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明神タイムアタック

 10/12、13と、上高地と立山黒部アルペンルートを回るツアーに参加してきたので、後追いでアップします。

 というわけで、2日間に渡って上高地と立山黒部アルペンルート(ただし室堂まで)に行くツアーに参加してきた。
 三連休の初日と2日目ということもあったせいか、出発時間以外は何一つ予定通り行かないという悲惨な旅になった。

 まず初日に行くのは上高地。
 つい先週も行ったような気がするが、まあそこは気にしない。
 初日の出発は7:15だったのだが、新宿から首都高に入った時点でいきなり渋滞に巻き込まれ、上高地につながる松本インターで降りるまで実に6時間かかった。
 もともと、12時頃に上高地について、15時に離脱、17時に旅館着、3時間たっぷり上高地に滞在できますというのが売りのツアーだったのだが、上高地に着いた時点ですでに15時近く。さすがに到着即離脱はないと添乗員さんも考えたのか、出発時間は17時に設定されたが、3時間滞在のはずが2時間ちょっとしかいられない。
 実は、先週来た時、穂高神社奥社のある明神池まで歩きたかったのだ。
 が、バスを降りるバスターミナルから梓川右岸の自然探索路を通ると片道70分ほど。所要時間の短い左岸は7月の豪雨で崩れて通れなかったから、往復140分。ただ歩くだけでなく、景色を見たり写真を撮ったりする事を考えると、この時の滞在時間の2時間半ではちょっときつい。なので、翌週の3時間滞在の時に歩けばいいやと考えて、この時は見送ったのだった。
 が、蓋を開けたら滞在できるのは、前回より短い2時間ちょっと。幸い、この前日に左岸が通行可能になっており、こちらからなら60分で明神池まで行ける。
 もちろん、普通に歩いて60分なので、速く歩けばもっと所要時間は短くなるはず。元々歩くのは速い方だし、というわけで、明神池までタイムアタックを敢行した。


 予定通り着いていれば晴れていたはずだったのに、今は雨がぱらついている。


 さすがに1週間では紅葉は進んでないな。
 急に気温が下がったからちょっとだけ期待してたんだけど。


 6月に来た時に見た花崗岩の露頭、が風化して砂浜みたいになった場所。
 いかにも豪雨に弱そうで、ここがやられたのかなと思ったらやっぱりそうだったらしく、整備し直した跡があった。


 やっぱりキノコがあちこちに生えている。見る度に違うキノコなんだけど、一体何種類ぐらいあるんだろう。


 明神橋と前穂高岳……だと思うけど明神岳かもしれない。とりあえずここを渡れば穂高神社と明神池。
 ちなみにここまでかかった時間は40分。よし拝観料払って池まで見られそうだ。


 着いた!
 居られるの一瞬だけど。


 ここは他より微妙に色づいてる気がする。
 もう夕方なのであんまり人もいなくて、静かな風景が撮れた。


 さて帰るぞ。
 これは神社の反対側の山。六百山かな……?

 この時点で残り時間は1時間。
 このペースなら、帰りは右岸の自然探索路を行ってもなんとかなりそうな気がしたが、結局大事を取って行きと同じ左岸を歩く事にした。
 同じように明神タイムアタックに挑戦して、帰りは右岸に行った同じツアーのご夫婦が集合時間に遅れたので、結果としてこの判断は正しかった。


 帰りもひたすらハイペース。もう夕方でサルとか鳥とか、注意を引くような物が出現しなかったのが幸いだった(サルは帰りのバスの中から見た)。
 土産物屋を覗く余裕を残して河童橋まで帰着。
 これは河童橋から見た下流側の焼岳。


 帰り際に雲が切れて日が差してきた。
 黄色い中央交通のバスがまぶしい。実は先週はこの会社のバスに乗って来てた。

 というわけで、なんとか制限時間内に明神池往復を果たすことができた。まあ今回はこれで満足するしかないな。
 そしてここから旅館までもひどかった。
 途中で道路工事のために片側相互通行になっているのだが、時間帯的に上高地から帰る車が集中し、数キロに渡って渋滞が発生していた。
 このあたりは一本道で迂回路がないため(あるのかもしれないけど多分地元民しか知らない)、もうここはひたすら待つしかない。
 結果、旅館まで予定では2時間のところ、3時間以上かかって20時に到着となった。

 実はこのツアー、元々は10/26、27で申し込んでいた。
 それが、旅館側の都合で催行不可能になったため、キャンセルするか日程を変更してほしいと言われて変更したのが10/12、13だった。
(10/19、20はツアーが設定されていなかった)
 当初の予定通りの日程なら、渋滞に巻き込まれて大混乱する事もなく、もっと進んだ紅葉をゆっくり眺めて楽しめたのにと思うと、非常に不満。
 大体、10月末の予定を8月末に不可出ししてくる旅館側の都合って何?
 旅館のサイトを見ても普通に空室はあるようだったし、他の割のいいツアーと天秤かけられたという事?

