飛鳥の古墳と自転車と

 今日は本命の石舞台古墳。
 あと他にも、歴史の教科書にあった所を1日かけて回る予定。
 バスの便があまりないのでレンタサイクルを使おうと、朝9時の開店と同時に駆けつけるぐらいの勢いで頑張り、在庫台数が少なくて競争率の高い電気自転車を首尾良くゲット。
 意外とアップダウンの多い道に苦労する人力自転車の皆さんを尻目に、軽やかに飛鳥を駆け回るのだった。
 仕事で早起きしても全く得しないけど、旅行では早起きは確実に得になるね。


 そして自転車争奪に必死になるあまり、飛鳥駅とか導入を撮り損ねたので、いきなりキトラ古墳から。
 壁画をちょっと見たかったから立ち寄ったんだけど……うーん、はい、円墳ですね。
 いや、藤ノ木古墳でこんなもんだとは分かっていたけどね……。


 でも山あいにあるので、景色がとてもいい。
 キトラ古墳の被葬者は、男性という以外分かっていないそうだけど、彼もこういう風景を見ていたのかな。


 古墳の近くには資料館が併設されていて、あの朱雀、玄武、青龍、白虎や天体図で有名な玄室の精巧なレプリカが展示されている。
 はがれかけた漆喰まで再現している精巧さ。


 天井の天体図。

 実は、古墳内の本物はもう全部はがしてこの資料館で保存してしまっているので、今となってはこのレプリカだけが、発見当時と同じ形で内部を見れる唯一の物になってしまったんですと説明のおじさんが言ってた。

 キトラ古墳の次は、石舞台古墳への途中であって、キトラと双璧をなすと言われる高松塚古墳に向かう。


 資料館は行列していた。
 え、なんで?


 例の古墳美人。これも精巧なレプリカ。
 高松塚の壁画は、描かれた石ごと取り出して修復した後、また古墳の中に戻されて厳重に温度湿度を管理されているらしい。


 その高松塚古墳。
 うん、キトラ古墳よりは大きいかな。

 とりあえず満足したので、またゆるゆると自転車で石舞台に向かっていたら、聖徳太子が生まれたという橘寺に出くわした。
 まだ時間は全然あるし、ここも寄って行こうかな。


 山門。


 本堂。
 大きな寺ではないけれど、こぢんまりとまとまっていて居心地がいい。


 この日は天皇の命で橘を植えたという(橘寺の名はこの故事に由来する)田道間守の法要が行われていて、参拝者にもお下がりのみかん(ネーブルだけど)とお菓子が振る舞われた。
 なんか思いがけずラッキー。おいしそうだけど、無事に家に持って帰れるかな……。

 よし、ここからは石舞台古墳にまっしぐらだ。


 来たー! 蘇我氏ー!


 近くで見ると想像以上に大きい。
 そしてこんな隙間だらけなのに、石が安定して積まれているのすごい。
 なお、今はすっかり石舞台の名が定着しているが、実は元々は地元では「石蓋」と呼ばれており、石舞台の名の由来になったという「女に化けた狐がこの上を舞台代わりにして舞ったという伝承」は出所不明の創作話らしい。
 誰かが適当に言った嘘の方が、本来の名前や伝承を押しつぶして由来として定着するって、結構ちょくちょくあるんだろうな。歴史では。


 実は地下の方がでかい。


 天井。
 地上部は上から1列目のみで、2列目から下は埋まっている。


 反対側から。
 なんかお供えしてあった。


 尻。


 右側の隙間から中をのぞける。
 想像以上に深かった。

 楽しい。
 実は昔からなぜか蘇我氏って好きだった。
 逆に物部氏はなんだか暗いイメージで、いけ好かない感じがしていた。
 もしかすると前世が蘇我氏だったのかもしれない。石舞台古墳を見ても全然何も思い出したりしなかったけど。


 古墳の全体像。
 盛り土を剥ぎ取られる前は四角形の方墳で、堀まで備えていたらしい。
 今残っているので堀つきの古墳といったら天皇クラスかそれに準じるレベルの人物なので、葬られていたと言われる蘇我稲目(蘇我入鹿の父)がどれだけの権力を持っていたかがうかがい知れる。

