最後の幸水

 人間様は梨は幸水が好きなのだが、今日買って食べたらずいぶん味が落ちていた。
 もう幸水も終わりだなあ。
 最近出てきた秋月とかいう護衛艦みたいな名前のも割と好みなんだけど、これはもう少し先っぽい。

 梨を食べる長門。
 上くちばしと舌で支えながら下くちばしでちみちみ削り取って味わっている。

 梨を食べるブロッサム、通称ちびころ。
 少しずつ少しずつ、ちぎってはもぐもぐやっている。
 それぞれ違いはあるものの、どちらもちょっとずつ楽しむという点では共通している。
 どうやら鳥にもそういう発想はあるらしい。

ちょっとよろける


 ご飯ビビ。
 換羽なのでつのつのしている。
 実はビビはこの夏、脚が悪くなった。
 身体を安定させるのが難しいらしく、歩く時によろよろしてしまったり、何かの拍子に転んだり、パムと似た症状が出ている。
 もっとも、姿勢がやや不安定になっただけで、パムと違ってちゃんと止まり木にとまれて動き回れるし、体重も全く減っていないので(羽繕いをする時などは、太くて安定のいい囓れる止まり木のほうに自分で移動している)、とりあえずはエサ入れと水入れを食べやすい物に変えてやって様子見をしている。
 もうちょっと涼しくなって、移動に負担がかからなくなったら、病院に連れて行く予定。
 うーん、しかし、2羽が続けて似た症状になるのは、我が家の環境に原因があるのかなあ。
 エサぐらいしか思い当たる物はないのだが、特に変わった物をあげているわけではないし、なんだろう。

因果は巡る

 相変わらず、一度カゴから出るとなかなか入ってくれないいずも。

 あーあ、またティッシュをそんな所まで運んじゃって。
 五十鈴のカゴには入っていくのを利用しただまし収容作戦も失敗することが多くなってきた。
 入ってもカゴの奥へは行かずに人間様の様子をチェックしていて、人間様がちょっとでもカゴに手をのばす仕草をしようものなら、すぐに飛び出してきてしまうのだ。
 しかも最近は五十鈴まで一緒になっていずものカゴに入っていくので、さらにめんどくさい事態になっている。

 いずものエサ入れで当然のように自分も食べようとする五十鈴。

 いずものほうはさすがになぜ五十鈴がいるのか疑問に思っているらしいが、五十鈴は何も考えていない。
 ていうか、元々お前が五十鈴のカゴに入ったのがこうなった原因だから。
 もうお前たち一緒に住む?

ばれてないはず

 上に置いてあるパムのカゴを下から囓って遊んでいる長門を部屋の外から隠し撮り。


 本来はキャリーであるパムのカゴはパム込みでも非常に軽いので、長門がいたずらするとどんどん動いていってしまう。
 危ないのでやる度にやめさせているのだが、それでもこうやって人間様が見ていないと思うと囓っている。

 そしてカメラと人間様に気付くとそっと離れてやってないふりを始める。
 見てたからね。

さかさ寝くらま


 ぶらさがったまま寝ているくらま。
 なぜ顔が見えていないのに寝ていると言えるかというと、起きてる時は大抵人間様を見ているので、こんな風にこっちを見ていない時は寝ている時と判断して大体間違いないのである。

治外法権のフレンドシップデー行ってきた

 六本木のアメリカ大使館職員宿舎で開催されたコミュニティ・フレンドデーに行ってきた。
 人間様は知らなかったんだけど、なんでもアメリカ大使館主催で年に1回、大使館職員宿舎(米軍基地と同じで普段は日本人立ち入り禁止の治外法権区域)の敷地に日本人を入れてフレンドシップデーをやっているらしい。
 ちなみに入れるのは5000人限定で、チケットは有料、1500円。中ではビールとソフトドリンクが飲み放題だが食べ物は別料金。
 今回は知人がチケットを買ってくれた次第。
 写真を撮り忘れたが、11時開始なのに10時の時点で結構並んでいる。雨なのに。
 聞いたところでは、チケットも発売開始後すぐ売り切れる人気イベントらしい。
 しかしお金を払っているから航空祭とかより客層はまともかというとそうでもなく、家族や友人を10人以上列に横入りさせようとするとか(そしてなんでそれが駄目なのか理解できないとか)、まあそんな感じのもいたりするのはお約束。

