その他生物」カテゴリーアーカイブ

秋の日のお台場の

 妹がコンサートのついでに母親をお台場見物に連れていくというので、くっついて行ってきた。
 お台場も、展示場ぐらいしか行ったことないんだよね、そういえば。


 これがお台場ガンダムか……。
 メカのセンスがバイファムで止まってるから、こういうののかっこよさがあんまりピンとこない。


 ビルを背景に撮ろうとしたら、やばい所が光りそうになってちょっと困った。


 台場のへんのパノラマ撮影。
 初めてこの機能使った。


 錨の墓場感半端ない。


 台場とレインボーブリッジ。
 風が強くてコントラストがはっきりしているので、とても写真が撮りやすかった。

 写真を撮り損ねたが、ヴィーナスフォートの隣のヒストリカルガレージがめちゃくちゃ面白かった。もっと早く行っておくんだった。
 でもなんで昭和の町並みというと、東京オリンピック(先代)前後あたりに限定されるんだろう。昭和生まれだけどあんな町並み知らない。

動物の絵にまみれてミイラ見てきた

 府中市美術館の「動物の絵」展と、国立科学博物館の「大英博物館ミイラ展」をハシゴしてきた。


 これは円山応挙の子犬とたわむれてる感じに写真を撮れるパネル。

「動物の絵」展は、その名の通り古今東西の動物画をひたすら集めたもの。
 日本画では伊藤若冲や円山応挙、尾形光琳、狩野派といったおなじみどころが揃っているのはもちろんだが、洋画も猫の藤田嗣治がいるのはもちろん、ゴーギャンやピカソ、シャガール、ティツィアーノ、デューラーといった巨匠どころがちょいちょいぶっこまれてきてて、かなり見応えがある。
 集めただけでなく、日本と西欧での絵における動物の扱いの違いとか、セオリー通りでないちょっと変わった表現とか、ヘタウマとか、テーマに添ってきちんと分類もされている。
 動物というテーマのもとにこれだけ多彩な絵が集まるのは、多分めったにないことだし、かなり貴重な機会だと思うのだが、なぜか見ているうちに、とりあえずもう全部かわいいで良くね? となってくる。
 今は上期中なのだが、展示替えした下期も行こうと思う。

 というわけで動物を堪能した後は、上野に出てミイラを堪能する。


 ミイラ。
 会場入口に待ち合わせとおぼしき人達が大勢立ってるので嫌な予感がしたのだが、案の定めちゃくちゃ混んでた。
 あと、中国語や韓国語を話す人がやたらいたのだが、なんだろう?

 大英博物館が所蔵する6体のミイラと棺の実物を展示しながら、CTスキャンした内部を映像で見せ、さらに同時代の生活や信仰にまつわる発掘物もちりばめるという内容なのだが……あえて厳しく言うと、19世紀頃にヨーロッパやアメリカで流行っていたミイラ解体ショーのCTスキャン版でしかないな、というのが感想。
 折角ミイラの内部構造という貴重な物を見せるのに、つけられている解説が、良くあるそのへんのエジプトの歴史辞典レベルでしかない。
 古代エジプト関連の資料は今日びそこらじゅうにあるし、ミイラの展示だって数年に一度はされている。現に今年の夏にも(コロナで中断してしまったが)渋谷Bukamuraでかなり規模の大きなミイラと古代エジプト展が開催されていた。
 そういう、誰でも知ってるし目新しくない物にあえて挑むのだから、もっと国立科学博物館ならではの深い展示を見せて欲しかった。

カラスなぜ鳴くの

 いやに近くでカラスが鳴いていると思ったら、窓のすぐそばの電柱にとまっていた。


 ハシボソかな?
 珍しいな、どしたの?


 しきりにガアガア鳴きながらきょときょとしている。
 換羽中なのか羽がぼろっちい。でも脇毛はもふもふ。

 巣立ちヒナなのかと思ってしばらく見ていたが、親らしき鳥が現れる気配もなく、1時間ぐらいしたらいなくなっていた。
 その後ちょっと遠くから引き続きガアガア聞こえてきたから、しばらくこのへんをうろうろしていたらしい。
 なんだったんだろう?

ソウルランド再び

 ショーがフィナーレバージョンになったというので、もう1度油壺マリンパークへ行ってきた。


 どうも、また来ました。

 駅からバスに乗る時はほとんど人が居なくて、こりゃ平日に来て正解と思ったのだが、マリンパークの3つぐらい手前の停留所からどどっと人が乗り込んできて満員になってしまった。
 何なの?! 皆さんどういうルートでいらしてるの?!


