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お灯明の夜

 2/2、3と奈良東大寺の修二会と高野山の火祭りを見るツアーに行ってきたので、後追いでアップします。

 というわけで、ツアーで東大寺の修二会(お水取り)と高野山の火祭りを見に行くことにした。
 京都まで新幹線、その後は添乗員つきの団体バスで各地を回り新大阪で解散というもの。旅行会社のメルマガでたまたま見つけて、まああまりない機会だからと参加してみることにした。
 ただ、6万円という内容の割にかなり高いツアーなのに、具体的なタイムスケジュールがほとんど分からない。混雑などを見越してわざとぼかしてあるのかもしれないが、これは添乗員の仕切り次第ではグダグダになるなと思っていたら、ついたのがどこからどう見ても完全に新人で、案の定各地でグダグダを重ねる事になった。


 京都からバスで出発。
 よっぽど人気があるツアーなのか、参加者は150人以上。観光バス3台を連ねて修学旅行みたいになっている。


 そしてまずは北野天満宮に連れて行かれる。
 奈良にも薬師寺とか唐招提寺とか、東大寺の近場で見れる自社はたくさんあるのに、なぜ京都の北野天満宮なのか。


 国宝の本殿。
 1時間もない滞在時間の中で、ここと末社をお参りして、御朱印をもらって、梅園も見なくてはならない。


 このところの暖かさで盛りは過ぎてしまっていたが、それでもまだまだ華やかな梅園。


 曲水の宴をする場所らしい。

 頑張って回りきってまたバスに詰め込まれ、次に連れて行かれたのは錦市場商店街。
 ここで自由に昼食を、とのことだったが、やっぱり滞在時間が1時間程度しかなく、しかもものすごく混んでいるので、結局何も食べずにバスに戻る事になる。
 そしてようやく2時間ほどかけて奈良の東大寺へGO。
 なんかもしかしてこのツアー、ものすごい無茶な行程組まれてない? 気のせい?


 東大寺に到着。
 まだお水取りの時間には早いので、ガイドつきで東大寺と春日大社を回るのだが、1時間半ぐらいしかない。
 しかも添乗員が参加者を掌握しきれなくて、いちいち集合するのに時間がかかるし、さあ出発という時になってやっぱり寒いからと防寒具を取りにバスに戻る人が出たり、他の2台のバスのメンバーがとっくに出発してるのにまだもたついている。
 大丈夫かこれ。


 鹿せんべいを買った瞬間、鹿にたかれていたおじさん。
 コートをくわえて引っ張ったりとか、鹿もなかなか容赦ない。


 大仏殿(9ヶ月ぶり3回目)。


 シーズンオフなせいか、今回は正面からの写真もOKだった。
 去年行った時は、恐らく立ち止まって滞留すると困るからだろうが、正面からの写真は禁止になっていたので。


 あんまり気にしたことなかったけど、国宝で奈良時代からある灯籠らしい。


 クラウチングスタート。


 春日大社。

 なんかもう、ガイドの説明を聞きながら歩くだけで精一杯で、写真もほとんど撮れない。
 この後は早めに夕食を取っていよいよお水取りを見るのだが、団体行動ではなく各自で自由に向かっていいと言われたのを幸い、即行で食べ終わって飛び出した。


 おかげでまあそこそこ前方のポジションの確保に成功する。
 陣取ってから20分ぐらいしてふと後ろを振り返ったら、もうみっしり人が押し寄せて来ていた。

 ところで、お水取りというのは、実は修二会と呼ばれる勤行の通称。
 そもそも修二会は国家や国民の安全と幸福を願う行事で、毎年3/1から2週間、11名の選抜された僧侶が様々な行法を行う。西暦752年に初回が行われてから実に現在まで、雨が降ろうが槍が降ろうが戦争が起ころうが大仏殿が焼け落ちようが、1回も欠かさず続けられているらしい。
 で、有名な、大きな松明を持った僧侶が二月堂を走って行くお灯明は、数少ない一般人も見られる儀式の1つになる。
 もちろんこの松明にも意味があって、修二会に参加する僧侶たちが二月堂に上がる時に、足元を照らすためのものなのだ。


 火の粉を散らしながら走って行く僧侶。
 本当は暗闇の中、提灯と松明だけが浮かび上がる幻想的な光景だったのだが、iPhoneの感度が良すぎてどうしても明るくなってしまう。