 とばかりに堪能していたのだが、ここで腕時計を橘寺に忘れたらしいことに気付いた。
 休憩所で日よけ手袋をする時に外して置いて、そのままにしてしまったらしい。
 いつもははずすと必ずバッグに入れるのに、この時だけたまたまやってしまった痛恨のミス。割と高級そうに見える時計なので、もう誰かに持ってかれちゃったかなーと思いつつ、自転車を飛ばして橘寺に戻ってみた。
 置いたところにそのままあった!
 戻った時には数人の人が休憩所を使っていたが、みんな持ち主が取りに来るかもしれないからとそっとしておいてくれたらしい。
 皆さんありがとう。そして橘寺の仏様ありがとう。
 お賽銭を奮発してもう一度お参りしてきました。

 そんなわけで時計も戻って一安心なので、今度は飛鳥寺に向かうことにする。
 ……の前にまた途中で2ヶ所ほど寄り道をしてしまった。

 まず最初の寄り道は岡寺。
 全く行く予定はなかったのだが、近鉄電車の駅名にもなっているぐらい有名な寺らしいので、じゃあちょと寄ってみるかとなった次第。
 そしてすぐにそれを後悔する事になる。


 え……。

 電動自転車で調子こいてやってきたのだが、さすがにこのレベルの坂はのぼれない。
 仕方なくその辺に自転車を止めて、歩いて上がる事にする。
 自業自得ではあるけれど、もうやだこのパターン。


 しかも境内も階段まみれの気配がするぞ……。


 花手水。

 全然下調べをしていないのでどういう由来か全く分からないが、この寺、こんな感じであちこちに色鮮やかな切り花がディスプレイしてある。
 むしろこっちが花の御寺状態。


 池。
 映え写真を撮りたい皆さんが群がってスマホやカメラを構えていた。


 花玉。
 映え写真を撮りたい皆さんが以下略。


 本堂。
 さすがに花はディスプレイしてなかった。
 ここの本尊は大きな塑像の大仏で、表情が厳しめなのでものすごい迫力がある。


 奥の院に続く階段。
 よせばいいのにまた上ってしまった。
 でも今回はそれほど長くなかったのでほっとした。

 奥の院は、狭い洞窟の奥に岩仏が安置してある。鎌倉とかでたまに見るパターン。
 ずらりと参拝者が行列していたので、写真を撮れなかった。


 岡寺の隣にある治田神社。
 小さいけれどなかなか趣のあるいい神社。
 由来ははっきりしていないが、平安時代にはすでに神社として知られていたらしいので、かなり古い神社なんだと思う。

 そして寄り道2ヶ所目。


 亀形石造物。流れている水は実際にこの場から出ている湧水らしい。
 昔テレビで見た時にはもっときれいだった印象なのだが、こうやって見るとかなり劣化している。
 保存を二の次にしてこうやって展示している以上は避けられないのかな。


 なお近くには酒造石もあるようだが、そっちはパスした。
 だって階段を上がるんだもん。


 そんなわけであちこち寄りながら、ようやく飛鳥寺に到着。


 ここの仏様は撮影OK。
 ガイドのおじさんの説明によれば、度重なる火災で焼かれながらも、建造時から1500年間変わらず同じ場所に鎮座し続けている恐らく日本で唯一の仏様とのこと。
 確かに、顔や胴体のあちこちに焼けたり剥がれたりした跡がある。
 激動の歴史を、破壊されることも移動される事もなくくぐり抜けてきた猛者なのだな。


 飛鳥寺の数十メートルとなりにある蘇我馬子の首塚。
 暗殺された馬子が祟るので作られたという伝承があるが、本当かどうかは分からない。


 飛鳥寺の周りは田園地帯。
 レンゲがきれいだったので。

 これで本日の予定は終了。予想外に大量に回ってしまった。しかも思ったほど消耗していない。
 ビバ電動自転車。
 そういうことなら実はもう1ヶ所、行きたいところがある。


 これ。

 駅のポスターや飛鳥の資料館のチラシで気になっていたのだ。
 宗像三姉妹に由来する沖ノ島の遺跡からの出土物を、奈良の古墳等からの出土物と比較し、大和と沖ノ島の関連について考察するという企画展。
 多分こんな展示、絶対関東の方じゃやらないでしょ。

 幸い、開催している橿原考古学研究所付属博物館は、自転車を乗り捨てる橿原神宮駅のひとつ隣、畝傍御陵前駅から歩いて行ける。
 時間もまだあるし、体力もなんとかなりそうだし行ってみよう。


 着いた。
 思ったより大きいな……。


 水を流して占いをする儀式の設備らしい。
 ……なんか酒造石で似たような構造見たぞ?


