わないというのはよくわかる。
 これは蝶に扮した巫女さんが舞う「胡蝶」という舞。

 きらびやかできれいだったし、意外とわかりやすかった。ちょっと雅楽の敷居が下がった感じ。
 もしかすると一般向けに分かりやすい舞を選んでいたのかもしれないけれど。

 とまあこんな感じで寄り道をしたり、途中で伊勢うどんを食べたりしながら、猿田彦神社と月讀宮まで足を延ばす。


 猿田彦神社。なぜかピンボケした。


 月讀宮は朝に行った月夜見宮と名前も祭神も同じ。月讀宮が建った後に、月夜見宮にそれまでの祭神にかぶせてツクヨミノミコトを祀らせたので、結果としてダブった、とかなのかもしれない。
 写真を撮り忘れたので、御朱印の写真で代用。
 大きな神社って大体こんな感じで、見返しても楽しくないのよね……。

 なおバスがなかったので、猿田彦神社と月讀宮の間は、片道20分ほど歩いて往復している。
 平坦な道なのでそれほど大変じゃないけど、日陰がないので真夏はやめたほうがいいかも。

 
 そして最後にちょっと足を延ばして、二見浦の夫婦岩までやってきた。
 交通機関としては、伊勢市から電車で20分もかからないのだが、駅から夫婦岩までやっぱり20分ぐらい歩く羽目になった。
 そこまでしても来たのは、実は夫婦岩じゃなくて隣にある水族館、伊勢シーパラダイスを見たかったからなのだが、本日の閉館時刻が16時半。
 到着時点で16時を回っていたため、あきらめざるを得なかった。


 でも歩道橋の上から、屋外エリアで岩の上に乗っているオットセイが丸見え。
 なにこれ楽しい。ちょっと見ていよう。


 岩の上で寝ていた1匹に、どうやら自分も岩に乗りたいらしいもう1匹が因縁をつけ、もめ始める2匹。


 段々ケンカになってきた。


 あっ……。

 この後、プールに落ちたほうを追って、因縁をつけていたオットセイも派手にプールに大ジャンプ。
 水中でも延々もめ続けていた。

 うーん、シーパラダイスは残念だったけど、とりあえずいろいろ見た気がする。

鳥羽のいろんな生き物たち

 突然だが鳥羽にやってきた。


 鳥羽水族館。

 もともと伊勢神宮に来るつもりだったのだが、せっかく来たのだしちょっと足をのばした次第。
 鳥羽水族館といえば、日本でも有数の知名度なので、1度は行っておこうと思ったのだ。


 入るといきなりラッセンの絵みたいな大水槽が登場。
 照明のせいだと思うんだけれど。


 掃除をしながらカメに餌をやる飼育員のお兄さん。
 この直後、カメは魚に餌を強奪されていた。


 あきらめて掃除の続きをするお兄さんと、あきらめきらずお兄さんの方に寄って行くカメ。

 この水族館には順路というものがない。
 ちょうど学校の教室のように、エントランスを起点に左右に伸びるメインの大通路が1本あって、そこから枝分かれするように各展示室が作られている。
 だから、客は大通路をうろつきながら、好きなように各展示室を回って見るしくみになっている。
 で、ラッコなど人気の展示やショーの場所は、エントランスから遠くに配置して、人の流れを調整しているらしい。
 まああんまり良く分からないので、とりあえず片端から首をつっこんでいってみることにする。


 フグ(上から)。


 波の目がかわいいコブシメ。
 表皮の微細な色素胞の変化が分かるぐらい近くにいる。


 奥からもっとでかいのが出てきた。
 多分60センチ以上あるんじゃないか。


 目の青いハイライトがとってもきれいなメイタイシガキフグ。


 なんかケンカしていた青いザリガニ。
 着色してあるわけではなくて総天然色らしい。
 これをゆでるとどういう色になるんだろうか……。


 キャビアの母。
 しょっちゅう衝突事故を起こしていたが、もしかしてあまり感覚が鋭くないのだろうか。


 カブトガニ(多分交尾中)。


 オウムガイ。
 水槽のすみっこのほうで背を向けているので、写真がうまく撮れない。


 幸せそうなアシカ?