 30分かけて、10本の松明が次々と渡っていく。
 人によって、わざと火の粉を振りまきながら行ったり、足音を立てて走ったり、逆に静かにゆっくり歩いていったりとなかなか個性豊か。
 そして通路には完全防備の消防士さんが待機していて、松明が通った後火の粉をせっせと下に払い落としている。
 燃えたら大変だもんね。


 通路の端っこで、松明を高く掲げて派手に振り回し、燃えさかる火の粉をまき散らす事で消火する。
 どうやらお灯明の大きさも1本1本違うらしくて、大量に落とす時もあればあっという間に消えてしまう時もあり、やっぱり個性豊か。
 この後、11人の僧侶達は午前2時まで勤行をするらしい。

 実際のところ、距離がかなり離れていたし、淡々と松明が通路を横切っていくだけだしで、テレビで見るほど迫力があるかと言えば微妙。
 でもこれは観光用のイベントではなく、勤行の一つなのだから、それはそれでいいと思う。


 帰り道、暗闇から物欲しそうに見つめてくる鹿。


 夜の南大門。

狩る

【閲覧注意】
 本日の写真は、カラスに狩られたハトです。
 動物の死骸等が苦手な方はご注意ください。
 まずはセノーテの写真で空間を取ります。


 スマホがいやでちょっと逃げ腰のセノーテ。

 歩いていたら、カラスがハトを両脚で押さえてついばんでいた。
 死体を見つけて食べる気でいるのかと思ったら、まだハトの足が動いている。
 どうやら自力で捕まえたらしい。
 確かに鳩はどんくさいが、体格的や運動能力はカラスとそれほど変わらないはず。
 それだけの相手を襲うとか、よっぽどエサがないのかな。


 よく見ると、ついばむのではなく、羽をひたすらむしっている。
 食べるのに邪魔なのでやっているっぽい。
 猛禽は肉に羽がついていようがいまいが気にしないようだけど、カラスはそういう判断をするのか。


 もしかするとハトを助けられるかもと、ちょっとカラスを追ってみた。
 が、どうやらハトは頭をやられたらしく、カラスがどいてもただ弱々しく足で空を掻くだけで、もう起き上がる力もない。
 一瞬、首でも折って楽にしてやった方がいいかとも思ったが、野鳥相手にそれだけの事をする高等技術もないので、後はカラスに任せて去ることにした。

冬の蘭の祭典

 東京ドームプリズムホールの「世界らん展2024」に行ってきた。
 すっかりこのホールでの開催が定番になっちゃったな。
 見る側としてはこのぐらいのスケールが丁度いいと言えば丁度いいけれど。


 ドームではテイラー・スゥイフトのコンサートをやっていた。
 丁度入場開始の時間にぶつかったらしくて、ものすごい人がたむろしている。
 その中を黙々とプリズムホールへ向かって歩いていく。

 しかしプリズムホールも行列していた。
 しかもなんだかこれまで見なかった客層。若いカップルとか外国人観光客とかが、続々と中に入っていく。
 テイラー・スゥイフトの開始までの時間つぶしの皆さんかと思ってたら、どうやらそうでもなさそう。
 係員の人の話では、今日に限った事ではなく、昨日あたりも平日なのに行列したらしい。テレビで放映されたからかもという事だったが、去年までだって何かにつけてテレビではやってたはず。なんで今年がこんなになっているのか全く分からない。

 そして、人が多すぎて電波が輻輳したのか、アプリチケットが全く表示されないという事態が発生。
 最終的には名前と電話番号で購入履歴を確認してもらって入場できたが、そういうとこだぞドコモ。


 去年は入院中で来れなかったので分からないが、入口のディスプレイは年々確実に豪華になっている。
 ただ、案の定というか、ここでみんな立ち止まってじっくり記念写真を撮り始めるため、大渋滞が発生していた。そろそろこういうのは出口付近に移したほうがいいのではないか。


 シンビジュームのディスプレイ。
 こういう使い方は珍しいかも。


 志穂美悦子がデザインしたらしいアレンジメント。オシャレ。


 假屋崎省吾は今年もサイン会をやっていた。
 この時はすごい賑わっていたが、終了時間間際になって人が少なくなったらやっぱり自ら商品の袋詰めなどをやっていた。
 いい人だな。