 でも入場は金属探知機と手荷物検査だけで、思ったよりゆるかった。
 敷地内はこんな感じ。手前のは職員宿舎。なんだか前衛芸術みたい。
 天井は低そうだし、材質もプレハブみたいでなんだか安っぽいのが意外。
 米軍基地だと下士官でも普通に住み心地良さそうなマンションなのに。

 セサミのキャラがいて、子供より大人が大喜び。
 きびきびした動きからして、中の人は多分アメリカ人なんじゃないかと。

 国旗大好きアメリカ人。
 まるでアメリカみたいだが、バックに写り込んでるのはTキューブと泉ガーデンタワー。

 基本敷地内の芝生を開放して屋台村みたいなことやってるだけなのだが、ケネディ大使が挨拶に出てきたり、キャンプ座間の陸軍音楽隊が音楽演奏をしたりもしている。
 しかしこの時実は結構雨が降っていてかなり寒い。しかもごったがえしているので傘もさしにくい。

 なぜか軍楽隊の後には日本人が乗ったハーレーの集団。
 すごいデコっぷり。
 雨さえ降っていなければ、開放された芝生でのんびり座ってプチピクニックを楽しめるところなのだろうが、いかんせん陽気が悪すぎた。
 一通り飲み食いしてグッズを買ったら撤収してしまった。

 5000円でかなり高かったんだけど、裏地がきちんとついていて普通にウィンドブレーカー代わりに着れそうなので買った大使館のスタッフジャンパー(?)。
 現物はもっときれいな小豆色なのだが、かなりピンクっぽくなってしまった。
○おまけ

 タイに行った知人がくれたタイ海軍のキーホルダー。
 どうやらタイでも軍の萌えキャラ路線化が始まっている模様。

 五十鈴は実は真っ白ではない。
 どういう訳だか両方の翼に1枚ずつ、灰色のヒナ毛が残ってしまっている。

 位置も丁度左右対称。
 まあワンポイントとして悪くない感じだし、何か他の文鳥とは違う特徴があるほうが、もし万一逃げてしまったりした時に目印になっていいのだが、いずももかなり長い間ほっぺたのあたりにヒナ毛が残っていたりしたので、成鳥になるといっても完全に抜け替わるわけではないのだなあと思ったり。

まだもらってない!

 何やら長門が金網に貼り付いてしきりとピィピィ訴え鳴きをしているのだが……。

 何やら必死。
 何をそんなに騒いでるんだろうと思いながら見ていたのだが、そういえば人間様は梨を食べていたのだった。
 いつもなら人間様が果物を食べる時は長門とブロッサム、通称ちびころにも分けているのだが(この2羽しか食べない)、今日に限ってうっかり分けずに食べ初めてしまったので、もらってないと訴えに来たらしい。
 しかしまあ良く見てるねお前。

もう1回富士で火力演習見てきた


 えーと。
 なぜ私はこんな所にいるのでしょう。
 ……実は、知人が行けなくなったからと突然総火演のチケットを寄越してきたのだった。
 しかもなぜかA・B席の紫券(一般人向け準VIPと言って良いチケット。これより上は国会議員とかしか入手できない)駐車場つき。
 ある所にはあるものだが、正直、人間様は免許を持っていないので、駐車券付きをもらっても恩恵はないし、そもそも総火演なんてそう何度も見るもんじゃないだろうと思うのだ。
 だが、無駄にするのもちょっともったいないし、何よりこれだけ行っていながら、人間様は本番を見たことがないのだ。
 紫券なら席は確保できていると考えていいだろうし、まあ1度ぐらいはアホな事をやってもいいだろうと行ってきた。
 