 とりあえず今日は何でも撮ろう。
 入口の巨大サメのあごの骨。



 前回、GX9だと明るさの関係で結構ブレたので、今回はクイーン・エリザベスを撮ったα6000にシグマのF値1.4の単焦点レンズを買ってつけてみた。
 これはさすがの性能。ただズームできないから人力ズーム(人が寄ったり離れたりする)しなきゃならないのが、ちょっと混んでる場所では厳しいけど。
 あとは撮影者の腕だな……。
 それから、広角はGX9にかなわないから、広い範囲を撮りたい時は結局GX9に頼る事になる。なるほどお父さん達が昔何本もレンズを持って歩いてたのは、こういう事だったのか。


 セミエビとヤドカリ。どっちも丸っこくてかわいい。


 と思ったけど上を見たらいっぱいひっついていて恐かった。


 平日の14時過ぎでこんな感じ。
 これは土日に来たら見るどころじゃないなきっと。
 一応、コロナ対策で入場者の上限を2500人までにはしているらしいけど。



 大回遊水槽から、サメの姿がずいぶん減っているのに気付いた(なおこれはノコギリエイ)。
 スタッフの人の話では、閉館を前にすでに生き物を別の場所に移し始めているらしい。
 そういえば、いつでも必ず展示されていたタカアシガニもいなくなっていたな……閉館が実感されてきた。


 そして始まる大回遊水槽の餌やりタイム。
 昔はダイビングスーツのスタッフが水槽に潜って直接手からやっていたんだけど、今回見たのは上からアジの切り身が落ちてくるだけだった。
 解説のお兄さんはサメ用の食事と言うのだが、サメが来る前に小魚が全部食い散らかしそうな勢い。


 と思っていたらサメとノコギリエイ登場。
 解説のお兄さんが「ノコギリエイはノコギリを振り回して獲物に当てて、気絶させる猟をします」と言った瞬間、ノコギリエイがノコギリでサメをぱーんとはたいて追い払い、エサを独り占めしていて、なるほどこの水槽の頂点はお前かと思った。


 さて餌付けが終わったのでまた一般水槽に戻ろう。
 すっくと岩に立っているのは、サラサゴンベという愛らしいのかむさくるしいのか分からない名前の魚。かわいい。


 チンアナゴ先生。
 単焦点だと1ヶ所にしか合焦しないので、他がみんなぼけてしまう。
 なるほど、良く宣伝文句に書いてある「美しいボケ」というのはこれか。


 なんなんだろうこの組み合わせ……。


 イワトビペンギンの背中。


 鳥飼い(ただしインコとオウムは除く)ならわかる、換羽で元気がなさそうなペンギン。


 見ているうちに、今度はアシカの餌やりタイムが近づいてきた。
 アシカプールに行ってみると、まだ10分ぐらいあるのにもう正座待機していて笑った。
 ここも前はオスメス合わせて3頭のアシカがいたが、もう今はオスしかいない。


 さすがに暑いらしくてたまに水に潜って涼を取っては、また正座待機に戻る。


 エサやりのお姉さんが来た!


 投げられる魚をわんこそば状態でつるつる飲み込んでいく。
 すごい速い。解説しながら次々と魚を投げるお姉さん大変そう。


 あ、落とした。
 落としたのは食べたくないようで(というか、地面に落とした物を拾うのが苦手らしい)、お姉さんからのエサが終了してから渋々拾おうとしたのだが、そこに横取りを狙ったトンビがいきなり急降下してきたのでびっくりしてプールに逃げ込んでしまった。


 こちらはペンギンの餌やりタイム。
 ペンギンの帽子のお兄さんに抱っこされてエサをもらうペンギン。


 よく見ると、退化しきってるけど、翼に風切羽みたいなのがちゃんとある。


 ペンギンも後頭部を掻かれると嬉しいのか。
 鳥共通の気持ちいいポイントなのかな?


「ペンギンはお腹いっぱいになるとさっさと行ってしまいます」とお兄さんが言っていたとおり、満足したら勝手にお兄さんの膝から降りて去っていった。
 そしてこの後はお兄さんがどんなにエサで誘っても誰も来なかったので、餌やりタイムはお開きになった。


 お開きになった後、さらに手近のペンギンをつかまえてエサをやっていたお兄さん。
 ペンギンも甘えてお兄さんの服をちょいちょい甘噛みしていた。そこまで馴れてるなら餌やりに協力してあげなよ。


