その他生物」カテゴリーアーカイブ

鳥と蝶と大正池

 6/15、16と上高地に行ってきたので、後追いでアップします。

 上高地2日目。


 あまりお天気がよろしくない感じ。

 この日は初心者向けのトレッキングコース岳沢に行って、上から上高地を眺める予定だったのだが、足のマメがとうとう潰れた。
 あと、なんだか食欲はないし食事をしてもおいしくないし、夜に寝ようと横になると胃がうすぼんやり気持ち悪くてすぐ目が覚めてしまう。
 悩んだのだが、天気も悪そうだし、また機会もあるだろうし、無理をして救助される羽目になってニュースネタになったりするのも何なので、今回は岳沢は諦めることにした。

 で、岳沢をやめて行くことにしたのが大正池。
 文字通り、大正時代に近くの焼岳という火山の噴火でそれまで林だった所にできたせき止め池で、当時は水に浸かって立ち枯れた木々が昨日の自然探索路みたいな景観を作っていたっぽいが、今はほぼ倒れて1~2本しか残っていない。
 ここならホテルからなだらかな道を歩いて3キロほどなので、今のコンディションでも行けるだろうと判断した。
 まあ、行ったら戻ってこなくてはならないのだが、幸い大正池にはバスターミナル行きのバスの停留所があるので、もし厳しければこれを使ってもいい。


 川沿いの湿地帯を歩いていく。
 流れには良く魚がいる。イワナかと思ったら昔放流された外来種のカワマスぽい。


 花が咲いてる。


 空は時々晴れ間も見えるのだが、かと思うとぱらぱらと雨が降ったりしてくる。
 これはやっぱり岳沢行かなくて良かったわ。


 前を歩いている人のすぐ脇の草むらから、突然何か小さなものが飛び出してきた。
 近くの木にとまったのでカメラで覗いてみたら、何やら植物をくわえたヒガラ。
 どうやら巣材を集めるのに夢中になって、人の接近に気付かなかったらしい。びっくりして後頭部の羽が逆立っちゃってる。


 大正池のちょっと手前にある田代池。
 昔は池だったのだが、段々と土砂で埋まって今はほぼ湿地になってしまった。
 レンゲツツジがここでもきれい。そしてとうとう本格的に雨が降り出した。


 ニッコウキスゲとレンゲツツジ。


 大正池到着。
 ……水面に景色が映ってきれいだけど、こうやって見るとただの池だな……。

 雨も結構降っているので、早々に近くの大正池ホテルへ休憩に上がってしまった。
 帰りはバスを使おうかともちょっと思ったが、足はまだ大丈夫そうだし時間もあるしなので、また歩くことにした。


 変な花。


 このジュラ紀みたいなシダ、標高が高いところで時々見かけるんだけどどういう種類なんだろう?


 バスターミナル近くの林の中で、何かぴょいぴょい動いているのが見えた。
 カメラで覗いてみると、どうやらコゲラの親子らしい。幹を上ったり降りたり、枝を伝い歩きしたりしている。
 親はすぐどこかへ行ってしまったが、幼鳥の方はそこで帰りを待つのか、しばらくあっちこっちちょろちょろして遊んでいた。


 かわいい。
 そういえば、大正池への途中ではアカゲラが近くにいるのを見たのだが、カメラで追っているうちにワーワーヤーヤー集団が来たので川の向こうに飛んでいってしまった。

 そんなわけで、目的地であるバスターミナルに着いた。
 帰りのバスまで3時間ほどを残す余裕の到着になったので、引き続き河童橋までちょっと歩いてお土産屋を冷やかしたり、気になっていたリンゴレモネードを飲んだりする。
 そしてホテルで作ってもらったおにぎり弁当も食べなければ。
 相変わらず食欲はないんだけど、おにぎりが塩をきかせた梅干し、付け合わせもたくあんとか昆布煮とか味の濃い物だったので良かった。
 薄味だったら多分食べられなかったかもしれない。


 この頃までには雨もやんで薄日がさしてきている。
 風が吹き抜ける梓川の川べりの、木陰の涼しいテーブルでおにぎりをもぐもぐしていたら、蝶がやってきた。
 背中が毛深い。


 なぜそんなピンと立っているのか。
 しばらくすると飛んでいったが、トンビかなにかみたいに数回羽ばたいては風に乗って輪を描くような飛び方をしていて、アゲハチョウとか良く知ってる蝶とはなんか違った。


 そして昨日に引き続きキジバト登場。
 またお前か。寄ってきたって何も出ないぞ。


 しばらくあたりをウロウロした後、疲れたのか枝で一休みを始めたハト。

 なんだかんだでのんびり過ごした後、再度バスターミナルに行ってバスに乗って松本駅まで戻ってきた。
 岳沢が残念だったけど、いろいろな生き物はいるし歩く所もあるしで楽しかった。
 今度は秋とかに来てみるのもいいかもしれない。山が雪をかぶった頃。