 アシカショーもちょっと見てみた。
 アシカもお兄さんも楽しそうないい顔。


 せっせと羽繕いをするペリカン。


 寝てるとみせかけてこちらを監視するペリカン。
 こわい。


 絶対に移動せず嘴だけで時々ケンカしながら餌を食べていたフラミンゴ。


 この繊細で美しい羽毛ときたら。


 羽繕いに熱中するあまり、すごい顔とポーズになっちゃってるペリカン。


 ペンギンたちのお散歩ショー。
 フンボルトペンギンが決められたお散歩エリアを、飼育員のお兄さんやお姉さんに誘導されながらぐるぐると散歩する。


 人が気になるらしくてみんなすごくきょときょとしている。


 そしてそのペンギンが落とすフンを、一生懸命拭きながらついていくお姉さん。


 残念なコツメカワウソたち。


 コツメカワウソの赤ちゃんがいた。
 ペンギンのお散歩ショーの時にさかんにチーチー鳴いていたのだが、鳴き疲れちゃったのかな。


 セイウチ。すごい牙。
 何かにいらついていたのか、時々水槽の中で立ち泳ぎをしては、ガラスを前ひれでバンバン叩いていたのでちょっと不安になった。
 だって3メートル以上ある巨獣なんですよこれ。
 なお、ガラスに写りこんでいる女子は人間様ではない。悪しからず。


 残念なトド。


 掃除をしにきたお姉さんに甘えて頭を掻いてもらっているペンギン。
 わかるわかる、わかるーとなりながら見ていた。


 ビーバー。
 ……あんまりかわいくなかった。


 ここからは、変な生き物を展示したコーナー。
 入るとすぐにおなじみのダイオウグソクムシがいた。
 ずいぶん明るく見えるが、これはカメラのF値が高いせいで、実際には暗幕で暗くしてある。


 かわいいカニ。


 目ぢからが強すぎるシャコ。


 ……気持ち悪い、こわい……。


 睨みつけてくるモンハナシャコ。
 あまり刺激するとパァン! とされそうだったので、程々で退散した。


 2センチほどのちっちゃいハナイカ。
 一生懸命威嚇しているらしい。かわいい。


 こいつは昔沖縄に出張していた時、夜中に道端で遭遇した奴だ。


 そういうことだったのか……。



 日本ではここにしかいないというジュゴン。
 35歳らしい。
 ジュゴンは確か群れを作る動物だったと思ったが、ここでは1頭だけぽつねんとしていてちょっとかわいそうだった。


 ふわふわと優雅に漂うウィーディ・シードラゴン。


 正面。


 イロワケイルカ。前はパンダイルカとも呼ばれていた。
 ずいぶんちっちゃい。1メートルぐらいかも。


 ラッコ。
 この水槽の前だけめちゃくちゃ混んでいて、とてもじゃないがまともな写真が撮れない。
 そういえば、昔はラッコってどこにでもいたけど、今全然見かけなくなったなあ。
 輸出規制でもされたのかな。


 ひたすら丸いバイカルアザラシ。


 どうやら親子らしく、小さいのがさかんに乳を飲みたがっては大きい方に嫌がられていた。


 親亀子亀。


 スナドリネコ。
 寝ているのでただの猫。



 そして2月末に生まれたというスナドリネコの子猫もいた。
 お乳を飲んだ直後なのか、お腹がぽんぽこりん。
 そして寝ているのでやっぱりただの子猫(かわいい)。


 3メートルぐらいありそうなワニ。


 羽繕い中のショウジョウトキ。


 カピバラもいた。
 人間様が前にしゃがんで写真を撮っても微動だにしないので、意識に入っていないのかと思ったのだが、動いたらこちらを見てきた。
 なんだちゃんと気づいてたんだ。


 これはマナティ。
 ジュゴンはイルカみたいなしっぽをしているが、これのしっぽは平たい卓球のラケットみたいなのですぐ見分けがつく。
 餌の時間のせいか、水が濁っていてこれが精いっぱいだった。なお食べていたのは青草。


 ウツボ2種。


 もはやありがたみもなんにもないイセエビの集団。


 ……カニ……でいいんだよね?


