頑張ってチャンドラをかわいく撮ってみた。
本当は藁オモチャに寄り添って寝ている所を撮るつもりだったのだが、カメラを向けたら即気付いてここまで登ってきて、無言で見つめ始めた。
監視のつもりだろうか。
熊野3日目ですが、寝落ちしてしまうため明日アップします。
復活しました。
熊野3日目は本宮大社へ。
本当は今日は伊勢に立ち寄って帰る予定だったのだが、初日に飛行機が空港にたどりつけなかったため変更、伊勢は中止し最終日に本宮大社にリベンジすることにした。
幸い、宿泊地の紀伊勝浦から本宮大社までは直通バスで1時間半ほど。帰りは最寄り駅の新宮までやっぱりバスで1時間ぐらいなので、そこからワイドビュー南紀で名古屋に出て新幹線で帰る。
来た時と同様飛行機の方が断然速いのだが、最初は伊勢に寄るつもりでいたのであえて新幹線にしていたのだ。

途中、昨日上ったゴトビキ岩が見えた。
あんな所まで行ってたのか……。

本宮大社。
バスで熊野川を上流にたどっていくと到着する。
周囲を山に囲まれた静かな場所。

そしてまた階段と戦わなくてはならなかった。
158段。昨日に比べれば全くたいしたことないが、何しろ筋肉痛と膝を痛めているのとでとってもつらい。

やっとついた……。
いろいろ予定が狂ったけど、どうにか3社無事に回り終えた。
しかし、まだお参りする所がある。
元々本宮大社は、熊野川の巨大な中州に建っていた。明治22年の大水害で壊滅的な被害を受けたため、無事だった上社のみを今の場所に移し、破壊された下社はそのまま元の中州の祠にまとめて祀り直され、大斎原(おおゆのはら)と呼ばれるようになった。

かつてはいくつもの社殿が並んでいた場所も、今は緑に囲まれた小さな祠が2つあるだけになっている。
ここから熊野川の堤防に出られるので、時間もあったし少し散歩してみることにした。

一昨日の大雨のせいか、河原には全く植物が見えない。ひたすら灰色の砂利の中を、青い水が流れている。
普通渓流は緑っぽい水の色をしているのだが、熊野川の水はコバルトの絵の具を溶かしたような青なのだ。それが灰色の河原と相まって独特の雰囲気を出している。
中流域でここまで広大な河原が広がる風景というのも見たことないな。
神社ができて名前のある神がやってくる前、ここに人々は何を祀っていたのだろうと、ふとそんな事を考える風景だった。

堤防の上から雲と山のガスを入れて撮ってみた。
周囲は今でこそ田んぼだけど、この辺も全部河原だったらしい。
これで回るべき所は全部回ったので、後は帰るだけ。
またバスに揺られて1時間、新宮駅まで頑張ろう。

熊野川は滝が多いらしい。
こんな感じで道路沿いになってる滝もあった。橋とのコラボがちょっとオシャレ。

新宮駅でもパンダ列車に出会った。
よく見ると赤いのは目じゃなくて目の縁だった。
ここから名古屋駅までワイドビュー南紀で3時間半以上かかる。
新幹線だとのぞみで東京から福山あたりまで行けちゃう。やっぱり新幹線は偉大だ。
まあ景色を眺めたり寝たりスマホやったりしながら行けばいいのだが、丁度ディーゼルエンジンの真上の席に座っちゃったらしく、乗ってる間中油臭かったのには閉口した。


ものすごい雷雨で、一度など電車のすぐそばに落雷したりしていたのだが、名古屋が近づくにつれて晴れてきた。
丁度見通しのいい場所を通っている最中に出てきた完全に半円の虹。
実物は本当に7色見えるぐらい色鮮やかだった。
ところで虹の中と外って空の色が違うのね。初めて知った。
交通の便があまり良くないと言われる熊野だが、紀伊勝浦からのバス便が比較的使いやすかった。
いい温泉があって魚もおいしいので、行くなら紀伊勝浦を拠点にするのがいいかもしれない。
今回は本当に熊野三山だけに目的を絞ったけど、次はそれこそ橋杭岩とか別の場所にも行きたい。
昨日とは打って変わっていい天気。
でも明日はまた雨だそうなので、一番歩きかつ天気が悪いとちょっと無理な所に行くことにした。

