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朝霞のいつもの演奏会

 東部方面隊音楽隊の定期演奏会(真面目な方)に行ってきた。


 いつもの開演前の舞台。
 実は2日ほど前に隊員の1人がオレオレ詐欺の出し子容疑で逮捕されていたらしい。
 さすがにパンフレットは訂正が間に合わなくて、演奏者として名前が出たままになっていたが、確かに1人少ないパートがあった。
 音楽隊なんて音大出ていてもなかなか入れない狭き門で、入ったらほぼ一生演奏家として安泰だし、地方出張も多いから手当もつくし、ただで良い先生に師事させてもらえるしですごく環境として恵まれてるんだろうに、なんでそんなことに手を染めちゃうんだろう……もったいない。


 今回は、サミット参加国をテーマにした内容だった。
 煌めきの朝→日本
 時の踊り→イタリア
 アヴェ・マリア→シューベルトだけど作詞者がイギリス人だからイギリス
 魔法使いの弟子→ドイツ
 ディズニー→アメリカ
 ノートルダムの鐘→フランスと、カナダにも同名の寺院があるからカナダ
 ということらしい。なんか微妙なのもあるが大丈夫か。
 イギリスとか吹奏楽なら結構あるだろうに。

 今年の3月から隊長が新しい人に替わっていて、今回初めて聞く演奏だったけど、割と高音域をきれいにまとめてくる感じの人だった。
 一方で低音域はちょっとボリューム調整に失敗している感じがあって、ガチャガチャして耳に優しくない。
 それから、これはどういう訳だか分からないんだけど、曲が終わった後で拍手するタイミングがいまいち分からない。曲の終わりが明確でないというわけではないのだが、演奏が終わった後1-2秒間、え、もう拍手していいの? いいの? みたいな微妙な雰囲気が漂った後で拍手が起こるという、謎の間が発生していた。
 あと、エレクトリカルパレードは曲としてきちんと聞くと、メドレーとしてすごく完成度が高いのねこれ。

春のバラと灰色の船

 横須賀に用があったのでヴェルニー公園に寄ってみたら、バラが咲いていた。


 雨なのでちょっと花がうなだれちゃっているが、丁度今が盛り。


 バラと護衛艦。


 バラと米軍。
 しまったピンクのバラばっかり写しちゃった。


 ペリーどうした?

 丁度オクトーバーフェスタをやっていたのだが、なぜオクトーバーなのに春にやるのかいまいち分からなかった。

陸自の松本

 松本駐屯地73周年記念行事。
 会場に入ったのが開始直前だったので、すぐに入場行進が始まってしまった。


 チヌークを背景に更新する皆さん。

 松本駐屯地は長野県唯一の駐屯地で、普通科連隊と教育隊、アルプスを擁するその土地柄から山岳レンジャー部隊を持っている。
 レンジャーというのは実は強行偵察などを行う特殊部隊の総称で、さらに主な活動内容によっていくつかの種類に分かれている。
 例えば、良く知られた習志野のレンジャーは空挺レンジャーという、空挺降下の技術を持っているレンジャー部隊になる。
 そしてその他にもレンジャーには、山岳地帯の登山スキルが高い松本の山岳レンジャー部隊、真冬の積雪地帯で行動する事に特化した真駒内の冬季レンジャー部隊がある。


 雪の残る北アルプスを背景に整列する部隊。


 執行官に挨拶。


 ここでチヌークが飛び立っていく。
 今日の彼には、唯一の航空部隊として観閲式に臨んだり、模擬戦闘で隊員をロープ降下させたり、その後は地上で展示物になったり、いろいろ役目があって忙しい。


 観閲官である基地司令の巡閲。
 統一地方選投票日だったせいか、現役大臣を始め国会議員が何人も来賓で来ていた。そのため警備の隊員に混じってスーツのSPが何人も目を光らせている。
 いつぞやのように、何かあったら一般国民に被害を押しつけてでも議員を守るんだろうなあ。

 巡閲が終わると司令の訓示。その後は議員や議員や大臣やその他偉そうな人達の祝辞とか、祝電披露とか来賓紹介とか、諸々スマホいじって時間つぶしをする案件が続いて、ようやく観閲行進が始まった。


 長野県旗を先頭に部隊入場。


 この辺はおなじみの偵察装甲車とか擲弾筒とか。


 トラックの後ろにつけられて堂々と行進する野外炊事具2号。


 偵察部隊。
 今日の主役はこの人達。



 重機だって行進するよ。かっこいい。



 このあたりは相馬原駐屯地の12旅団からのゲスト参加。
 なお、沖縄で亡くなった8旅団長の前の任地がこの12旅団だった。
 同じ東部方面隊なので、多分、何かの行事で会ってたことあると思うんだよね……。


 最後に徒歩で山岳レンジャー部隊と教育隊が行進する。
 歴戦の強者の貫禄のレンジャーと、緊張しながら一生懸命な教育隊の子達の対比が微笑ましかった。


 最後にチヌークが受閲。
 おつかれー。

 これで行進は終わり。
 音楽隊の演奏と自衛太鼓の休憩を挟んで、模擬戦が始まる。


 自衛太鼓は松本駐屯地に加えて滝ヶ原駐屯地、入間の空自がゲストでやってきた。
 写真は入間。どちらかといえば太鼓と言うよりお囃子のパフォーマンスでとっても華やか。空自はほんとこういうの得意だな。
 太鼓ではなく笛がメインになっている時点で、太鼓のみで演じる本来の自衛太鼓とは完全に違った物になっちゃってるんだろうけれど、これはこれで楽しいのでいいんじゃないかなとも思う。