 なんか神秘的になったタカアシガニ。


 スナメリ(の背中)。

 いやー楽しかった。
 平日の午前中という人が少ない時間に入ったからか、魚も動物たちも活発で、割と前に出てきているのが多くて面白かった。
 施設は古くて継ぎ足し継ぎ足ししている感じだけど、それがいかにも地元の水族館ぽくていい。
 とりあえず堪能したので、次は隣のミキモト真珠島に行くことにした。


 ここは下調べを全然していないので、由来とかよくわからないけど、養殖真珠の歴史やしくみ、世界の真珠を使った宝飾品のコレクションがある。
 真珠養殖のしくみなんて、知ってるつもりではいたけど、実際に解説員の人から話を聞くと、想像以上に繊細で大変だった。
 ミキモトでは養殖にあたって、アコヤガイの遺伝子管理からやっているらしい。もうすでにやってることが研究機関レベル。
 実はあんまり期待してなかったんだけど、そこそこ面白かった。
 ただ、売店に並んでいるアクセサリーはセンスがちょっと微妙かな。


 ミキモトから出てなんとなく港のあたりをぷらぷらしていたら見つけた船。
 消防船かと思ったら、エスコートボートと言って、大型船が航行する時先行して周囲を警戒する役目の船なんだって。
 ものすごく俊足らしい。


 海保の「いすず」もいた。
 艦艇見学しばらく行ってないなあ……見たいなあ……。

〇おまけ
 羽繕いしているペリカンの羽が抜けて飛んできたので、謹んでいただいた。


 ふわっふわ。
 そして当然ながらものすごく水をはじく。

見逃し北斎

 サントリー美術館の「大英博物館 北斎」を見に行ってきた。
 大英博物館の所蔵品を中心にした北斎オンリーの展示会。メインは版画だが肉筆画が比較的多い。
 北斎なんてそれだけで人が押し寄せるのは目に見えているので、開始初日にサクッと見てきた次第。


 入口パネル。
 この2点は実物も写真撮影可だったのだが、どこにあるのか分からなかった。
 後でカタログを確認したら、これを含めてまるまる1フロア分を見逃していた事が判明。全体的におかしな動線になっている上に目立つ案内もなかったので、フロアの入口に気付かなかったらしい。
 うーん、これはもう1回行くべきか……。
 ぶっちゃけるとそこまで好きというわけでもないんだけれど、北斎。

 入ると最初に、中国の故事や古典の一場面、百人一首の歌の状況を絵画(版画)化したものという、いきなり高度な教養を要求される作品がずらりと並んで心が折れたが、後はわかりやすい風俗画や人物、花鳥画等で分かりやすかったのでほっとした。
 北斎は版画がほんと有名だけど、どういう風に筆を走らせたか、色を塗っていったか、そんな微妙なものが伝わってくる肉筆画の方が個人的には好き。

ふつうだけど普通じゃない絵見てきた

 府中市美術館の「ふつうの系譜」展に行ってきた。


 現地で写真を撮り忘れたので図録。

 伊藤若冲や曽我蕭白といった「奇想」に人気が出ている今、あえて当時「普通」「正統派」とされていた作家や流派に注目した展覧会。福井県の敦賀市立博物館のコレクションが中心になっており、2020年に1度開催されたのだがコロナで途中終了したものを、今回改めてやり直した物だという事。
 日本画の系譜は正直良く分からないのだが、土佐派、狩野派、円山応挙、円山四条派と言えば、詳しい人は分かると思う。多分。


 ……の前に、同じ府中にある大國魂神社に立ち寄った。
 去年やっぱり府中市美術館に来た時に見かけて、行ってみたかったんだよね。


 名物らしいしだれ桜。
 結構花が残っている。


 社殿デカい。
 実は靖国神社、明治神宮、日枝神社、東京大神宮と並ぶ格式のある神社らしい。全然知らなかった。


 そして美術館。
 例によって展示は撮影禁止なので、館内のカフェの窓から見える桜と良く分からないオブジェ。
 時々風で花びらがさーっと舞い散るのがきれい。
 写真には写っていないが、手前にある植え込みでは丸々と太ったトカゲが何匹もちょろちょろしているし、良い場所だなあ。

