家に帰ったら、長門がバードテントを壊して待っていた。

　お前……。
　当分そのままにしとくからね。

　ぶら下げる金具をテントにつけているバイアステープを食いちぎっていた。
　前のも同じように壊したので、どうやらここはちぎれると覚えてしまったらしい。
　だが、ちぎると自分が寄りかかる場所がなくなることまでは覚えていない模様。

　また長門の変な顔が撮れてしまった……。

　完全にいっちゃってる。

　ほんとこの子はレンズの前でとりつくろうという事をしない子だね。
　まあこっちも期待してないけどさ。

　長門が先日壊したバードテント。
　ようやく新しいのが届いたのでつけてやった。

　なるべく前のと似たような雰囲気のを選んでやったつもりなのだが……（これが精一杯）。

　案の定、あっという間に逃げ出してチャンドラのカゴの上に避難。そしてこわごわのぞいている。
　下ではつられてチャンドラも見てた。

　いつまでたってもカゴに戻らないのでつかまえて強引に入れたら、今度はバードテントから対角線に離れた隅っこに貼り付いて離れない。
　しかも、人間様が無視していたら、悲痛な声で呼び続けている。

　でもヒマワリはもらえば食べる。

　まあヒマワリを食べてるんだから大丈夫だろうとそのまま放置し寝かせてしまった。

　長門はいちいち自分を掻く手を指定してくる。

　左手で掻く時。

　右手に変えると嫌がって噛む。

　また左手にすると満足げに戻る。

　右手と左手で一体どういう差があるというのだ。

　ブロッサム、通称ちびころのおやつ入れがうらやましくて落とそうとしている長門。
　でも入っているのは長門が好きではないペレットなのだが、ブロッサム、通称ちびころがおいしそうに食べているのを見るだけで、嫉妬の炎に身が焦げるらしい。

　怒るのと撮るのをいっぺんにやろうとしたらピンぼけした。

　長門はいつもろくでもないところしか写されずちょっと不憫になったので、まともな写真もアップしてみる。
　まあ事実、やってることがろくでもないからなのだが。

「ろくでもなくない」
　実はヒマワリが欲しくて出てきたら、もらえないので不機嫌になってるところなんだけどね。

　ふかふかまくら（縦型）。

　何度も言うけど、良くそれでくつろげるねお前。

　長門がこちらに尻を向けてエサを食べているので、撮ってみた。

　触ると結構もふもふしているのだが、羽の色が灰色なのであんまりそう見えない。
　むしろふとももの毛羽立ちっぷりが気になる。

「何撮ってるの」

　長門……。
　楽しい？

「うん」
　そういえばぎっくちゃんも良くオモチャを背負っていたけど、これにはどういう喜びがあるんだろう？
　少なくとも、鳥として一般的な喜びじゃないよな、きっと。

　パムがヒマワリをもらっているのに自分がもらえないので、パムのカゴの上で持ち手をくわえて不満を表明し始めた長門。

　そこが可動部だって一応分かってるんだ。
　でもお前、パムの前にちゃんとヒマワリあげてるからね。
　だまされないよ。