敵の敵はやっぱり敵

 たとえ共通の敵を相手に共闘していたとしても、気に入らない事があれば即仲間割れするのが文鳥という生物らしい。

 小柄なマメルリハにケンカをふっかけるでかい2羽。
 当然チャンドラは反撃する。

 足に噛みつけばいいと思うのだが、どうやらそこまでは思い至らないらいくて、押され気味になりながらも一生懸命応戦している。 

 と、何が気に障ったのか文鳥どもがお互い同士で突然どつきあいを始めた。

 夢中でどつきあっている2羽を、完全に放置された格好のチャンドラが困って見つめている。
 まあ、しつこい攻撃から逃げられたんだから、良かったと思おうよチャンドラ。

頭を掻こう

 気持ちよさそうにぶら下がって頭を掻くパム。

 背後で流れてる音楽については、気にしないでください。
 途中でびくっとしてやめるのは、下で長門がガチャンと音を立てたから。

 書き終わると止まり木に戻ってくる。

トルコの船見てきた

 すみません、トルコの『ゲディズ』を見に行きましたが、寝落ちしてしまいくじけました。
 復活しました。
 というわけで、来日しているトルコのフリゲート『ゲディズ』を見てきた。
 この一般公開も、エルトゥールル号125周年記念の一環。

 10時から公開で朝9時半過ぎに行ったら、もう100人ぐらい並んでいた。
 人数としてはたいしたことがないが、今回、実は一般公開されているのは『ゲディズ』(とホストシップの『たかなみ』)だけで、埠頭そのものは関係者以外立ち入り禁止。
 なので、『ゲディズ』に乗るためには、埠頭を管理している港湾事務所の名簿にひとりひとり名前や住所を記入しなくてはならない。
 そのため列がなかなか動かない。
 とりあえず、暇なので超オシャレっぽいビル群なんか撮ってみたりする。

 やっと埠頭に入れた。でもこの後さらに『ゲディズ』の乗艦名簿に再び名前を書くという作業が待っている。
 とりあえず、再び暇なので『ゲディズ』を撮ってみたりする。

 ついでに『たかなみ』の尻。

『ゲディズ』のエンブレム。
 海外の艦はみんなこんな風に誇らしげにエンブレムを掲げているのがうらやましい。
 そして結局乗艦するまで1時間ぐらいかかった。
 

『ゲディズ』の乗員が、見物客が連れてきた赤ん坊をすごい嬉しそうに撮っていた。
 このベビーカー、こういう所までベビーカー転がしてくるんだ……と思って見てたんだけど、この風景にちょっと心穏やかになった。
 長いこと家族と離れている人もいるんだろうね。

 自衛隊だと通行路に絶対こんなものは置かないのだが、トルコ海軍は全く気にしない。

 ハープーンミサイル発射装置。だと思う、多分。
 艦内では15人ぐらいが1グループになって、英語ができる(日本語はできない)乗員がゆるーく引率する形で見ていくのだが、その乗員の人がハープーンと言ってた。
 これだけだと非常に淋しいが、よく見たらこのすぐ後ろに別途あのマス目になってる垂直ミサイル発射装置もあった。

 艦首から上甲板と艦橋。
 トルコ海軍は西側系なので、装備とかアメリカの艦と変わらない。

 艦内通路。フリゲートなので狭い。
 至るところに掲示や表示があるのだが、全てトルコ語なので全然読めない。
 書いてある事が全く、100パーセント理解できない世界というのはなかなか経験する機会がないので、これはこれで楽しい。

 なぜかトルコ語と英語がごちゃまぜになってるヘリの説明。
 ああ、意味の分かる言語ってすばらしい。

 左:いつもの艦橋の窓から。
 右:艦橋の計器類。多分この艦結構古い。

 伝声管かと思ってたんだけど、メモや書類をここに落とすして艦長室に送るんだ(でも古い物なんだけどね)って説明された。
 本当にそうなんだろうか? と思いつつも、伝声管は上開きだった気がするのでよく分からない。

 チャフ。

 艦橋の後ろには広い広いスペースがあった。
 思うんだけど、どんな物でも高層ビルと青空がバックに入ると、なんとなくオシャレっぽくなる。

 警備の人と銃火器用の距離を測る装置(らしい)。
 警備の人は客寄せのコスプレではない本物。実は英語が良く分からないらしいけど、一生懸命愛想良くしてくれて、好きなだけ写真を撮らせてくれる。
 というか乗員は全体的にフレンドリーでまじめな人が多い。質問すると時には単語をスマホで調べたりしながら頑張って英語で答えてくれるし、精一杯サービスしようというのが伝わってくる。
 ちなみに下の甲板にはマシンガンが普通に備え付けてあって、いじって遊べた。