 3部隊合同演奏。


 演奏が終わると、まずは偵察部隊の走行展示。


 バイクの上に伏せながら不整地走行。


 立ち乗りで不整地走行。


 バイクに乗りながら戦闘だってやる。


 バイクを盾にして戦闘。
 でもガソリンに引火したら危ないんじゃないかな……。


 いつもの。


 ここから部隊を展開して模擬戦。
 なおすでに撮影より見る方に熱心になっちゃったので、ろくな写真を撮っていない事をあらかじめお断りしておきます。


 ムックに偽装して敵指揮官を狙撃する狙撃兵(赤い円)。


 今日ふたつめのチヌークのお仕事。隊員降下。
 最初に女性隊員を4名降下させているんだけれど、そのせいか降下の高度が低いし、いやに安全確保とかの手順が長かった。
 そこまで無理させないでもいいんじゃないかな……。


 火砲もや迫撃砲や擲弾筒。
 なお、16式とFHは実際に撃っているのだが、ことごとく撮り損ねた。
 思えば砲撃を生で体感するのは何年ぶりだろう。ほんとこういうのができるようになって良かった。


 装甲車を前に立てて敵陣に近づく隊員。


 制圧完了。
 これで記念行事は終了。


 チヌークも帰ってきた。
 おかえりー。

 行事が終わると、今度は駐屯地の敷地内で装備品展示やパフォーマンスが始まる。
 じっくり見たいんだけど、今回は団体での招待で来ているので、帰りのバスの時間もあってあまり見ることができない。
 うーん……。


 一仕事終えてくつろぐ偵察隊の皆さん。
 おつかれさまー。


 とりあえず、音楽隊の演奏と自衛太鼓を見ることにした。
 さっきは遠く離れた観客席からだったけど、今度はほんとに間近。
 ここまで近いと、太鼓なんか全身に響いてきてすごい迫力。


 その後はレンジャーの壁パフォーマンス。
 レンジャーがいろいろな降り方をしながら壁を降りてくるだけなのだが、それがいちいち尋常ではない。
 これも一見普通に見えるが、降りてくるスピードが異常に速い。あっという間に地上にいる。


 下の部屋にテロリストがいるので、制圧するという設定。
 途中まで普通に降りてきて、くるっと下向きになって銃を構えている。
 この後、突入部隊がさーっと降りてきて窓(のビニール)をぶち破って突入していった。


 このまま壁を駆け下りてくるんですよ……。


 最後に横断幕と一緒に。

 いやー、やっぱりレンジャーってすごいわ……。


 後はぶらぶらと装備品展示を見て回る。
 このパワーショベル、キャタピラと運転席の間に油圧装置が入っていて、傾斜地でも運転席とショベル部分を水平に保って作業できるんだって。
 でもうっかり自分が傾斜地にいるのを忘れがちになるのがちょっと危ないって隊員の人が言ってた。


 最後のお役目、展示になっているチヌーク。
 今日は大活躍だったね。


 子供だましのなんちゃってかと思ったらさにあらず。
 ロープ渡りとか機材の取り扱いとか隊員がつきっきりで指導とサポートをしながら、結構本格的にやらせてくれる。
 もちろん大きいお友達も参加OK。やりたい……すごくやりたい……でも今日はよそいきスカートとジャケットなのだ……。

 ここで時間切れで帰らなくてはならなくなったが、面白かった。
 久々の記念行事だからか、とにかく人が多くて売店のあたりとか芋洗いみたいになってたけど、やっぱりみんな来たかったんだろうな。

ディナーは旗下ろしを見ながら

 お彼岸のお墓参りのついでに、ヴェルニー公園のレストランで食事をしてきた。


 窓から潜水艦の自衛隊旗降下が見えるレストラン。
 なお画像が荒れているのは、店内からiPhoneの最大ズームで撮影したから。

 ヴェルニー公園も名物のバラ園をどんどん潰して箱物を建てまくっているんだよね。
 お陰で風情が段々なくなってきている。
 維持費ばかりかかって儲けられないバラより、儲けになる箱物をという形に転換したのかな。

3年ぶりに降下しました

 習志野空挺団の降下始めに行ってきた。
 コロナでずっと中止になっていたので、開催されたのは3年ぶり。
 寒いと思って去年日光で着たカナダグースのダウンを着ていったら、日差しはぽかぽかしているし風はないしでむしろ暑くてたまらなかった。
 まあ、氷点下でも普通に過ごせる代物を千葉ではオーバースペックだよね、分かってた。


 とりあえず降下風景。

 プログラムは、島嶼部に敵が侵略してきたので、陸自を中心とする各自衛隊が空挺降下も交えて反撃、奪還するというもの。まあ総火演とほぼ同じシチュエーション。
 地上部隊も戦車を始め結構いろいろ出てきたのだが、席から地上部隊があまり見えないので、主に撮ったのは空中にいる物体だけになっている。



 今回は外国勢として米陸軍以外に、オーストラリア陸軍、イギリス陸軍も参加していた。
 彼らもちゃんと降下するし、陸自と一緒に演習場を駆け抜けていく。
 同じ環太平洋国家のオーストラリアはともかく、イギリスがはるばる参加ってすごいな。


 パラシュート、こんな風に操作してるんだ。
 筋力いりそう。


 敵を偵察するP-3C(海自)。


 偵察するLR-2(陸自)。


 兵を運んできたシーホーク(米軍)。


 偵察車を振り回すチヌーク。


 人を振り回すチヌーク。


 演習場で降ろすのかと思ったら、そのまま去っていった。
 吊り下げられてる人大変そう……。


 偵察車と迫撃砲を……さすがに振り回してはいなかったチヌーク。


 一緒に前進するイギリス陸軍と陸自。

 以前見た時より降下する人の数は減っていたけど、その分米英豪が加わって見応えがあった。
 正直なところ、空挺降下って現代戦においてどの程度有効なのか良く分からないけれど、でもこうやってできるようにしておくことが、選択肢の幅を広げることになるんだろうな。