鳥と猿と梓川

 6/15、16と上高地に行ってきたので、後追いでアップします。

 上高地。
 北アルプスの間にできた谷間に伏流水が流れ込んでできる梓川と、その周辺の湿地帯が、明治になって産業や観光に利用されながら今に至る場所である。
 ホテルは高いし取れないし、人は多いし良く分かんないしなのでそれまであまり興味はなかったのだが、穂高神社の奥宮があると知ってそこは行きたいと思うようになった。
 が、実は上高地は車がないと大変行きにくい(前にも書いた流れ)。
 まず松本に行って、そこからさらに電車で新島々駅まで行って上高地バスターミナル行きの路線バスに乗るか、松本駅または長野駅から出ている直通バスを使うかしかないのだが、新島々からのバスが1日13本、直通バスに至っては1日1~2本しかない。
 まあよっぽど余裕がなければ行く機会もなさそうだなと思っていたら、JTBで松本駅-バスターミナル間の送迎つき、値段もそこそこのフリーツアーを見つけたので、使ってみる事にした。


 来た。
 宿の都合で帝国ホテル前でバスを降りたので(帝国ホテルに泊まる訳ではない)、有名な河童橋とはちょっと違う風景。

 ホテルに荷物を預けてさて奥宮へ! と意気込んだが、ここで想定外のトラブルに気付いた。
 前日、『くまの』と潜水艦の見学に、必要に迫られて革のローファーを履いていったのだが、これでマメができてしまっていた。
 上高地に来るに当たっては、数年使ったローカットの軽いトレッキングシューズにしたので、普通に歩いているうちはまあ問題はないのだが、不整地を長期間歩き続けると分からない。
 河童橋から奥宮までは、自然探索路の山道を1時間ちょっと行く必要がある。ここは四輪二輪を問わず、関係者以外の車両の運行が認められていないので、途中で駄目になったからタクシーを呼ぼうとかいう技が使えない。歩き出したら最後まで歩き通すしかないのだ。
 大丈夫かな……とりあえず行ってみよう。


 ちなみに、上高地では物を食ってる観光客の足元をうろつき回っておこぼれを狙う役目は、ドバトではなくキジバトが担っている。
 こんな近くまで寄ってくるキジバト初めて見た。


 自然探索路を歩き始めたら、早速カモが羽繕いをしていた。
 ちなみに、今回もα6000×タムロンの18-300ミリを持っていっている。
 早くもこの重さに慣れてきている自分がちょっとイヤ。


 カルガモ……じゃなくてマガモの親子だ! かわいい!


 尻を見せるお母さんと、構わず泳ぐヒナたち。
 結構大きくなっているが、まだヒナ毛ぽやぽや。

 ヒナを堪能してからまたしばらくてくてく歩いていくと、突然開けた場所に出た。


 静かに音もなく流れる川(多分梓川に流れ込む伏流水のひとつ)と、立ち枯れた木々。
 すごい風景だ……。


 所々に咲くレンゲツツジが緑色を引き立てている。

 いつまでも眺めていたいが、実はこの場所、結構人でごった返している。
 外国人、特に中国人が多くて、彼らはわーわーやーやー言いながら、周囲などお構いなく一番いい場所にいつまでも居座って仲間同士で撮影している。
 なんで中国人って、写真撮る時にいちいちモデルポーズをしたがるの?


 もちろんレンゲツツジ以外にもたくさん花が咲いている。
 なんだろうこの花。


 後でネイチャーガイドの人に聞いたのだが、元々林だった所に川の流れが移動してくると、そこにあった木が水につかって立ち枯れてああいう風景になるらしい。
 有名な大正池の例から、100年でほぼ全ての立ち枯れが倒れてしまうことが分かっているので、ここは大体50年ぐらい前に川になったところでは、ということだった。

 そしてまたてくてく歩いていくと、木の上にサルがいた。


 まだ子ザル。
 木の上でゴロゴロしていてかわいい。


 そして気付けばサルの群れが探索路のまっただ中に陣取っていた。
 どうもメスと子供の群れらしいが、全く人間を警戒していない。むしろサルが歩いてくると人間の方がよけて道を譲る始末。