「ふつう」と銘打っているが、いやこれ絶対普通じゃないよね、と思うような絵ばっかりで、面白かった。
特にすさまじかったのが岸礼の「百福図」。154人のお多福が2メートル近くある紙の上で勝手に好きなことをやっていて、何というかすごいとしか言いようがない。
 これだけでも見る価値はあると思う。

春のドームの蘭の園

 東京ドームシティのプリズムホールでやっている世界らん展2022に行ってきた。


 大量の蘭のディスプレイ。


 こちらは別の蘭園のディスプレイなんだけれど、似たような花を使っているのであまりかわりばえしない。
 合わせているのか、それともコロナとかの関係上、業界的に使える花が限定されてしまっているのか。


 ここからコンテストの入賞花。
 これだけ花をつけさせるのにどのぐらいかかったんだろう……。


 パフィオかわいい。


 リカステ。葉っぱは後ろでまとめてある。
 三方に広がる形が特徴的なんだけれど、これ実は萼で、花は真ん中部分だけらしい。


 家に帰って見直してから、鉢がスズメだった事に気付いてとてもくやしかった。


 パフィオは葉が大きくて花茎がとっても長く伸びるので、我が家の狭いスペースでは育てられないのだが、これならなんとかなりそう。
 でもお高いんだろうな……見たことない品種だし……。


 なんか良く分からないけど圧がすごい。


 ご家庭にありがちなシンビジュームだけど、ここまで本気にするのは結構大変。



 ここまで来るともはや良く分からないな……。


 これなんかホタルブクロみたいになってるし……。


 なぜかサボテンとかの展示コーナーもあった。
 真っ白でふわふわで触ったら気持ちよさそうなのだが、どうやらみんなおんなじ事を考えるらしくて、特にここにお触り禁止令が表示されていた。


 ディスプレイ部門。
 正直な所、花は花だけの美しさを楽しむのが好きなので、こういうのはあまりピンとこない。

 なんだか気のせいか、去年より店舗ブースが少なかったような気がする。
 あと、らん展なのに蘭以外のブースが多くてちょっとがっかりだった。

地球が生み出す奇跡の大混雑

 国立科学博物館の「宝石展」に行ってきた。
 一般受けしやすいテーマだし、始まる前から結構あちこちで宣伝されていたので、これは混むかもなあと思っていたのだが、案の定大変だった。


 このビジュアル、見たことある人も多いと思う。


 わー……。

 大混雑。
 昨今の例に漏れず、この催しも当然ながら入場は時間ごとに事前予約が必要なのだが、どうもこの予約とは単に「外に行列を作らせない」ためのものっぽい。
 だから、恐らく上限人数などはないし、外に行列ができさえしなければ、来た人を次から次へと入れてしまう。結果、中にどれだけ人が詰め込まれようが滞留していようが、そのあたりは一切お構いなし。
 この辺は国立博物館の方がきちんと管理しているように見える。

 あと、大体の展示が写真撮影可能というのも良くなかった。
 スマホを持った人達が、暗い中、ガラスケースの中で輝く宝石やアクセサリーを、ケースに覆い被さるようにしていつまでも撮り続けている。
 そうされると展示品が他の人から完全に見えなくなるので、終わるまで待つしかない。しかも若い女性とかは、撮り終わると再びケースに覆い被さって食い入るように眺め始めたりする。気持ちは分かるがそうやって後ろに10人以上溜めてる人(そしてそれに気付いてない人)が何人かいた。
 人間様は実は今回コンデジを持っていっていて、これだと混んでいる場所でも片手でさっと人の間に差し入れてさっと撮って引っ込めるという事ができるのだが、混む事が予想されるのに安易に撮影可にするべきじゃないなと切に思った。