 つやっつやのパフィオ。
 やっぱりパフィオやりたいなー。でも場所がなー。


 これ、すごく安く買える蘭なんですよね。
 こういうので賞を狙える環境ってすごくいいと思う。


 ディスプレイ部門の最優秀賞はさすがというか。
 ストレートな見せ方でこういうの好き。


 胡蝶蘭はやっぱり華やか。


 ものすごく厳重にボトルの中で大事にされていた蘭。
 多分テラリウム向きの湿気が必要な種類なのかな。


 今回のらん展最大の目玉。ブラックライトを当てると光る胡蝶蘭。
 もちろん天然物ではなくて、光る微生物の遺伝子を白い胡蝶蘭に組み込んだバイオテクノロジーの産物。良く見ると花だけじゃなくて葉っぱもほんのり光っている。
 一角を暗室にして、見たい人はそこに順番に入っていくのだが、入場直後はここも大行列していた。
 ひととおり会場を見て買い物などもしてから並んだら、30分ほどで見れた。


 原理はこういう事らしい。


 こちらもバイオテクノロジーの産物。青い胡蝶蘭。
 ツユクサの遺伝子を組み込んだとのこと。
 数年前にも見たが、その時のはここまで深い青ではなく、どっちかというと青紫に近い印象だったので、年々改良が続いてるのかな。
 ちなみにお値段は1本立てで15000円。


 今回もあったサボテンと多肉植物コーナー。
 Eテレの「これ、かっこいいぜ!」の人が来ていたので、丁度困っていたハオルチアとサボテンの事を思いつくままに質問してしまった。

どうぶつとぶつぞう

 国立博物館の「特別展 中尊寺」に行ってきた。


 午前中は病院で乳ガンの定期検査だったので、博物館には12時頃到着。
 検査の結果は問題なし。
 丁度お昼時だったからか、全く並ばず入れたし、中もそこそこ混んでたけどまあ他人の頭越しになる程じゃなかったので、良い方だと思う。


 唯一撮影可能な金色堂の模型。後半身は骨組みが分かるようになっている。

 今回も例によって1室のみの小規模な展示だったが、ガラスケース入りとはいえそれぞれの仏像のすぐ近くまで寄って見れるようになっている。
 しかも、360度全方向から見られる。
 おととし中尊寺に行った時、拝観場所から須弥壇まで結構距離があって、もっと近くに寄って見たかった! というのがあったので、今回はほんと楽しかった。
 仏像は皆静謐で緻密。作った仏師は分からないそうだが、最近運慶快慶のマッスル仏像ばかり見ていたので、とても優しい印象に映る。金ぴかだけど作りそのものは余計な装飾とかもなくて、むしろ写実的で基本に忠実な感じ。
 あと、ミイラが入っていた木棺も展示してあったのがちょっと生々しかった。

 結構じっくり見たのだが、それでも1室だけだと1時間ぐらいで終わってしまう。
 まだお昼を過ぎたばっかりだし……動物園にでも行くか。
 東京都美術館で印象派展をやっていたけど、印象派あまり興味がないし。


 チケット売り場は結構な行列。
 並びたくなかったので、スマホからオンラインチケットにアクセスして購入したら、あっさり入れた。


 地上でもっふりしながらひなたぼっこしていたシロフクロウ(メス)

 案の定というか、混んでいる。
 そして中国人がやたら多い。至る所から中国語が聞こえてくる。もしかすると台湾人かもしれないけれど。
 あと東南アジア系もやっぱり多い。
、あーまたこういう状態に戻っちゃったんだなあと思った。


 なんか片っぽが一生懸命羽ばたいていたオオワシ。


 隣のノスリが気になってしょうがないコンドル。
 目が意外とかわいい。


 当のノスリは知らんぷり。
 丁度片足をお腹に格納する瞬間にシャッターを押してしまったので、中のダウンが見えている。


 トラ。
 最初そっぽを向いていたら、連れだってやってきたとおぼしいおっさんたちが「こっち向けよ」とやじってたのがお品がなかった。


 親子でおんなじ格好をしているのが微笑ましいゴリラ。
 多分右のはお兄ちゃんかお姉ちゃんだと思う。


 何か食べながら、他の客がかざしたスマホをじっと見つめるリーダーのシルバーバック。明らかに意識している。
 鋭い眼光が魅力的、と思ったら、どうやらイケメンゴリラで有名なあのシャバーニの兄らしい。


 トラとゴリラを堪能した後は、バードハウスで鳥を……と思ったら、鳥インフルエンザの影響でやっていなかった。
 この他にも、展示をやめていたり、屋内展示になっていたりする鳥が多くて、やっぱり影響は大きいんだなと。


 でもこのへんは普通に展示していた。タンチョウヅル。
 なんか首のあたりとかハゲてるんだけど……換羽?