 沖ノ島から出土した金銅製の竜の頭。


 これも沖ノ島から出土した三彩。
 唐三彩ではなく、日本で作られたオリジナルらしい。
 すごく素敵、すごく欲しい。


 馬の飾り。
 馬なんて全く縁がない沖ノ島になぜ馬具が捧げられたのか疑問。
 上の水占いの道具も含めて誰かに聞きたかったんだけど、聞けるような人がいなかった。
 どこかで調べれば出てくるかな。


 ついでに常設展示も見てきた。これは土偶の見返り鹿。
 さすが奈良だけあって出土品の層の厚さが尋常ではない。
 あと、やっぱり関東の方とは出土品が少し違っていて、背景が良く理解できないのがあったりして目から鱗だった。

 これはいい物を見た。思わず図録まで買ってしまった。

奈良の花とニワトリと

 奈良に来ている。
 飛鳥の石舞台古墳が見たくなったのだ。
 幸い、2月から続いていた乳がんの治療も、放射線治療まで完了して余裕ができたので、じゃあ一人快気祝いに行こうかなとなった次第。


 というわけでまず長谷寺にやってきた。

 前にも1度来ているのだが、丁度5/7まで長谷寺は牡丹祭りをやっているらしい。
 長谷寺は別名「花の御寺」と言われるほど、季節の花々が有名なのだという。つまりこの牡丹祭りも見事なのではないか。
 よし行こう。
 前の時は途中で與喜天満神社に寄って階段を100段以上上ってしまったために、へろへろになりながらようやく参拝したのだが、今回は與喜天満神社はあきらめて長谷寺に直行した。
 なので体力は満々。


 でも牡丹ほぼ終わってた。
 階段に添ってびっしり植わっているので、盛りの時は相当見応えがあったと思われる。


 かろうじて階段のディスプレイで祭りっぽさを頑張っている。


 でも一面の新緑はそれはそれで爽やかで楽しい。


 牡丹は終わっているけれど、それ以外の花はあちこちで咲いている。
 さすが「花の御寺」だけのことはあるな。


 オオデマリと咲き残りの牡丹。
 花の中央の黒いのはミツバチ。


 なぜかここだけ傘を差されて大切にされていた牡丹たち。


 天気はいいし風は爽やかだし、いい気持ち。
 ただ日差しがめちゃくちゃ強くて、日なたにいると暑くてたまらない。

 丁度本尊の10メートルを越える観音様を間近で見れる特別拝観をやっていたので拝んできた。
 さて、次は室生寺に足を伸ばしてみることにしよう。
 前回は交通事情が微妙だったので行かなかったが、今回はゴールデンウィーク限定で、長谷寺と室生寺の間を直通バスが運行している。
 本数は30分に1本だし、最終は14時台だし、山また山を越えていくので45分ほどかかるが、バスに乗ったら後は勝手に連れて行ってもらえるのはありがたい。


 途中下車して室生龍穴神社にも寄ってみた。
 バスも通るような道路のすぐ近くなのに、うっそうとした杉の森の中にあるためか人里離れた感が半端ない。


 本殿。
 その名の通り竜神を祀る神社で、奥の院は龍穴と言われる岩窟。
 ただし車でないと往復1時間弱かかるので、今回はあきらめた。


 龍穴神社から歩いて10分ほどで室生寺に到着。
 ここはシャクナゲ寺のようで、あちこちにシャクナゲの木がある。


 でもやっぱりほぼ終わっていた。
 まあ今年は春の気温が高かったし、しょうがないね。


 確か弥勒堂。
 ここも長谷寺と同じように、山の斜面を使って伽藍が作られている。
 なのでお参りするにはせっせと階段を上っていく必要がある。


 ……そんな高度差があると思わないんだけど、上の方に来るとまだ結構シャクナゲが残っていた。
 日当たりとかが関係するのかな?