ザ・大門坂。
ここから熊野那智大社を目指すのだ。
まあ熊野に来たからには、ちょこっとは熊野古道を歩きたいからね。

こうやってみるとどうってことない感じだが、実際には石の階段が延々と続いていく。
この階段が胸突き八丁というほどではないが、割と勾配があり、しかも敷いてある石は自然石に近く不規則な凹凸がある。スカートとヒールは絶対やめたほうがいい。というか、平安女性のコスプレで大門坂を上がるとかあるけど、ぶっちゃけよっぽど脚力と根性がないとあれ無理だと思う。
しかも階段はここだけではない。熊野大社は山の上にあるので、むしろ大門坂が終わってからが本番なのだ。
よみがえる長谷寺の悪夢……。

やっと着いた……。
でも実はこのすぐ下までバス路線が通っているので、無理して急な階段を上る必要はほとんどなかったりする。
次に来る時はそれを使おう。
しかし、標高が高いだけあって、景色はいいし風は爽やかだし、本当に気持ちがいい。
もうこのまま動きたくないが、ここには他にも見るものがある。


熊野大社のすぐ隣の青岸渡寺。
神と仏が明治の廃仏毀釈をくぐり抜け、今も隣同士で共に過ごしている。

三重塔と那智の滝。
三重塔は実は那智の滝を一望できる展望台だったりする。いや中には観音様も一応まつられてはいるんだけども。

そして那智の滝までの道も平坦ではない。道路やらこんな階段階段やらを、今度は下っていくのである。
なんか恒例の膝がやられそうな予感がしてきた。

やっとついた那智の滝。
苦労した甲斐のある壮観な眺めだが、昨日の雨のおかげで今日の水量はいつもの5倍らしい。
ぬう、いつもはこの1/5なのか……。
水量だけなら、中禅寺湖から直接ダウンする華厳の滝の方がありそうな気もする。

奥の遙拝台まで上がるとさらに迫力。
霧状の水しぶきがひっきりなしにかかってきて、ちょっと長時間いると全身しっとりしてくる。
しかしやっぱり滝はいいよね。
30分ぐらい堪能してしまった。
朝9時前に大門坂を上り始め、那智の滝を堪能し終ったのが12時頃。
まだまだ時間はたっぷりあるので、次はバスに1時間ほど乗って熊野速玉大社と神倉神社にGO。
神倉神社には500段の階段があるから、ますます膝が心配だけど。

……の前に那智駅で寄り道して、近くの補陀洛山寺へ。
この補陀洛渡海船がちょっと見たかったのだ。
補陀洛とはサンスクリット語で浄土を表す言葉で、平安時代から江戸時代にかけて、この寺の住職は60歳になると、わずかな食料と共にこの密閉した小舟に乗って「補陀洛」を目指す旅に出る(出させられる)風習があった。
もちろん、その先に待っているのは死しかない。
記録にあるだけで、20名以上の住職がこれで命を落としている。
信仰心の暴走は悲劇しか招かないというのは、どの宗教も同じ。
予定では速玉大社に行くつもりだったのだが、バス停では神倉神社の方が先だったので、急遽そっちからにした。
神倉神社は速玉大社の摂社で、ゴトビキ岩という大岩の御神体と、そこに至るまでの500段ほどの階段が有名。

でも多分これがあれば大丈夫なはず(折りたたみストック)!
さあ大門坂に続いて長距離階段第二ラウンド開始だ!

全然大丈夫じゃなかった。
いやこれ石垣だよね? 階段じゃないよね?。
これを上れというのか……。

でもここであきらめるのも癪なので、頑張った。頑張って上りきった。
これが上がりきったご褒美の風景。
熊野の町が一望できる。こりゃすごいわ。
昔の人にとっては、まさしく天からの眺めだったんだろうなあ。

お社の後ろの大岩がゴトビキ岩。
なんか神々しい写真撮れた。

そして困難は上がるよりむしろ降りる方にある。。
大きさも段の高さも不規則な石の並びから、安定した足場を見極めて行かなくてはならないのだ。
昔城攻めしてた人たちは、こんな気分を味わっていたのか。
案の定、膝をやられて最後は片足だけでしか下りられなくなった。
恐ろしいことに、この階段を2月の夜、数十人の男たちがたいまつを掲げて駆け下りるという神事があるらしい。
慣れているとはいえ、良く無事に降りてこられるな……。