 まあとりあえず気を取り直して。
 一抱えもあるトルマリンの原石。

 展示内容は、鉱物としての宝石→カットや加工の種類→宝石の種類→宝石を使ったアクセサリー(現代)→宝石を使ったアクセサリー(歴史上の傑作)と流れていく。
 この原石たちがなかなかすさまじい。
 アクセサリーなんかよりも、原石の展示を充実させれば良かったのでは? とも思う。
 だって絶対こういう博物館でしか出さないよ、この規模の原石なんて。


 なんか生物感漂う緑色の謎の石。1メートル以上ある。
 名前も謎だった。
 翡翠の代わりに良く使われるらしい。


 圧巻のアメジストドーム。
 高さ2メートル以上、幅1メートル以上の鍾乳石(?)の中の空洞が、まるごときらきら輝くアメジストに埋め尽くされている。
 もういつまで見ていても飽きないのだが、人がいっぱいなのでほどほどであきらめた。


 宝石のカットの種類。
 実はこのへんはあんまり興味がない。



 指輪を人類史に沿って、加工や流行の変遷が分かるように並べていったもの。
 古代の発掘物から20世紀のブランド品まで、100個以上にも及ぶだろうか、ずらりと並んでいる。
 こんな展示ができるのも恐らくこの科博だからで、できれば時間をかけてじっくり見たかったのだが、ものすごい人が群がっていてすき間から覗くことしかできなかった……。


 ここからは宝石の種類の展示。
 産地別のサファイアの指輪。
 微妙に色や輝きが違うのだが、お分かり頂けるだろうか。


 原石の形のまま磨いたアクアマリン(だと思う)。


 パライバトルマリンは、実はパライバ鉱山産のネックレスを持っていたりするのだが、最近は別鉱山の緑がかっていたりガラスみたいに透明度が高い薄い青だったりの物が主流なので、あんまり気付いてもらえないのよねえ……。


 ピジョンブラッドと呼ばれる最高級のルビー。
 ルビーは後付けで処理をすれば、いくらでも鮮やかな赤を作れるんだけれど、これは何も処理をしない産出されたままでこの色なのが価値が高いらしい。


 紫外線で光る石達。


 オパール大好き。
 でもオーストラリア産のいいものはめちゃくちゃ値上がりしていてもう手が出ない。


 ここからは現代の宝石アクセサリー。
 これ、加工もだけど、サファイアがすごい。


 トラピッチェエメラルド(六角形の独特の模様が入る珍しいエメラルド)のカメ。かわいい。


 サファイアのありんこ。かわいい。


 下のグラデーションがきれい。
 でも重そうだな……(無粋)。

 そしてこの後に、古代エジプトからヨーロッパ各国の貴族のティアラまで、歴史上の宝石アクセサリーの傑作の展示のパートがあるのだが、そこは撮影禁止だった。
 でも、王侯貴族が金と時間に糸目をつけずつぎこむ事が許されていた時代の、今では絶対に作る事ができない豪奢なアクセサリーの数々はまさに眼福。
 結構個人蔵の物もあるので、原石と並んでこういう機会でないと見られないと思う。

 本当は常設展示も見たかったんだけど、もう人にまみれて疲れたので帰ってきてしまった。
 しかしこれはじっくり見たいと思ったら、平日の午前中とかにでも来るしかないな。

湖水の鏡と氷の滝もう1度

 今日も朝から良い天気。


 バスが来るまで源泉を散歩。
 日なたがまぶしい。

 また例によってどこに行くか決めずに出てきたのだが、そういえば中禅寺湖をちゃんと見ていなかったことを思い出した。
 帰りの電車の時間を考えると、あまり時間のかかる所へも行けないし、中禅寺湖あたりをぶらぶらしていくことにしよう。