 甲板じゃなくて、艦橋の後ろのスペースに速射砲(?)が置いてある。
 これ、使う時いろんな意味で大変そうなんだけど、どうなんだろう。

 魚雷発射管。

 多分艦名の由来か何かが書いてあるんだと思うんだけど……。

 後甲板では物販とお菓子つきのコーヒーサービスがあった。
 残念ながら人間様はコーヒーの味は分からないが、タダなのでみんな列をなしていた。

 紅白幕も華やかな『ゲディズ』の尻。
 紅白幕って日本だけじゃなかったんだ。

『ゲディズ』を降りた後は『たかなみ』へ。
『たかなみ』ってうちにパンフが4~5冊あったので多分相当見てるんだと思うけど、まあいいや。

 よく見ると『ゲディズ』に敬意を表してか、トルコの国旗が掲げてある。
 ちなみに『ゲディズ』には日本国旗が掲げてあった。

 艦橋。

 艦首からトルコ国旗を翻す『ゲディズ』と並んでいる人。

『はたかぜ』のスローガンが「全力」らしく、後甲板の格納庫には「全力」と書かれた超巨大な旗?が全力で掲げてあった。

 艦橋から前甲板。『ゲディズ』との違いをご覧ください。
『ゲディズ』は調べたらアメリカの旧式のミサイルフリゲートを使っているそうで、そういう意味では装備とかは割と見慣れた感じ。インド海軍の艦みたいにこれは別世界の産物だと思うような物はない。
 でも、文化も習慣も全く違う所からやってきた物は、それだけで面白いし楽しい。
○おまけ

 パンフレットはありませんかと聞いたら、パンフレットはないけどこれならあると言ってくれたやたら立派なエルトゥールルの本。

 裏表紙にエルトゥールル号の航路が載っていたのだが、横浜の位置が致命的に間違ってた。

 物販で買ったかわいいオリジナルフリース。
 ちゃんと『ゲディズ』の刺繍がされてるんだよ。

トルコの音楽聴いてきた

 トルコのオスマン軍楽隊(メフテル)の演奏会に行ってきた。
 メフテルはブラスバンドの遠い原型で、オスマン・トルコがヨーロッパを蹂躙した時、一緒にいたメフテルを見たヨーロッパ人がまねをしたのに始まったらしい。
 当時、オスマンの勇猛さはヨーロッパ中にとどろいていて、オスマン帝国軍を象徴するこの音楽が聞こえてきただけでみんな恐怖したという話を見たことがあるが、一方でちゃっかり真似をして自分たちに取り入れていたというのがなんだか面白い。
 今回は海自の音楽隊も共演するので、遠い先祖と子孫が一堂に会したと言える……のかもしれない。

 エルトゥールル号遭難事件125周年記念事業の一環。
 あの、1890年に日本人が難破したトルコの軍艦を助けて国に送り届けたら、1985年のイラン・イラク戦争の時に、トルコが恩返しといってイランに取り残された日本人を救出してくれた奴ね。
 この演奏会は事前に申し込んで座席指定番号を受け取っておき、当日入場時にその番号を見せて入場料を払う(1000円)という方式になっている。
 あらかじめ座席は決まっているし、急いで行くこともないだろうと思っていたのだが、現地について驚いた。

 なんじゃこりゃ。
 一体どうしてこうなったのか、すでに開場しているというのに100人以上が並んでいる。
 開演10分前になっても全く列が進まない。何か致命的な事が起こっているらしいが、人間様が並んでいる位置からは分からない。
 そしてとうとう、普通に受け付け作業をする事をあきらめたらしく、係員が入り口でタッパを持って待機、入場者はその中に1000円を入れて流れ作業的に入っていくという、バザーみたいな事になっていた。
 それに伴い、開演も30分近く遅れることになる。

 演目。
 メフテルの曲数が多いが、1曲1曲が短い。

 中央が海自、周囲に並ぶのがメフテル。
 動画は撮影不可だが、フラッシュを炊かなければ写真はOKだった。
 内容だが、第3部の共演が圧巻だった。
 お互いが相手に負けじと気合いを入れまくるので、ものすごい迫力のある演奏になってた。めったに聞けないものが聞けた感じ。
 あと、指揮者がメフテル側だったので、絵的にすごいシュールなものになっていた。
 プログラムに「ジェッディン・デデン」の歌詞がカタカナのルビつきで載っていて、それを見ながら会場の皆さんも一緒に歌いましょうとか無茶ぶりされたけど。

普通の生活

 パムは足の悪い生活にもすっかり順応した。

 片足を金網にかけて支えながらであれば、止まり木にとまって羽繕いもできる。
 ただ、1本足立ちはできなくなってるので寝る時もこの格好。
 しかし原因はなんだろうなあ。
 そういいえばオキナインコのヒューストンも、やっぱり急に足がおかしくなってたな。
 こういう神経系の障害ってインコには多いのかな。

ああすればこうする


 襟の開いた服を着ると、必ず文鳥どもから首をつつかれる。
 特に目につきやすいほくろが狙われる。
 2羽ともでかい図体で遠慮なくドスドスやってくるので結構痛い。
 しょうがないので対策を講じることにした。