 五重塔とシャクナゲ。


 奥の院への階段。
 実は400段以上あるのだが、そのへんの事前知識を全く持たないまま気軽に上り始めてしまった。
 しかもこの階段、途中で割と折れ曲がっているので、下からだとどのぐらい続いているのかが分からないのだ。
 結果、ふと上を見て絶望する事になる。


 なお上から見るとこんな感じ。
 まだまだこれで半分ぐらい。


 なんか奈良に来るたびそんなつもりはなかった階段を上っているような気がする。


 着いたどー!
 こちらは空海(室生寺は真言宗)の像を祀る御影堂。
 一見新しく見えるが、作られたのは鎌倉時代。


 こちらは位牌堂。多分歴代の住職の位牌が納めてあるんじゃないかな。
 一見普通に見えるが、実は崖っぷちに建っているので……。


 下から見るとなんという清水の舞台。

 この後、また400段の階段を下りて例によって膝をやられたり、帰りのバスに乗り遅れそうになって走る羽目になったり、ひたすら体力を消耗し続けたのだった。


 山は野生の藤が盛りらしく、あちこちで見かけた。
 さわやかで柔らかい色合いなので目に楽しいのだけれど、藤って他の木を絞め殺す害木なんだってね。
 確かに、藤が絡みついている木は枯れたり元気がなかったりする木が多かった気がする。

 でもまだちょっと時間があったので、最後に天理にある石上神宮(いそのかみじんぐう)に寄っていくことにした。
 それほど大きな神社ではないが、創建は物部氏にまで遡る日本でも最も古い神社のひとつ。
 ただ、適当なバス便がなくて駅から歩いて30分ほどかかるため、今回も金で時間を買うことにしてタクシーを使った。
 道中、運転手さんが宗教都市天理の施設なんかをいろいろ教えてくれて、なかなか面白かった。


 石上神宮着いた。


 境内にはニワトリやチャボがたくさんいる。

 どうも、近所の人が持ち込んだ捨てニワトリが増えたらしい。
 勝手気ままにあたりをうろついているが、人慣れしていて近づいても全く逃げない。


 カメラ目線をしてくれるニワトリ。


 シャモもいた。
 気が荒いのか1羽だけ社務所の敷地に隔離されていたが、カメラを向けたら堂々たる足取りで近づいてきた。


 コケコッコー!(ドスがきいている)


 中ビナもいた。


「なんか若冲みたいですよね」とそのへんの見知らぬ人と盛り上がった立派なニワトリのつがい。
 かわいがられているらしくて、どの鳥も毛艶はいいし丸々していて顔つきもおだやか。
 でも良くケンカはしている。


 ひとしきりニワトリとたわむれた後で、ようやく本来の目的を思い出して参拝に向かった。
 神社にこういう門ってちょっと珍しいような気がする。


 拝殿。
 本殿はこの奥の禁足地の林にあるので、見ることはできない。


 さてお参りも済ませたから、またニワトリを見るぞ。
 小屋の中にもみっしりいる。
 しかも小屋は合計3つある。
 ……一体何羽いるんだこれ。


 手を出したら何かもらえると思ったのか、一斉に寄ってきてしまった。
 ごめんよ、悪かったよ。


 きれいなニワトリ。


 黒目がちの瞳がかわいいニワトリ。

 もういつまでもまみれていたかったのだが、タクシーを待たせているので後ろ髪を引かれる思いで現場を後にした。
 やっぱりニワトリ飼いたいなあ……烏骨鶏とか。

もしかしてチャンスかも

 おやつのドライフルーツをもらおうと待機しているフェデフルールの前に、わざわざ邪魔するように割り込んでくる長門。
 ドライフルーツは外にいる(そして言うことを聞かない)鳥どもにカゴに入ってもらうための誘いなので、カゴの外にいる時には与えない事にしているのだが、どさくさまぎれにもらえるとかもしれないと考えたらしい。