秋の山を見る旅

 10/5、6と、新穂高ロープウェイの「星空鑑賞便」に参加するツアーに行ってきたので、後追いでアップします。

 2日目。
 このツアーの大きな特徴が、夜だけでなく翌日の午前中にも、もう1回同じ新穂高ロープウェイで上まで行くというもの。
 夜は本当に真っ暗闇で何も見えないので、ああ星きれいだねで終わってしまうが、翌日昼間に改めて上ってみる事で、実は風景はこうなっていたのかということが確認できる。
 実は夜だけ上がるツアーというのは他にも結構あるんだけど、まさにこの「2回上がる」というのが決め手で、このツアーにしたのだ。


 まずはバスでロープウェイ乗り場へ。
 あー、昨日がこの天気だったらなー……。


 昨夜の展望台からの景色は、実はこんな風になっていた。
 山すごい。


 手前が西穂高とか。この向こう側が上高地。
 奥は中岳とか槍とか。
 2000メートルを越えていても、まだ紅葉は色づくか色づかないかという程度。


 昨日の夜は分からなかったが、ロープウェイ駅周辺はこんな風に遊歩道が整備されている。あちこちにビューポイントがあるし、一周しても15分程度なので、手軽に散策できる。
 ちなみにここは穂高連峰や焼岳への登山口にもなっていて、歩いていると突然「この先は登山装備じゃないと危ないからね、ほんとに危ないからね」みたいな立て看が出てくるのでちょっとびびる。


 さあ下ろう。
 ……めちゃくちゃ垂直っぽい所を降りていくので、下見るとお腹がヒュッとする。


 本当に天気が良くて、遠くまで景色が見渡せる。
 ……昨日がこの天気だったらなー。

 楽しかった。
 50分ほどの滞在だったけど、のんびり何か食べるとかしなければ、十分ゆっくり歩き回る事ができた。

 で、昼からはどこへ行くのかというと、上高地。
 ……なんか、このあたりのツアーって、どれもこれも上高地か飛騨高山(たまに白川郷)が行程に組み込んであるんですよね。まあ超有名観光地だからしょうがないけど。
 6月に行った時に、また来たいとは思ったけど、まさか4ヶ月後に来ることになるとは思わなかったよ。


 とりあえず、6月の時と同じ田代橋からまず撮るか。


 ここでの自由行動時間は2時間半ほど。
 大正池で降りて河童橋まで歩く人が多かったが、それは6月にやったので、とりあえず6月に泊まった上高地温泉ホテルでカレーを食べる事にした。
 ロープウェイで大体予想が付いていたけど、こっちも全然紅葉していない。


 でもあちこちにキノコがたくさん生えていて、秋だなあと思う。


 上高地に2羽だけ棲んでいるというハシブトガラス。
 観光客の弁当をかすめ取ったりとか、結構乱暴狼藉やり放題らしい。

 腹ごしらえも済んだので、梓川沿いに河童橋までてくてく歩いていく。
 左岸(帝国ホテル側)だとずっと山を見ながら歩けるので気持ちがいい。


 でもやっぱり6月に来た時とは緑の濃さが違うな。
 色あせてきている感じ。

 そんな風にして河童橋まで来たが、まだだいぶ時間があるので、岳沢湿原までちょっと足を伸ばしてみる。
 川に立ち枯れた木がたくさんあったあたり。あそこなら30分もあれば往復できるので、その後買い食いやお土産の時間も確保できる。


 草紅葉という程ではないけど、この辺は間違いなく秋の装いが来ていた。


 ちょっと絵はがきっぽく撮れた。


 そして湿地の水たまりにカエルがいた。
 なんだろう、アズマヒキガエルかな? でもヒキガエルにしては可愛らしい顔をしているようにも見えるんだよね。
 ヤマアカガエル?

 天気もいいし気温も湿度も適度に低いしで、快適に歩けた。
 もうちょっと季節が進んでいたら、紅葉がきれいだったと思うんだけど、でもその頃には観光客で大混雑するんだろうな。
 今だってうじゃうじゃ人がいるのに、もっと多くなるとか耐えられない。

○おまけ
 ホテルの玄関先の池で、コイでも飼うみたいにしてチョウザメが飼われていた。

秋の星空を見る旅

 10/5、6と、新穂高ロープウェイの「星空鑑賞便」に参加するツアーに行ってきたので、後追いでアップします。

 新穂高ロープウェイは、岐阜県の新穂高温泉を出発する1、第2の2本の路線で構成されるロープウェイで、乗ると標高2156メートルの場所から、穂高連峰を一望できる。
 このロープウェイが、春と秋の月のない夜に行う特別運行が「星空鑑賞便」で、その名の通り、2156メートルの第2ロープウェイの発着場屋上から、全天遮る物のない星空を眺めようというもの。
 1度行ってみたかったのだが、このロープウェイ、また例によって、車のない個人が到達するのがなかなか困難な場所にある。
 バス路線もあるにはあるが、始発が飛騨高山からと、もうそこから関東人にはハードルが高い。そして何より、バスは夜には運行しない。従って、参加するには第1ロープウェイに隣接するホテルに泊まるというのが唯一の選択肢になるのだが、ここがまたそこそこ良いお値段がする。
 まあそんなわけで、いろいろ調べて無理だろうという事になっていたのだが、最近、なすどとか上高地とかの経験から、そういう風に行くのが困難な場所には、大抵どこかしらのツアー会社がツアーを組んでいることが多いというのに気付いた。
 で、調べてみたらやっぱりツアーがあったので、参加してきた次第。

