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女王とインドの青年の映画見てきた

「ヴィクトリア女王最期の秘密」を見てきた。
 老いて人生に疲れたヴィクトリア女王と、誠実で明るい植民地インドから来た従者の青年アブドゥルの友情物語かと思いきや、全然そんな話じゃなかった。また予告とサイトが華麗にミスリードを誘ってきているパターンだった。
 かといって、立場を忘れてハンサムで優しいインド人の青年に傾倒する愚かな女王と、その好意に立場を勘違いしていく青年の話とも、女王におべっかを使い、好意を利用して青年が恵まれた暮らしを満喫する話とも違う。どうもいまいち解釈が分からなかったので、後で調べてみた。

 すると、晩年の女王がインドにかぶれ、アブドゥルを「ムンシ(先生)」と呼んで寵愛していたのは、歴史的に知られた事実らしい。
 当然ながら、大英帝国の女王が植民地の青年に入れ込むなどスキャンダル以外の何物でも無いので、女王の死後、息子のエドワード7世は、女王とアブドゥルの間に交わされた書簡を全て焼却した。
 が、近年、女王自身がアブドゥルから学んで書き残していたウルドゥ語のノートが翻訳され、また、アブドゥル自身の日記が見つかったことで、これまで、卑しい身分の有色人種でありながら女王に取り入ったずる賢いアブドゥルと、ハンサムで優しい青年にのぼせあがって周囲の忠告も聞かず暴走した女王という見方とは違う、身内とも疎遠な孤独で寂しい女王と、個人的な思惑や欲はもちろんありつつも、老人の寂しさを無邪気に埋めてあげようとするアブドゥルの間に、疑似親子ともいえる関係があったという解釈が生まれ、それが今回の映画になったということらしい。
 なるほど。

 まあとりあえず、予告で見せてるほどロマンチックな映画ではないことは確か。
 特に後半の、アブドゥルをめぐる女王対王族王室職員連合軍の正面からの殴り合いとか、はっきり言ってゲスすぎて、こういう話を見るつもりじゃなかったはずなのに、なんだろう? と思いながら見ていた。


 我が家の今は亡き女王と女王に迫る青年の図。

山のお寺で階段のぼり

 箱根2日目。
 午前中に岡田美術館へ行ってあとは帰ろうかと思っていたのだが、この際なので、1度乗ってみたかった路線に行くことにした。
 その名は「大雄山線」
 小田原駅始発で終点の駅名も大雄山。すごいローカル電車っぽいのにやたら壮大な名前のこの路線、見る度にずっと気になっていたのだ。


 かっこいい。

 調べてみたところでは、もともとこの路線は、大雄山最乗寺への参拝用として敷かれたものが、沿線に工場などが増えたことによりそのまま通勤路線として定着したものだということ。確かに富士フイルム前駅なんてのがあった。
 なるほど、ではとりあえず最乗寺まで行ってみよう。



 最乗寺までは大雄山駅からバスで30分ほど山を登り、さらに10分ほど山林の中を歩く。
 お焚き上げでもやっていたのか、参道には薄く煙が漂ってかなり神々しい。


 ついた。
 開山は1401年らしい。
 杉林の中にいくつものお堂を持つかなり大きなお寺だった。


 至る所に寄進の石碑が建ちまくっている。多分100は下らない。
 日付を見ると全て明治以降なので、それ以前の物は撤去されていると思われる。残されていないそれらがどのぐらいあったのか見当もつかない。
 しかもどうやら講(町内や隣近所などでお参りのために金を出し合って積み立てる制度)もいくつもあったようで、かなり広く信仰を集めていた寺らしい。
 全然知らなかった。


 天狗の阿吽像。
 開祖了庵慧明禅師の弟子、妙覚道了が天狗になったという言い伝えから、このお寺は天狗にちなんだ物が多い。


 山腹の傾斜地に作られているため、境内は階段が多いのだが、特にこの奥の院へ向かう階段は350段ほどあるらしい。
 しかし折角来たのだから挑戦しよう。明日確実に筋肉痛になる予感しかしないのだが。


 超頑張って登頂した。


 境内は水も豊富。全体的に山林なので木陰も多いし、夏は気持ちがよさそう。

 これはなかなかいいお寺だった。
 機会があったらまた来たい。

○おまけ

 お寺専用バイク。
 これに乗って袈裟を翻して走るとかかっこよさしかない。


 駅で金太郎がやたらときらめいていた。
 なぜ金太郎? と首を傾げたが、この駅があるのが足柄市だかららしい。

箱根初詣

 今日は仕事始めだが「どうせ1日だし、みんななるべく会社に来ないように」という上司のお達しで有休を取っている。
 しかし家で1日ゲームばかりやっているのも非生産的なので、箱根に行くことにした。