○おまけ

 帰り道に一般道で16式が信号待ちをしていた。


 お疲れ様でしたー。

いずも5日ぶり(写真なし)

 横須賀にまた艦艇見学に行ってきた。
 一般公開ではないので、何を見るかは現場に行くまで分からない。
 何年か前は潜水艦とか米空母とかだったんだけれど、コロナや日本近辺の情勢変化で、潜水艦のような密閉空間に外部の人間は入れないし、空母は日本に戻ってきてないしという事になってしまっている。


 岸壁には先週YYフェスタで見た『いずも』がまだ泊まっている。
 ……あっ(察し)。

 やっぱり見学するのは『いずも』だった……。

 まあそんなわけで割とまたですか感のある『いずも』だったが、今回は上甲板だけではなくて航空管制室とか医務室とかを、艦長や群司令の説明つきで見れたので面白かった。
 いつも思うんだけれど、大艦の艦長とか司令とかになる人って、社交スキルがほんと高くてすごい。

 その他にもタグでの港内クルーズ見学とか、総監からのお話とかあったんだけれど、今回は撮った写真をブログやSNSなどには出さないで欲しいと言われている。
 平日で普通にあちこちでいろんな機材や装備などを出して隊員の人達が業務をしているので、まあ見えてはいけないものが写り込んでしまう可能性とかを考慮しての事らしい。
 前は全く構わなかったのに、やっぱりいろいろと厳しくなってきているなあ。


 そんなわけで、これなら出してもいいと言われた鳥の写真。
 アオサギ。


 多分オオバン。
 最近になって見かけるようになった。


 これはヴェルニー公園から写した満月と潜水艦。
 満月はもっと月っぽくてきれいだったのだが、どうしてもうまく撮れない。

艦艇のりもの大集合と鎌倉殿

 よこすかYYのりものフェスタに行ってきた。
 例によってコロナで3年ぶりの開催。第一線で働くのりものを多数持つ自衛隊も当然参加していて、横須賀基地で一般公開をやっている。
 今年は米軍から駆逐艦『ハワード』も出てきている。いよいよこのイベントも国際色豊かになってきた。


 9時半開場の所、8時半過ぎに到着したのだが、例によって行列だった。
 でもいつもより少ない気がする。


 そして行列が長くなる事を恐れたのか、開場が前倒しになって9時頃には中に入れた。
 今回見れるのは『ハワード』と潜水艦『うずしお』、あと海保の巡視船『あしたか』。それから写真には入っていない『いずも』になる。
 とりあえずまた奥から戦術で『ハワード』に行こう。


 いつもより人が少ない気がしたのは気のせいではなかったらしく、各艦艇でも全く行列していない!
 一番人気になるであろう『ハワード』すらこんな感じ。


 艦の上も比較的余裕がある。
『ハワード』は2021年に横須賀にやってきた新参の駆逐艦。でも就役は2001年で結構古い。
 前にここにいた『マッキャンベル』や『ラッセン』と同世代。
 ところで砲身に「CHARLES」と書いてあるのはなんだろう。


 どうやら前の艦長の名前だったらしい。
 こんな所にメッセージが残してあるの初めて見た。


 このアレイ・バーク級だけなのか、他のクラスの駆逐艦もなのか知らないけど、すごい前甲板の傾斜が急。
 ちょっとした坂道状態。


 これは隣の海自の艦。
 演習直後なので汚れや錆が目立っている。


 今回は艦橋にも入れてくれた。
 やっぱり今時の艦に比べると古いなあ。配管のたくってるし。
 でもこういう古さの方がちょっと安心する。


 世界の艦橋から。


 楽しかった。さて次は潜水艦だ。
『うずしお』も『ハワード』と同じぐらいの古参艦。潜水艦としては2世代前になるが、まだまだ現役。
 こっちも全然並んでないぞ。


 そして乗れるのは甲板だけ。なのであっという間に終わってしまう。しかも乗っている間は撮影禁止。
 でも潜水艦も久しぶりだからそれだけでも楽しい。


 この顔ハメまだあったんだ……。


 次は巡視船『あしたか』。実は今回これが見たかった。
 意外と巡視船を見る機会ってないんだよね。
 以前は観閲式目当てに友の会に入っていたんだけれど、全然当たらないからやめちゃったし。


 海自でいえばミサイル艇ぐらいの大きさ。乗員は15名。
 白くてピカピカに見えるけど、1994年竣工なのでもうかなりのおじいちゃん。
 そして海自の艦艇のように鋼鉄(たまにFRP)ではなくて、スピード重視のために軽いアルミでできているので、停泊していてもかなり揺れる。
 これ乗員は大変だ……。


 喫水が低いので、『あしたか』から見る『いずも』はテーブルみたいになってる。


 人んち感のある調理室。炊飯器はこの外にもうひとつ置いてあった。それは男の人中心で15人にこれは足りないよね。
 コンロは電気かと思ったら、古い船なのでプロパンガスですと言われた。
 プロパンガス!?