 ところがこのツアー、旅行会社あるあるで、変な所に立ち寄りさせられる。
 まず、最終目的地は長野経由岐阜県なのにも関わらず、わざわざ山中湖に寄った。
 なんとかいう富士山が一望できるという公園なのだが、ちょっとした広場程度の所に草花が植えてあり、いくつかのお土産屋や地元の農家の青果販売が行われているだけ。
 さらにこの場所、駐車場に泊まっているのは全部外国人向けツアーのバスで、日本なのに日本語が全く聞こえないという(売店の店員も片言の英語で対応している)ものすごい事になっている。どうやら、外国人向けの近辺のツアーでは鉄板の富士山ビュースポットらしいのだが、なぜここに立ち寄る必要があるのかが全く理解できない。
 しかも滞在時間は20分だし。


 そして曇っていて富士山なんてまるで見えない。
 まあもともとこの日の天気予報は曇りとか雨とかしか出なかったしね。
 これは夜の星空も駄目な予感しかしないぞ。

 で、次に連れてこられたのがブドウ食べ放題。


 これを食う。

 数知れずぶら下がるブドウを自由に採って食べられるのだが、採れるのは1房単位で食べ放題の制限時間は30分(お手洗いや買い物に行きたい場合も含む)、食べきれなかったとしても圃場からの持ち出し禁止という代物で、みんななんとか自分が採った分だけでも完食すべく、ブドウ棚の下で1房のブドウを無言でひたすら食べ続けるというシュールな光景が繰り広げられた。
 まあブドウはおいしかったけど。

 と、謎の立ち寄りを重ねた上でようやくホテルに到着。早めの夕食の後でロープウェイに乗った。
 が、やっぱり天気予報の通りでというか、上空には雲が広がっていて星は全く見えない。


 雲海が下の新穂高温泉街の光で照らされて発光している。
 これはこれで珍しい風景っぽいが、今日見たいのはそれじゃない。


 時々下の発着場から、ロープウェイが出て行ったり入ってきたりする。
 これもこれでライトアップみたいできれいだが、今日見たいのはそれじゃない。

 そんなこんなで時間が過ぎ、もう売店で買い物でもしてようかなという気分になってきた時、突如雲が切れ始めた。
 そして見えたのは無数の星。


 わあ!


 星空はどんどん広がっていく。
 さすがに全天一面にというわけにはいかないが、それでも天頂あたりはほとんど雲がなくなった。


 天の川も出現した。
 雲と混じっちゃって良く分からない感じになってるけども。


 これは天頂付近。
 空を横切る天の川がはっきりと見える。

 これは全部iPhoneのナイトモードで撮っている。
 今回、実はα6000に新しく買ったシグマの広角レンズを付け、三脚まで持ち込んだのだが、いちいちセッティングするよりiPhoneを手すりとかに接触させて動かないようにしてナイトモードで撮る方が手軽で楽だった。
 明かりがないので落とすと二度と見つからないというリスクはあったけど。

 そんなこんなでしばらく星を楽しんでいたが、帰る時間が近づいたら、また元通りの曇りになってしまった。
 でも、絶対に無理だとあきらめていたので、見れて嬉しかった。
 次は全天を覆うぐらいの星空を見たい。

黒船で横浜クルーズ

 久里浜金谷フェリーの「黒船で行く横浜港特別クルーズ」に行ってきた。
 なんでも黒船来航170周年企画で、フェリーの1隻『しらはま丸』を黒船仕様に塗装して運行しているのだが、それに乗って久里浜-横浜港を往復する特別クルーズ。
 母親は横須賀市の広報紙で見つけてきて行きたいといいだし、つきあう事になった妹が誘ってきた次第。


 停泊中の普通仕様のフェリー、『かなや丸』。
 これが出港すると『しはらま丸』がやってくる。


 来た。

 それほど大々的に宣伝をしていたわけでもない感じだが、500人の定員は満員。
 ただ、『しらはま丸』のスペックを見ると、実際に乗船可能なのは680名なので、船内は座席も含めてかなり余裕があり、結構贅沢なクルーズだった。


 そして出港を撮り忘れたのでいきなり浦賀水道から。
 平日に比べて数は少ないが、それでもいろいろな船が通り過ぎていく。これを見ているだけでも楽しい。


 コンテナ船を追い越す。すごい積んでる……と思ったら、この後ブリッジが隠れそうなぐらい積みまくっている船がいくつも出てきた。


 第二海堡かな。


 猿島と米軍基地(クレーンが見えるあたり)と富士山。


 第一海堡かな。


 住友造船所と富士山。


 自動車運搬船と富士山。


 帆船『みらいへ』とすれ違った。
 前に写真で見た時には白かったはず……と思ったら、どうやら橋下徹が大阪市長だった時に事業廃止の憂き目に遭って、持ち主が変わったらしい。