 良く見ると血の跡らしいものもある。
 もしかすると、別のツルと同居していたけど、いじめられて離されたとかなのかも。


 クロヅルの伸び。
 この伸びは全鳥類共通らしい。


 みんな大好きヘビクイワシ。


 羽繕いを始めて謎の物体と化したヘビクイワシ。


 ホオアカトキだったかな?
 自然界では絶滅し、各地の動物園での繁殖のみで種をつないでいる鳥。
 写真だと荒れてしまっているが、黒い体に翼の青光りする部分がとってもきれい。顔は赤ハゲだけど。
 水の飲み方がダチョウと同じだった。


 相変わらず可愛いスバールバルライチョウ。
 プライバシー保護のために、禽舎のガラスは下の方一部だけを除いて白いシートが貼られているのだが、その一部の透明な所に何度も出てきては外を覗いていた。


 ゴリラと比べると、協調性がない感じがするニホンザル。
 そういえば1月に日光に行った時に、いろは坂を歩いてたわ。


 毛繕いしてもらいながらひなたぼっこをしている。


 無心に歩くレッサーパンダ。


 無心に笹を食うパンダ。
 子パンダが待ち時間40分、親パンダが10分だったので、迷わず親パンダの方にした。


 ペッカリー。うりんこみたいで可愛いが、多分これで大人……なはず……。


 ペン。


 頭を掻きながら水に流されていくペン。
 この後、別のペンとぶつかりそうになって怒られていた。


 なんかトカゲ。


 目は黒目がちでくりっとして可愛いのに、口元がすごいな……。


 ゾウガメ。
 すでに100歳近いが、ゾウガメとしてはまだまだ若い方に入るらしい。


 飼育員さんが入った来たら、顔を上げて注目するゾウガメ。
 何か持ってきてくれたのかなという期待が伝わってくるが、残念ながら飼育員さんはそのまま掃除を始めた。


 アシナシトカゲ。
 一見ヘビっぽいが、確かに顔がトカゲ。


 結構なスピードで床を這っていくニシキヘビ。
 動いてるニシキヘビって見たの初めてかも。


 どうやらバックヤードに戻りたかったらしい。
 ヘビもそんな感情あるんだ……。


 カバ。


 ミーアキャットはやっぱり立っている。
(多分この下は赤外線灯で暖かい)


 ひたすら歩き回っているくせに、たまにピタリとフリーズするミツオビアルマジロ。
 頭の装甲すごい。


 丁度1日1回の食事時間だった。
 エサは野菜と果物(土曜日なのでバナナ、とは飼育員さんの談)と、多分爬虫類用ペレット。
 やっぱりバナナを真っ先に食べていた。


 サルのしっぽの林。


 バッファロー。でかい……日本には存在しない大きさだ……。
 すごく大人しいんだけど、白目が血走っててちょっと恐い。

 結局閉園まで堪能してしまった。
 それでも若干駆け足気味だったので、徹底して見るなら1日潰さないとならないかも。


 駅への道端にあった満開の梅の木。
 良い香りが漂ってくるし、メジロのつがいが蜜を食べに来ている。
 このメジロたち、人間が何人も集まってきて数メートルの距離で写真を撮り始めても、全く動じる様子がない。
 場慣れしてる……。

日光高齢者女子旅 2日目

 日光2日目。
 天気予報では大雪ということだったが、一夜明けたら昨日とは打って変わって気温が高く、朝9時頃には雨になってしまった。
 しかもかなりの大雨。
 ちょっとこれでは予定もたてづらいので、とりあえずは華厳の滝に行って、その後はなりゆきでどうするかを決める事にした。


 華厳の滝は風に吹き流されていた。
 観瀑台のあたりはなんでもないのに、数十メートル標高が上がると傘が壊れるほどの荒天になっている。
 こういう局地的な気候の変化が面白いのが日光だけど、今日に限っては全くありがたくない。
 ちなみに母親は最初から音を上げて、滝に向かう娘達を尻目にひとりストーブが焚かれたバスターミナルの待合室でぬくぬくしていた。