 赤ん坊サルが親の側を離れてひとり遊びを始めても、親は全く気にしないで毛繕いなどしあっている。
 どんだけ警戒されていないんだ人間。


 動物写真家みたいな写真撮れた。
 よく見ると大人のサルは絶対こっちと目線を合わせようとしない。
 1回目が合ったら微妙な感じで威嚇された。

 これも後でネイチャーガイドの人に聞いたのだが、このサルたち、少々人間との距離が近くなりすぎて問題になってきているらしい。
 今はまだサルの方が人間に無関心でいるのだが、この先人間が食べ物など与えてしまうと、それを狙って人間、特に子供などをターゲットにする恐れもあるのだとか。
 欧米人は割と自然保護のルールが確立しているし、何しろ先祖が狩猟民族だから、野生動物は基本人間にとって危険な存在であるという事を実地で学んでいてちゃんとわきまえて行動するが、そういうのが全く頭にないお花畑のアホの子やアホの大人が、かわいいとか映えるとかいう自分の欲望だけで何も考えずに食べ物をやってしまう事例は、国を問わず存在するからな。


 水辺を過ぎると、今度はこんな感じで林が続く。
 涼しくて爽やかで良い感じだが、やっぱり人が多い。


 たまに視界が開けて梓川が見えたりする。
 流木すごい。


 川に根元を浸食されて倒れている木も見る。
 結構野生の川なんだな、梓川って。


 またサルがいた。
 今度は単独行動のオスザル。


 途中いろいろ眺めたりしながらなので、1時間半ほどかかっただろうか。
 ようやく奥宮に到着した。
 ご神体で嶺宮のある奥穂高岳の山頂を、ここから遙拝する。


 奥穂高。
 手前の池は湧き水が低地に溜まった明神池。


 山頂のアップ。
 意外と木が生えてた。


 またもサル。


 明神池と岸辺の笹を食べるサル。
 α6000持ってきて良かったわ。コンデジじゃこんな雰囲気ある写真撮れなかった。

 さて目的も果たしたしホテルに戻ろうか。
 距離が4キロほどあるけど……マメを無意識にかばって歩いているのか、足の疲れがちょっと小休止したぐらいじゃ取れなくなってきてるけど。
 でもやるしかないので頑張る。


 カケスがいた。
 明らかにこちらに気付いていて、カメラを向けると近くの木の後ろにすっと入ってしまう。
 でもちょっと位置を変えるとすぐ見えるので、移動してまたカメラを構えると、また近くの木の後ろにすっと入って隠れたつもりでいる。
 頭が良いのか悪いのかわかんないな、この鳥。


 山中なのに、地面はこんな砂浜みたいな白砂になっている。
 このあたりは花崗岩でできているのだが、花崗岩は脆くてすぐ砂になるので、こういうちょっと変わった風景になるらしい。
 確かにこれだと少し川に浸食されたら木も倒れちゃうな。


 本日4度目のサル。
 もう珍しくもなんともなくなっているが、2匹の子ザルが人目もはばからず取っ組み合いをしているのがかわいかった。
 この後、おっさんみたいに倒木に腰掛けてこっちを眺めるオスザルにも遭遇するが、こっちを見ている個体はちょっと恐いので写真は撮らなかった。


 なんか花。

 それでも土産物屋に寄りながら1時間半ぐらいでホテルにたどりついた自分を、ちょっと誉めたい。

 で、今日の予定はこれで終了ではない。
 夕食後の20:30から、近くのホテル(といっても徒歩20分)で行われるネイチャーツアーのナイトウォークに参加するのだ。
 ホテルまでは当然歩いていくのだが、なにしろこの上高地、環境保護のため街灯というものが全くない。
 さらに、クマ等の対策のため、夜間は人は外になるべく出ないように言われている。
「暗いですよ、本当に暗いですよ!」とホテルの人に心配されたのだが、たまたまこの日が曇りがちの半月だったのと、途中にいくつかホテルや建物の窓の明かりがあるので、懐中電灯さえあれば思っていた程真っ暗感はなかった。
 逆に言えば、動物と足元にさえ気をつければ、むしろ人間の不審者や犯罪者に遭遇する可能性がない分、懸念要素は少ないのではないか? という気もちょっとしたりして。


 夜の河童橋。
 iPhoneで撮ったら美麗補正されてしまったので、見たとおりに修正し直すのがちょっと大変だった。
 これでもまだ実際より明るい。

 ナイトウォークの内容は、夜の自然探索路を1時間ほど歩いて、夜の林を体感しようというもの。
 ガイドの人を含め数人で懐中電灯を使いながら行くので動物の類いは気配を消して隠れてしまうが、それでも静かな中にカジカガエルやフクロウの声が聞こえてくる。


 昼間行った川と立ち枯れ林。これも相当明るいのを修正しきれないでいる。


 雲間の半月。

 面白かった!
 夜のホテルの往復がちょっと大変だけど、それも含めて夜の上高地を体感できる、すごくいいツアーだと思う。
 ただ、何かにつけてギャーピー金切り声を上げるたちの人はやめた方がいい。