 普段なら威嚇の上足に噛みつきにいくフェデフルールだが、この時は良く我慢している。
 相手にしてもろくな事にならないと思っているのかもしれない。

 でもあげないからね。
 アピールしても無駄だよ。

男女差別

 変な顔になってエサを食べるふぶき。


 相変わらずむくむくしてるね、お前。

 最近床にいる事が多いので、また卵でもできるのかと思ったのだが、よく考えたらひすいもアッサムも同じぐらいの割合で床に降りて遊んでいた。
 同じ事をやっていても、メスだとどうしても身構えちゃうね。
 それだけ産卵というのがリスクが高いものではあるんだけれど。

陸自の松本

 松本駐屯地73周年記念行事。
 会場に入ったのが開始直前だったので、すぐに入場行進が始まってしまった。


 チヌークを背景に更新する皆さん。

 松本駐屯地は長野県唯一の駐屯地で、普通科連隊と教育隊、アルプスを擁するその土地柄から山岳レンジャー部隊を持っている。
 レンジャーというのは実は強行偵察などを行う特殊部隊の総称で、さらに主な活動内容によっていくつかの種類に分かれている。
 例えば、良く知られた習志野のレンジャーは空挺レンジャーという、空挺降下の技術を持っているレンジャー部隊になる。
 そしてその他にもレンジャーには、山岳地帯の登山スキルが高い松本の山岳レンジャー部隊、真冬の積雪地帯で行動する事に特化した真駒内の冬季レンジャー部隊がある。


 雪の残る北アルプスを背景に整列する部隊。


 執行官に挨拶。


 ここでチヌークが飛び立っていく。
 今日の彼には、唯一の航空部隊として観閲式に臨んだり、模擬戦闘で隊員をロープ降下させたり、その後は地上で展示物になったり、いろいろ役目があって忙しい。


 観閲官である基地司令の巡閲。
 統一地方選投票日だったせいか、現役大臣を始め国会議員が何人も来賓で来ていた。そのため警備の隊員に混じってスーツのSPが何人も目を光らせている。
 いつぞやのように、何かあったら一般国民に被害を押しつけてでも議員を守るんだろうなあ。

 巡閲が終わると司令の訓示。その後は議員や議員や大臣やその他偉そうな人達の祝辞とか、祝電披露とか来賓紹介とか、諸々スマホいじって時間つぶしをする案件が続いて、ようやく観閲行進が始まった。


 長野県旗を先頭に部隊入場。


 この辺はおなじみの偵察装甲車とか擲弾筒とか。


 トラックの後ろにつけられて堂々と行進する野外炊事具2号。


 偵察部隊。
 今日の主役はこの人達。



 重機だって行進するよ。かっこいい。



 このあたりは相馬原駐屯地の12旅団からのゲスト参加。
 なお、沖縄で亡くなった8旅団長の前の任地がこの12旅団だった。
 同じ東部方面隊なので、多分、何かの行事で会ってたことあると思うんだよね……。


 最後に徒歩で山岳レンジャー部隊と教育隊が行進する。
 歴戦の強者の貫禄のレンジャーと、緊張しながら一生懸命な教育隊の子達の対比が微笑ましかった。


 最後にチヌークが受閲。
 おつかれー。

 これで行進は終わり。
 音楽隊の演奏と自衛太鼓の休憩を挟んで、模擬戦が始まる。


 自衛太鼓は松本駐屯地に加えて滝ヶ原駐屯地、入間の空自がゲストでやってきた。
 写真は入間。どちらかといえば太鼓と言うよりお囃子のパフォーマンスでとっても華やか。空自はほんとこういうの得意だな。
 太鼓ではなく笛がメインになっている時点で、太鼓のみで演じる本来の自衛太鼓とは完全に違った物になっちゃってるんだろうけれど、これはこれで楽しいのでいいんじゃないかなとも思う。


 3部隊合同演奏。


 演奏が終わると、まずは偵察部隊の走行展示。


 バイクの上に伏せながら不整地走行。


 立ち乗りで不整地走行。


 バイクに乗りながら戦闘だってやる。


 バイクを盾にして戦闘。
 でもガソリンに引火したら危ないんじゃないかな……。


 いつもの。


 ここから部隊を展開して模擬戦。
 なおすでに撮影より見る方に熱心になっちゃったので、ろくな写真を撮っていない事をあらかじめお断りしておきます。


 ムックに偽装して敵指揮官を狙撃する狙撃兵(赤い円)。


 今日ふたつめのチヌークのお仕事。隊員降下。
 最初に女性隊員を4名降下させているんだけれど、そのせいか降下の高度が低いし、いやに安全確保とかの手順が長かった。
 そこまで無理させないでもいいんじゃないかな……。