『みらいへ』と富士山。


 後部デッキに行ってみたら、こんな解放感ある風景が広がっていた。
 もっとも吹きっさらしで直射日光と風が大変だったので、早々に退散したけども。


 実は横須賀を通り過ぎる時、米軍や海自の艦艇が撮れないかものすごく頑張っていたのだった。
 実は横須賀基地は浦賀水道航路からは見えにくい角度になっている上に、海上が霞んでいてなかなかうまくいかなかったのだが、タムロンの18-300mmを駆使してなんとか成功した。
 真ん中のあたりが米軍の駆逐艦、四角いのは消磁所で、かまぼこ形屋根の体育館っぽい建物の所にあるのはなんだろう、潜水艦救難艦かな……。


 浦賀水道を過ぎると、点々と沖留めしている貨物船が見えてくる。


 これは木更津の工業地帯。


 こっちはみなとみらい。


 オイルタンカーのすぐそばを通り過ぎる。


 製鉄所と沖留めする貨物船。


 ベイブリッジ。


 くぐりまーす。


 ベイブリッジをくぐるともう横浜港。
 ノースドッグに停泊する米軍艦艇。


 手前の青いのが海洋調査船『シーベンチャー』、次の2隻が音響測定艦『インペッカブル』、同じく『エフェクティブ』、奥が高速輸送艦『グアム』。


 音響測定艦は双胴型。海自の『ひびき』も同じ。


 これは米海軍のじゃないみたいだけど、委託を受けてるとかなのかな?


 横浜側は『氷川丸』。


 大岡川のあたりで回頭して来た道を戻る。


 海保の『さがみ』。


 大桟橋には『にっぽん丸』が来ていた。
 うーん、今見ると小さい船だなあ。だから横浜港に入れるんだけど。


 またベイブリッジをくぐって帰り道。
 行きに追い越した貨物船が入港していた。


 タグに押されて接岸中。
 祝日なのにお仕事ご苦労様です。


 自動車運搬船。イルカかわいい。


 引きにすると自動車運搬船以外もいくつも航路を通っている。


 お正月に鉄腕DASHで特集していた旧海軍の海中聴音所。意外と小さい。


 観音埼灯台。


 帰港。
 お疲れ様でした。

 うん、船見物を堪能してしまった。
 実は横須賀から横浜までなら、護衛艦の体験クルーズで何度か往復している。
 なので、航海自体はそこまで珍しい物ではないが、見られる船はその時々で全然違うので、何度行っても飽きない。
 あと久里浜金谷フェリーも10年ぶりぐらいだったのだが、その間に豪華かつ快適になっていて驚いた。


 ペリーは170年後に日本人の間で自分がこんなかわいいキャラクターにされる事を知っていたら、どういう反応をしただろうか。

恐竜と空母

 パシフィコ横浜の「巨大恐竜展」と横須賀に来ているイタリアの空母をハシゴしてきた。


 まずは「巨大恐竜展」。
 今回の売りは全長37メートルのパタゴティタン・マヨルムの骨格標本。
 パラリティタンなら知ってるけど、パタゴティタンは知らないな。近縁種なのかな……。


 入るといきなり全く恐竜ではないマンモス。


 恐竜もいる。


 なんか魚竜の頭骨。頭だけで3メートルぐらいある。こわい。


 右がガストルニス、左がエピオルニス。
 なんか漫才コンビみたいな語感。


 福井博物館にもあった動く模型も数体展示されている。これは頭がぐりぐり動くスピノサウルス。
 スピノサウルス好きなんだよね。
 この風体で魚が主食ってのがまた好き。子供に思いっきり恐がられてたけど。


 ティラノかと思いきや、祖先筋にあたる方だった。
 ティラノは後ろに頭骨だけ展示してあった。


 噂のパタゴティタン・マヨルム。確かに噂に違わずデカい。
 というか高い。腹の下とか普通に歩いてくぐれそう。


 足、そんなんでいいんだ……。


 木を手で押して倒してあげると食べ始める恐竜。名前は忘れた。


 アマルガサウルス。


 福井駅前にもいたやつ。フクイティタン。
 これも首をぐいんぐいん動かしていた。


 カマラサウルス。


 ……の頭骨とディプロドクスの頭骨の比較。
 ディプロドクスは櫛状の歯で植物をしごき取って食べ、カマラサウルスは幅広の歯で食いちぎって食べていたそう。


 このへんの鎧竜も福井で見たな。


 これも福井にあったパラサウロロフスのミイラ化石(のレプリカ)。
 正直実物と比べるとちょっと作りが荒い。


 みんな大好きトリケラトプス。

 特に尖ったところもなくて、無難にまとめてある感じだった。
 会期が夏休み中という事もあってか、子供が遊んだり操作したりしながら恐竜の事を学べるような展示が結構あった。
 大人が触っても面白そうだったのだが、どれも親子連れで大行列していたので諦めた。

 さて、恐竜は終わったし、イタリアン空母に行くか。


 左がイタリアン空母『カヴール』。右は随伴艦のフリゲート『アルピーノ』。
 前に来た『クイーン・エリザベス』は正規空母で巨大なため、米軍基地にしか泊められなかったけど、『カヴール』は軽空母で大きさも『いずも』と変わらない。
 なので、自衛隊のほうに停泊できている。


 もちろん軍港めぐりを予約してある。
 水曜日あたりにサイトを見た時は、まだ150名以上空きがあったのに、今日見たら全便満員。
 しかも1時間前に来てこの行列。
 客層もこう、いつもの観光客然としたグループや家族連れではなく、独特のバッグとファッションとカメラの似たような雰囲気の男性ばかり。


 出港してすぐの『カヴール』。
『クイーン・エリザベス』と同じスキージャンプ式。あと後ろに戦闘機がずらりと並んでいる。
 米軍の空母は搭載戦闘機を入港前に全部岩国(昔は厚木)に飛ばして空荷で入って来るから、こうやって戦闘機を乗せたままの空母を見るのは初めて。
 艦橋の窓が色とりどりなのは、偏光ガラスかなにかなのかな?