 食堂になったりオフィスになったりする公室。


 ブリッジ。
 スピードを出すので全員が座る所もミサイル艇と同じ。


 世界の艦橋……じゃなくて海保のブリッジから。
 外にはいつの間にか行列ができている。やっぱり船のキャパシティが小さいのと、珍しいからかな。


 狭い中にいろいろみっちり詰め込まれている感。


 後甲板。かなりの面積をゴムボートが取っている。


 この『あしたか』は、プロペラふたつとウォータージェットという、やっぱりミサイル艇と同じで海水を吹きだして高速航行するシステムをひとつ持っている。
 これがウォータージェットの噴出口。こんなでっぱってるんだ……。


 とにかく小さくてコンパクト。そして乗員の皆さんはとってもアットホームで親切。
 楽しかった。また友の会入ろうかな。


 なお、今回はのりものフェスタなので、陸海空問わず車両もかなり展示されている。


 偵察用バイクはいつの間にかホンダからカワサキになってた。


 救急車。
 写真を撮ってるそばで海保と陸自の人がのんびり世間話していて、ちょっとなごんだ。
 どこも募集は大変らしい。


 空自からはいつものペトリオットの皆さん。

 そして『いずも』がガラガラなので見に行くことにする。
 なんでこんなにすいているんだろう。『いずも』と米軍と潜水艦と巡視船だよ?
 ラインナップ的にはフリートウィークの時にも負けてないんだよ?
 分からない……。


 久しぶりのエレベーター。
 相変わらず、動き出すとどよめきが起こるのが微笑ましい。


 甲板をiPhone14 proの広角で撮ってみた。
 もっとも『くまの』の時から結構広角は使ってるんだけども。


 牽引車。


 こっちは艦内にあった重量物用の牽引車。


『いずも』の中ではたらくくるまの皆さん。


 はたらくのりものには違いないSH-60J。


 海自は消防車まで出してきていた。
 気合い入ってるな……。

 艦艇だけでなくはたらくくるままで堪能してしまった。
 満足したので、ヴェルニー公園の会場も覗きに行こう。


 バラの植え込みの影でなぜか群れていたハト。


 エサをくれるのか追い払おうとしているのか、こちらの動きを見定めようとしているハト。


 かと思うと食べこぼしをハクセキレイがつついている。


 どうやら口に合わなかったらしい……。


 そしてそこでようやくカメラに気付いたらしくて、固まってしまった。
 可哀想なのでここまでにしておこう。


 なんかの船。なんだろう。運搬船かな?


 バラもかなり咲いている。


 !?


 覗いたらこんな感じだった。
 それこそイベント用の臨時トイレみたいに多数置けるものではないし、ちょっとニーズが良く分からない。
 災害用かな?



 特殊車両もいくつか出ていたが、全部が幼児から小学生低学年ぐらいまでのアトラクション用だった。
 前は大人が見ても面白い車両や展示がいくつも出ていたのだが、今回は全てこんな調子。完全にお子様(とお子様を撮りたいご両親様)向けイベントと化してしまっている。
 コロナの空白でノウハウが変わったり、手配ができなくなったりした部分も多かったりしたんだろうけれど、個人的にはもう基地以外は行くほどの魅力がなくなっちゃった感じかな。


 これは大人も乗れたけど、普段から普通に乗ってるものだし……。


 とりあえず着ぐるみでも撮っておこう。

 というわけで、行列しなかったりがっかりしたりで予定より早く見終わってしまったので、前から行きたかった鎌倉の大河館に寄っていくことにした。


 実はこの時までどこでやっているのか知らなかった。八幡宮の境内だったのね。


 将軍の皆さん。


 将軍になれる撮影スポット。


 例の鹿。


 政子のこの衣装好きだったんだな。打ち掛けの色合いと重ね方が素敵で。
 見れて良かった。



 話題の書状や書き物たち。


 梶原景時の弾劾状の署名部分。
 筆跡は全部同じ人っぽさが漂うものの、花押まで完全再現しているのがすごい。
 こういうの、専門の職とかあるのかな。


 後鳥羽上皇。

 いろいろネタ的な意味で面白かった。
 展示的には、時代考証とか、歴史をひもとくみたいな限定コンテンツが見られるのがむしろ貴重。そっちをしっかり見た方がいいかも。


 折角来たし、八幡宮にもお参りして帰ろう。
 階段横のイチョウは大イチョウ(2代目)だけど、実際には公暁が実朝を暗殺した時、このイチョウはまだなかったらしい。

くまの詣で

 お台場の東京国際クルーズターミナルでの『くまの』と『もがみ』の一般公開に行ってきた。
 以前は晴海でやっていたものが、客船ターミナルの閉館に伴ってこちらに移った模様。
 どっちにしろ、行きづらい場所であることは変わりないんだけれど。


 観艦式は終わったし、便利な場所でもないからそれほど人も来ないだろうと思って開始1時間前に来たのだが、甘かった。
 11月にもなってどうかと迷ったのだが、念のために日傘を持ってきて良かった。


 1時間半ほど並んで、検温と消毒と手荷物検査を経てようやく艦の近くへ。
 手荷物検査、いつもはリュックのメイン荷物入れだけで済むのに、今回はポケットまで見られたのがいつもより厳しかった。
 見せるのが新型の最新鋭艦だからかな。


 そしてもう30分ほど、艦に乗るために並ぶ。

 実は今回、荷物検査が終わった後で乗艦券を1枚渡されて、それで『くまの』か『もがみ』かのどちらかを選んで乗る方式だった。
 つまり、2隻来ているが両方には乗れない。
 まあ、同型艦の姉妹艦なので、どっちも同じでしょと言われれば確かにそうなのだが……違うんだよ、同型でも両方乗りたいのが人の心なんだよ! 分かって!


 しょうがないので近くにいた『くまの』を選んで並んだ。
 くまのぬいぐるみを先端につけた指示棒で説明をする乗員。
 くまの耳としっぽをつけた艦内帽をかぶっていた乗員もいたし、手芸の好きな人が乗ってるのかも。


 後ろに見えるのは『もがみ』。
 なお、この『くまの』と『もがみ』は、艦種的にはD=駆逐艦ではなく、F=フリゲート、つまりこれまでの護衛艦より小型の多用途艦として分類されている。
 1艦で普通のヘリコプター搭載型護衛艦と、掃海、機雷敷設艦との両方の役目をできるし、でも船体はコンパクトで低予算という代物らしい。
 ……なんか、ひとつの艦にあれもこれもと性能を詰め込んで、結果いろいろと問題のある艦を出してしまう旧日本海軍からの悪癖がちらつく気がするのは、気のせい?