 そしていよいよショータイム。
 15:30なのにほぼ満席。



 メインプログラムは前回と変わらないつば九ペンギン武将。



 上:GX9。
 下:α6000+単焦点レンズ
 しかし、ズームができないのでどうしてもGX9を使ってしまい、結局またブレ写真を量産することになる。
 最後なのに……。



 また水戸黄門やってた。


 これ、左側でもう1頭が同じ事しているんだけど、プールに戻るのが下手で、じたばたしながら後ずさった挙げ句、もんどりを打って水に落ちていたのが面白かった。


 パス。


 通常プログラムが終わったところで、フィナーレプログラム。
 ペンギン武将とお姉さんがマリンパークの歴史を語る。


 旗を持って登場したアシカが……。


 秋のプログラムでやる予定で練習していたという技の中からひとつを披露。
 イルカみたいに水中からジャンプしてポールを飛び越えるという技。なにこれすごい、超見たかった。
 というか、本当にマリンパーク側には突然の閉館決定だったんだなあ……スタッフさんたちどれだけ無念だろう。


 このイルカたちは実に芸歴40年。日本でも二番目と三番目の飼育歴を誇るイルカだった。
 ということは、何度も彼らの芸を見ていたわけか……全然分かってなかったけど。
 閉館後は一体どこに行くんだろう。


 最後に全員揃ってさよなら。


 仰向けになってパタパタひれを振ってご挨拶するアシカ。かわいい。
 かわいいけど、なぜかちょっと涙が出てきた。
 お前も達者でな。

 さて、最大のイベントは終わったし、この後はつらつらと写真を撮りながら見ていこう。



 前の時は床をもぞもぞ歩いてたホウボウは、水槽の中を飛ぶみたいに舞っていた。
 これもこれできれい。



 大回遊水槽ので群れをなす魚とサメ。


 飼育49年目というシロチョウザメ。
 残念ながら50年目はここでは迎えられない。


 フクロウ。
 そんなにくっついて暑くないのかな……。


 かわうその森。ここも潰されるんだろうか?
 潰されないにしても、間近で工事が始まったら影響を受けないわけにはいかないだろうし。


 かわうその森の中にある水田。
 どうやら閉館までに収穫はできそうで良かった。


 水道の蛇口がカワセミだった。
 なにこれどこで手に入るの。


 そろそろ終了時間なので、奥に引っ込んだペンギンたち。


 あれほど人がいた館内も、そろそろ閑散としてきた。


 最後に建物の外観。
 記憶にある一番最初のマリンパークは、この建物だけで後は全部芝生の広場だった。

 さて、名残惜しいけど帰ろうか。
 今度こそさようなら。

三菱財閥の本気見てきた

 三菱一号館美術館の「三菱の至宝展」を見てきた。
 三菱財閥の初代から4代目までが収集した古物や美術品、書物のうち、国宝12点、重要文化財31点を含む一部を展示しているもの。
 一時期大ブームになった曜変天目茶碗もここの収蔵で、当然ながら今回出ている。
 実は曜変天目にはあまり興味がないんだけれど、なんだかものすごいらしいので、妹を誘って行ってみることにした次第。

 確かにものすごかった。


 例によって展示品は撮影禁止なので、休憩コーナーにあったフラッシュ撮影すると曜変天目が写るパネル。
 実際の曜変天目だが、照明が明るすぎて窯変が絵の具みたいになってしまっていていまいち感動がなかった。
 本来は昼間の光の下とかで見ていたものだろうし、そのぐらいの明るさで見せた方が、昔の人が魅了された輝きが味わえただろうと思う。

 後は、日本で最も古い徒然草の写本とか、マリー・アントワネットが持っていたと伝えられるイエズス会書簡集とか、東方見聞録の初期の版とか、なんかもう、価値のつけようがない資料がこれでもかと並んでいる。
 当時の三菱のトップたちは、持っているとステータスになる美術品、工芸品より、学術貢献、社会貢献の視点から収集していたそうで、本気出した金持ちすごい、というしかない。

仏像とイスラムのお宝見てきた

 東京国立博物館でいろいろ企画展に行ってきた。


 まずは平成館の「聖徳太子と法隆寺」展。

 元々東博には、明治に法隆寺から皇室に献納された大規模なコレクションがあり、いろいろと移動とか作業の制限が厳しいこの時期でも、法隆寺ネタなら大規模展をやりやすいという事情がある。
 実際、半分程度は東博の収蔵品が展示されていた。
 仏像まわりは法隆寺から来た物で、おととし行った時に見た物も結構あったはずなのだが、ほとんど覚えていなかった。
 まあ、ここは新鮮な気持ちで見られて得したと思っておこう、うん。