なすど

「名取と行く那須どうぶつ王国日帰りツアー」を利用して、那須どうぶつ王国に行ってきた。
 名取が何か全く知らないし興味もないのだが、新宿からバスで直行し、現地に5時間半滞在後新宿に戻るだけという、本当に那須どうぶつ王国で遊ぶ事に特化したツアーだったため、参加してみる事にしたのだった。
 実は那須どうぶつ王国は車がないと大変行きにくい。
 一応最寄り駅は新幹線の那須塩原、黒磯、新白河のどれかという事になるのだが(距離的には新白河が一番近そう)、路線バスが全くない上に、送迎バスも開園と閉園に合わせて1日1往復、那須塩原駅から出るだけで、しかも片道1時間以上かかる。
 そんな那須どうぶつ王国に、新宿からバスで往復できるのだ。これはもう名取が何かを差し置いても参加するしかないではないか。


 来た!

 名取とはVtuberで、バスに乗っている間、往復合わせて計2時間ほどガイドと称した自分語りや歌(の録音放送)を聞く羽目になったが、それが意義のコラボツアーらしいのでそこはまあしょうがない。
 とりあえず、着いてしまえばあとはこっちのものなのだ。


 まずは入口からすぐ、ニホンリスが放し飼いされている屋外禽舎に入ってみる。
 なお、今回はいつものキヤノンのコンデジではなく、ソニーのα6000にタムロンの18-300をつけた物を持ち込んでみた。
 考えてみたら、自衛隊関係以外に本格ズームつきのミラーレスを持っていったのはこれが初めてじゃないだろうか。


 手をちょっと出せば触れるぐらいの所にリスがいる。
 もちろん触ってはいけない。そっと見るだけ。

 なお、王国内は、入口からすぐの主に室内展示を中心とした「王国タウン」と、少し離れた家畜の屋外展示と野外パフォーマンスが見られる「王国ファーム」のふたつのエリアで構成されている。
 要するに上野動物園と同じ構造なのだが、上野と違って2エリア間にはかなりの高低差と距離があり、歩くとちょっとしたハイキングになってしまうため、移動するには専用のバスまたはリフトとトラクターバスを使う必要がある。
 とりあえずはタウンをひとまわりしてみようか。


 プレーリードックちゃん。
 敷地全体で多分100匹以上いるのではないか。


 そしてその格好はどうなのか。


 次に、熱帯の森という建物に入ってみる。
 外にケア(ミヤマオウム)のケージが併設されていて、窓から何をやっているのか見ることができる。
 思ったより小さい。ボウシインコぐらいの感じ?
 なんかこっちを眺めていた。


 ガマグチヨタカが寝てい……るふりをしてこっちを見ている。
 実物初めて見たわ。


 2羽いた。


 ミナミコアリクイ。かわいい。


 ピグミーマーモセットは放し飼い。


 オオバタンも放し飼い。


 羽繕いしているオウギバトと挟まっているリクガメ。
 放し飼い多いな?!


 建物の中央には池がしつらえてあって、グッピーとかが泳いでいる。
 50センチはありそうな巨大なリュウキンがいるなと思ったら、ヒレナガニシキゴイというコイとのこと。
 確かにヒゲがある。そしてヒゲまで長くて枝分かれしている。
 なんだこの生物……。


 フタユビナマケモノも放し飼いだが、さすがに池で客とは隔てられている。
 大人しいんだけど爪がね。うっかり子供とかがちょっかい出して掴まれちゃったりしたら大惨事になるからね。


 もう1回ケアを見たら寝てた。
 もふもふ。

 次に入ったのがウェットランドという建物。
 ここも熱帯の森同様、鳥や動物がほぼ放し飼いされている中を人間が歩きながら見ていく形になっている。


 入った途端に飛んできて交尾を始めたカモのカップル。
 もう1羽いるオスは多分割り込みたくてチャンスを狙っている。


 足。


 エルフ耳のイノシシ。
 アカカワイノシシというらしい。こんなイノシシいるんだ……。


 いろいろいる。


 卵だって抱いてる。


 多分ミゾゴイ。


 なんか仕切りの上とか壁際とかにもいっぱいいた。


 ジャガーはさすがに隔離されてた。


 わちゃわちゃしているコツメカワウソ。
 固まってぎゅっとなったり水中で組んずほぐれつの追いかけ遊びをしたり、かなり活発だった。

 テレビでも時々やっているのでそこそこ知られていはいるが、このどうぶつ王国では、稀少動物の保存や繁殖に力を入れている。
 次に入ったのはそういった動物が集められている保全の森という建物。


 ツシマヤマネコ。窓際で寝てた。


 スナネコ。
 実家の猫もこんな感じで寝てるな……。


 ニホンライチョウ(夏仕様)。


 こちらは上野動物園にもいたスバールバルライチョウ。
 かなりの高齢なのだそう。だから首の後ろがハゲているのだろうか。


 アムールヤマネコ。ポーズや表情がいちいち凜々しい。

 とそんな感じで見ていたら、ファームでやる鳥のパフォーマンス「BROAD」の時間が迫ってきたので、移動することにした。
 バスかリフトか迷った挙げ句リフトを選択したのだが、これが大正解。