 新機軸の最新鋭艦だからか、写真撮影ができるのは、前甲板と後甲板の一部のみで、艦内は全面撮影禁止だった。
 でも、通路の至る所に、ちょっと気が早すぎるクリスマスの飾り付けがちりばめられているし、乗員の皆さんは頑張っていろいろ説明してくれるしで、歓迎に一生懸命な気持ちが出ていて楽しい。


 メリークリスマス。


 クリスマス飾りと満艦飾と記念撮影用の板。いろいろ情報量が多い。
 しかし艦橋の位置低いな……。


 まわりの風景も楽しい。
 左右の岸壁にずらりと並んでいるクレーン。
 この少し前まで近くにコンテナタンカーが浮かんでいたんだけれど、気付かないうちに出港してしまったらしい。残念。


 すぐ上を羽田からの飛行機が横切っていく。


 いつか乗りたい水中翼船。


 そして延々と続いている行列。
 本来は15時半まで見学可能なはずだったのだが、あまりに行列が長くなりすぎて、13時過ぎには見学受け付けは終了してしまっていた。


 ヘリコプター搭載型なので、管制室がちゃんとある。


 ヘリコプター格納庫。
 艦の幅に対して格納庫がすごく大きいのが分かる。


 艦名板は『くまの』だけど写っているのは『もがみ』。


 メリークリスマスされている救助訓練用人形。

 ところで、機雷は艦艇の金属に反応するので、掃海艇は木やFRPでできている。
 だけれどこの『くまの』と『もがみ』は普通の艦と同じ鋼鉄製。それで一体どうやって掃海するのか不思議に思って聞いてみた。
 結果、自身は機雷の海域には入らず、無人潜水艇を行かせて機雷の状況を確認するそうな。
 で、機雷が見つかったら改めて処分用の機材や処分員を使って処分する、ということになるとのこと。
 うーん、確かにその方が合理的だしリスクは少ないけれど、でもその方法が可能なら、掃海艇がすでに採用していたはずだよね?


 そんなこんなでいろいろ楽しんだり考えたりしつつ、見学終了。
 こちらはすでに乗れない『もがみ』。


『もがみ』はここから乗せてくれるんだ。
『くまの』は普通に甲板だったな。いいなあ……。
 でも『くまの』ではパンフレットをくれたので嬉しかったけど。


 2艦見れるつもりで来ていたので、大幅に時間が余ってしまった。
 なので埠頭エリアをうろうろしていると、バカでかいミニチュア艦(というのも変だけど)が2艦いるのを発見した。
 あの有名なちびしまやこいずもとは別に、館山航空基地で作ったものらしい。


 艦名はかわたきといしかわ。由来は不明。


 アルミ製でとっても頑丈。煙突からはちゃんと煙が出ているし、錨や砲塔も自動で動く。
 ゴルゴなんかも乗っている。


 そして人も乗れる。
 この2艦、実は中に自転車や一輪車を改造した人力駆動装置が入っていて、走れるのだ。
 出港準備を始める隊員の姿に周囲が盛り上がってくる。


 出航!
 いしかわは手を振って、かわたきは軍艦マーチを流しながら走っていく。
 なんかすごい。


 大回頭だって見せてくれる。
 なおこの艦たち、アルミ製で大変重くて、以前普通の自転車を駆動用にしようとしたらパンクしたらしい。
 それを動かしている中の人の労働がいかほどの物か察して余りある。

 楽しかった!
 さて、最後にターミナルに上がって上から艦を写して帰ろうか。


 うーん、やっぱりかっこ悪い……。
 でも、イージスも出てきた当初はものすごい違和感だったけど、今は普通に見てるしな。
 見慣れれば何も感じなくなるのかも。


 とりあえず、また見る機会はあると思う。


 そして、ターミナルの反対側には、『くまの』と『もがみ』の大先輩、『宗谷』がひっそりと浮かんでいる。
 世間では初代南極観測船として知られているけれど、実は旧海軍の特務艦として、鈍足と貧弱な武装をものともせずに開戦からミッドウェーを経て終戦までを太平洋各所で戦い抜いた、ある意味『雪風』以上の歴戦の猛者、強運艦でもあったのだ。
『三笠』と違って『宗谷』はまだ船としての登録がされているので、現役として唯一残る旧日本海軍の艦になる。


 そうだ、ついでだから久しぶりに『宗谷』も見ていこう。


 この後付け感のあるバルジすごいな……。


 ブリッジ。


 通路。壁が木なんですよね……。


 エンジン。
 柳生博が出演する解説ビデオが素晴らしかった。


 ギャンブル散髪と犬洗いの解説。


 猫もいたのか……知らなかった。


 ブリッジを中から。
 形は変わっているけれど、基本的な構造は今も昔も変わらないのね。


 いつものブリッジから船首。


 後甲板から『くまの』が見える。
 あれが最近の若い子ですよ、おじいちゃん。

 うん、こっちも面白かった。
 やっぱり船内はのんびりと回るのが楽しいね。


 最後にゆりかもめから、大先輩と入りたての一番下の後輩。
 これを撮るためにお台場と青海の間を往復してしまったのは内緒。

軍港めぐって音楽聞いて

 うっかり寝てしまったため、後追いでアップします。

 母親を横須賀軍港めぐりに連れていってきた。
 うちの母親は変なタイミングで物事に興味を示す人で、それまで無関心だった観艦式に突然行きたいと騒ぎ出した。
 今年は無観客だという事でどうにか納得させたのだが、まあ艦艇が横須賀に集まっている姿ぐらいは見せてやろうと予約した次第。
 4日は本番2日前で平日だから、もしかすると予行で岸壁は空っぽかもしれないと危惧していたが、むしろ外国艦艇ばかりが泊まっているというめったにないレアな状況となってラッキーだった。
 ……まあ、母親は全く分かってないんだけれど。