 とりあえず芦ノ湖まで来たら富士山がよく見えたので、これは駒ヶ岳から見なくてはなるまいとロープウェイで山頂を目指した。
 期待通りの素晴らしい富士山。

 ちなみにこの時、山頂は強烈な寒風で体感温度はほぼ確実に氷点下。ちなみに標高は1300メートルほど。
 ところどころに数日前に降ったとおぼしき雪がうっすらと残っている。
 しかし、そんなこともあろうかと、今回は毛糸の帽子にダウン入りのパンツ、カナダグースのダウンコート、足元はゴアテックスのショートブーツ(レインブーツとも言う)と徹底的に防寒仕様で固めて来たのだ。なので少しも寒くないわ。
 でも耳の装備を忘れたので耳がちぎれそうな思いをしたけども。


 芦ノ湖。


 雲の中にうっすらと大島が見える。
 というかなんだろうこの壁みたいな雲。


 山頂の神社、箱根元宮。
 創建は奈良時代にまでさかのぼる。
 この社の隣には、1メートル四方前後の四角く切り出した岩が多数転がる古代の祭祀跡がある。


 なんとか元宮と富士山を一緒に撮りたくて山頂をひたすらうろうろするが、どうも位置関係が悪くてうまくおさまらない。
 しかも段々雲が出てきた。


 見知らぬおっさんと富士。

 とりあえず山頂を堪能したので、降りて箱根神社に初詣に行くことにした。


 今日も元気な海賊船。
 西武系列の芦ノ湖遊覧船に乗ったら、ずっと同航していた。
 どうせ同じ航路通るんなら、まとめて効率化したらいいのに。


 箱根神社に向かう途中浮いていた水鳥。風で羽毛がめくれちゃっている。
 バンかな?


 神社入り口。いやに人が多い。おまけに駐車場へ向かう車が大渋滞している。
 いやな予感しかしない。


 うわあ……。
 ていうか良く考えたら、昨日までは三が日だったのだ。
 これでもすいてきた方なのかも。


 注連縄の輪っかをくぐってお参りするのが面白かった。

 お参りを済ませた時点で午後3時。
 もう1カ所ぐらいどこか行きたいところだったが、このあたりの施設や店は大体16時か17時には閉まってしまうので、軽食でも取って引き上げることにした。


 山に囲まれたカルデラ湖の夕暮れは早い。
 雲と山際の間から射した光が箱根神社の鳥居をまっすぐに照らしてかなり神々しい。


 気づけば、あんなに晴れていた駒ヶ岳山頂も完全に雲の中。

 そしてバス停は大行列。
 1時間ほど待ってようやく乗れたのだった。

ピンのカニ

 殻付生牡蠣を買って剥いたら、中から1センチぐらいのカニが出てきた。


 アサリの中とかにもたまに入っている奴。
 オオシロピンノと言うらしい。なんか芸人みたいな名前。

 最初生ゴミ入れに捨てたのだが、なんだかもぞもぞ一生懸命動いているので、かわいそうになってその辺のプラ容器に塩水を張って入れてみた。
 おどかすとはさみを振り上げていっちょまえに脅してくるし、鰹節の欠片を入れておいたらちぎって持っていたのでやる気はあるみたいだが、この季節だし多分すぐ死んじゃうんじゃないかな。

年末寺社参り


 思い立って成田山に行ってきた。


 成田山、正確には成田山新勝寺と言い、真言宗の大本山。
 1080周年て妙に半端な気がするけど、何か由来でもあるのだろうか。
 そういえば、去年ゴローさんが近くのそば屋で年越しそば食ってましたね。


 三重塔の隣には臨時の御守受場が設置されていて、すでに初詣に向けての臨戦態勢。
 そういえば、境内の隅っこの方に、「列最後尾」とか「ここからは入れません」とか「○○はこちら」とか多種多様な看板が100枚ぐらいそっと置いてあった。