 涼しい風と緑の中を空中散歩。
 リフトは音がしないので、鳥のさえずりや木のざわめきまではっきりと聞こえてとっても気持ちがいい。


 リフトを降りると次はトラクターバス。小岩井牧場でも乗った奴。
 急坂をグイグイ行くので楽しい。

 そんな訳で会場に到着。


 鷹匠の要領で訓練された猛禽類が、縦横無尽に飛び回るパフォーマンス。
 すごく低い所を飛んでいくのでかなりの迫力。


 ミミズクだって飛ぶ。


 獲物を空中で捕まえるパフォーマンス。


 ヨウムはものまねを披露。
 男の人が訓練したのか、名前がシルヴィアなのに言葉が完全に男性のダミ声なのがちょっと面白かった。
 これも登場の時はちゃんと飛んでくる。とまっている時には分からない赤い尾羽がとても鮮やかだった。


 多分敷地が広いからできるハクトウワシの飛翔。
 2メートル以上もある鳥が、数百メートル離れた森からこっちに向かって飛んでくる。


 ハヤブサの狩りパフォーマンス。
 疑似餌につけてた肉をあっという間に食べちゃって、もっと欲しそうな顔をしているのがかわいい。


 最後はコンゴウインコの飛翔。
 緑の森を背景にした巨大で色鮮やかなインコがとても印象的で、そういえばうちのセノーテが飛ぶのは、恐いものから逃げたい時ぐらいだなあと思いながら見ていたら、なんだか分からないけれどちょっと涙が出てきた。

 航空祭で飛行機を追っているので、鳥ぐらい余裕と思っていたのだが、前の方に座ってしまったのでうまくカメラで追い切れず、結局ピンボケ写真ばかりを量産する羽目になってしまった。
 後ろの列に座るべきだったなこれ。


 最後に鳥たちがお見送り。
 この子はショーには出ないが、人に慣れるよう連れてこられていた。
 肉をむさぼっていてそれどころじゃなさそうだったけど。


 ショーのごほうびにおいしいものをたくさんもらったコンゴウインコ。


 ばんざーい。

 とりあえずショーを堪能したので、ファームをぐるっと回ってタウンに戻るとするか。


 ショー用以外にも猛禽が結構いた。
 コンドルになぜかガン見される。


 馬とかラクダとか。


 子羊かわいい。
 どこに目があるのか分からないけどかわいい。


 丁度牧羊犬のパフォーマンスに行き当たったので、ちょっとだけ見てタウンに戻ってきた。
 なお、帰りもトラクターとリフトを使いました。だって楽しかったんだもん。


 さてBROADを見るために中断した所から見るか。
 ……マヌルネコだった。


 いつ見てもでかいアムールトラ。


 カワウソ。何のカワウソかは忘れた。


 もう何の動物かすら分からない。


 レッサーパンダ。


 山の中なのになぜかペンギンが大量にいる。
 餌やり体験もできる(やった)。
 切った小アジをトングで投げ与えるのだが、高く掲げてやるとみんなぐぐぐっと前のめりになるのが面白い。


 手を伸ばせば触れる場所でエサをねだっているのだが、近すぎて逆に目に入れてもらえない可哀想なペン。


 これもなぜかいるゴマフアザラシ。
 飼われているのは淡水だろうか、海水だろうかとどうでもいい事が気になったりして。


 パフィン。明らかにカメラを恐がっているんだけど、でも好奇心もあって目が離せないでいる。
 曇っているのはアクリル板が傷だらけのため。


 もう1回保全の森に行ったら、ツシマヤマネコが起きてた。


 スナネコも起きてた。


 ライチョウはなんかすごいこっちを見ていた。
 そういえばライチョウは人を恐がらないんだっけ。


 エサの時間が近いのか、飼育員さんが出てくる扉のあたりをひたすらうろうろしているスバールバルライチョウ。


 野生の目。


 鳴くケア。


 羽繕いするケア。


 ボウルで遊ぶケア。


 止まり木に移動したケア。


 のびをするケア。

 ひたすらケアを見ているところで時間終了。
 楽しかった。
 基本的に動物達は放し飼いになっていて、その中に人間が入っていくという形になるので、すごい近い目線で動物のことを見られる。
 また来たい。でもどうやって来るかが問題だな……。

