五十鈴」カテゴリーアーカイブ

五十鈴埋葬

 五十鈴を実家に埋葬した。
 この陽気なので実家に行くまでの間、五十鈴を冷蔵庫に保管していた。
 ちょっと申し訳なくて気が咎めていたのだが、良く考えたら、5年前に亡くなった祖母も去年亡くなった大叔母も、お葬式まで冷蔵保存されていたので、なんだ同じじゃんと安心した。


 庭で五十鈴を埋める穴を掘っていたら、気になってずっとくっついてきていた猫。
 もう野生の片鱗もない格好だな。
 一応庭でヘビや鳥を捕まえたりするらしいけど。

五十鈴、向こう側へ

 五十鈴死去。
 昨日あたりから日課の水浴びを全くしなくなり、元気もなくなってきていたので、そろそろお迎えも近いかなと思っていたのだが、今朝になって呼吸が荒く目をつぶったままになったので、これはいよいよと覚悟した。
 が、今日はお盆で墓参りと実家に行かなくてはならない。
 帰ってくるまでもってくれるといいけどと思いながら外出し、夜帰宅すると、五十鈴はまだ頑張っていて、お帰り! とでも言うようにカゴの奥から前に飛び出してきた。
 水がちゃんと飲めていないようだったので小さなスプーンで飲ませてやると、少し持ち直したように見えたが、やっぱりまた悪化していき、最後は人間様の手の上で静かに息を引き取った。

 生まれたのが2014年10月なので、生きたのは9年9ヶ月。文鳥としては平均的な年で寿命を迎えたと言っていいだろう。
 晩年は病気に悩まされたいずもと違い、死ぬ直前まで元気で、さえずったりカゴの外に出たがったり、人間様の手にケンカを売ったりして過ごしていた。
 今朝調子が悪そうなのを見たときに、何気なく「帰ってくるまで生きていてくれるといいけどな」と言ったのだが、もしかするとそれが分かって頑張っていてくれたのかもしれない。


 実家の庭を散歩する猫。

文鳥と老い

 気付いたら五十鈴は今年で10歳になる。


 今日も元気に水浴び中。

 文鳥の寿命は大体10年ほどだそうだが、これまで飼った文鳥がちびっこが4年、いずもが8年と、比較的短い期間で病死しているので、寿命を越えた文鳥がどうなっていくのかさっぱり分からない。
 そもそも文鳥は年の取り方もインコとは異なるようで、インコは健康であれば死の間際まで若い頃とそれほど変わらない状態を保つのに対して、文鳥は人間同様、年を取るにつれて見るからに老いが顕著になっていく。
 まあ、いくつになっても何かあるとまず怒り出すのは変わらないんだけど。

丈夫な白

 人間様が呼ぶとここにやってくる五十鈴。


 でも本当にかまってほしい時は水浴び容器の中まで出てくるので、この時はあまり乗り気でなかったらしい。

 五十鈴と去年死んだいずもは半年違いの同い年だが、いずもに比べると五十鈴はかなり肉体年齢が若そう。
 さすがに若い時みたいにちょこまかしなくなったし、換羽も大変な感じだが、羽の色艶はいいし動きもキビキビしている。
 多分、根本の部分でシルバー文鳥は白文鳥に比べて虚弱なのだろうと思う。
 まあ普通に考えて、白同士の交配は致死遺伝子を持つので不可とされて、100年以上積極的に普通の文鳥の血が入れられてきた白文鳥と、作出されて40~50年ほどの上に、より色の発現を安定化させるために同色同士で交配する事も多いシルバーでは、体質に相当の差がありそうというのは分かる。

分かりにくい自己表現

 水浴び容器の入口にたたずむ五十鈴。


「…………」

 水浴びするなら邪魔しちゃ悪いなと思ってそのまま知らんぷりしていたのだが、いつまでも水に入る様子がない。
 ずっとこのポーズのままこちらを見ている。

 ……もしかして、かまってほしいの?

覚悟!

 人間様の指に敵意をむき出しにする五十鈴。


「がー!」

 五十鈴の前に指を出すと、ものすごい勢いで噛みつき連続攻撃をしかけてくる。
 インコのように鋭利なくちばしではないので、ざっくりやられて流血したりはないのだが、馬鹿力なので結構痛いことは痛い。
 そして、青米をつまんで差し出すと、ひとしきりばしばし指を攻撃した後で、何食わぬ顔をして米を持っていく。
 なんだろう、なんだか納得がいかない。

旧居でふわふわ

 なぜか巣の上で寝起きする事が定番になってしまったため、最近では珍しい巣の中の五十鈴。


 もっとふわふわになって寝ていたのだが、カメラを向けたら気配を感じたのか起きてしまった。

 年を取ったせいか、五十鈴は換羽がなかなか終わらない。
 生えてきた羽もいつまでも筆毛のままだし、昔みたいに真っ白ではなくてなんかちょっと黄ばんでいる。
 例によって人間様にほぐされるのを嫌うので、様子を見ているしかないのだけど、このまま暖かくなって今度は春の換羽に突入すると、またちょっと大変だなあ。

水濡れ注意

 相変わらず、出して欲しいと水浴び容器の中から人間様の様子を伺い始める五十鈴。


 少しでも人間様に近い場所でアピールしたいと考える力があるのは分かる。

 でも正直、この直後に出すと濡れた足やお腹で肩に乗ってきたりするから、困るんだよねお前。

再会の幸せ

 大好きないずもお兄ちゃんが相手をしてくれなくなったので、最近はカゴの外に出たがる事もなくなっていた五十鈴。
 もう高齢だし、カゴの中で満足しているなら無理に出さなくてもいいかなと思っていたのだが、先日何か言いたそうにこちらを見ていたので挨拶代わりに出してやったら、何やらスイッチが入ってしまったらしい。
 暇さえあれば猛烈に出せ出せコールをするようになった。


「出るー」


「出してー」

 出ても相変わらずいずものカゴには入れてもらえてないのだが、どうやら人間様の手にとまって外から迷惑そうないずもの姿を眺めているだけで幸せらしい。
 なんなのお前。