 なお、今朝になってフランスの駆逐艦『ブルターニュ』も来たらしい。そういえばフランスも見るの初めてな気がする。
 吉倉がイタリアと護衛艦でいっぱいなので、米軍の方に泊めていた。


『カヴール』に載っている戦闘機はハリアーIIとF-35Bとのこと。どちらも垂直離着陸が可能なので、『いずも』とサイズの変わらないこの空母でも運用できる。
 ん? F-35Bって『いずも』に載せる予定のやつじゃなかったっけ。なんかこうやって見せる背後に日本政府の思惑を感じるのは気のせいかな?


 他の人から言われて気付いたのだが、垂直尾翼になんかの足跡が描いてある。
 どうやら狼が部隊のシンボルらしいので、狼のかな? かわいい。


 海側からの『カヴール』。
 これが撮りたくて軍港めぐりをやった言っても過言ではない。


 オサレ搭載艇。


 F-35Bと翻るイタリア海軍旗。


『アルピーノ』。
 なんか上にすごいの乗っけてるな。


 そしてこちらは『カヴール』に場所を譲って沖に追い出されている『いずも』さん。
 あなたも近々あんな風にF-35Bをずらりと並べるようになるのね。どういうとこで使うのか良く分からないけど。


 良く見たら『くまの』も沖留めさせられてた。
 居住性良くないのにちょっとかわいそう。


 住友の造船所。


 今日は船越はあまり艦艇がいない。
 潜水艦も1隻だけ。


 海上保安庁。


 このへんはいつものメンバー。
 海洋観測艦『しょうなん』と掃海艇『ちちじま』。


 同じく海洋観測艦『わかさ』。


 掃海艦『ひらど』。


 どうも、普段船越にいる護衛艦も吉倉に集められているっぽい。
 あと潜水艦たちは訓練かな。潜水母艦と救難艦もいなかったから。


 ナンバー1トリオ。左から『むらさめ』、『おおなみ』、『もがみ』。
 左から右へ順に新しくなっていく。


 アメリカ、おフランス、潜水艦。


 おフランス艦『ブルターニュ』の尻。


 全身撮れた。
 すごい長旅してきた感。

 こうして軍港めぐりで『カヴール』を堪能しまくったが、折角艦載機を載せているのだから、もうちょっとこう良く撮れる高い場所はないかなと思い始めた。
 メルキュールは今回予約していなかったので、他の心当たりを探してみたが、これが精一杯。


 うーん、スキージャンプがなければ……。


 軍港めぐりがあるコスカーベイサイドストアーズの撮影スポットからも撮ってみたのだが、いろいろとコレジャナイ感じになった。

 そして最後はヴェルニー公園。


 正面顔。
 星マークがかわいい。


ヴェルニーからだとこの角度しか撮れないんだよね……。


 やっぱり色とりどりな艦橋。

 アメリカ以外の空母を見る機会なんてないだろうと思っていたのに、この数年の間にイギリスとイタリアまで見れてしまった。
 それだけ日本近辺の政情が不安定になりつつあるという事なんだろうけれど、でも、知らない船を見れるのは純粋に興味深いし面白い。

○おまけ

 横須賀駅からも見えてた。

弘法大師の展覧会

 母親と妹と一緒に、国立博物館の神護寺展に行ってきた。
 神護寺は京都の高雄にある寺で、唐から帰った弘法大師空海が拠点にした所らしい。
 母親は旅行で行ったことがあるが、我々姉妹はどこにあるかすら知らなかった。
 なぜそれで行こうと思ったのか。


 まあ最近弘法大師には結構縁があるから。


 会場は例によって撮影禁止だが、唯一撮影可能な額と四天王像(の2体)。

 若冲や鳥獣戯画のように人気が高い展覧会ではないから、それほど人もいないだろうと思っていたのだが、なぜだか大変混んでいた。
 切符売り場は行列しているし、会場の中もごった返していて、弘法大師直筆のメモとかめぼしい展示品の前は、人だかりのすき間から覗くしかない。
 最後の方の仏像はそれでもいくらか見やすかったが、そんな感じで展示品はほとんど印象に残っていない。あ、伝源頼朝肖像画の生が見れたのは良かった。