 次に行ったのが「イスラーム王朝とムスリムの世界」。
 マレーシア・イスラーム博物館の収蔵品を展示しているらしい。
 聖徳太子と違って展示室2室程度の小さなもので、実はやっているのを知らなかったのだが、むしろ宝物展という感じでなかなか見応えがあった。
 なおこの展示は撮影可能。



 いろいろあったけど気付いたらアクセサリーばかり撮ってた。
 これ全部本物のダイヤモンドとかルビーとかサファイアとかなんですよね……。


 当時の風俗を分かりやすく示すためか、こういう絵もいくつか展示してあった。
 これは特に気に入ったもの。オーストリアのルートヴィヒ・ドイッチュという人の「祈り」。


 これも気に入った奴。
 ポーランドのスタニスワフ・フレボフスキが描いた「モスク入口の貧者」。

 最後に「国宝 聖林寺十一面観音─三輪山信仰のみほとけ」を見た。
 三輪山の大神神社は今でこそ神社オンリーだが、昔は大神寺というお寺も同居しており、そこに奈良時代から祀られていたのがこの十一面観音。
 明治の廃仏毀釈で寺が廃された時、聖林寺という別の寺に移された十一面観音や、他の仏像を今回展示しますという企画。


 これは撮影可能なレプリカ。
 本体はもちろん撮影できない。

 イスラムのやつよりさらに小さい、1室のみでの展示だったが、なぜか別料金で1800円取られる。
 確かに十一面観音は素晴らしかったし、その他の仏像とかも良かったのだが、平成館を全部使ってた聖徳太子展が2100円、事実上宝物展状態だったイスラーム展に至っては、企画展のついでに無料で自由に見れるのを考えると、なんだか釈然としなかった。

○おまけ

 聖徳太子が飼っていた犬「雪丸」をマスコット化したものらしい。
 犬飼ってたのか……。

箱根でフジタと鳥と噴気孔

 さて、箱根にわざわざ泊まって何をしたかったかというと、ポーラ美術館の藤田嗣治展が見たかったのだ。
 ついでにいつものガラスの森美術館にも寄ろうかな。
 コロナで海外から展示品が来ないから、あまりぱっとしない感じだろうけど。

 今回の展示会は「フジタ──色彩への旅」という副題がついていて、藤田の世界各地での生活と、そこで描いた絵を展示してある。
 当然ながら戦争画はないけどね。
 まあこの人は、場所によって全然違う絵を描くんだなという感じで、面白かった。


 どこの漫画家の作品かと思うが、これも藤田嗣治。
 今回は一部、撮影可の展示があった。
 こういった小品の他に、ポーラ美術館が積極的に収集している「小さな職人たち」という、様々な職人の仕事を子供の姿で描いているシリーズ。


 小鳥屋さん。


「コンシェルジュ」とのことなんだけど、隣にトイレが描いてあるので、ヨーロッパに良くいるトイレおばさん(利用者からチップを取って公衆トイレの管理をしている人)の事だろうか?


 職人……?


 この猫は絶対抱かれるのを嫌がっている。

 あと、例によって美術館の林をひとしきり散策してきた。
 尾根沿いの広葉樹林ではハルゼミとなんか鳥が元気よく鳴きまくっているのに、沢沿いの針葉樹林だと一気に鳥もハルゼミもなくなって、代わりにカナカナゼミが大合唱してるのが面白かった。
 ちょっと位置が違うだけなのに、ずいぶん違ってくるんだな。というかカナカナゼミの大合唱って生まれて初めて聞いた気がする。
 あれって普通1匹とか2匹とかで哀愁漂わせて鳴くセミだよね?

 次はガラスの森美術館。
 カモたちは今年も元気かな?


 いない……。


 いた!
 でもこの2羽だけだった。今年は子育てしてないのかな?


 古代の香水瓶。ちょっと欲しい。


 金化ガラスを撮ろうと頑張って失敗した。
 青っぽい部分が全部金化して虹色に輝いている。


 これ初めて見たな。
 トリックグラスといういたずら向けのグラスで、中に飲み物を入れると……。


 こうなるらしい。
 やられた奴災難だな。


 お気に入りの壺も展示されてた。
 デザイン、色合い全部が気に入っているだが、特に表面の赤い模様が全部描きこんである鳥なのがいい。


 きれい。


 このその辺のガラス細工っぽいかわいさのある白鳥、昔見た記憶があるぞ。

 数点初めて見る物はあったが、やっぱり大部分は前に見たことがある品だった。
 なのであまり時間もかからず終わってしまい、しょうがないので買い物と庭の散策をする(またか)。


 もう1羽カモ発見。
 暑いらしくて木陰に座り込んでいる。


 近づくとハアハア言っている。そんなに暑ければ水に入れば良いのに……。


 一方こちらは元気いっぱいにデーデーポポーデーデーポポーさえずりながら、カモのエサ入れを漁るキジバト。
 鳥によっても体感温度が違うのだろうか?