 その後も天候が回復しないので、諦めて帰ってきた。
 雪ならまだ楽しむ余地もあるけど、雨ではもうどうしようもないしね。

日光高齢者女子旅

 1/20、21と日光に行ってきたので、まとめてアップします。

 というわけで1年ぶりの日光。
 本当は日光白根山に登りたかったので夏を予定していたのだが、母親が「スペーシアXに乗りたい」「雪が見たい」と言い出したため、妹も加えて3人で行ってきた。


 スペーシアX。
 何かのテレビ番組で見て乗りたくなったらしい。うちの母親はこのパターンが多い。
 予約開始と同時に購入サイトにアクセスしたのだが、すでにスタンダード席が半分ぐらいしか残っていなかった。
 まあ母親は満足してたみたいだからいいけど。


 妹が、小学校の修学旅行でしか行ったことがないという東照宮。


 猿。


 とりあえず陽明門は撮っておくか。


 浮彫は、近くで見たら予想以上に浮き彫りだった。


 小さい鳥が襲われているように見えるが、多分親鳥がヒナに餌をやろうとしている所なんだと思う。


 象。

 しかし、オフシーズンの1月だというのに、なんだか妙に混んでいる。
 そして外国人がものすごく多い。多分割合としては日本人と半々ぐらい。
 今のところはまだ割と行儀のいい旅行客がほとんどのようだが、去年までの日本がいかに平穏だったかがしみじみと思い返される。

 まあそうやって3人で東照宮をぶらぶらしていたら、雪がちらつきだしたので宿泊先の奥日光に向かう事にした。
 ひとり旅だったらまあもう1ヶ所ぐらい欲張ってとなるが、母親を連れているのであまり無理もできない。
 そしてバスも主に外国人観光客で超満員。乗ることは乗れたが入口のステップ近くで不安定に立ったままいろは坂を越えることになった。
 そしてネットの主張では外国人は年寄りに親切ということだが、このバスに乗ってる外国人の皆様は誰も杖をつく母に席を譲らない。旅の恥はかきすてなのか良い外国人は本国の外国人だけということなのかは定かではないけど。
 大部分はリッツカールトンホテルと中禅寺湖で下りていったが、終点の湯本温泉までほぼ座席は埋まったままだった。
 これは明日が思いやられるな……スケジュールを再検討しないと……。


 最初はちらついている程度だった雪が、段々とひどくなってきた。


 戦場ヶ原を越えるとこの通り。
 木々も真っ白に雪化粧している。


 恒例の温泉寺。
 源泉も行ったがなぜか写真がピンボケしてしまった。

謹賀新年2024

 あけましておめでとうございます。
 本年も文鳥日記をよろしくお願いいたします。


 外に出たくてねだって出してもらったが、意外と寒くてしっぽまで縮まっている実家の猫。
 でも意地になっているらしくて絶対入りたいとは言い出さない。

マイナス1.0

「ゴジラ-1.0」を見てきた。
 実は始まった時に見ようと思って完全に忘れてたのよね。

 いろいろ突っ込み所はあれど、面白かった。
 ドラマとしては、主人公敷島の「罪と救い」の物語なので、ゴジラは出てくる度に大暴れこそするものの、立ち位置としては脇役。
 戦場で自分がやったこと/やらなかったことの記憶に苦しむ復員兵というのは、私の世代からするといささか手垢がついた題材という感はあるが、今は逆に新鮮なのかもしれない。
 特に映像のリアリティがものすごい。ゴジラとの対決に当たって進駐軍から返還されたという『雪風』たち駆逐艦のベコベコの船体とか、ラストで駆けつけてくる雑多な船たちとか。
 あと、国鉄の車両と銀座和光が壊されてるのはお約束だし、ビルの屋上からラジオで実況していてゴジラの破壊に巻き込まれたアナウンサー達の悲鳴は、最後まで無事なマイクを通してお茶の間にそのまま流れたんだろうとぞっとしたし、登場時に薄汚れた浮浪児みたいだったヒロイン典子が段々やぼったいながらもこぎれいになっていくのが、暮らし向きの変化を分かりやすく伝えてくるし、エキストラは皆平たい顔族だし、ゴジラが再上陸した横須賀(多分)はとてつもない田舎だし。
 一体どれだけ力を入れて苦労して作ったんだろうなあと思った。
 あと、ゴジラにしがみつかれて傾いた『高尾』の砲が、そのまんまゴジラにゼロ距離砲撃していたのには度肝を抜かれた。
 多分、砲に装填を終えた所でゴジラにしがみつかれて砲が傾き、照準不能になったと思いきや、砲口が偶然ゴジラの方を向いたのに気付いた砲塔長がすかさず「このまま撃て!」となったんだろうなあと、何となくそんな展開が想像されたりして。
 そういう想像の余地がふんだんにあるのも、面白い部分だと思う。