 天気がいいし常緑樹が多いので、気持ちのいい写真が撮れる。


 そして成田空港が近いので、ひっきりなしに航空機がゴーゴー音を立てて近くを通過していく。
 この大伽藍にふさわしい静寂は失われて久しいのだな。


 なにしろ1000年以上歴史がある上に常に建物のアップデートが行われているらしくて、境内の中は近づくことすらできない古い木造建築と、コンクリートの最新建築が境内内に普通に同居している。
 これは1861年製の額堂。


 これは1984年製の平和大塔。
 この時はまだバブル前だったはずだが……。


 成田山は境内に池や公園もある。
 梅やシャクナゲなど、いろいろな花木が植えてあって四季折々に楽しめそう。
 カルガモも泳いでた。


 歩いていたら風で落ち葉が貼り付いたキジバト。

 次に、千葉駅から歩いて20分ぐらいのところにある千葉神社に行ってみた。


 ……この門構えにちょっと不安になったが、実はここは創建から1000年以上、もともとは豪族千葉氏に由来し、14社もの末社を持つかなり由緒ある神社らしい。
 源頼朝の保護下にもあったとか。


 境内。
 天神様もあって、受験とおぼしき女の子がお参りしていた。


 一部の皆さんが色めき立ちそうなご紋。
 ここに祀られているのは北辰妙見尊星王という星の神様で、災いを四方八方から防ぐご利益があるらしい。
 ということは、帰りに階段から落ちて足を捻挫したのは、何か粗相があったのだろうか。

野良鹿の島

 突然だが、宮島に遊びに来た。


 内陸にあったので厚木基地だと思って写真に撮ったのだが、Googleマップと比べてみたら全然滑走路のレイアウトが違っていた。
 どこを撮ったんだろう。


 宮島は確か東日本大震災の年に岩国のついでに来ている。
 あの時も干潮だったが、今回も干潮だった。
 まあいいんだけどさ。

 頑張って朝4時半起きで早い飛行機に乗ったのに、空港からのバスを間違えたり、電車を間違えたりして、結局宮島についた時は13時を過ぎていた。
 とりあえず穴子飯と焼きガキで腹ごしらえをしてから厳島神社に向かう。


 そして今回も野良鹿。
 注意書きの看板には、餌をあげたり近づいたりなでたりしないでくださいと書かれてあるんだけど、ほんとどこにでもいるしほんとに人間を避けないので、餌付けはともかく近寄らなかったりなでなかったりするのはまず不可能。


 とりあえず干潟に降りて鳥居をくぐってみる。
 前もやったような気がするなこれ。


 そしてふと下を見ると、潮だまりにはヤドカリがうじゃうじゃいた。
 思わずちょっかいを出して遊んでしまった。


 今回はお社の中にもちゃんと入った。
 これは社の隣の五重塔。緑と青空との対比がきれいなので撮ってみた。


 能殿。
 上から変な赤い棒が出ているのは、夕方からゆずのライブがあるとかでいろいろと付け足されているため。


 で、お社の隣には不動明王や弁財天やらのお堂がある。
 何というわかりやすい神仏混交。


 何やら食む鹿。


 ロープウェー乗り場へ行く途中に見かけた鹿の尻。
 ちなみにロープウェーはまたも行列していたのであきらめた。
 これ本気で乗ろうとするなら朝いちとかでないと駄目だな。


 あきらめて降りてくる途中の景色。
 確かホテルの庭だったと思う。


 橋のたもとの鹿。



 まだ少し時間に余裕があったので水族館にでも行こうかと思っていたら、ちょっと高いところに割と大きめな山門があるのを見つけたのでそっちに変更。
 真言宗の大本山で大聖院というお寺だったらしいのだが、阿形の隣に妙な前衛彫刻があったり、至る所に観音様とかお地蔵様とかが土地を埋め尽くす勢いで置いてあるのだが、おかんが買ってきて玄関に置きまくる旅の記念品のごとくまるで形式が統一されてなかったりとか、マニ車があったりとか、なんだか不条理の世界を見せられてる気になってくる。


 建物はなかなか趣があるのだが……。


 あと、山の中腹にあるので景色が素晴らしい。


 そんなわけで若干困惑しながら戻ってきたのだが、歩いているとよく見かけるのが、この空き缶を加工して作った風車。
 静かな通りでかすかにカラカラ音を立てながら回っている姿はなかなか風情がある。


 鳥居まで戻ってきたら、いつの間にか潮が満ちてきていた。
 そうそう、これが見たかったんだよ。


 少し前まで乾いていた砂浜にひたひたと迫る海。
 みんな岸壁からこの様子を眺めている。
 確かに、ずっと見ていたい神秘的なものがある。


 気づけば17時近く。
 鹿もそろそろお疲れモード。


 お母さんからおっぱいをもらう子鹿。
 かわいい。


 日が沈む頃、フェリーに乗って島を離れた。
 こうやって見てみると、黒っぽい樹木の中での赤い鳥居の目立ち方半端ないな。

 ……次こそはロープウェーに乗りたい。


 そしてフェリー乗り場で餌待機していたアオサギ。
 お前、海にもいるのか……。

○おまけ
 つい買ってしまった。
 だってかっこ良くない?