 大涌谷はどうなのかと見てみたら、すっかり大人しくなってた。

 そろそろお昼を過ぎたし、この後は強羅公園でサンドイッチでも食べて帰ろうかと思っていたのだが、なんというか、こう、何となくアクション成分が足りない。
 そこで強羅公園をやめて、お昼はその辺で済ませ大涌谷に行くことにした。
 強羅からケーブルカーとロープウェーで30分ぐらいなので、それほどかからず行って帰ってこれるはず。

 ……ケーブルカーが昼前に故障で運休してしまい、代行バスになったが、それ以外は全く問題なく大涌谷に到着した。


 うん、やっぱりコロナ前に比べると格段に大人しくなってるな。
 まだ上の噴気孔のあたりは立ち入り禁止だけど。というかもう永久に立ち入り禁止のままになるんじゃないだろうか。


 下の方も一見荒ぶっているけど、格段にガスが少ないし。

 しばらく噴気孔を堪能してアクション成分を補給したので満足して、いつの間にかきれいにリニューアルしていた早雲山駅で足湯を経由したりしながら帰ってきた。

熱海で動物画見てきた

 7/17、18と、熱海と箱根で美術館巡りをしてきたため、後追いでのアップとなります。

 熱海のMOA美術館でやっている竹内栖鳳展を見に行ってきた。
 土石流災害の現場に割と近くて、実際災害時は救援車両の待機場所になり休館したりもしていたため、迷ったのだが、期間が21日までなので思いきって行くことにした。
「班猫」を始めとする動物画が最近注目されてきているので、そのうちあちこちで見られるようになるのかもしれないけど。


 良くある構図。
 山の急斜面にあるので、入口を入ってから展示室にたどりつくまでに、やたら長いエスカレーターを5本以上上る必要がある。


 が、その分眺めは素晴らしい。


 名物らしい天井の映像。

 結論から言うと、しょぼかった。
 大作も数点あるのだが、なんというか、あれだけ時間かけてエスカレーター上ってきてこれで終わり? という気分になる。
 というか、MOA美術館自体が、建物が壮大な割に展示室の規模が小さすぎるのだな。
 実業家ではなく新興宗教が運営している私設美術館としては結構頑張っているほうなのだけど、上野あたりの美術館や博物館を見慣れているので、どうしても比較してしまうのはあると思う。

 で、MOA美術館が意外と早く終わってしまったので、近くにある来宮神社に行くことにした。
 最近こちらももらい事故的に有名になっていたようだけど、近いと言ってもMOA美術館から歩いて40分ほどかかるので、一旦熱海駅に戻ってバスを使う。


 街中に突然現れる緑深い一角が来宮神社。
 樹齢2000年を越える大楠を中心にした神社。
 規模は小さいが、熱海の神社の総領的な立場でもあるらしい。

 道路に囲まれているのに、一歩入ると風が通って涼しくていい気持ち。
 木にちなんだ神社というのもうなずける。

 来宮神社からまた熱海駅に戻ってお昼を食べ、さらに伊豆山神社にも行こうとしたのだが、こちらは土砂崩れで道路が完全に通行止めとのことで、あきらめた。
 まだ14時だったのだが、他に予定もないので、宿泊地の箱根に足を向ける事にした。


 熱海から箱根湯本まで、新幹線を使わなくても1時間程度。
 ホテルへチェックインを済ませても15時。本来ならまだまだ遊べる時間帯のはずなのだが、箱根も蔓延防止なんちゃらで、どこの施設も店も17時か18時までしかやっていない。
 結局湯本の商店街を冷やかし、甘いものを食べてあたりを散歩するだけで終わってしまった。
 これは早川にあった小さな小さな滝。


 カワウ。
 カメラを構えると潜るので、どうやら警戒していたらしい。

魚と魚とそれから動物

 老朽化を理由に、9月末で閉館になる京急油壺マリンパークに行ってきた。
 八景島シーパラダイスができるまで近隣に大きなレジャーランドのなかった三浦半島人にとって、最も手軽な「お出かけ」の場であり、三浦半島の小学校が必ず1度は遠足の地として選ぶ場所でもある。
 いわば三浦半島人のソウルランドと言ってもいい。
 そのソウルランドがなくなるのだ。これは是非行かなくてはなるまい。


 マリンパークへは、京急三崎口駅からバスで15分ほど……なのだが、なんだろうこの行列は。
 しかも道路も渋滞していて、倍ぐらい時間がかかった。
 まさかすでに閉園で人が押し寄せるムーブになっているのか?