 火砲もや迫撃砲や擲弾筒。
 なお、16式とFHは実際に撃っているのだが、ことごとく撮り損ねた。
 思えば砲撃を生で体感するのは何年ぶりだろう。ほんとこういうのができるようになって良かった。


 装甲車を前に立てて敵陣に近づく隊員。


 制圧完了。
 これで記念行事は終了。


 チヌークも帰ってきた。
 おかえりー。

 行事が終わると、今度は駐屯地の敷地内で装備品展示やパフォーマンスが始まる。
 じっくり見たいんだけど、今回は団体での招待で来ているので、帰りのバスの時間もあってあまり見ることができない。
 うーん……。


 一仕事終えてくつろぐ偵察隊の皆さん。
 おつかれさまー。


 とりあえず、音楽隊の演奏と自衛太鼓を見ることにした。
 さっきは遠く離れた観客席からだったけど、今度はほんとに間近。
 ここまで近いと、太鼓なんか全身に響いてきてすごい迫力。


 その後はレンジャーの壁パフォーマンス。
 レンジャーがいろいろな降り方をしながら壁を降りてくるだけなのだが、それがいちいち尋常ではない。
 これも一見普通に見えるが、降りてくるスピードが異常に速い。あっという間に地上にいる。


 下の部屋にテロリストがいるので、制圧するという設定。
 途中まで普通に降りてきて、くるっと下向きになって銃を構えている。
 この後、突入部隊がさーっと降りてきて窓(のビニール)をぶち破って突入していった。


 このまま壁を駆け下りてくるんですよ……。


 最後に横断幕と一緒に。

 いやー、やっぱりレンジャーってすごいわ……。


 後はぶらぶらと装備品展示を見て回る。
 このパワーショベル、キャタピラと運転席の間に油圧装置が入っていて、傾斜地でも運転席とショベル部分を水平に保って作業できるんだって。
 でもうっかり自分が傾斜地にいるのを忘れがちになるのがちょっと危ないって隊員の人が言ってた。


 最後のお役目、展示になっているチヌーク。
 今日は大活躍だったね。


 子供だましのなんちゃってかと思ったらさにあらず。
 ロープ渡りとか機材の取り扱いとか隊員がつきっきりで指導とサポートをしながら、結構本格的にやらせてくれる。
 もちろん大きいお友達も参加OK。やりたい……すごくやりたい……でも今日はよそいきスカートとジャケットなのだ……。

 ここで時間切れで帰らなくてはならなくなったが、面白かった。
 久々の記念行事だからか、とにかく人が多くて売店のあたりとか芋洗いみたいになってたけど、やっぱりみんな来たかったんだろうな。

春の松本

 4/22、23と松本に行ってきたので、後追いでアップします。

 突然だが松本に来ている。
 4/23に松本駐屯地の創立73周年記念行事に行くことになったので、それならついでにあちこち観光もしようと22日の朝早くから出てきた次第。


 麦畑と北アルプス。
 天気はほぼ快晴だし、気温は低いし風も強いのに、なぜかあたりは霞んでいる。
 これが来ると噂の黄砂だろうか。


 立山連峰の方はもっと真っ白。
 黒部ダムから見たらいい眺めだっただろうなあ……。

 まずは、仁科神明宮という、国宝の本殿を持つ神社を見るために、特急あずさに乗って信濃本町に向かう。
 本当はここから黒部ダムに行きたかったのだが、予約開始から1日過ぎたらもうバスが満席で取れなかったのだ。
 まあ、黒部ダムは今がハイシーズンらしいから、仕方ないね。

 とか考えて次点の仁科神明宮に目的地を変更したのだが、信濃本町から唯一の交通機関であるコミュニティバスに乗ろうとしたら、平成2年で土日の運行を廃止していた。
 なんてこったい。
 一応、安曇沓掛という駅からなら、30分ほど歩けば行けない事もないのだが、電車が1時間に1本の場所で歩いて片道30分はちょっとチャレンジがすぎる。
 しょうがないのでちょっと街を散歩してお昼ご飯を食べた後、さらに次の候補にしていた穂高神社に行くことにした。
 さすがに今度は大丈夫だよな……。