紅花屏風見てきた

 東京駅の東京ステーションギャラリーでやっている横山崋山展に行ってきた。

 昨日、花火大会の中止にふてくされながらテレ東の「美の巨人たち」をつけたらやっていたのが横山崋山だった。
 これがかなり面白かったので、行ってみることにした次第。
 時間がたつと伊藤若冲みたいに人気爆発でうっかり行けなくなる可能性もありそうだし。


 東京ステーションギャラリーは初めて行ったけど、あちこちにこうやって初代東京駅の遺構が見えて面白い。

 美術館ではないのでたいしたことはないだろうと思っていたが、なかなかのボリュームでかなり見応えがあった。
 山水などのセオリー通りの画も技巧がものすごいのだが、モデルに対する視線の優しさが感じられる人物画が、見ていて微笑まずにいられない。

 でも絵はがきで売ってた文鳥の絵が展示されていなかったのがちょっぴり不満。

中止花火

家族で 土浦花火競技会(途中で中止)に来ているため、明日アップします。


まだ幸せだった開始前。
筑波山と雲がきれい。

 というわけで、途中で中止になった土浦花火競技会。
 ニュースでは、花火の一部が見物客の中に飛び込んで炸裂したということだが、現場では最後までそれがアナウンスされることはなく、「安全確認」のまま1時間待たされた挙げ句、最後は市長の「強風のため中止といたします」の一言で終わってしまっていた。
 実際には事故だったというのを知るのは、ホテルに帰ってからのことである。
 70万人客を呼び込んでおきながら、説明責任を果たしていないにも程がある。


 開始前の残照。
 今回は三脚を持ち込んで、本格的な花火の撮影にトライしようとしていた。
 使用機種はRX100V。コンデジではあるがかなり自由な設定が可能なので、今回使ってみることにした。


 しかし、やってみるとかなり難しい。
 風が強いので、シャッタースピードを遅くするとこんな風に流れてしまう。


 早くするとこんな半端な感じに。


 あと、意外な盲点として(盲点でもないが)光の明滅が激しいのでオートフォーカスが迷ってピンボケになるというのがあった。
 つまりコンデジでは無理ということか……。


 こんな感じでいろいろと試行錯誤しながら撮り続けていたのだが……。

 開始30分後ぐらいに、5号玉が1個いやに低く炸裂したと思ったら突然打ち上げが止まり、「安全確認をいたします」という放送が入った。
 それから数十分おきに「ただいま安全確認をしております」と放送されるだけの時間が続き、仕掛け花火の櫓を係員が点検したりしていたが、何が起こっているのかは全く説明がないまま1時間。ようやく「皆様にお知らせいたします」と始まったのでやっと続きをやるかと思ったら、強風のためこのまま中止しますとのアナウンス。
その後市長が形だけ謝ったものの、とうとう詳細な説明はないまま、なんとも消化不良で帰宅となった。 


 中止審議中。

 実際の顛末はニュースで報道されているとおりのようだが、現場では見物客は最後まで何も知らされることはなかったし、中止も天候のため一点張りだった。
 恐らく、天候以外の原因にすると、桟敷席の返金が発生するためにそう言い張っているのだろうが、実際の花火を見ている限りでは、上空での花火の開きはきれいな円だったし、燃えかすが落ちて当たるならともかく、発火前の玉が風に長されて観客エリアに飛び込むほどの強風だったようには見えない。
 そもそも、花火の玉が観客の中に飛び込んで炸裂したのなら、異様に低い高さで破裂していた5号玉の件を考えると、実際には風は関係なく、打ち上げ設備か設営の不備だと思う。
 もともとこの花火大会は、海軍霞ヶ浦航空隊の隊員の慰霊のために、地元の寺の住職が自費で開催していたのを、土浦市と商工会が引き取り、競技会として整備したのだという。
 そういう由来を忘れて、土浦市が返金惜しさに実際の原因を隠すようなまねをするなら、正直、今後開催する資格はないと思うのだが、さあどうだろうか。