 見始めたところで、魚のショーが始まったのでそっちに行った。
 これ、もう何十年と続いている伝統のショーなんだよね。
 小さい頃から来る度見てたわ。

 主人公であるイシダイの縞七くんは小学生。朝学校に行ってから家に帰るまでをお見せします、という設定。


 朝の通学。
 信号が緑になるとちゃんとそっちに向かう魚たち……なのだが、交互に色が変わる事を学習しちゃってずるしてる奴が結構いる。
 魚も色を見分けられるということを示す芸。


 デンキウナギの校長先生。
 発電するとスピーチが流れる。


 算数。魚も計算ができる……わけではなく、裏から人間が指示をして正しい答えを灯している。


 国語。ふたつのカテゴリから言葉を選んで持ってくる。
 なお、その言葉を元に文章を作るのは人間。


 体育。輪くぐり。
 すごい速かった。


 おうちへ帰る縞七くん。

 この魚芸、どこででもやっているものだと思っていたけど、実際にはやっている水族館をほとんど見ない。
 コスト的に調教の手間が割に合わないのかな。かわいいと思うんだけど。

 さて、ショーが終わったので本格的に展示を見ることにしよう。


 カニ。


 古代魚。


 多分シャコとカニ(名前忘れた)。

 全体的に写真がぼんやりしているのは、水槽の透明アクリルが古くて恐らく傷だらけになっているため。
 壁にがっちり固定してあるので交換もできないし、こういう部分も老朽化ということなのだと思う。
 というか、暗い上にこれなのでちゃんとした写真があんまり撮れないや。一眼持ってくれば良かったなあ。


 タカアシガニ。昔は数匹いたけれど、今は1匹だけだった。
 隣の魚の名前は忘れたが、これ遠近の関係で大きく見えているのではなくて、実際にタカアシガニとタメをはるぐらい大きい。


 古代鮫の剥製。
 ここは研究施設でもあるので、こんな学術的な展示も結構ある。
 メガマウスの内臓ホルマリン漬け1匹分なんてのもあった。


 きれいなアオリイカ。
 人が気になるらしくてしずしずと近づいてくるのだが、指を出すとびくっとなってあとずさりするのがかわいい。


 一方、何を考えているのか分からないコウイカ。


 目が合った。


 歩く魚、ホウボウ。
 歩いてた。


 サンゴとなんかそっと隠れてた魚。


 ダイオウイカのホルマリン漬け。
 意外と小さい気がするが、ダイオウイカの全長とはあの腕を含んでのものなので、いわゆる「本体」はそれほどでもないらしい。


 イセエビさんとウツボさん。
 イセエビは連休に紀伊勝浦から実家に土産で送ったのだが、あれは実はかなり小さかった事が判明した。


 そのイセエビがカラフルになって巨大化したニシキエビ。
 ここまでになるとむしろおいしくなさそう。


 大抵の場合、大きな魚の方がホンソメワケベラに掃除してもらいたくて寄っていくのに、ここでは彼らの存在など無視して泳ぐ大きいの(名前忘れた)を一生懸命ホンソメが追いかけて回っていた。


 まるで水中を飛ぶ蝶のようなミノカサゴと、ミノカサゴを撮っていたら勝手に写り込んできたハコフグ。
 フグも好奇心強いからな……。


 これも小さい頃からあった、水槽の後ろに人が入れる場所があって、まるで水の中にいるような写真を撮れるコーナー。


 マリンパークの目玉は、2階にある円形の大回遊水槽。
 今でこそこれ以上の施設はあちこちにあるが、1968年の開館当時は確実に日本一(自称東洋一)だった。


 昔はもっといろいろな種類がいたような気がするが、光の中を思い思いの速さで回遊する魚たちを見ていると飽きない。
 餌やりの実演もあるのだが、残念ながら時間が合わなかった。


 サカサクラゲ。


 魚だけではなく、動物や鳥もいる。
 これはゴマフアザラシ。
 もともとは1頭だけしかいなかったのが、今年になって2頭増えたそうだが、やってきたと思ったら閉館になってしまう2頭がちょっと不憫。