目黒にお参り

 用事で近くまで行ったので、目黒不動尊に寄ってきた。


 暑い……。
 でも小高い山の上で、湧き水はあるしちょっとした林になっているので、風が通って街中にいるよりは楽。

 ここも天台宗のお寺。
 毎月8日、18日、28日は縁日で賑やかになるそうなのだが、今日は27日なのでとても静か。
 でもぽつぽつと人が絶える事なく来ている。


 烏がハアハアやりながら手水で水を飲んでいた。
 黒いから余計暑いんだろうな……。

晴れる小田代ヶ原

 7/13も日光にいましたが、帰宅後体調を崩したため翌日アップとなります。

 日光3日目。
 昨日の雨が嘘のようないいお天気になったので、初日に見送った千手が浜に行ってみようと思い立つ。
 ただ、初日に自然博物館の人に聞いた話では、特に見る物もないっぽいんだよね、千手が浜。
 それより近くの小田代ヶ原の方が歩くのは楽しいらしい。
 実は前日の夜微熱が出たっぽくて少々頭痛もしていたりするので、千手が浜へ行ったあたりで次の行動を考えよう。
 なんかクアウテモック見学の日から、熱が続いたり数日すると下がったりで体調がちょっと変なのだ。
 コロナの検査は陰性だったので、熱中症かとも思うんだけど。

 千手が浜の最寄りのバス停は赤沼。
 千手が浜と、隣の小田代ヶ原を含む戦場ヶ原一帯は、ラムサール条約の対象地なので、自然を破壊する恐れのある車の立ち入りは制限されている。
 なので、赤沼からは定期運行されている低公害バスという代物に乗り換えて現地まで向かう事になる。


 低公害バス。要するにEVバス。
 導入が1993年で、当時はまだEV車が一般的でなかったので、こういう名称になってるっぽい。
 運行は通年ではなく、4月中旬~11月の間だけ。しかも運行本数が、平日6本、土日祝日と繁忙期(花の開花期や夏休み、紅葉の時期)は12本と日によって大幅に違うので、行く時は事前の下調べ必須。


 30分ばかり乗って千手が浜へ到着。
 ……うん、これはもう写真撮ってミッションコンプリートでいいや。
 気分も良くなってきたし、小田代ヶ原を歩いてこようっと。


 というわけで10分で千手が浜を終わって、小田代ヶ原で低公害バスを下車。
 あー、こっちにして良かったかも。良い眺め。
 左側に1本だけ生えているシラカバは、「貴婦人」と呼ばれている。
 今の季節は緑に埋もれがちだが、秋の紅葉や冬の雪の中では、白い枝振りがまわりの風景に映えて、まさに貴婦人といったたたずまいを見せるらしい。


 貴婦人、ちょっとアップ。


 その一方で、手前のこの変な花にしがみつく蝶たちが気になってしょうがない。
 風が吹くたびに花もろとも結構な勢いでブンブン振り回されているのだが、絶対に離れようとしない。
 イブキトラノオという花らしいが、そんなに蜜がおいしいんだろうか。

 小田代ヶ原は木道が完璧に整備されていて、道も平坦、基本木陰の中をあるいていくので実に楽。
 あれ、めちゃくちゃ体調良くなってきたぞ。フィトンチッドのおかげかな?


 なんか鳥が鳴いてた。
 しっぽをしきりにぴこぴこさせていたので、モズ? と思ったのだが確信はない。


 歩いていると突然出会うピンクのホザキシモツケの花畑。


 低い場所にも結構花が咲いてる。こちらはハクサンフウロと言うらしい。


 花のない所は一面のクマザサ。
 このあたりは湿地が草原に変わりつつある状態だそうで、とにかく何かしらがみっしり生えていて地面が見えないのがすごい。


 ショウブかな……。


 また鳥がいた。
 見ての通り結構大きめなのだが、調べてもなんだか分からない。ビンズイかな……。
 今回はそれほど撮る場所もなさそうだと思ってコンデジにしたのだが、こんな風にいろいろ会うなら上高地で大活躍したα6000とタムロンズームのコンビを持ってくるんだった。


 このあたりが、貴婦人が見えた場所の丁度反対側。
 30分ほど歩いただけなのに、鬱蒼としたカラマツ林の全然違う風景になっている。
 ここから赤沼に戻るコースには2種類あって、森を1時間弱かけて歩くのと、戦場ヶ原に出て2時間ほど歩くのがある。
 戦場ヶ原にもちょっと惹かれたが、ここは大人しく短い時間で戻るコースにした。


 なんか肋骨みたいな枯れ木あった。


 また鳥。
 大きいので猛禽かと思ったが、くちばしを見ると違うっぽい。
 カッコウかホトトギスの幼鳥かな。この季節は幼鳥が多いからほんとわかんないな……。
 やっぱりタムロン持ってくれば良かった……重いけど……。

 これで完全に元気になったので、中禅寺湖でビーフシチュー定食を食べて帰ってきた。
 もっとも、家に帰ったらやっぱり食欲がなくて、そのまま寝てしまったのだけど。

 小田代ヶ原良かったな。
 今度は近くにある西ノ湖という小さな湖にも行ってみたい。
 ここも低公害バスでないと行けないから。

雨降る日光白根山

 今日は日光白根山へ。
 雨が降っているのでさすがに無茶はしないが、2000メートルまではロープウェーで上がれるので、状況に応じて適当に遊んでこようと思う。

 日光白根山へは、バスを使ってアクセスできる。
 湯元始発で、中禅寺湖とは反対側の金精道路という道路に入り、山を縫いながら群馬県の沼田へ抜ける路線があって、それを使うのだ。
 だがこの路線、標高の高いところを通るため(始発の湯元からすでに1500メートル、途中の日光白根山は1800メートル)、毎年12月~4月の間は全面閉鎖されてしまう。
 なのでこれまで通る機会がなかったのだ。