 バスからの戦場ヶ原。


 中禅寺湖の水鏡。
 空を見たら、明日の雪予報の前触れか、早くも曇り始めている。


 男体山もこの直後に山頂に雲がかかり始めた。
 割とぎりぎりのタイミング。

 うーん、ちょっと物足りないから、もう1回華厳の滝まで行ってみよう。
 昨日1日の晴れで氷がどんな風になったか見てみたいし。


 やっぱり明るいと、アイスブルーも見えなくなるな……。


 これは一昨日行かなかったエレベーター上の観瀑台。ちょっと上から滝を見下ろす形になる。
 こっちからの方がスケールの大きな写真になるような気がする。


 中段の大きな氷の塊はなくなっていた。
 昨日の晴れで崩れてしまった模様。

 これで気が済んだので後は帰るだけ。
 神橋から東武日光駅まで、土産物を物色しながらぶらぶら歩いていったのだが、振り返るとすでに日光連山は厚い雲に隠れていたし、空気も何となく雪の予感を感じさせる冷たさになっていた。

 天候を始め、なんか普通の季節とはいろいろと勝手が違っていきあたりばったりになった冬の日光だが、それはそれで楽しかった。
 そういえば、2日目の夜は星空もすごくきれいだったんだよな。
 さすがに夜ひょこひょこ外出するのがやばいのは分かるので、窓から眺めるだけにしていたけど。
 今度行くときは、天体写真も試してみよう。

凍った湖と滝の神社

 日光2日目。
 昨日から打って変わってピカピカのお天気。


 これは確実に雪焼けするやつだな。
 夏用の強力日焼け止め持ってきて良かった。

 とかなんとかやっていたら下界(いろは坂の下)行きのバスに乗り遅れた。
 次のバスまで1時間もある。
 ホテルに戻ってぐだぐだしていようかとも思ったが、この際なので次のバス停まで道路を歩きがてら、凍結した湯ノ湖を見に行くことにした。


 ここはまだ温泉が湧いていて凍結していない部分。
 左側に見える緑の木の部分(半島)を過ぎると、一気に凍る。

 何しろ昨日の積雪なので、人が歩くゾーンは完全に除雪された雪の壁に埋もれているが、2車線の割と広い道路だし、たまにスキーに行く車が通る程度、しかも雪道で皆さん注意深く運転しているので、車が来たら雪の壁ぎりぎりまで端に寄って目立つように立ち止まっていると、大げさなぐらい大回りして避けてくれる。
 さらに、気温が低くて路面の雪もまだそのままなので、通りすがりに泥水シャーベットを跳ねかけられる危険もない。
 そんな感じで、とことこ歩いていたら凍結面が見えてきた。


 これはすごい風景だ。


 雪の風紋ができていた。きれい。
 ここの雪は本当にさらさらのパウダースノー。軽くてふわふわで、服についてもすぐ落ちるし、重くてすぐ濡れる知ってる雪とは全然違う。
 気温が上がって木からも結構落ちてくるのだが、よく知ってる塊がドサ! のトラップではなく、粉がそのままサラサラ……と来るので、真下にいてもぜんぜん気にならない。
 が、雪なのには変わらないので、気にならないからとほったらかしにしておいたら、帽子や髪がびしょびしょになっていた。


 湯滝の上からの風景は、雪が降っても原初の森っぽかった。

 湯滝の下に通じる遊歩道はさすがに昨日の雪で完全に埋もれていたので、また道路をてくてく歩いてバス停に到着。
 これまた雪に埋もれきっていたバス停と待合用ベンチを除雪しながら待っていたら、バスが来たのでそのまま乗って下界に下ってきた。

 が、実はどこに行くかまだ決めていない。
 明智平リベンジもちょっと考えたのだが、サイトの情報を見るとまたガスっているらしい。
 確かに、いろは坂を下るときに、丁度明智平のあたりが結構な濃霧になっていた。
 しょうがないなあ。



 とりあえず神橋まで来てみた。
 写す場所によって全然周囲の風景が変わる神橋。

 うーん、ここまで来たし、昨日諦めた滝尾神社に行ってみようかな。
 ガイドを読む限りでは、足元が悪い所もあるそうだけど。
 まあ時間はあるし、無理だったら引き返せばいいか。


 着いた。

 写真だけだとあっという間だが、実はここまで、未舗装のだらだら坂を30分以上歩いている。
 人通りが少ないので、雪がそれほどぬかるみになっておらず、歩きやすかったのは幸いだが、在宅勤務が普通になって運動不足に拍車がかかっている身にはつらかった。
 しかも、神社に入る脇道を見逃してさらに1キロほど登ってしまうという痛恨の体力消耗ミスをしてしまった。