 最近はやりの首をひんやりするタオル。
 肌触りにこだわって今治産を購入。

 これで首を隠すと、文鳥どもはつつく場所がなくなって途方に暮れている。
 よし勝った、と思ったのだが……。

 どうやらさらなる攻撃のための足場を作ってしまっただけだったらしい。
 痛いってばよ。

おはようのキス

 ブロッサム、通称ちびころは、朝一番に人間様に愛の吐き戻しをするのが毎日の日課。

「おはようございます」

「はい、今日の愛の証」
 彼女にとってこれはどうしてもやらなくてはならないものらしく、人間様が知らんぷりしてると止まり木を一生懸命右往左往しながら催促してくる。
 寝坊して会社に遅れそうな時などは、その愛をちょっと重く感じるのも確か。

それぞれの対応

 肩の上にいるいずもと五十鈴。
 2羽が嫌いなカメラを向けてみると……。



 カメラを睨み付けてひたすら威嚇を続けるいずも。
 必死でカメラから目をそらしていないふりをする五十鈴。
 やっぱり性格が違うんだね。

日々の楽しみ

 チャンドラの楽しいひととき。

 絶対この鳥は何の疑問もなく自分を手乗りだと思っている。
 毎日水を替えるために開けると、必ずここまで出てきてちゅるちゅるさえずりながら人間様の指を甘噛みして遊んだり、あたりをきょときょと眺めたりする。
 ひとしきりこうやって過ごすと満足するらしくて、自分から引っ込んで戻っていく。
 実は荒鳥を飼ったのはチャンドラが初めてなんだけど、意外と慣れるものなんだなあ。

日本海海戦から110年目

『三笠』の日本海海戦110周年記念式典に行ってきた。
 数年前から案内は来てたのだが、なにぶん平日なので行く機会がなく(去年なんか申し込んだのに直前になってはずせない打ち合わせが入ったのでキャンセルした)、今年が初めての参加。

 こうやって撮るとすごい大きく見える『三笠』。
 実際は130メートルしかないんだけど。

 一般人もタダで入れたらしい。
 先生に引率された体操服姿のちびっこたちが見に来てた。

 艦首の講堂が式典会場。
 エアコン(というかダクトで冷気を送り込む冷房装置)が古くて、作動させるとものすごい騒音がするとかで、この陽気に冷房なしだった。
 外に通じる2ヶ所の大扉を開放していたので、かろうじて風が通る状態ではあったけど、風がなかったら熱中症とか出てたなこれ。
 ところで、横須賀市民的には『三笠』なんて超ローカルな存在でしかない。
 なので式典といってもローカルな感じでささやかにやるのだろうと思っていたら、来賓で海自の海幕長は来るわ横須賀地方総監は来るわ米軍第7艦隊司令官は来るわイギリス大使館の駐在武官は来るわ横須賀市長も来るわで、かなり格が高い感じになっていたのでびびった。
 110周年という節目の式典ということもあるのだろうが、『三笠』なめてた。
 式典の最初に、『三笠』で殉職した乗員と(『三笠』では事故での殉職者は出てるが、戦死者はいない)、戦死したバルチック艦隊のロシア将兵に黙祷というのがあった。
 単なる歴史や物語でしかなかった日露戦争に、現実として踏み込んだ感じで、ちょっと感銘を受けた。

 第7艦隊司令官。

 駐日イギリス駐在武官(大佐)。
 あと、来賓で小泉信三の娘さんが来ていた。小泉信三は戦後荒廃した『三笠』の復元に尽力したそうで、その縁ということらしい。
 小泉信三が書いた「海軍主計大尉小泉信吉」はうちではブックオフには絶対売らない永久保存扱いなのですごい話を聞きたかったんだけど、機会がなかったのが残念だった。

 で、式典が終わると上甲板で海自横須賀音楽隊が演奏。これは一般の人も聞けるので、周囲が十重二十重って感じになってた。
 日本海海戦にゆかりの音楽ということで、「広瀬中佐」とか「鎮魂・海ゆかば」とか、ちょっといつもとは違う海軍関係の演目。それはそれで聞き応えがある。

 で、その後はやっぱり上甲板でパーティ。超狭い。

 一角に旧海軍コスプレ軍団がいて、そこだけちょっと変な空間になっていた。
 今回の式典は、三笠保存会という民間団体が主催していて、この会は誰でも会員になれる。
 なのでこの人たちも、ちゃんと資格を持って参加しているのだが……それこそニコニコ超会議とかならともかく、ちゃんとした軍関係者の来賓も来る場にそれはTPO的にどうなのって感じ。
 本人たちは「本物の軍艦の中でコスプレしてパーティーとかすげえ晴れ舞台」で盛り上がってるのだろうけど。
 式典の間、隙あらば寝ていて、なんで来たんだこいつみたいな良く分からない女子もいたし(中の人との出会い狙い?)、特に若い参加者でなんか勘違いした人が多い印象だった。