 金精道路に入った途端、この状態である。
 大丈夫か。


 ところが、途中にある金精トンネル(日本で3番目に高所にあるトンネルだとか)を抜けたら、雨は降り続いているのだがいきなりガスがなくなった。
 まさに国境のトンネルを越えると状態。雪じゃなくてガスだけど。


 1時間ほど山間の道路を右へ左へ揺られて、ロープウェーに着きました。

 正確にはここは「丸沼高原」という。
 冬はかなり規模の大きなスキー場、夏はキャンプや高原アクティビティなどを運営するリゾート地である。
 ロープウェーはその中の1施設。


 600メートルの高低差を15分かけて一気に駆け上がる。
 途中で垂直に上っていくみたいになってるところも何カ所かある。
 そしてこれは晴れていたらとても眺めが良かったやつだ。
 

 そして着いた先はまさかの無人。
 えっ待って、この天気だけど暇つぶしに上がってみようかみたいになる、大抵どこにでも出てくる物好きなカップルとか友人同士とか、1人か2人ぐらいはいないの?


 白根山も見えない。
 なお日光白根山の標高は2578メートル。あと578メートルがとてつもなく遠い。


 このあたりはロックガーデンとして整備されていて、いろんな高山植物を見ることができる。
 休憩用の四阿もあったり、足湯もあったりする。
 もちろんカフェやレストランも抜かりない。
 ……まあ今日は誰もいないんですけどね。


 とりあえず、二荒山神社を勧請したという神社にお参りする。
 この雨よ。


 二荒山神社から戻ってきて、さてどうしようかと考えていたら、あちこちにコマクサの大規模な花壇がしつらえてあるのに気づいた。
 しかも今を盛りの満開。高山植物の女王をひとりじめ見放題! やったー! 来た甲斐があったー!


 コマクサ、地上はこんな可憐で繊細なのに、根っこは1メートル以上のびるらしい。
 まあ、吹きっさらしの礫場とか、最も過酷な環境に生える高山植物だそうだし。
 逆に言えば、徹底して過酷な環境じゃないと生きていけないので、間違っても取って持って帰って生ぬるい地上の環境で育ててやろうなんて思わないように。


 30分ぐらいうろついただろうか。
 存分にコマクサを愛でて満足したので、レストラン(右側、左はロープウェー)でカレーを食べて降りることにする。
 ここのスタッフの1人が東南アジア系の女の子なのだけれど、今日初めて現場に出たのか、挨拶の言葉から品物の出し方から、ひとつひとつ挙措を直されながら一生懸命対応してくる。
 口には出さなかったけど、心の中で応援しといた。

 なおこの時になると、雨装備の登山者が数人、ぽつぽつと戻ってくるのを目撃した。
 この天気の中白根に行ってたのかな。まあ山好きな人にとって天気は関係ないらしいけれど。

 さて、そんなわけで下に戻ってきたが、実は帰りのバスまで3時間以上ある。
 ここには日帰り温泉施設があるので、そこで時間を潰せばいいやと思っていたのだが、この施設、本当に温泉と脱衣所、10畳ぐらいの休憩場所しかない。どんなに長湯をしても粘れるのは1時間程度が精一杯。
 温泉ランドみたいのを想像していたのだが、完全に当てがはずれてしまったぞ。
 しょうがない、もう1回コマクサ見に行くか。


 出発する時は1回目より小雨になってきていたのだが、逆にその分雲が上がってきた。


 これが地名の由来の丸沼。
 ダム湖らしい。


 やあ、また見に来ちゃった。


 コマクサはよく見るピンクの他に白、赤もあるらしい。
 きれいだなあ。本当に来て良かった。


 カラマツ林とコマクサ。


 白根山の山頂が見えるようになってきていた。


 もちろん、コマクサ以外にもいろいろ花は咲いている。
 こちらも盛りできれい。


 ロープウェーとコマクサ。


 キヤノンのコンデジだと、どうしてもどちらか一方にピントが合ってしまうので、iPhoneで撮り直してみた。
 絵はがきっぽくなった。


 そんなことをしているうちに丁度いい時間になったので、またロープウェーで降りてバスに乗って帰ってきた。
 楽しかったなあ。コマクサは本当に眼福だった。


 湯元でバスを降りたらいたので、またお前らかと思ったが、どうやら母親と子供のペアで昨日とは違うらしい。


 背中どうしたの、猫。

雨降る日光

 日光に来ている。
 たまには秋と冬以外の季節も来てみようかなと思っただけなのだが、ついでに前から興味があった日光白根山に登ることにした。
 ……が、予定日が全部雨予報なので早々に断念した。
 奥日光って梅雨がないんじゃなかったの? ねえ。