 そんなわけで乗ります。


 昨日見た風景を今度は海側から。


 りゅう型にしお型がサンドイッチされてる。

 米軍。
 北朝鮮が暴れているので、まだ空母は帰ってきていない。
 なお、この辺までの艦艇写真の色がおかしいのは、撮影の時に露出を間違えてしまったため。


 外国艦艇に場所を譲って沖泊めしている皆さん。
 これだけ遠いと陸との行き来も大変そうだな。もちろん各艦艇を結んで定期便が出ているんだろうけれど。


 米軍も沖泊めしていた。
 そういえば港結構いっぱいだったね。


 沖に出て東島を回り込んで、船越に入る。
 あれだけ気温が高い日が続いたのに、結構紅葉進んでるな。
 昼夜の寒暖差が大きいからかな。


 船越の外国艦艇が見えてきた。
 手前のがマレーシアのフリゲート『クランタン』、奥のがブルネイとインドネシア。


『クランタン』の正面顔。給油中なのでオイルフェンスが張られている。
 この艦はドイツ製。


 奥がインドネシアのコルベット『ディポネゴロ』。オランダ製。コルベットなんて艦種まだ存在してたんだ……。
 手前はブルネイのフリゲート『ダルエーサン』。ドイツ製。
 こうやって調べてみると、軍艦を自国で作って運用できているのは、ほんの一握りの国なんだな……。


 尻。


 こちらは小さいので港から追い出されずに済んでいる掃海艇たちの尻。


 こちらも掃海艇『ひらど』


 タグの奥の大きな艦は韓国の輸送艦『ソヤン』。
 ん? ニュージーランドの『アオテアロア』も韓国製だったけど、ずいぶん形が違うなあ。


 こちらも掃海艇の皆さん。
『えのしま』と『はつしま』


 アオサギ。


『ソヤン』。
 よく見ると艦首の海軍旗が半旗になっている。例のハロウィンの事故の死亡者に弔意を表しているらしい。
 そういえば、他の艦は乗員の皆さんが艦上で思い思いにくつろいだり作業したりしていて、軍港めぐりが通りかかると手を振ってくれてたんだけれど、『ソヤン』だけは甲板上にひとけもなくてひっそりしていた。
 これだけの大艦が吉倉ではなく、人目につかない窮屈な船越に入って一般公開もしないでいるのは、そういった点への配慮があるのかもしれない。
 まあ、他の事情もあるんだろうなとは推察できたりするけれど。


 そして『ソヤン』の後ろにはオーストラリアのコリンズ級潜水艦。
 うわー、日本とアメリカ以外の潜水艦って初めて見た。初めて見たけど……なんというか……これが現役で使っている潜水艦なんだ……?
 日本の通常型潜水艦が優秀過ぎるだけという説もあるんだけれど。


 独特の艦尾と、寝そべってスマホやってた乗員のお兄さん。
 ひなたぼっこに良さそう。


『ソヤン』と潜水艦の尻。
 後ろ姿の存在感が圧倒的だな『ソヤン』。


 堀割を通って吉倉に戻ってきました。


 やっぱりすみっこに追いやられている『はしだて』と作業艇。

 
 昨日見た艦列を反対側から。
 一番手前がシンガポールの『フォーミダブル』。


 様々な尻の行列。


 尻に全く統一性のないパキスタンの『シャムシール』と『ナスル』。


 オーストラリア、ニュージーランド勢。


 煙突にはそれぞれの国を象徴する生物が描かれていた。
 キーウィかわいい。


 最後に全景。

 横須賀が海外の艦艇で埋め尽くされるとか、多分もうあと10年ぐらいはない風景だと思う。4日にしたのは偶然だったけど、いろいろ間近に見れて楽しかった。
 特にオーストラリアの潜水艦なんて、多分もう一生生では見れないと思う。

 で、今日はこの後にもイベントが控えている。
 夜に観艦式記念の軍楽隊コンサートが、やっぱり横須賀の芸術劇場で行われるのだ。
 乗ったのが13時の便だったので、まだ数時間ある。どうしたらいいか迷った挙げ句、無意味に横浜で昼ご飯と夕ご飯の中間みたいなのを食べて戻って来てしまったが、後から考えたら鎌倉殿ゆかりの曹源寺あたりに行ってみたら良かったかも。
 バスでちょいと往復できる距離だったし。


 で、コンサート始まります。


 プログラム。
 国際観艦式記念なので、日本以外にアメリカ、インド、パキスタンも名を連ねている。
 同盟国の在日米海軍がトップ、ホスト国の日本が最後なのは当然として、建国以来度々国際紛争起こすほど仲の悪いインドとパキスタンが、良く連続しての演奏を承知したなと思ったら、そこはいろいろ配慮したらしくて間に20分間の休憩を挟んでいた。
 まあ気を遣うよね。

 アメリカは例によってポピュラーソング一辺倒。山口百恵の「横須賀ストーリー」を日本語で熱唱して大受けしていた。
 インドは民族調で攻めてくるかと思ったら、最初の1曲のみで、後はセオリー通りの吹奏楽曲でまとめていた。「Yashasvee 75 Years of Grory インド独立75周年記念曲」がかっこ良かったので後でYoutubeで探したのだが、なかった。一般には出ない特別な曲なのかな?