 敷島の隣家の澄子役の安藤サクラと、ヒロイン典子の連れ子の明子を演じた子役が印象的だった。安藤サクラはもともと上手な人だけど、何というか、画面に登場するだけでビシッとはまる迫力がある。
 あと明子役の子。「両親」が実の両親でないことは知らないが、それでも2人の関係の不安定さを敏感に感じているのか、笑わないししゃべる声もかぼそくて頼りない。敷島が掃海艇の仲間を家に連れてきた時も、抱っこされるのは「お父ちゃん」の敷島ではなく、あきちゃんと呼んで可愛がる艇長秋津の膝。大体画面に子供と動物が出てくるとそっちに目線が行きがちだが、この子は表情とか目線のやり方とか、多分まだ3歳ぐらいなのに、とにかく演技臭さがなくて自然なのが、逆にいやどうしてそんな自然なのってなる。どういう指導したらああいう演技をさせられるんだろうと思った。


 ゴジラが恐竜か爬虫類から変化したものなら、長門はゴジラの遠い親戚。

島の神社と夜の水族館

 新江ノ島水族館の夜間特別公開「ダークナイトアクアリウム」に、妹を誘って行ってきた。
 ……の前に、ついでに江ノ島にも行ってくることにした。
 江ノ島も江ノ島水族館も多分小学校以来。

 江ノ島に行く交通手段として一番良く知られているのは江ノ電だが、実は他にもいくつかある。
 大船、藤沢などからバスで行く方法、小田急江ノ島線を使う方法、そして、大船駅から湘南モノレールを使う方法である。
 よし、今回は湘南モノレールで行くことにしよう。
 なぜって、しょっちゅう見ているのに乗ったことがない憧れの電車だったから。


 きたー!
 日本では千葉とここしか運行されていない懸垂式ですよ!

 結論から言うと、楽しい。
 終始空中を行くので眺めがとてもいいし、住宅地をつっきったり、山の中を走ったり、トンネルまであったりと変化に富んでいる。途中でいいのかこれと思うぐらいスピードを上げて爆走したりして、乗っていて飽きない。
 大船と江ノ島を結んではいるが、観光路線ではなく通勤、生活路線のようで、むしろ観光客は少なかった。まあ大体江ノ電に行っちゃうからか。


 モノレールを降りて歩くこと20分ほど、江ノ島に続く橋を渡る。
 日差しが意外に強い上に正面から来るのでとってもまぶしい。

 江ノ島では、江島神社巡りをメインに、時間があったらどこか別の場所(といってもそう見る場所もないのだが)に行くつもりでいた。
 が、この江島神社、辺津宮、中津宮、奥津宮の3つの宮があり、辺津宮と中津宮は比較的近いが、奥津宮は山になっている島の峠を越えた反対側の端まで歩かないとならない。
 実際には、辺津宮、中津宮、そして島の頂上まではエスカーというエスカレーターのようなもの、というか完全にエスカレーターがあって、頂上までは比較的簡単に行くことができる。
 そう、頂上に行くまでは。


 鳥居。見ての通りの階段地獄。
 本当はここからエスカーに乗るつもりだったのだが、うっかり階段の方に行ってしまい、涙目になりながら急階段を上っていくことになる。


 そして、辺津宮に着いたら着いたで行列している。
 まあ冬休みだししょうがないのか……。


 中津宮までは楽々エスカー。
 山の中腹あたりまできているので、景色もこんな感じ。


 さらにエスカーで山の頂上まで行って、階段をだらだら下って反対側の中腹に奥津宮がある。


 八方睨みの亀。どこから見てもこっちを見ているように見える。
 竜では良く見るけど亀は珍しいな……。

 これでやめておけば良かったのだが、折角来たのだしとここで調子に乗った。
 海辺にある江ノ島岩屋まで足を伸ばしてみようと思ってしまったのだ。
 奥津宮から岩屋までは急な階段を10分ほど下りていくのだが、行きに下りたら帰りは上らなくてはならないということを完全に忘れていた。