 東武日光駅に着いた時点で雨がぱらついている。
 今回は日光白根山以外に、中禅寺湖の千手が浜も行きたかったのだが、ここも自然探索路を歩くので雨だといささか行きにくい。
 日光は箱根みたいに雨天の時に駆け込める施設や設備がないのが弱点なんだよな。
 まあ1日温泉入ってればいいじゃんって話もあるけど。

 というわけで、前からちょっと興味があった日光植物園に立ち寄ってみる事にした。

 この植物園はあの小石川植物園の分園で、東京大学が植物学の研究や教育のために使っている。
 田母沢御用邸のすぐ隣で、バスもほぼ前(100メートルほど歩く)に止まるので、ロケーションとしては行きやすい。


 ただ、あくまでも研究施設で、娯楽向けでは全くないのが難と言えば難。
 ここは森林限界より上に生息する高山植物を集めたロックガーデン。

 うーん、植物の種類は豊富なので楽しいには楽しいのだが、今日来るべきところではなかった感がある。
 気温28度で蒸し暑いし雨はぱらつくし、おまけにこの天気だとヤマビルが大変元気になるそうで、用意された虫除けをたっぷりつけて絶対道からはずれないようにとスタッフの人から念を押された。
 もうちょっと条件のいい時に出直した方が良さそうだな……。


 雰囲気はすごくいいんだけれど。

 というわけでちょっとしょんぼりしながら、とりあえず中禅寺湖まで上がることにする。
 現地の天気次第で千手が浜か遊覧船かどっちかを選択しようと思ったのだが、着いてみたら困ったことにどっちもいけそうな雰囲気。


 でも結局遊覧船にした。
 良く考えたら、遊覧船が運航している季節に来たのはこれが初めてだった。
 だったら乗らないとなるまい。先日軍港めぐりに乗ったばかりだけど。


 中禅寺湖遊覧船は、1隻の船が3カ所の乗降場所を1周55分で巡回するコースで運行している。
 段々と近づいてくる船を乗船所からぼんやり眺めているのもまた楽しい。


 着いた!
 さあ乗るぞ。


 天気は悪いけど、気温は低いし風も冷たいので快適。


 湖上から眺める男体山も、いつもとちょっと違う形。
 富士山みたいななだらかな成層火山かと思ってたけど、実は頂上結構ひらべったいんだ。


 日光を開いた勝道上人と天海の遺骨が葬られているという島。


 右の方にちょこっと出ている白い雲のあたりが、中禅寺湖が華厳の滝に落ちるあたり。
 華厳の滝を通路に上がってきた暖かい空気と、中禅寺湖の冷たい空気がぶつかって雲になるんだそうな。


 アップにすると爆発でも起こってそうだが、雲。


 なんか半島。


 ここで雲が切れてあたりが明るくなってきた。
 水の色が深い緑でとてもきれい。


 立木観音に到着。
 ここで一旦降りてお参りして、また乗って元のところに帰ってきた。

 面白かった。
 やっぱり、陸上とは違う風景を見られるというだけでもう楽しい。

 この後は買い物をしたり、これまでお手洗いを借りたことしかなかった日光博物館を見たりしていたら、そろそろいい時間になってきたので、いつもの湯元に向かうことにする。


 バスターミナルで子ツバメが親からエサもらってた。


 途中で三本松から戦場ヶ原を眺める事にする。
 やっぱり緑の季節だとだいぶ雰囲気が変わるな。


 今気づいたけど、湿原って英語ではムーア(Moor)なのね。
 ムーアというと、秘密の花園のムーア(荒野)のイメージが強いけど。

 しばらく遊んで満足したので、またバスに乗って湯元に到着。
 いつものコースで温泉寺から源泉を散歩していたら……。


 鹿の家族がいる!


 袋角が生えたオス。
 まあ多分何かいるだろうと思ってはいたが、結構堂々と出てきていた。


 こっちはきっとメス。
 これよりもうちょっと小柄なのがいたから、それが子供じゃないかな。

 こっちが物音を立てると一応ぱっと見るのだが、見るだけでまた草を食べに戻ってしまう。
 完全に分かっていて存在を無視している。
 ここの鹿は奈良とかとはまた違った意味で人慣れしてるからな……。


 カモの親子もいた。
 ヒナはもうほとんど親と同じ大きさと模様になっている。


 でもヒナたちがエサを食べている間、お母さんはあたりをじっと監視している。
 仁王立ちでカメラを警戒するお母さんと、無造作にその前を横切っていくヒナの無頓着っぷりの差よ。


 ヒナたちを先に行かせて撤収。

 思いがけず鹿とカモを堪能したので満足したが、一方、源泉には小学生が大量にあふれていた。
 その場にいるだけで数十人、みんな源泉を触って大騒ぎしている。
 そしてさらに追加が来るらしく、「鹿だー!」「鹿がいるー!」「すげー!」という興奮しきった叫びが向こうの方から聞こえてくる(多分さっきの鹿一家がまだいた)。
 そういえば小学校の修学旅行で源泉まで来たわ。さすがに泊まらなかったけど。
 そしてやっぱり源泉触って喜んでたわ。
 うん、君たちは数十年前の私なんだね。
 楽しんでいい思い出を未来に持っておいき。