 そして今回すごかったのがパキスタン。
 曲の選定からしてもうインドに張り合う気満々なのだが、なんでも日本で公式に軍楽隊が演奏するのは今回が初めてということで、めちゃくちゃ気合いが入っていた。
 他の国がほぼ平服に近い制服で演奏する中、全員が最上級の真っ白な礼装に身を包み、国旗を掲げて登場、しかも人数も地元日本を除いて3カ国中最多。
 その華やかさに、入場した瞬間会場からどよめきが沸いたほど。
 演奏曲も民族曲一辺倒だったが、リズムや音量、編成に巧みに変化をつけ、演奏も上手だから飽きない。
 これはすごいものを聞いてしまったわ。
 この後の日本の音楽隊の最初の曲が、なんでも艦これの音楽を作った人が、海自70周年を記念して作曲したものだそうだけど、なにしろ前のパキスタンがすごすぎたので、どこかで聞いたような構成の単調でつまらない曲にしかなってなかったのがちょっと気の毒だった。
 あと「鎌倉殿の13人」はいやに上品な編曲だったな。もうちょっと原曲に近い方が好み。

 ところで、パキスタンの最後の「Chandni Raatein 煌めく夜」が、日本の「小さい秋」に良く似ていたんだけれど、Youtobeで同名の曲を探して聞いたら全然小さい秋じゃなかった。日本向けに編曲を工夫したのかな?
 そういう解説もあれば良かったのに。

 こっちもすごく楽しかった。
 音楽まつりには落選したけど、これでもう満足したからいいや。

外国艦艇一気見してきた

 今回の観艦式は国際観艦式なので、かなりの数の外国艦艇が参加する。
 その一般公開が横須賀であったので、行ってきた。


 恒例の行列。開場1時間前でやっぱり1000人ぐらい並んでいる。
 それでも、今回は横須賀地方隊独自の企画という扱いなのか、情報が出たのが直前で、やっぱり今日行われる軍楽隊パレードとも関連づけられていないので、少ない方ではあるのかもしれない。
 何しろ米軍以上にめったに見れない外国艦艇なのだ。もっと大々的に告知されていたら、これでは済まなかったはず。


 そしてなぜ上の写真の皆さんが揃って右を向いているかというと、丁度潜水艦が出港していたから。


 岸壁からバックで広い所まで来ると、くるっと方向転換してそのまま出ていった。
 いってら。


 で、見慣れない艦でぎっしりの吉倉。
 あふれた自衛隊の艦はどこにいるかというと、船越に行ってたり、沖止めになってたり、横浜や木更津に泊まってついでに一般公開したりしている。


 公開されるのは実に11隻。全部回れるかな……。
 なお、実は船越でもマレーシア、ブルネイ、韓国、オーストラリアの潜水艦などがいて、そのうちマレーシアとブルネイ、インドネシアが一般公開していたらしい。
 なにそれしまった知らなかった……。


 とりあえず、こういうのは素人さんは大体手前の艦から並んじゃうので、奥の方がすいている確率が高い。
 奥へと歩いていってみよう。


 インド。


 ニュージーランドとオーストラリア。
『ホバート』は小さいので隠れちゃっている。


 シンガポールとパキスタン。


 というわけで最奥のシンガポールは『フォーミダブル』から見学開始。見立て通り行列は一番少ない。
 ……と思っていたら、ここと隣のパキスタンは見学者を10人-15人ぐらいずつ、ツアー形式で案内する方法をとっていたため、回転が非常に悪く、行列人数の割には待ち時間が長かったのだった。
 まあそれでも1時間ぐらいで乗れたけれど。


『フォーミダブル』は撮影できるのが後甲板とヘリ格納庫のみ。
 まず最初に日本語の艦内でのご注意ビデオを見てから、艦橋を含む艦内を案内される。
 そして説明は全部英語。頑張ってヒアリングしたよ!
 なお、乗員は中国系が多いのか、日本人と同様の東洋人が多くて親しみやすかった。


 風になびくシンガポール海軍の旗と隣のパキスタン海軍『ナスル』。


『ナスル』は補給艦らしい。


『フォーミダブル』の尻。
 そういえばこの名前、どこかで聞いたと思ったら、何年か前に寄港してたのを目にしてたわ。
 当時は変な形の艦だと思ったけど、今やこれがスタンダードになりつつあるんだもんなー。


『フォーミダブル』が終わったので、今度は『ナスル』『シャムシール』の列に並び直す。
 古そうな艦だと思ったら、就役は1986年らしい。
 調べてみたらパキスタン海軍の艦艇は、イギリスやアメリカ、フランスの中古を購入して編成しているのね。それは古いはずだわ。
※訂正『シャムシール』『ナスル』共に中国設計、製造の新造艦でした。


 なんて書いてあるのか全く分からないけど、きっとコーランの一節な気がする。


 最初は90分並ぶと言われてたのだが、1時間ちょっとぐらいで乗艦直前までやってきた。
 左の『ナスル』の乗員の人、立派な髭の上から無理にマスクをしていてちょっと大変そう。

 そしてこの2艦は乗艦中は撮影禁止。やっぱり英語の解説を聞きながらツアー形式で回るのだが、実は『ナスル』は通過のみで、ちゃんと見せてくれたのはフリゲートの『シャムシール』の方だけだった。
 そして自由に人を入れない訳も分かった。小さい上に甲板上にごちゃごちゃいろんなものが設置、増設されていて、足元を中心にほとんど広い空間がなく、危なくてしょうがないのだ。
 これではとてもお子様やお年寄りを自由に歩かせるわけにはいかない。


『ナスル』と『シャムシール』の大きさ対比。
『ナスル』の甲板が異様に低いので、これだけ大きさが違っているのに移乗用ラッタルの高さがほとんど変わらない。

 よしこれで3隻。
 次はオーストラリアとニュージーランド列に並ぼう。


 なんかここもすごいな……。
 ニュージーランドの『アオテアロア』は明治時代の艦みたいな艦首してるし、オーストラリアの『ストールワート』はバウが丸見えになってるぞ。