 上の丸い穴に小石を3回投げて、入ると願いが叶うという鳥居。
 ご覧の通り周囲は雪に埋もれて小石などないのだが、前後してやってきた女子3人組が、どうしてもやりたいらしくていつまでも騒いでいた。
 帰りに見たら雪をほじくり返して小石を探し回ったらしくて、あたり一面汚い泥だらけ。
 まあ、3人寄ると自制が効かなくなる人たちっているよね……。


 拝殿と本殿。
 雪と緑に映えるいい朱色。


 神社のすぐ下にある白糸の滝。
 小さいけど動きがあって、なかなかいい感じ。
 今は冬で水量が少ないんだろうけど、水が多くなったら楽しそう。

 そんな感じで昨日の分まで堪能して戻ってきたのだった。


 ついでに山道を通って二荒山神社まで歩いてきた。


 お手洗いに行くために立ち寄った輪王寺。
 昨日の雪の面影は全くなくなっていた。

雪が見たくて奥日光

 奥日光に来ている。
 雪が見たくなったのだ。
 白状すると、人間様はこれまで大雪というものを1度しか見たことがない。
 生まれた時からずっと温暖な地方の暮らしで、ウィンタースポーツもやらないので、そういう地方にこれまで全く縁がなかったのだ。
 小学生の頃に1度だけ、妹ともども両親に白馬にスキーに連れて行かれたことがあるが、確かその時は大雪で電車が途中で止まり、レンタカーを借りたら道路の除雪が間に合わず、半日ぐらい大渋滞のまま立ち往生していた記憶しかない。
 そういえば、その時たまたま行き先が同じだったので乗せてあげたお兄ちゃんは元気だろうか。確かお母さんが有名な登山家という事だったのだが名前をもう思い出せないや。

 まあそんな感じであまり雪に思い入れもなく生きてきたのだが、一昨年の秋に奥日光に来て、こんなに簡単に来れるなら雪を見に来てもいいかなと思ったのだった。
 丁度その日に南岸低気圧とやらで東京まで雪になるのは想定外だったけどさ。


 東照宮。

 降っている。
 しんしんと降り積もっている。
 まだ朝の10時にもなってないが、もう人が踏んでも地面が出てこない。


 輪王寺の黒門も、真っ白な雪をかぶっていつも以上に真っ黒。


 モノクロと赤と金。


 そして陽明門は工事中だったのでがっかりする。



 でもまあ、他の所が美しいからいいや。
 エナガも見れたし。

 気付いたら2時間ぐらい東照宮と輪王寺をうろうろしてしまったので、次の行動を考えなくてはならない。
 当初の予定では、明智平に行って華厳の滝と中禅寺湖を堪能するつもりだった。
 が、サイトを見ると、霧のため風景が見えないと書いてある。
 とはいえ、他の候補(滝尾神社とか中禅寺立木観音とか)は全部雪で駄目だし、とりあえず行くだけ行ってみようか。


 そして完全に雪国になっているいろは坂。
 しかしこんなになっていても、バスは定刻通りちゃんと来るし道路は普通に通れるし、移動に際して全く不安がない。
 日光すごい。


 車も人も全くいない明智平(2台いるのは職員さんの車)。
 ロープウェーも貸し切り状態で、他にお客がいないため、完全にこちらの都合に合わせて「行きますか?」「帰りますか?」と動かしてくれる。
 ちょっと楽しくなってきた。


 ガスの中の展望台。
 しんとした白い空間の奥から、華厳の滝の音だけがごうごうと聞こえてくる。なんだか神秘的な感じ。
 昔の人が山を神とあがめた心が分かる気がする。