 イワトビペンギン。
 いくらでもいる。日本で初めて二世代繁殖に成功しているそうな。


 人間が気になって仕方がない皆さん。
 カメラやスマホを構える人間に興味津々。
 まあ、一方的にこっちが見るだけじゃないのはいいことだね。


 人間を気にしながら歩いていたら、足を踏み外した人。


 コツメカワウソの寝顔。
 全員寝ているので寝顔しか撮れない。


 なぜフクロウが水族館にいるのか、良く分からない。


 オットセイ。寝ながら泳いでると思ったのだが、別にそうではなかったらしい。


 園内にはビオトープも作られている。
 メダカやオタマジャクシなどがたくさんいて楽しい。


 いるか・あしかショーももちろん見た。
 ここのは演劇仕立てになっていて、今回はペンギン(着ぐるみ)の武将と配下のオットセイやイルカ(実物)たちのお話。
 でもこの着ぐるみはペンギンというよりつば九(以下略)。
 普段は気が向いた時に入れるのだが、今は入場者が多いので、入場時に決め打ちで整理券を配られる。


 動物たちに指示する飼育員もちゃんと和風っぽい装い。


 オットセイが水戸黄門のテーマを演奏し、それに合わせてイルカが合唱するというシュールな芸。
 なぜその曲を選んだ。

 思いのほか夢中で楽しんでしまった。
 子供の頃の思い出施設って、大きくなってから訪れると大なり小なりコレジャナイ感があるものだが、ここには全くそれがない。小さい頃から何度となく楽しんだものがそのまま残っていて、さらに新しく楽しめるものができていた。
 閉館後、ここは取り壊されて、高級志向の滞在型リゾート施設に生まれ変わるのだという。
 ぶっちゃけ、三浦半島はリゾート地としてはかなり格下な上に、すでに京急は近隣に複数その手の物は作っているので、どう考えても新規顧客を呼べないまま、パイの食い合いになるだけにしか見えないのだが、要するに手持ちの駒が少なくて、これが精一杯なのだろう。


 小さい頃からあって、これからもずっとあると思ってたのに、今日見た物は全部、写真と思い出の中にしか残らなくなる。
 どうもありがとう、さようなら。

 と余韻に浸りながら帰ろうとしたのだが、まだ時間が結構あるので、ふと思いついて川崎水族館(カワスイ)に行くことにする。
 前から1度行きたかったのだが、そのためにわざわざ川崎に行くのも面倒臭かったのだ。コロナだし。
 幸いマリンパーク最寄りの三崎口駅と、カワスイがある京急川崎は、京急1本で行ける。両者を比較するのも面白そうだ。


 というわけで、カワスイ。
 入口の写真を撮り忘れたので、入場チケットを撮ってみた。
 水族館なのにカピバラなのか。


 レイアウトはきれいで手が込んでいる。


 が、魚の説明がいまいち。
 明らかにメダカとイモリ以外の魚もいるのだが、それについての表示が全くない。見た人もたまに勘違いをしている。
 水槽ごとにQRコードが出ていて、詳細な説明はそこを見てということらしいが、それそういう省略の仕方しちゃ駄目なところじゃないか。


 カメが木に登っていた。珍しい物を見た。


 ここも展示は魚だけじゃないんだ(知らなかった)。
 もふもふふかふかですごく触りたいワライカワセミ。すごいこっちを見てくる。青い羽がきれい。


 多摩川だかどっかで捕れた黄金のナマズ。いわゆる白変種。


 水槽は大体がこんな感じ。はっきり言うと、熱帯魚のレイアウト水槽。
 展示されている魚も熱帯魚ショップで購入可能なものばかりだし、なんか微妙だな。


 こっち見んな。


 カメレオン。かわいい。


 水中(カラシン類)と地上(アルマジロ、イグアナ)、樹上(コモンマーモセット)の生物を複合的に展示している。
 実際の生態系に忠実なのかという疑問はさておいて、こういうのをもっとやればいいのに。


 2匹いたコモンマーモセット。なんだかやたらとアグレッシブで、木や天井を跳び回って大暴れしていた。


 アルマジロは足が短くて木をまたげず困っていた。


 カエルたち。


 デンキウナギは実は自分の電気で自分も感電していたらしい……。


 なんかの鳥。
 くちばしが曲がっているからトキの仲間かな?