最後は熊野速玉大社。
神倉神社から国道をてくてく歩いて20分ぐらい。
今日初めて楽な道のりたどったような気がする。
とまあ、予定していたのはここで終了なのだが、まだ15時なのでもう1ヶ所ぐらい行けそう。
そういえば、熊野速玉大社の近くに、国の特別天然記念物の浮島という場所があった。
帰り道がてらにぶらぶら寄れそうなので、行ってみよう。

これが浮島。
一見何の変哲もない水辺の林だが、その名の通り、池に浮かんだ泥炭層の上に植物が生えた、文字通り浮いている島。
昔は池が数倍ぐらいあったため、風の吹くままあっちへ行ったりこっちへ行ったり、台風の時とか岸辺にある家に体当たりして壊したりしていたらしい。
戦後の宅地造成で動く余地もないほど池が埋め立てられたため一部が座礁、今では雨が降って水量が増えると島の位置も上がる、みたいな上下運動しかできなくなっているとか。
泥炭層は植物が腐らない環境、つまり高山や北海道のような極寒の地でしか普通できない。
この温暖な紀伊半島で、なんでここにだけ島になるほど泥炭層ができたのか、今でも謎らしい。


島の中はこんな感じ。
設置された遊歩道の上で跳ねると、重さが伝わってちょっと離れた所から泡がぶくぶく出てきたり、震動が伝わって波ができたり、確かにここは土じゃなくて泥炭なんだと納得する。
勢いに任せてあちこち行きまくってしまった。
歩数計を見たら20キロも歩いていたのだが、明日膝は大丈夫だろうか。
連休になったので熊野詣でをすることにした。
大阪からのアクセスが割と良かった高野山と違って、熊野は大阪からも名古屋からもかなり行きづらい。
いろいろと調べてみたら、南紀白浜空港から本宮大社に出ている直通バスを使うのが一番短時間で行けそうだったので、そのコースを選択することにした。

そして関西国際空港に到着しました。
南紀白浜空港が荒天で、1時間半もかけて2回も着陸やり直しをしたが降りられず、結局ここに連れてこられたのだった。
航空会社が白浜駅までのバスを用意してくれたが、空港に着いた時点で10時半を回っており(本来は8:25に南紀白浜空港着の予定だった)、バスの出発が11:30過ぎ。さらに関西空港から白浜駅まで2時間弱かかるため、どう考えてももう今日はどこへも行けない。
まあ空港に降りられなかったことでもわかるとおり、結構な風雨で、どこに行っても過酷な経験をするだけではあるので、それほどがっかりはしなかったけど。
むしろ、本来乗る予定のなかった白浜駅からホテルのある紀伊勝浦駅まで、1時間半のきのくに線普通列車の旅を満喫してしまった。

全く来る予定のなかった白浜駅。

同じく串本駅。
最南端は沖縄と思われがちだが、実は沖縄は「最西端」で、南端はここになるらしい。
ここは有名な橋杭岩がある。
荒天で白波打ち寄せる橋杭岩という、あまり見れないものを見るチャンスでもあるので、降りるかどうか相当迷ったのだが、結局安楽を求める心に負けたのだった。
でも、線路と現地の位置関係から、もしかすると電車からも見えるかもしれないと狙っていたら……。


見えた!
ここから見ても結構な迫力だな……。
白波は打ち寄せてないけど。ここ湾だから波がないのか。
そんな感じで、なんだかそれはそれで楽しんだのだった。
○おまけ

せっかくなので、関西国際空港で前からほしかったそらやんのぬいぐるみを買った。

白浜駅にいたパンダ特急。
目が光ってる。
刺し餌をしていた関係で、サーラルのカゴは、他の鳥どもより人間様に近いところにある。
そのせいか、サーラルは、自分は他の鳥より偉いのだと思い込んでしまっている。
そんなサーラルをそろそろ鳥社会に慣らすべく、他の鳥どもと同じ場所にカゴを移してみた。

変な格好でお互い牽制しあうサーラルとアッサム。
そしてとにかく写真に写りたい長門。
しばらく相手をやりこめようと大騒ぎしていた2羽だったが、ほんの少しだけサーラルの方が位置が高いことがストレスになったのか、やがてアッサムが自分の羽をかじり始めてしまった。
(インコは止まっている位置が上にいる方が上位と認識される)
慌ててサーラルを元いた人間様の近くに戻したのだが、これは先が思いやられそうだな……。