 穂高駅。


 さすがにソメイヨシノは終わっているが、長野は今が花の盛り。
 あちこちでこんな感じに咲いている。


 穂高神社。今度は大丈夫だった。

 穂高神社はその名の通り、穂高岳を神格化した穂高見尊を主祭神として祀った神社。
 奥穂高岳の頂上にこの神社の嶺宮があり、行った人がもらえる御朱印もあるのだが、何しろ標高3,190メートルな上に高難易度山なので、入手は容易ではない。
(なお、神社の遙拝所をお参りすれば『遙拝』という注釈印つきでもらえることはもらえる)


 拝殿。
 かなり新しく見えるのは、ここが伊勢系で20年ごとに式年遷宮の立て替えをしているかららしい。


 奉納された神船。
 ここには穂高見尊の他に、海神であるその名も綿津見命も祀っているためと解説に書いてあった。
 こんな海から離れた場所でなぜ海神を祀っているのか、不思議。

 延喜式にも名前があるほど古い神社だそうだが、地元密着型で、観光客に混じってお宮参りの家族連れや散歩コースとおぼしき地元の人もちらほら見られた。
 なお、嶺宮は北穂高の頂上だが、奥宮は上高地の明神池にある。こっちならなんとかなりそうなので今度検討してみよう。

 そんなわけで満足したので松本に向かう。
 一旦ホテルにチェックインしてから、松本観光をしようかな。
 松本でも行きたい神社があるし。


 そんなわけでやってきた松本駅から少しの深志神社。
 諏訪神社と天神様を祀る地元の氏神様系神社。


 拝殿は色鮮やかできれい。
 地元に長年大切にされてきたであろう感じ。


 9年前に拝殿と一緒に改修されたという本殿もなかなかのセンス。
 しかも結構規模が大きい。

 敷地そのものはそれほど広くないが、本殿と拝殿がきれいで見応えがあった。

 次は松本城でも行ってみるか。


 と思ったら、歩いているうちに別の神社に迷い込んでしまった。
 後で調べたら、明治初期にできた天之御中主神、高皇産霊神、神皇産霊神、天照大神の4神を祀る神社らしい。
 子供たちが鳩に餌付けをして、腕や肩に飛び乗らせて喜んでいたが、鳩は飛ぶドブネズミといわれるほど不潔で人畜感染症のリスクが高いんだぞ……。


 そんなこんなでやっと松本城に着いた。
 夕方になってしまったのでもう天守の中へは入れないが、ちょっとまわりを散歩していこう。


 日の当たる方から見るとまた印象が違う。


 柳の若芽と藤の花。


 夕日を受けて銀色に輝く天守。


 なぜか1羽だけ白鳥がいた。
 よく見ると左脚だけで水を掻いていたので、けがか障害かで旅立てなかったのかもしれない。

 仁科神明宮の予定が狂ったけれど、でもいろいろ見れて楽しかった。

覚悟!

 人間様の指に敵意をむき出しにする五十鈴。


「がー!」

 五十鈴の前に指を出すと、ものすごい勢いで噛みつき連続攻撃をしかけてくる。
 インコのように鋭利なくちばしではないので、ざっくりやられて流血したりはないのだが、馬鹿力なので結構痛いことは痛い。
 そして、青米をつまんで差し出すと、ひとしきりばしばし指を攻撃した後で、何食わぬ顔をして米を持っていく。
 なんだろう、なんだか納得がいかない。

在席時間を見計らう

 また人間様がご飯食べている時に水浴びしたくなってる……。


「霧吹きして」

 なんでうちの鳥どもは、人間様が食事を始めると水浴びの催促を始めるのだろう。
 もしかして、食事の間はどこにも行かないというのが分かっているのだろうか?

それでもこれがくつろげるから

 癖のあるくつろぎ方をする人たち。


 マメルリハは壁を通り抜けられる説。


 止まり木にぶら下がる角度がなんだかおかしくないですか。


 なぜ下のベッド部分ではなく上にわざわざ乗るのか……。

 ほんと鳥ってなんで人間の発想の斜め上をいきたがるんだろう。