 ひっくり返って起き上がれなくなっていたカメと、そこにつっこんでカメの窮地にさらに輪をかけるアルマジロ(別個体)。
 近くにいた飼育員さんに通報した。


 助けてくれた飼育員さんに甘えに行く2匹。かわいい。


 なぜかナマケモノもいた。
 割と機敏に動いていた。

 複合ビルの10階という制約の中で、できることは限られるし、研究施設でもある油壺マリンパークと、手軽なエンタメ水族館のカワスイを比較してはいけないのだけど、もうちょっとやりようはないのかという感じはする。
 動物をあれだけの手間をかけて展示する事ができるなら、本来の対象である魚類をもっと充実させるべきではないだろうか。

○おまけ


 油壺マリンパークにいた乗り物。
 すごく乗りたかったけど、大人なので我慢した。

昔大きなお社があった場所

 熊野3日目ですが、寝落ちしてしまうため明日アップします。

 復活しました。

 熊野3日目は本宮大社へ。
 本当は今日は伊勢に立ち寄って帰る予定だったのだが、初日に飛行機が空港にたどりつけなかったため変更、伊勢は中止し最終日に本宮大社にリベンジすることにした。
 幸い、宿泊地の紀伊勝浦から本宮大社までは直通バスで1時間半ほど。帰りは最寄り駅の新宮までやっぱりバスで1時間ぐらいなので、そこからワイドビュー南紀で名古屋に出て新幹線で帰る。
 来た時と同様飛行機の方が断然速いのだが、最初は伊勢に寄るつもりでいたのであえて新幹線にしていたのだ。


 途中、昨日上ったゴトビキ岩が見えた。
 あんな所まで行ってたのか……。


 本宮大社。
 バスで熊野川を上流にたどっていくと到着する。
 周囲を山に囲まれた静かな場所。


 狛犬がちゃんとマスクしてた。
 かわいい。


 そしてまた階段と戦わなくてはならなかった。
 158段。昨日に比べれば全くたいしたことないが、何しろ筋肉痛と膝を痛めているのとでとってもつらい。


 やっとついた……。
 いろいろ予定が狂ったけど、どうにか3社無事に回り終えた。

 しかし、まだお参りする所がある。
 元々本宮大社は、熊野川の巨大な中州に建っていた。明治22年の大水害で壊滅的な被害を受けたため、無事だった上社のみを今の場所に移し、破壊された下社はそのまま元の中州の祠にまとめて祀り直され、大斎原(おおゆのはら)と呼ばれるようになった。


 有名な大鳥居。
 実はコンクリート。


 かつてはいくつもの社殿が並んでいた場所も、今は緑に囲まれた小さな祠が2つあるだけになっている。

 ここから熊野川の堤防に出られるので、時間もあったし少し散歩してみることにした。


 一昨日の大雨のせいか、河原には全く植物が見えない。ひたすら灰色の砂利の中を、青い水が流れている。
 普通渓流は緑っぽい水の色をしているのだが、熊野川の水はコバルトの絵の具を溶かしたような青なのだ。それが灰色の河原と相まって独特の雰囲気を出している。
 中流域でここまで広大な河原が広がる風景というのも見たことないな。
 神社ができて名前のある神がやってくる前、ここに人々は何を祀っていたのだろうと、ふとそんな事を考える風景だった。


 堤防の上から雲と山のガスを入れて撮ってみた。
 周囲は今でこそ田んぼだけど、この辺も全部河原だったらしい。

 これで回るべき所は全部回ったので、後は帰るだけ。
 またバスに揺られて1時間、新宮駅まで頑張ろう。


 熊野川は滝が多いらしい。
 こんな感じで道路沿いになってる滝もあった。橋とのコラボがちょっとオシャレ。


 新宮駅でもパンダ列車に出会った。
 よく見ると赤いのは目じゃなくて目の縁だった。

 ここから名古屋駅までワイドビュー南紀で3時間半以上かかる。
 新幹線だとのぞみで東京から福山あたりまで行けちゃう。やっぱり新幹線は偉大だ。
 まあ景色を眺めたり寝たりスマホやったりしながら行けばいいのだが、丁度ディーゼルエンジンの真上の席に座っちゃったらしく、乗ってる間中油臭かったのには閉口した。


 ものすごい雷雨で、一度など電車のすぐそばに落雷したりしていたのだが、名古屋が近づくにつれて晴れてきた。
 丁度見通しのいい場所を通っている最中に出てきた完全に半円の虹。
 実物は本当に7色見えるぐらい色鮮やかだった。
 ところで虹の中と外って空の色が違うのね。初めて知った。


 煙突と虹。

 交通の便があまり良くないと言われる熊野だが、紀伊勝浦からのバス便が比較的使いやすかった。
 いい温泉があって魚もおいしいので、行くなら紀伊勝浦を拠点にするのがいいかもしれない。
 今回は本当に熊野三山だけに目的を絞ったけど、次はそれこそ橋杭岩とか別の場所にも行きたい。