 ついでに足跡つけまくって遊んできた。

 というわけで明智平が意外と面白かったので、華厳の滝にも足を伸ばしてみることにする。


 一昨年の11月は、華厳の滝の駐車場に入りたい車が、このあたりまで並んでいた。
 が、今は店すらやっていない。
 外に出ているのは華厳の滝を見物に行く観光客と、除雪の人だけ。
 店が閉まってるのは雪だからかそもそもこの時期はやっていないのか、どっちなんだろう。


 真冬の華厳の滝。
 なにこれかっこいい……。



 写真が白っぽいのは荒れているのではなくて、全部雪。
 滝のしぶきが凍った淡いアイスブルーが本当にきれい。いつまでも見ていられる。



 華厳の滝の反対側、滝などない山の斜面にもアイスブルーの氷瀑ができている。
 華厳の滝エレベーターのスタッフの人に聞いたら、このあたりから出ている湧き水が凍ったんだって。

 晴れの日の雪の滝ももちろんいいんだろうけど、雪で白黒になった景色の中で、淡い青がそこだけ色彩を持って浮かび上がってくるのもなんとも趣があって好み。
 氷瀑も含めてこれはいいものを見た。


 帰りはとうとう歩道が通れなくなったので、車道を歩いてバス停まで戻る。
 大丈夫、車全然来ないので。


 人はいないが、寒そうなカラスはいる。

 なお、気温はすでに氷点下になってるっぽいが、カナダグースのダウンコートと足元はアサヒトップドライのゴアテックスレインシューズで固めた上に、フェイクファーの耳当て付き帽子をかぶったら全然寒くない。むしろ坂や階段を上がると暑い。
 ただ、トップドライは足裏に雪がこびりついてたまに滑るので、ちょっと危ない。

 うーん、ここまで着たら、湯滝にも行こうかな……。
 どうせ最終地点は湯元だし。


 来た。

 実はここまで大変だった。
 普通の時は、湯滝のバス停から遊歩道を数分下っていくだけで、途中に駐車場はあるし、滝のふもとにはレストハウスがあるしの良くある観光地なのだが、この時は全然違っていた。
 まず、駐車場もレストハウスも完全閉鎖されてひとけが全くない。
 駐車場が閉鎖されているということは、行くことができないのかと思ったのだが、どうやら歩行者は入れるようだし、雪上車のわだちの跡もついている。
 つまり、物理的に行けないというわけではないようだと考えてわだちをたどって歩き出したのだが、とにかく、本当に誰もいないし、声も音もしない。生き物の気配すらない。聞こえるのは自分の足音と、傘に雪が当たるさらさらいう音だけ。
 このままやばい所に行ってしまうのでは、でも目印的にはこっちでいいはず、と不安になりながら歩くことしばし、滝の音が聞こえてきた時は本当にほっとした。
 観瀑台には、新しい雪で消えかけているものの、かなりの足跡が残っていたので、バス停からではなく、戦場ヶ原や湯ノ湖の上から下ってきている人はいたのかもしれない。
 とりあえず急いで写真を撮って、次のバスに間に合うように戻り始めたのだが、ほんの10分ほど前につけた自分の足跡が、もう降ってきた雪で輪郭がおぼろになっているのを見た時にはちょっと焦った。
 まあ実際にはそれほど長い事あるいていた訳ではないのだけど、バス停に戻った時は本当にほっとした。

 というわけで、思いつきであっちこっち寄り道しながら湯元へ到着。
 でも実は、まだ東武日光駅から別送した荷物は届く時刻ではないので、チェックインしても着替えも何もできない。
 なので湯元をしばらくうろうろすることにした。


 雪の中だとまた違う趣がある源泉。
 どうやらぬくぬくとくつろいでいたらしいヒガラやらカモやらが片端から逃げていくので、ちょっと申し訳ない気持ちになった。


 温水の中に転がる石の上に頑張って積もる雪。
 というかなぜ溶けないんだろう?


 湯ノ湖。
 手前の水の部分は、湖底で温泉が湧いていて水温が高いからで、奥の水平線が白い部分から先は全部凍っている。
 ここでもカモが泡を食って逃げていったので、ちょっと申し訳ない気持ちになった。



 そして外には本当に誰もいない。
 住民の皆さんはともかく、観光客は雪見物とかしないの? しないの?