 本番なので始まる前にちゃんと偉い人が来る。これは陸海空各幕僚長。
 左:青い迷彩は空自に見えるが実は海自幕僚長。
 右:こっちが本物の空自幕僚長 

 そして旗を翻して中谷防衛大臣が登場。
 これ以外にも国会議員がゾロゾロ見に来てキャッキャはしゃいでいる。
 近くの人が「国会では居眠りして、こうやって遊びには熱心に来て、良いご身分だね」と皮肉ってたが内心ちょっと同意した。

 カメラは一応持ってくだけのつもりだったのだが、天気がいいのでついつい撮ってしまう。
 とりあえずは木曜日となるべく撮り方を変えてみた。

 これは複数の火砲が1秒ずつ砲弾が炸裂するタイミングをずらして、わかりやすく弾道を見せてくれている奴。
 ちゃんと最後に地面に着弾するのが芸が細かい。

 火砲が終わって撤収する皆さん。

 多分迫撃砲かなんか。

 すごいわかりやすく撃ってる中距離多目的誘導弾。

 爆発すると一方向にだけ散弾をばらまく指向性散弾と、それを食らって一瞬にして割れる風船。

 これもすごくわかりやすく発射されてる対戦車ミサイル。

 射撃を実演した後、突然見たことのないオレンジの旗を出してとまってしまった96式装輪装甲車(多分)。
 故障という意味らしい。この後そろそろとまた観客から離れた方に去っていった。
 木曜日にもなんか弾詰まり起こしたのがいたが、大丈夫か。

 気を取り直して、観測ヘリOH-6(空飛ぶ卵とか呼ばれてたりするらしい)と対空自走高射砲。

 74式戦車。

 90式戦車。
 ちなみに昨日、砲の部品がなぜか後ろの観客に当たるという謎の事故を起こした120ミリ砲を搭載する10式はここでは出てこなかった。

 連写してると発射タイミングがずれてるのがすぐ分かってしまう。
 前段はここまで。
 そういえば木曜日に空挺降下がなかったのは天候のせいかと思っていたら、改めてプログラムを見たらそもそも今回予定に入ってなかった。

 15分休憩。その間音楽隊が演奏中。

 休憩中にせっせとご挨拶に励む防衛大臣。

 そして後段開始。
 今回もテーマは「敵が我が国の島嶼に攻めてきて上陸をはかったので、陸海空全自衛隊の統合運用で殲滅する」というもの。
 通常、偵察、対地攻撃役としてF2が来るのだが、雲が低いしパネルで映像をやり始めたので、これはまた来ないのかと思っていたら……。

 来た!
 すごい低空を飛んでいったが、速いのでこれが精一杯。

 で、海自と空自と陸自の対艦部隊が頑張ったにも関わらず、敵が上陸して陣地を構築しちゃったので、ヘリで偵察部隊を送り込むことにする。
 情報収集用のOH-6にエスコートされて登場するUH-1。例によってバイク積んでる。

 バイク出まーす。

 次は偵察用歩兵を送り込む。
 今度はアパッチに護衛されたUH-60が飛んできた。

 あっという間に人を下ろして飛び去っていく。

 左:今度は偵察用車両を積んだチヌーク。土埃すごい。
 右:チヌークが車両を出す間、機関砲を発射して敵を制圧し続けるアパッチ。

 さらにもう1便チヌーク。今度は補給物資を積んだ車両が出てくる。
 これ去年はなかった新しい展開だな。

 ずらりと並んで警戒する87式偵察警戒車。
 その後ろを別の87式偵察警戒車が敵陣に潜入するために走り抜けていく。

 戦車……ではなく89式装甲戦闘車。

 偵察の結果、敵側に戦車が確認されたので、装甲戦闘車に代わって74式戦車が行動開始。続いて布陣する90式を援護する。

 90式も負けじと砲撃。
 ちなみに昨日の事故の影響で120ミリ砲を封じられた10式は、一応登場してドリフト走行した後、訓練用の模擬弾をポンとか音をさせて撃っただけだった。
 ちょっとかわいそう。