八幡様

 お彼岸の墓参りのついでに足を伸ばして(というか帰り道の途中で)鎌倉に行ってきた。
 十数年ぶり。
 観光客でごったがえすようになってからめっきり足が遠のいていたけど、今は何もない時期なのでそれほど混んでいないのではないか。


 八幡様こと鶴岡八幡宮。
 暑さ寒さも彼岸までと言うけど、日差しは強いしむしむしするしですでにこの時点で熱中症寸前。


 小さい頃からお気に入りの太鼓橋も今は登れないし。


 階段を上る時にいい日陰になってた大いちょうも今はなくなってるし。

 でも赤いお社も池のほとりの藤棚も記憶にあるとおり。
 変わっていないようで変わっている、変わっているようで変わっていないというのはこういうことを言うんだろうか。


 次は鎌倉宮は行こうと歩いていたら、間違えて荏柄天神に着いてしまった。
 とりあえずお参りしていこう。


 太宰府天満宮、京都の北野天満宮と並んで三天神と言われるそうだが、鎌倉らしくこぢんまりとして質素。
 後ろと右側に山を背負う配置は太宰府と同じ。


 ここにも大いちょう。ちなみにメスの木のようであたり一面銀杏臭い。
 緑とほのかな黄色と青空のコントラストがきれいだが、この時撮影者は蚊に刺されまくっている。


 ようやく鎌倉宮についた。
 後醍醐天皇の皇子の護良親王が祭神なんだって。確かに殺されるまで幽閉されていた土牢の前の門には菊のご紋がついている。

 ここで暑さに我慢できなくなったので、バスに乗って八幡宮まで引き返し、あとは駅まで店を冷やかしながら戻ってきた。
 冷やかすつもりがいつの間にか古い皿とか買っちゃって散財していたのはここだけの話。

○おまけ
 その散財の原因。


 釉薬の青がきれいな上に銀化ぎらぎらになってる十六世紀のイランの器。
 完全な物だったらもちろん手が出る値段ではないが、破片で出土したのをつなぎ合わせた品なので、比較的安かった。
 ちゃんとした古美術店で買ったので大丈夫だと思うけど、店員の兄ちゃんがあんまり詳しくなさそうだったのが微妙に不安。

諏訪大社コンプリート

 思いついて諏訪大社に行ってきた。
 諏訪大社は「上社前宮」「上社本宮」「下社春宮」「下社秋宮」4社に分かれており、それぞれの間にはかなり距離がある。どう行こうか頭を悩ませているうちに温泉も堪能したくなってきたので、金曜日の夜から泊まることにした。
 特急あずさが通勤電車のラッシュに巻き込まれて遅れるという意味不明の事態になってホテルの門限に遅れそうになったり、上諏訪駅で不審物騒ぎが起きてホームが一部封鎖されてたり、いろいろあったがとりあえず上諏訪温泉で1泊。

 で、翌日は4社を回っていくのだが、天気は結構な本降り。
 まずは上諏訪の隣の茅野駅から30分ほど歩いて「上社前宮」「上社本宮」に行く予定だったのだが、雨の中30分も歩く気力は無いので、ここは効率を金で買うことにした。すなわちタクシー。


 まずは上社前宮。
 この鳥居からさらに階段と坂道で上に上がる。
 タクシーの運ちゃんには「車で上まで行けますよ」と言われたが、さすがにそれはお参りとしてどうなのかと思ったのでちゃんと登ることにした。
 ちなみにこのあたりに、店などは全くない。本当に山林と一般家庭と道路の間にひっそりと建っているお社。


 途中にコスモスの群生。写真には写ってないが、右側には高さ30センチぐらいの小さなお社が石の上にちょこんと置かれていた。
 諏訪はさすが古い信仰を持つ土地なだけあって、そういうミニ神様があちこちにいる。


 これが前宮。
 あとの3社とここだけ構造が違うので、元々は別の神社だったんじゃないかなあという気もしないでもない。
 ところでおわかりいただけるだろうか。写り込んでいる雨の勢いが。


 次に、前宮から1キロほど離れた所にある上社本宮。
 ここはかなり開けていて、小規模だが門前街みたいなものもある。



 境内で丁度相撲神事をやっていた。調べてみたら十五夜相撲神事という本宮独特の行事らしい。
 実際に相撲を取るわけではなく、力士が取り組みを模した舞を舞うんだとのこと。
 ずっと見ていたかったのだが、着々と上がるタクシーメーターが気になるのでほどほどで切り上げざるを得なかった。