 調べたら『アオテアロア』は2020年就役で韓国製の補給艦、エンジンはロールスロイス。『ストールワート』はスペイン製のこれも補給艦で2021年就役と出てきた。
 同じ補給艦でも製造国によってずいぶん変わってくるんだな……。


 なぜか信号旗の赤の色が揃って独特な3隻。


 ここも90分待ちとのアナウンスだったが、1時間ほどで乗れた。
 まずは『アオテアロア』。ハワイの言葉みたいな艦名だと思ってたら、マオリ語のニュージーランドの国名らしい。
 というか、自分が知ってる補給艦と違う……工場地帯みたいなこの構造なんだこれ……。


 かっこいいエンブレム。


 すごいクレーン。


 艦橋。下のガラス張りの部屋は多分荷物の積み下ろしの監視用じゃないかな。


 後ろ側から。


 隣に泊まるインドの『シヴァリク』。
 確かこれも何年か前に見てるんだよな。


 ここからはオーストラリアの『ストールワート』。こっちは何となく見慣れた構造。


 艦橋。
 軍艦というより民間の輸送船みたいだ。輸送船なんだけど。


 久々の艦橋から前甲板。


『ストールワート』から隣の『アオテアロア』と岸壁を隔てて『シヴァリク』。
 ちょっと分かりにくいが、『シヴァリク』には招待されたとおぼしきインド学校の生徒らしい制服の子供達が数百人、日本人の一般見学者の間に割り込むようにしてどんどん乗っていくので、甲板上がちょっとしたカオスになっている。


『ストールワート』から駆逐艦『ホバート』。


『ホバート』の艦橋は公開していなかったので、窓から覗いた。


 もうちょっと何を撮ったのかわかんなくなってきた……。


 放置されていた救助訓練人形くん。どうした。


 後甲板。ここから『ストールワート』に戻るのだが……。


 移乗用ラッタルがずれて落ちそうになってきているとかで、急遽設置しなおしが始まり、降りれなくなった。
 20分ぐらい待ってようやく開通したが、少し前には『シヴァリク』でやっぱり乗降用ラッタルが海に落ちたそうだし、やっぱり海外は安全に関してアバウトなのかな。

 さて次はインド……と思ったのだが、インド艦は先に書いた学生さんの集団乗艦により、待ち時間が180分とかになっている。
 さすがにそんなに待っていたら見学時間が終わってしまうので、やむを得ずここは飛ばしてタイとカナダを見ることにした。
 そして、後でこの判断が正解だったことが分かる。


 まずは待ち時間が短いタイの『プミポン・アドゥンヤデート』。
 数年前に死去して日本でも話題になった国王にちなんだ名前を持つ最新フリゲート。親日国のタイがわざわざ一番権威のある艦名の艦を送ってきてくれたのかもしれない。


 ヘリ格納庫。解説ビデオを上映していた。


 お触り自由だった機銃。
 ここは撮影OKだったが、魚雷発射管などの主要装備は全て写真不可になっていた。


 艦内。
 2019年就役だそうで、まだ新しくてピカピカ。


 後甲板。


 タイの軍艦旗と、次に乗る予定のカナダのフリゲート『ウィニペグ』『バンクーバー』。
 実は『ウィニペグ』はもう2回ぐらい乗った記憶があるんだけれど。


 外観もいかにも今時の艦という感じの凹凸のない構造。


 でも艦名版は木なのが伝統的っぽい。

 と、ここでカナダ艦の乗艦列を15時で締め切るとアナウンスがあった。
 さらにシンガポール、パキスタン、インドはすでに列に並ぶの終了。まだ時刻は14:40ぐらいで、本来は15:30まで受付のはずだったのだが、あまりに人が並びすぎたので終了時刻を早めたらしい。
 とりあえず慌ててカナダの行列に加わるも、こちらも乗艦ができるのは15:30までで、それを過ぎたらたとえ並んでいても打ち切ると言われる。
 通知に来た自衛官「分かった人手を上げてー」待機列「はーい」という謎のやりとりの後、引き続き並び続ける私たち。


『ウィニペグ』のシンボルはバッファローらしい。

 そして並んでいるうちに、インドの艦が強風で危険なため見学強制終了という放送が流れてきた。
 うわこれもし並んでいたら今頃タイもカナダも見れずに帰る羽目になってたやつだ。
 飛ばして良かった。


 そしてなんとか『ウィニペグ』に乗ることができた。これは搭載ヘリ。今回ヘリまで見せてくれたのはカナダだけ。
 実は15:30を過ぎても状況が分からないまま並び続けさせられ、しばらく係員がぐだぐだしていてちょっとイラッとしたりしていたのだが、まあ終わりよければ全てよしかな。
『バンクーバー』の方はすでに終了してしまっていたけれど。


 隣に見える『バンクーバー』。シンボルは黒豹らしい。
『ウィニペグ』と同型艦なので、まあ1隻見れば両方見たと言えるかもしれない。


 艦橋。
 そういえば『ウィニペグ』も結構古い艦なのだった。


 世界の艦橋から。


 ……北斎……?


 置いてあったので何となく撮った帽子。

 これで終了。
 9時から16時までぶっ続けで並んでは乗りを繰返したのだが、人が多すぎてコンプリートは無理だった。
 昔は横浜の新港、大桟橋、山下埠頭をハシゴして横須賀とか、船越と吉倉をハシゴとか、そういう力技ができたんだけれど、今はとにかく行列時間が長くてそんなことはできなくなってしまった。
 まあしょうがないのかな。