○おまけ

 気持ちは分かるがそれはオカメインコではない。

おニューなレンズ

 久々にカメラのレンズを買ってしまった。


 タムロンの18-300mm。
 ズームというだけでなく、マクロまで撮れるので、これさえあれば、わざわざレンズを複数持って歩く必要がなくなるかなと思ったのだ。
 が、重い。
 このスケールのレンズにしてはすごく軽いんだろうけど、単体で600グラム、α6000につけるととてもバランスが悪い。実はレンズ2本持つ方が軽いんじゃないかこれ。
 まあとりあえず頑張ってみよう。


 試し撮り、最大広角。


 試し撮り、最大望遠。
 ちょっとピントを失敗した。

 想像以上に明るいレンズだなこれ。

朝のバラ咲く庭園にて

 横浜イングリッシュガーデンで、バラの季節を迎えて早朝特別公開(割増料金付き)が始まっていたので、行ってきた。
 住宅展示場の一角を、2200種以上のバラをアジサイやクレマチスなど、様々な植物と組み合わせた庭園に仕立ててある。
 本来開園時間は10時なのだが、この季節だけ朝8時から入れる特別チケットを販売している。


 まだちょっと早いかと思ったが、日当たりのいい場所ではかなり咲いていた。
 いろいろな開花時期のバラを集めてあるので、真冬以外は割といつ行っても花がありそう。


 バラ以外の草花も結構咲いている。
 全体的にここは配色センスがいい。


 ビオラとクレマチス。


 ……ジギタリス……?


 一番の映えスポット。東屋と池と赤いバラ。
 一見ほとんど人がいないように見えるが、すでに200人ぐらい入場していて、結構混雑している。
 カメラを何台も首からぶら下げて、彼女(多分)をモデルみたいにして撮りまくってる人や、人形を抱えて歩き回り、ひたすらバラと並べて撮り続けている人もいたりする。
 確かに、入場者が多い通常の営業時間帯ではそういう自分の世界の追求はできなそうだね……。


 これはクヌギ? にデンドロビウムを活着させてある。野外でこんな風にしてあるの初めて見た。
 あと、つるバラを桜の大木に這わせていたりとか、面白い見せ方が多い。


 ここは白バラの区画。
 これだけ真っ白だと壮観。


 ここは黄色いバラの区画。


 こういった雑木林のエリアもある。
 主に日陰を好む植物で構成されていて、バラもあるがシャクヤクとかシャクナゲが華やか。


 アヤメと赤バラ。こんな組み合わせあるんだ。
 どちらも色が強いからお互い引き立ってていいな。

 バラの種類もバラ以外の植物の種類も意外と多いので、じっくり細かく見ていると時間がいくらあっても足りないが、雰囲気を楽しんだりするだけなら多分30分もあれば満足できる。

 ひととおり見終わって、妹にこんなん来てると写真を送ったら、今まさに母親と一緒にこっちに向かっているところだと返信が来た。
 どうやら母親が行きたがったらしい。
 まあそれならというので母と妹が到着するまで待って、一緒に再度回って昼を食べる事にした。
 で、その後は別れて、昨日見たかった川崎大師の護摩祈祷にGO。


 境内の池で石を占有して悠々と寝ていたカモ。
 ひなたぼっこによさそうだね。


 かわるがわる首をのばしてこっちを伺ってくるハト。

 うん、やっぱり真言宗の祈祷はかっこいいなあ。
 あと、護摩祈祷は有料で、後でお願いに応じたお札をもらうのだが、併せて赤札もまたもらえてしまった。
 あー、お参りの証に授与するんだから、確かに祈祷でももらえるな。
 というわけで、赤札行列に並ぶのが大変という人は、お金を払って護摩祈祷という方法もあるよ。
 祈祷受けるとすっきりするしね。


 そういえば昨日門の写真を撮ってなかった。

○おまけ

 セキスイハイムの新築モデルハウスに、阿部寛から祝花が届いていた。
 ハイムさん律儀だな。

10年に1度の1ヶ月

 川崎大師の大開帳に行ってきた。


 回向柱あった。
 これって全宗派共通なのかな?

 このご開帳は10年に1度で、期間は5月いっぱい。善光寺より長周期で期間が短い。
 というか、川崎大師がご開帳やってるなんて今まで知らなかった。


 実は午前中は仕事してた。
 風は涼しいし、時々薄雲がかかって日差しはそれほど厳しくないし、良い午後。

 お参りの後は、1日6回の護摩の時間に合わせて参拝客に配られる「赤札」をもらいに並ぶことにする。
「南無阿弥陀仏」と赤い字で手刷りしてある小さなお札で、一生持っていていいものらしい。
 ネットで見ると、全ての護摩の時間に配られるわけではなく、配布はその時の「貫首の感得」次第とのこと。要するに偉い人の気分次第って事か。
 でも、参道や境内のあちこちの出店で、もらった赤札をしまっておく「赤札入れ」が売られているので、期間限定ではあるけど数限定というわけではなさそう。