 そしていよいよラスト。
 敵の完全制圧に向けてあらゆる車両がつっこんでくる。

 ちょっと珍しいフレア発射の瞬間が撮れていた。
 よく見ると砲ではなく、車体の両脇から発射している。

 写真には小型機しか写っていないが、この後にチヌークが続いている。
 おつかれさまー。
 やっぱり天気のせいか、航空関係を中心に木曜日よりプログラムの量が多かった。
 そして、いつもは夜間演習の準備のためにここで引き上げなくてはならないが、今日はその必要がないので好きなだけいていいのだ。
 ひゃっほう。

 とはしゃいでいたら、唐突にオスプレイがやってきた。
 なんでも米海兵隊の好意で、特別に展示をしたらしい。
 なんというか、陸自導入を前にアピールに一生懸命という気がする。


 敬礼する人、しない人。全て終わって思い思いに帰っていく車両の皆さん。
 噂では、ここで各車両が自分の隊ののぼりとか振りながら賑やかに去っていくとのことだったが、そんなことはなかった。自粛かな?
 それにしても74式の中の人すっごいいい笑顔だな……。

 ところが、全て車両が去った会場にぽつんと1台だけ残る10式が。
 よく見ると右の履帯(キャタピラ)がはずれている。一体どうしたというのだ。

 どうやら動ける状態ではないらしく、しばらくすると戦車回収車が近寄ってきた。
 これはまさかのリアル戦車回収が見れるのかも!? といきなりテンションが上がる。
 いや自衛隊的には、昨日の砲弾破片事案に続いてこれとかもう踏んだり蹴ったりなんだろうけども。


 一旦元通りにはめ込むことにトライしているようで、何やらいろいろと作業をしている。
 だがどうも思うようにならないらしく、なかなか作業が終わらない。
 実はここは午後からの装備品展示会場でもあるため、10式が動けない間は準備ができない状態になっている。



 はかどらないまま時間だけが過ぎ、どうやらもう見切り発車で準備を始めることにしたらしく、ヘリが次々と展示品になるために着陸し始めた。


 展示品の地上車両も会場入りしてくるが、まだ10式は動けない。

 とうとう、履帯を完全に外して後ろにくくりつけ、本体は回収車に牽引されて出ていくことになった模様。

 はずした履帯をひきずりながらドナドナされていく10式。
 乗員の人は気の毒としか言いようがないが、これはこれでめったに、というかまず見られない風景ではある。
 しかし今年の総火演は何かとトラブル多すぎるな。一体どうしたんだろうか。

 ようやく空いた場所に、車両が大急ぎで展示されに駆けつける。

 準備完了(まだ端っこが終わってないけど)。

 恒例、ジャンプ台の下のアヒルちゃん。

 と、それに群がる人々。

 まあとりあえずさらっと撮っていく。

 整備班長(多分)がヘリパイにコントみたいに話を振りながら説明してた。
 ちなみにパイロットはUH-1に乗って5年目、独身で給料たくさんもらってるそうで。



 とりあえずいろいろ。
 楽しみにしていた展示だったが、人が多すぎるので早々に会場を後にしてしまった。
 そして、自衛隊の人たちのまじめな一生懸命を見た後、好きあらば列に割り込もう、電車に人を押しのけて乗って座ってしまおう、とにかく楽をするために人を出し抜こうという、人間の暗黒面を見ながら数時間かけて帰宅するのは、半端なくHPとMPを削られる事ではある。