 海。
 天気がいいと大島も見えたりするらしいが、今日はガスがかかっていて富士山がかろうじて見えるぐらい。


 岩屋は第1窟、第2窟とあり、メインは第1窟。
 第1窟は役小角や弘法大師もこもって修行したと言われる場所で、奥に小さな祠がある。
 中は大体こんな感じ。一応落盤防止の加工はされているが、ほぼ天然の岩窟そのままで、身をかがめないと頭をぶつけるような箇所も結構ある。
 この写真だとずいぶん暗く写っているが、実際には結構照明があるので歩くには不自由しない。


 最深部。ここが江ノ島の歴史の始まりと言ってもいい。
 ここから宗教上の重要地として、後には観光地として江ノ島は発展していくことになる。


 第2窟は打って変わってイルミな感じだった。


 最深部には竜のオブジェがあり、手を叩くと「がおー」という咆哮が響き渡る。
 この窟の竜神伝説にちなんでいるというが……なんというか、いろいろぶち壊されちゃってるなという感じではある。


 外を見るとウミウらしき鳥。
 カワウより大きい。


 なお、岩屋の入口はこんな感じ。
 現在はこういう橋っぽい通路だが、昔は切り立った崖から道を切り出していたらしく、痕跡が残っている。


 さらに、昔の入口はもっと上だったらしい。
 多分、道が浸食や崖崩れ等で危険になったので、安全な場所に通路と入口を作り直したと思われる。

 そんなわけで、岩屋を見て満足した所で、階段上りの地獄が再び待っていた。
 地形が険しい江ノ島には島のふもとを周回するという道がないので、元来た所に戻ろうとするとまた山を越えなくてはならない。
 つらい。


 とりあえず、気を紛らわすためにススキと富士山を撮ってみたりして。


 ようやく山の頂上に来たところで、日没になった。


 そしてへとへとになりながら橋のあたりまで戻ってくる。
 ここからまた橋を渡って江ノ島水族館に行くのだが、平坦な道というだけでもう何でもない気になってくる。
 ハート型のイルミと富士山。


 水族館に到着。
 江ノ島と残照がきれい。
 なお、この前の写真まではキヤノンのGX7で撮っていたが、ここからはiPhone14 Proになる。
 やっぱり暗い所での撮影性能(というか、暗い写真を美しく再現する技術)は、iPhoneの方が上なんだなあ……。


 星と富士山。

 ここで、鎌倉で遊んできた妹と合流してダークアクアリウム開始。
 他の水族館の夜間公開がどういう物か知らないが、ここでは、最低限の安全上の照明を覗いてほぼ完全に暗くされた館内を、渡されたランタンの光を頼りに自由に見て回る。
 当然ながら水槽も一部を除いて真っ暗なので、中の魚の状態を見るにはランタンをかざして明るくしないとならない。


 照明があるほぼ唯一の水槽、大水槽。
 ただ、昼間より暗くはなっているので、魚たちは夜モードで動いている。
 真ん中の群れはイワシ。夜行性の魚に捕食されないよう、昼間より固まって激しく動いている。
 落とし気味の照明の中で、魚たちがシルエットになりがちな中、ここだけきらきら光ってとてもきれい。
 ……本人達は必死なんだけどね。


 ランタンの光源で無理に写したのと、ランタンの光で水槽の壁に影ができているのとで、何やらようわからんことになっているクラゲ水槽。
 江ノ島水族館はクラゲ研究に力を入れているようで、エリアひとつまるまるクラゲだった。


 小指の爪より小さい可愛いクラゲ。


 フウセンウオたちも寝ている。
 ……寝ているんだよね?


 何か良く分からない魚も寝ている。


 クマノミもイソギンチャクを布団にして寝ている。


 ウミガメも寝ている。
 陸だけでなく水中でも寝ていて、時々息継ぎしに上がってくる。


 ペンギンも寝ている。
 驚かさないようここはランタン禁止だったため、中はほぼ暗闇。一体何羽いるかも分からないまま写したのだが、ここまで撮れた。
 一番右の逆さまになっているペンギンは、水面への映り込み。


 夜行性のタカアシガニは元気いっぱい。
 恐いわ。


 片時もじっとしていない大水槽のイワシたち。
 ずっとこれでいつ寝ているのだろう。

 200人限定の企画ということで、かなり自由にいろいろ見て回れたのが良かった。
 写真には撮れなかったが、このほかにもいろいろ面白い寝方をしている魚たちがいて、何度見ても飽きない。
 また企画があったら見に来よう。季節ごとにあるみたいだし。