 というわけで並びまーす。


 1時間ぐらい並んだら配布時間になった。
 ただ配るだけじゃなくて、本堂に入って本尊を拝ませてもらえる。
 拝んだ後は混乱を避けるために渡り廊下で別の棟にある出口に誘導され、そこで赤札をもらう。
 出口にはお坊さんが20人ぐらい待機していて挨拶をしてくれる。
 なにこれ楽しい。


 夕暮れの川崎大師。


 赤札はこんな感じ。ケースはもらった後に買った。
 赤札入れは店によって紙製とか布製とか何種類かあったのだが、これはクリアファイルのチケットホルダーを赤札に合わせた超ミニミニサイズにしたもの。
 アイデアが秀逸。


 ちゃんと記念品感も出ている。

 今度は護摩にも出てみよう。

お風呂は文化に行ってきた

 パナソニック汐留美術館の「テルマエ展」に行ってきた。
 去年、山梨県立美術館で始まり、大分を回ってここに巡回してきたもの。
 山梨での開催を知った時から見たかったのだ。
 


 続編読んでます。

 テーマは「お風呂でつながる古代ローマと日本」となっているが、展示の大部分は古代ローマ関係のもの。
 ポンペイやナポリ他、岡山市立オリエント美術館と平山郁夫シルクロード美術館の収蔵品がかなり入っている。
 浴場だけに限らず、古代ローマ人の文化や生活を広く紹介していて、展示してあるのもお風呂関係はもちろん、カラカラ帝の胸像や剣闘士の兜、ガラスの食器や壁画など多種多様。
 そしてどれもかなりレベルが高い。
 そういえば、ポンペイ展で見た炭化したパンに再会した。


 写真は大部分撮影不可だが、一部の展示は撮影可能。
 これはバッカスのモザイク画。


 ポーズだけで分かるヴィーナス。


 着てる物(ライオンの毛皮)だけで分かるヘラクレス。


 ちょこっとだけ日本の入浴文化の歴史の展示もある。
 昭和を代表する銭湯文化の一品、ケロリン。
 あと、写真には撮らなかったのだが、銭湯での注意事項(タオルを湯船で使わない等)を掲示したホーローの板広告が、全部ナショナルで揃えていたのがちょっと笑った。


 丁度こんなセミナーをやっていたので、ついでに聞いてきた。
 大体は展示品についている解説と同じ話をしているだけだったのだが、聞いた後で再度見るとまた印象が違って新鮮。

 行ったのが14時半頃で、その時はすんなり入れて中もすいていたのだが、見終わって出ようとしたら入口にずらりと人が並んでいて驚いた。
 多分ルシウス効果だと思われるが、ルシウスなくても普通に面白かったのでまた行きたい。

 思いついてふらっと花見に行ってきた。


 観光地ではないので場所は書かない。

 いつもは散り際になって、そういえば……となるのだが、今年は思い出したのが早かったので満開を見れた。
 しかも良く見るとまだつぼみが残っている。
 さすがに週末まで引っ張るのは無理そうだが、あと数日は楽しめる感じ。


 水場でカルガモが一生懸命何かついばんでいた。


 チッチッと舌を鳴らして呼んだら思いっきり警戒された。
 なんで?

 ここは住宅地の真ん中で、見に来るのはほぼ近隣の住民ばかりというような所なのだが、一体どこから聞き込んでくるのか、中国人観光客がちらほらいたのには恐れ入った。
 早速近所のアパートの非常階段に入り込んでカメラを構えたりしていたので、数年後には口コミが広がってここも荒らされる事になるのかな。

春の猫

 お彼岸なので墓参りに行ってきた。


 眠くて足が完全になくなっている猫。


 ちょっとフォトジェニックに撮れた芽吹きの庭と猫。

 でもこの後、足を土で汚したまま家に入ってきて妹に怒られていた。

火祭りの昼

 2/2、3と奈良東大寺の修二会と高野山の火祭りを見るツアーに行ってきたので、後追いでアップします。

 この日は朝から午前中いっぱいかけてバスで奈良から高野山に移動。お昼ご飯を経て13時から行われる高野山の火祭りを見る。
 そしてその後は弘法大師のいる奥の院にお参りした後、またバスで大坂までとって返し、新幹線で帰ってくる。
 昨日に続いて添乗員の段取りが悪いこともあり、結構バタバタの強行軍で、お年寄りの参加者とか大丈夫かとちょっと心配したが、さすがにこういうツアーに参加するようなご老人は普段から歩き慣れているのか、皆さん割と平気な顔をしていた。