 次は茅野駅から電車で下諏訪駅に行き、そこから歩いて下社の春宮と秋宮を回る。
 春宮、秋宮両方ともそれぞれ駅から15分ぐらいだが、方向が正反対なので両方一気に行こうとするとやっぱりトータル2時間ぐらいかかる。
 だいぶ雨は小降りになってきているし、急ぐ旅でもないし、まあいいか……。


 春宮。
 ちなみに、上だの下だの前だの本だの春だの秋だのついているが、諏訪大社の4宮は全て同格になる。
 なのでぶっちゃけどこから行っても構わない。


 拝殿。
 すぐ前に神楽殿があるので、全体を入れようとすると斜めからしか撮れない。


 春宮のすぐ下を流れる川の中州にある浮島神社。
 小さいけど趣がある。


 浮島神社から少し歩くと、稲穂に囲まれた万治の石仏に至る。
 自然石に体を浮き彫りにし、別の石で頭をくっつけた実に素朴な石仏だが、何とも言えない味がある。
 岡本太郎が大好きだったらしい。さもありなん。

 そしてここから旧中山道を歩いて秋宮へ。
 途中、お寺を見つけた。


 地図を見ると慈雲寺とある。禅寺らしい。
 すごいでっかい松があるらしい。
 ちょっと寄ってみよう。


 思いがけずきれいな寺だった。



 この天気のせいか、そもそも観光客があまり訪れることがない寺なのか、境内には誰もいない(と思ったら後でミラーレス一眼構えたカメラ女子に出くわした)。


 厳かなだけでなくてこんなかわいいポイントもちゃんと備えている。


 見事なコケと杉並木。
 これはいい寺を見た。

 そしてこの後、写真を取り忘れたが伏見屋邸という江戸から明治にかけての豪商の家を無料休憩所として公開していたのでちょっと覗いたら、雨で訪れる人もなく暇をもてあましていたらしい説明員のおじさんたちにお茶を出されて1時間ぐらい話し込んでしまったり、皇女和宮が降嫁の時に泊まった本陣にぶらっと立ち寄ったりしながら、秋宮についた。


 途中、ムラサキシキブがきれいなグラデーションで色づいていた。


 本陣。あまり手入れが良くなくて壁紙がはがれていたりする。
 当時はそれなりに豪華だったのだろうが、まあ御所からいきなりこんな所に泊まらされたりしたら、そりゃ気分も沈むよなとは思わないでもない。


 でも庭は良かった。
 あとこの窓ガラス、今はもう作れない古いガラス。


 そしてやっとたどりついた秋宮。
 写真は神楽殿で、遙拝所はこの奥にあるのだが、見ての通り立派なので間違えてこっちに参拝する人が続出している。


 これが遙拝所。
 基本の作りは春宮と同じだが、春宮より大きい。
 そういえばあの有名な御柱を1本も写真に撮っていない事に気づいた。

 これで4社をコンプリートしたわけだが、朝9時40分ごろ茅野駅を出発して、この時点でまだ15時前。
 よし温泉に入ろう。


 ……の前に、秋宮のすぐ近くにある青塚古墳に行ってみた。
 生古墳見たことなかったので。
 諏訪地方唯一の前方後円墳ということだが、誰が埋葬されているのかは不明。ネットでは石室が露出しているとのことだったが、上に登っても気付かなかったので、埋め戻されでもしたのだろうか。

 この後、青塚古墳の近くにある児湯という温泉銭湯に入って帰ってきた。

 天気は悪かったが、逆にタクシーを使ったためか意外と4社を短時間で回れたので、その分余裕ができていろいろ寄り道できたのが楽しかった。
 伏見屋邸は3月3日に華やかにつるし雛をし、来客には野沢菜をふるまってくれるらしいので、是非行ってみて。

○おまけ

 諏訪大社で3000円寄進をするともらえる帽子とお守り。
 帽子なんて珍しいと思ってもらってきたのだが、良く考えたらこれおっさんが良くかぶってるやつだ……。

○おまけ2

 上諏訪駅で電車待ちをしている間やった「JR東日本鉄道コレクション」。
 ミニジオラマで、横須賀線と護衛艦のやつがあったのでほしくて3回ほどやったのだが、3回しかやってないのにすでにかぶっているのはどうすればいいのか。