八景島の仲間たち

 11/19に家族と八景島シーパラダイスに行ってきましたが、寝落ちしたため後追いでの公開となります。

 ここもそれほど家から遠くないんだけれど、近い観光地あるあるでこれまで行ったことは1-2回あるかどうか。
 今回、妹の会社の福利厚生で割引チケットが買えたので、母親も連れて3人で行ってきた。


 ついたのが開館直後だったので、動物も魚もまだ朝いちモード。
 ホッキョクグマがおっさんみたいな寛ぎ方をしていた。


 向いてる方向に全く統一性のないペン。


 浮いてるペン。
 丁度人間の高さぐらいの所に水面があるので、たまに目が合う。

 ここでイルカと動物のショーの時間になったので、館内を回るのは一時中断。ショーのプールに向かった。


 ショーのテーマはクリスマス。
 まだ11月なのにと思ったが、多分動物たちの訓練の兼ね合いから、一つのプログラムを2ヶ月ぐらいやる関係でそうなってるんだろうな。
 最初にやるのがショーのタイトル「レッツパーティ」の垂れ幕下ろし。
 ペンギンが魚をくわえるとついていた紐が引っ張られて、クリスマスの垂れ幕が下がる仕掛けのはずだったのだが、ペンギンが魚だけ紐からむしりとって食べてしまい、後でお姉さんが苦笑しながら手で垂れ幕を降ろしていた。
 やっぱりペンギンは言うことを聞かなかった。


 セイウチ。
 この後、観客の中から選ばれた子と一緒にダンスを踊ってた。


 プールのヘリに顎を乗せて待機中のシロイルカ。かわいい。


 そのシロイルカたちとトレーナーの水中ダンス。
 青いプールに白い体が良く映えてきれいだった。


 バンドウイルカ3頭とカマイルカ3頭の合同パフォーマンス。
 まずは高速で泳ぎながらのジャンプ。


 高々と飛んでしっぽでボールをはたくカマイルカ。
 バンドウイルカより小さいカマイルカはとにかく身が軽くて、ジャンプもびっくりするぐらい飛ぶし、空中でバック転2回転なんて技も平気でやってのける。
 すごい。


 ラストは4頭でジャンプ。
 両脇の、いかにも俊敏そうに跳ねているのがカマイルカ。

 面白かった。
 イルカ類の異種混合ってあまり見た記憶ないな。
 それほどイルカショーをたくさん見ているわけではないけれど。


 さてまた水族館に戻るか。
 小樽にもいたフウセンウオ。
 妹が気に入っていた。


 その名の通り水中を飛んでいるようなトビエイの水槽。
 と思ったらトビエイは「飛び」エイではなく「鳶」エイらしい。


 シーパラの目玉のひとつ、大水槽のイワシの群れ。
 照明にイワシの体がきらきら光ってとてもきれい。
 この群れの動きと体の輝きを活かして、エサなどで群れを自在に誘導しながら様々な色の照明でライトアップする「スーパーイワシイリュージョン」というショーも見ることができる。
 ……なんか強いのか弱いのか分からないネーミングだ。


 そしてシーパラにもミニ動物園があった。
 翼を広げて伸びをしながら写せと言わんばかりにこっちを見てくるペリカン。
 分かったよ。でも風切羽切られてるんだね。


 自分のしっぽの手入れに余念がないレッサーパンダ。
 4頭ぐらい居て、みんな好き勝手に遊んだり昼寝したりしていた。


 プレーリードックちゃん(の尻)。


 せっせと穴を掘るプレーリードックちゃん。
 体がすっぽり入るぐらいの穴をあっという間に掘ってしまう。

 ……意外と鋭い目つきをしていた。


 カピバラは寝ていた。


 コールダック。
 こんなもっちりしているくせに、手を近づけるとめちゃくちゃ威嚇してくる。


 検索するとたくさん出てくる方のマーラ(聖☆お兄さん)。


 何やら低くなりながら通路を横切っていったカモ。
 この後、仲間と大げんかを始めて、人間様は弱い方の盾にされた。


 一見寝ているようで実は絶対起きているフラミンゴ。


 シロイルカ。
 せっかく通りすがりにこっちに目線くれたのに、水槽のガラスの傷にピントが合ってしまった。

 親や妹と一緒だったから駆け足気味だったけれど、多分1人だったら1日居られるボリューム。
 確か油壺マリンパークのイルカ達もここに来ているらしい。
 今回は時間がなくて見られなかったが、また見る機会があるといいな。