 火祭りというと松明を持って練り歩くとか、山焼きみたいなのをやるとかイメージしがちだが、調べたら金剛峯寺前の駐車場でお炊き上げをしつつ、無病息災と世界の安寧を祈願するというものらしい。
 会場はこんな感じ。駐車場の真ん中に四角くしめ縄を巡らせ、結界を作って、そこに護摩木や杉の葉でお炊き上げ用の山をこしらえてある。
 コンクリートの「バス」の文字がなかなかシュール。


 準備をする山伏の人。
 アライグマの毛皮つけてた。


 まずは地元のちびっこ和太鼓同好会みたいな団体が、太鼓を奉納する。向こう側が招待客のいる正面なので完全に後ろ姿。
 子供のやることだと思っていたら、かなり上手でびっくりした。もちろん太鼓も子供が音を出しやすいように調整してあるのだろうが、自衛太鼓と比べてもそこそこ遜色ない感じ。
 ただ、音を出すのに背伸びをしないとならないような小さな男の子たちが宮太鼓を担当し、明らかにもっと背が高くて力がある大きな女の子が全員締太鼓というのがちょっと気になった。
 自分だったら宮太鼓の方をやりたいと思うし。


 太鼓が終わるとお坊さんたちが入場。
 管長(金剛峯寺で一番偉いお坊さん)が来るのに備えて「南無大師遍照金剛」と唱え始める。


 法螺貝を吹く修験者を従えて管長入場。
 場のお清めをして帰っていった。


 この後は、お清めされた場を本堂に見立てて儀式が行われる。
 儀式をする山伏達が、中にいる山伏に入場を求めて問答を交わす。
 錫杖を鳴らしながら大声でやり合うのが面白い。


 無事入場を許可されました。


 多分山伏の偉い人。


 いつの間にか巫女さん達がやってきていた。
 お坊さんと巫女さんと山伏というあんまりない組み合わせ。



 入場を許可された山伏達が、斧、剣、弓でさらに場を清める。
 弓は四方に向かって実際に矢を射るのだが、この矢が縁起物だそうで、外では大勢の人が待ち構えて放たれた矢を追いかけていた。


 最後に祈祷文を読み上げつつ、偉い人が結界を強めて準備完了。


 点火。


 積んであるのが生の葉なので、点火してもいきなりは燃え出さず、まずは煙が出てくる。
 すると控えていたお坊さんと山伏の皆さんが、太鼓や錫杖を鳴らしながら般若心経を唱え始める。


 青空を背景に、日が陰るくらい濃い大量の煙が、うねりながら立ちのぼっていく。
 般若心経の斉唱や太鼓とも相まって、なんとも荒々しい迫力。これはすごい。


 そして風下にいたので思いっきりいぶられた。


 煙の勢いが衰えて代わりに炎が燃えさかり始めると、山伏の皆さんはやはり般若心経を唱え続けながら、手に手に護摩木を持って投げ入れていく。
 さらにおさめられた古札なんかも燃やされる。

 これでひととおりの儀式は終了。
 後はこの火がおさまるまで、ひたすら山伏の皆さんは般若心経を唱えながらお札や護摩木を燃やし続ける。
 そして、先程の煙で清めたお札を配布するという。
 ということは、思いっきり煙を浴びた人間様はお札なみに清められた存在になったということではないか、とちらっと思ったりしながら、とりあえずはお札をもらいに行くことにした。


 特に行列の指示もないため、みんな好きな場所から配布場所に押し寄せて、大混雑になっている。
 ただ、「お札は十分あります」という、まるで特売かなにかのようなアナウンスが繰返されたお陰か、皆さん割り込みや押しのけをすることもなく、少しずつ進む流れに添って静かに待っている。
 そして意外と流れも速くて、20分ぐらいでお札をもらうことができた。

 ここまで1時間半程度。
 ずっと立ちっぱなしだったので足が少々つらいが、真言宗の正式な儀式なんて見たことがなかったのでとても面白かった。
 やっぱり真言宗は勇ましくて盛り上がるなあ。

 と感慨にふける間もなく、次は奥の院のガイド付きお参り。
 奥の院は結構楽しみにしていたので、例によって段取りが悪くて出発まで1時間程度しかない慌ただしいお参りしかできなかったのがちょっとがっかりだった。


 前に来た時は飛行機的なオブジェだったが、ロケットに代わっていた新明和の企業墓(慰霊碑)。


 福助足袋の企業墓。


 ヤクルトの企業墓。
 ……なんか、お墓そのものが一目で分かる広告みたいになってるな……。


 法然のお墓。
 法然は浄土宗、弘法大師は真言宗だが、奥の院そのものは無宗派なので、どこの宗教の人でも入れる。
 キリスト教徒の墓もあったりするらしい。


 浅野内匠頭の墓。


 徳川家康の次男、結城秀康の墓。

 奥の院は例によって撮影禁止。
 ただ、この時点で16時近かったせいか、火祭りの後の割には人も少なくて静かに見ることができた。